kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「ヤクルト1000」の馬鹿売れとスワローズの快進撃

 「ヤクルト1000」は、個人的にはあまり良いネーミングとは思えない。なぜなら、1000は1001、つまり故星野仙一に一歩及ばないかのような縁起の悪さを感じるからだ。実際、今季ここまでヤクルトスワローズが唯一負け越しているのが、星野が中日監督就任2年目に同球団に入団した立浪和義率いる中日だ。立浪がルーキーだった1988年には、8回戦まで6勝2敗だったのに9回戦から14連敗して星野の胴上げまで拝まされた。この年の中日戦はなんと7勝19敗だった。

 昨夜はその中日に「1000」ならぬ「10対0」で大勝して溜飲を下げた。しかし対戦成績はまだ5勝6敗で、まだ「1だけ及ばない」。「ヤクルト1000」みたいなものだ。

 今日からは本拠地での読売3連戦だが、昨年はほぼ同じタイミングで神宮で対戦した読売に3連敗した。ヤクルトは長年弱かったので、まだまだ負の遺産が多く残っている。たとえば先週末に神宮で広島に3連勝したが、その第1戦と第2戦に広島の先発投手だった大瀬良と森下は、ともにその負けが神宮球場でのプロ入り初黒星だった。ことに大瀬良には、2019年の最終戦マツダスタジアムで勝つまで、プロ入り以来ヤクルト戦無傷の12連勝だか13連勝だかを献上していた。この年の5月に、やっとこさマツダで打ち込んだと思った試合を村上のエラーをきっかけに大逆転負けしてしまい、大瀬良に「ヤクルト戦初黒星」をつけ損ねたことがあった。この試合が尾を引いて、その前日に原樹理が広島打線に打たれて始まった連敗が止まらなくなり、とうとう16連敗に達してしまった。大谷翔平が属するアメリカのAngelsが先頃14連敗した時、スワローズを思い出したことはいうまでもない。一昨日だったか、Angelsは大谷が一人で8打点を挙げても負けたが*1、2019年のヤクルトの投手陣も似たようなものだった。しかしAngelsでさえ14連敗で止まった。ヤクルトの下を行ったのは日本プロ野球では1998年に千葉ロッテが記録した18連敗くらいだろう。MLBには23連敗だか24連敗だかの記録があるそうだが。

 その弱かったスワローズが昨年のシーズン途中から突如大化けし、2位読売に10ゲーム差をつける破竹の快進撃を続けているが、「ヤクルト1000」の馬鹿売れともどもいつまで続くか阪神、ならぬ半信半疑の今日この頃。

 

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 「ヤクルト1000」よりも、1988年や1999年、あるいは2003年*2に「1001」を飲んで欲しかったなあ。奴が亡くなってから、もうかなりの時間が経ったけど。

*1:Angelsのあまりの弱さに、大谷は東海岸の優勝を狙える球団に移籍すべきだとの意見がヤフコメ等に多く見られるが、あまりにも浅はかな考えだと思う。アメリ東海岸は湿度が高く、投球の際の球離れも乾燥した西海岸の球場でやる時とは全然違うらしい。かつての野茂英雄もDodersからMetsに移籍した年など、東海岸では結果を残せなかったし、大谷自身もヤンキースタジアムでの投球成績が極端に悪い。通算防御率は小数点以下四捨五入で二桁の数字のはずだ(打撃成績でも、昨年ヤンキースタジアムで3本塁打を放ったものの打率は非常に低く、確か1割台ではなかったか)。大谷の成功は、移籍時にYankeesを袖にしてAngelsを選んだことが大きかった。仮に移籍するにせよ、DodgersあるいはPadresなどの西海岸の球団を選ぶべきであろう。もちろんYankeesは最悪の選択肢である。何より、多湿の地(夏の日本もそうだが)では疲労がとれにくいと思われる。

*2:ヤクルトは星野仙一阪神監督を務めていた2003年に甲子園球場で3タテを3度食ったが、それ以来昨年まで阪神をずっと苦手にしてきたのだった。