これは面白いんだけど、同じ民主系・維新系であっても選挙の時の構成議員はまちまちだよね。
比例票 2012
— ツイッター政治おじいちゃんお化け (@micha_soso) 2021年11月3日
民主 962万 30議席
維新 1226万 40議席
比例票 2014
民主 977万 35議席
維新 838万 30議席
比例票 2017
立憲民主 1108万 37議席
(希望) 967万 32議席
維新 338万 8議席
比例票 2021
立憲民主 1149万 39議席
維新 805万 25議席
まず民主系でいえば小沢系(日本未来の党、生活の党、生活の党と山本太郎となかまたち)と希望系(希望の党、国民民主党)がある。それから維新系では2012年には石原慎太郎一派と合流しており、2014年には石原系が去ってみんなの党系の江田憲司一派(結いの党)が合流しており、その後衆院選を戦わずに終わった民進党ではその江田一派が維新系から民主系へと移った。2017年には旧民進は希望、立民、無所属の3つに分かれて戦った。今回は旧立民の全部と旧民民の一部と自由党の大部分が新立民に加わった。それで2017年の旧立民の1108万が2021年には1149万へと微増しかしていないから、「立民が増えた」ことには全くならないはずだ。
ざっと見ると、2017年の希望の党票はその多くを維新投票層から奪っていたことが伺える。
— ツイッター政治おじいちゃんお化け (@micha_soso) 2021年11月3日
そして今回の選挙での維新は2014年水準の比例票に戻している。(2012年の橋下ブームにはそれでも及ばない) https://t.co/e1aq2JgvoT
2017年は、希望票だけではなく立民票の多くも、主に大阪で維新から奪っていたとはずだ。当時は今と違って朝日新聞を取っていたから、新聞に載っているデータを熟読してそのことがよく理解できた。つまり、2017年の旧立民の票には一定の割合で新自由主義を支持するか、あるいは少なくともネオリベに抵抗がない人たちの票が乗っていたと見なければならない。そして彼らの票が今回の野党共闘を嫌って立民から維新へと流れたことは否定できないはずだ。
2012年の維新、こんなすごかったのか。民主系はやはり復調してるね。 https://t.co/ImKw7gIbuA
— ふす (@fusu3) 2021年11月3日
2012年の維新は確かにすごかった。この時にも朝日新聞に載ったデータを熟読して、比例第二党になった維新にぞっとした記憶が今も忘れられない。私は2008年から2013年頃にかけてがアンチ橋下、のちにはアンチ維新に執念を燃やした最盛期だったので、9年も経ったから覚えていないなどということは全くない。昨日のことのように鮮明に覚えている。
ただ、この時の維新は2009年の民主党と同じで、一過性の突風に乗った議席に過ぎなかったから、今回の議席が当時に及ばないからと言って、決して維新の力を過小評価してはならない。
衆院選が終わってよく指摘されることは、維新の組織力は公明に比肩できるということだ。たとえば兵庫県知事選の過程を見ても、自民党の兵庫県議のうち中堅層を寝返らせるなどして、徐々に前知事の後継候補を追いつめていった。弊ブログに下記のコメントをいただいている。
引用したコメントの最後の、引用者(私)が赤字ボールドにした部分の指摘が非常に重要だ。近年の維新の組織的な動きは、大阪の自民党府議団で政調会長を務めた松井一郎が持ち込んだものであって、間違っても侮れない。現在の維新は、2012年当時のような突風の追い風に乗った風任せの政党とは全く違い、大阪にとどまらず全国に根を張り始めていると見なければならない。橋下・吉村の表面のシンボルだけ見ていたのでは敵を見誤る。
この組織力の点で、立民は維新に大きく後れをとっているといっても過言ではないのではなかろうか。外野からは相変わらず、やれ連合を切れといった類の戯言しか聞こえてこないが。そういえば、組織力を全く欠くという点では、山本太郎のなんちゃら新選組も立民と変わりない。というより、立民の方が某組と変わりないというべきだろう。
いわゆるバズっている、こちらの記事↓についてのレスなのですが、
なぜ維新が「人口あたりのCOVIDによる死者数全国1位」の惨憺たる結果しか出せないのに、衆院選で支持されたのか
https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2021/11/01/220145
承認のお手数をおかけしても埋もれてしまうだけだと思いますので、こちらにコメントさせていただきます。
ホッテントリになっているブコメ欄はこちら↓ですね。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/kojitaken.hatenablog.com/entry/2021/11/01/220145
この人気コメントを見ながら、ブコメのページに(←既に自分もブコメをつけているし、ブコメを見てのレスなので)次のブコメをつけました。
>どう思ったかがポイントなので、この※欄から、吉村が語ってくれる・途中からはまとも・どこがトップでも変わらない・大いなる敵に対処・医者じゃないので責任はない・自分事ではない と思ったってのはあるのかな。
世界と比べて日本は評価できるというのもありますが、ズレているので無視しました。
あと、これも分析範囲に入れるべきだなと思うのが、公明の動きです。都構想狂騒や菅の失脚を経て、大阪での維新‐公明‐自民の連携・緊張関係に重要な変動が起きている可能性は十分にあると思います。あと、これは小さな要因だとは思いますが、辻本清美については、関西生コンをめぐる話が聞こえてくることがありますよね。
それと、既にコメントしましたが、大阪では維新は、そもそももともと活動していた自民の組織を引き継いでいるというのは、忘れてはならないことだと思います。橋下・吉村は担がれた顔であり、松井は旧大阪自民組織からの権力者です。