kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎につられて森裕子と山本太郎が「右旋回」する可能性(「世に倦む日々」より)

 「世に倦む日々」にはあまり言及したくないが、あまり指摘されないことがブログ記事に書いてあったので言及することにした。残念ながら時々こういうことがある。

 

 

 

 「世に倦む日日」はおそらく2017年の「希望の党」騒動への小沢一郎の関与を認めない立場だろう。あの時は、読売と朝日で報道が違い、読売は小沢の関与を書き立てたが、朝日は平野貞夫と明記してあったかどうかは忘れたが、小沢系のニュースソースを鵜呑みにして小沢の関与を否定するコメントを垂れ流すだけの記事しか書かなかった。当時の報道については読売が正しかったと私はみており、4年前に前原誠司をそそのかした小沢であれば、今回泉を推すのはむしろ当然であって、何も小沢が急に「右旋回」したわけではないと思っている。

 しかし私があえて「世に倦む」の記事を取り上げる理由はそこではない。森裕子山本太郎の今後の方向性がブログ記事中に示唆されているからだ。

 

critic20.exblog.jp

 

 以下に関連箇所のみ引用する。記事の末尾に当たる。

 

小沢一郎が早々と泉健太支持を打ち出した点も面妖で不具合だ。つい最近の記事で、私は小沢一郎には左右の色がないと書いたばかりだが、カメレオンの小沢一郎はここへ来て右派の旗幟を鮮明にする行動に出た。節目の重要なタイミングで反動へと踵を返した。小沢一郎の下には森裕子がいる。森裕子は左派リベラルの表象がくっきりで、辻元清美と並んでそのシンボル的存在であり、左派の期待を集める有力政治家だった。本来なら、同じ新潟の西村智奈美の横に座り、サポーターたる身を示威しないといけないところだろう。その絵が突然消えた。左派としては、森裕子という大事な将棋の駒を失った政変になる。辻元清美森裕子の二人が無力化された。さらに、そこから事態の悪影響を考えると、小沢一郎の系列には山本太郎という一騎当千の若大将がいるわけで、すなわち、今回の出来事は「野党共闘」に拠る左派を不安な心理にさせる凶報である。この時点で、小沢一郎は「野党共闘」から離脱したと考えてよく、元の保守政治家に回帰したと判断できよう。

 

(「世に倦む日日」 2021年11月29日)

 

出典:https://critic20.exblog.jp/32381791/

 

 私の認識では、2017年には隠密裏に前原誠司をそそのかしていた小沢が今回は正面に出て泉健太を応援しただけにしか見えないし、森裕子が「左派リベラルの表象がくっきり」だとは全く思わない。私が森について最初に調べたのは2007年の参院選の前で、その頃には「ずいぶんと勇ましいタカ派の闘士だな」という印象を受けた。2007年の毎日新聞ボートマッチ「えらぼーと」への回答では既に猫を被っていたが、それ以前の森の主張などが当時はまだネット検索に引っ掛かったためだろう。今となってはそれらの情報へのアクセスは難しい。だから、最近になって政治に関心を持つようになった人には、森が「左派リベラルの表象」に思える可能性はあるかもしれない。

 しかし森の初当選は2001年であって、小泉自民党が圧勝した参院選でのことだ。当時の小沢自由党はバリバリの右派新自由主義政党だった。森はその自由党の公認で初当選したのだから、地金は右派ネオリベである可能性が高い。その森が見かけ上「右旋回」する可能性はかなり高いだろう(実際には馬脚を現すだけの話だと思うが)。

 また山本太郎がどうなるかだが、ブログ主は表現をぼかしてはいるものの、明らかに山本の「右旋回」を示唆している。山本もまた「保守ど真ん中」を自称する人間だ。

 その山本にブレーキをかける意味でも、大石晃子の当選と安井美沙子の落選は大きかった。大石と安井の当落が逆だったら、山本は「まっさかさまに右転落」していったに違いない。