kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナ第6波、新規陽性者数が1万人超、死亡者も5人 (22/1/12)

 タイトルの通り。

 NHKのデータ*1に基づく対数グラフを以下に示す。

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2022/1, 7日間移動平均対数=NHK)

 

 昨日(1/12)の新規陽性者数急増に人々が驚いているかのような報道があったが、はっきり言って馬鹿である。普段なら火曜日、3連休後なら水曜日の新規陽性者数が急増する、というより月曜日、3連休の場合は月曜日と火曜日の新規陽性者数が少なく、その翌日に増えるのはいつものことであり、1週間前の仕事始め翌日の1月5日にも急増したではないかと言いたくなる。一般人は仕方ないかもしれないが、報道がそれでは困る。

 むしろ昨日の数字は倍加速度が下がっている(7日間移動平均値が土日に前週の10.0倍だったのが7.88倍に下がり、倍加速度も2.11日だったのが2.35日に延びた)ことで、最悪の事態は免れているとみるべきなのだ。新規陽性者数がここまで増えたら対数グラフと普通の線形グラフを併用しても良いかもしれないが、感染の再拡大を警戒すべき時期、すなわち感染が比較的収まっている時期には、波の立ち上がりを早期に確認して対策を政府に促す意味でも、マスメディアはニュース番組で対数グラフを示し、視聴者に指数関数的現象(それは感染拡大にも減衰にも当てはまる)の見方に慣れてもらう工夫が必要であろう。

 新型コロナが比較的うまく行っているニュージーランドのような国と日本とで一番違うのは、早期の段階で政府が対策をとれるかどうかだと思うが、ニュージーランドのアーダーン労働党政権と日本の自民党政権とで大差があるのは、両政府の能力差に加え、保守政党正常性バイアスにとらわれやすい弱点を露呈したものにほかならない。そしてそんな保守政権を保守メディアが甘やかし、総理大臣が米軍への不満をほのめかすと、むしろその足を引っ張って「米軍のせいとは限らない」と言い出す始末だ。どうしようもない。何度同じことを繰り返しているのだろうか。進歩が全くない。

 私が昨日注目したのは、新規陽性者数よりも死亡者が5人を数えたことだ。年明けしばらくの頃は1日平均1人だったのが2人の日が現れ始め、昨日は5人になった。オミクロン株が他の変異株よりも毒性が弱いとはいっても、過去の波の挙動から推測して、今後は少なく見積もっても日に数十人程度にまでは増えるだろう。

 あと、医療従事者に感染が拡大することに起因する医療崩壊も懸念される。

 こういった事態を避けるためにも波の立ち上がりを早期に確認して政府がアクションをとることが必要なのだ。昨年、市中感染が1人確認されただけで人の流れを止めたニュージーランドと、市中感染が広がってからも米軍兵士の行動制限に手こずる日本との落差は、目もくらむほど大きい。

 自民党政権とそれを支える保守メディア、それに自民党の支持者たちがこの国を滅ぼすのではないか、と文句を言いたくもなる。