kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「立憲民主党が今戦うべき相手は、岸田政権以上に日本維新の会だ」(尾中香尚里氏; President Online, 2022/2/5)

 このところ、大阪維新の会及び日本維新の会の悪逆非道ぶりについて書かなければならないことがあまりにも多すぎてとても追いつかない。それに紛れてついつい先送りしてしまったのだが、元毎日新聞記者の尾中香尚里氏が2月5日に「PRESIDENT Online」に発表した記事は必読だ。

 

president.jp

 

 弊ブログがこの記事を取り上げると書いてからもう2週間も経ってしまった。遅ればせながら以下に一部を引用する。

 

ヒトラー発言」に何の問題もないどころか「問題にする方が問題」であることは、この間すでにいくつもの指摘が出ている。言うまでもないが「ヒトラーになぞらえた批判」は、ローマ法王さえ行っているごく普通の政治評論であり、死去が報じられたばかりの石原慎太郎東京都知事も、橋下氏をヒトラーにたとえた過去がある。本当にやってはならないのは「ヒトラーを称賛すること」であり、今さら繰り返すまでもない。

それに、多少偽悪的(あえて言う)であっても相手を徹底的に攻撃するスタイルは、例えば安倍晋三元首相や麻生太郎財務相ら、何より橋下氏を含む維新関係者こそが、好んで使ってきた。多くのメディアが彼らの発言を「○○節」などと呼び、むしろ面白がってきた。

菅氏の言葉を不愉快だと言うなら、政治家もメディアも、ああいう言葉を散々野放しにして、政治の言論環境を思い切り荒らしてきた自らの罪を、深く恥じるべきだろう。

 

立憲の最大の敵が自民ではなく維新である理由

 

話がそれてしまった。本題に戻る。立憲民主党が今戦うべき相手は、岸田政権以上に日本維新の会、という話である。

 

出典:https://president.jp/articles/-/54435?page=2

 

 これぞ「維新主要打撃論」そのものだ。わが意を得たり、と思った。

 ただ、上記に続く部分は少ししか読めない。公開直後には全文が読めたのだが、一定期間が過ぎたために有料記事になったからだ。無料登録すれば読めるが、登録しなければ読めない部分を勝手に引用するわけにはいかない。全文を読みたい方は当該サイトに登録して読まれたい。

 本エントリでは上記引用部分に続く、登録なしで読める部分の終わりまでを引用する。

 

昨年公開した記事でも述べたが、昨秋の衆院選における「自民圧勝、維新躍進、立憲惨敗」という「世間的な」評価に、筆者は異を唱えている。

理由は二つある。一つは「与野党間の力関係」という側面。与野党間に圧倒的な議席差がありながら、安倍晋三菅義偉という2人の首相が、衆院選を待たずに辞任に追い込まれた。そこまで自民党をおびえさせたのは、直近の選挙で勝ち続けた立憲民主党などの野党である。

野党は衆院選を戦う前に「安倍・菅政治を倒す」目標を達成してしまった。選挙の結果、確かに自公政権は継続したが、少なくとも安倍・菅両政権にみられた、国会で野党の質問にかみついたり、無駄な答弁を延々と垂れ流したりする、見るに堪えない政治は影を潜めた。

もう一つは「野党内の力関係」の側面。立憲民主党の獲得議席比例代表の得票数は、野党第1党の獲得議席としては民主党の下野後最多となった。また、野党第1党(立憲民主党)と第2党(日本維新の会)の議席差が最も開き、野党「多弱」の状態から、立憲民主党が頭一つ抜ける形となった。

 

出典:https://president.jp/articles/-/54435?page=2

 

 「野党多弱」から立民が一歩抜け出して維新との議席差をもっとも開いたのに、立民攻撃に余念がない野党第二党である維新と本気で戦わないでどうする、ということだ。

 以下は著者ではなく私の意見だが、維新は極端な新自由主義政党である上、右翼政党でもある。そもそも維新のルーツは大阪の自民党であり、その頭領の松井一郎は明白な極右なのだ。それゆえ馬淵澄夫らのような立民内の極右勢力は維新とくっつきたくてたまらないのだろうし、泉健太らのような極右までには至らない右派も内心では「維新は敵ではない」と思っている。そういった連中に立民支持層の自称中道を含む「左半分」*1は決して甘い顔をしてはならず、泉執行部に強い圧力をかけなければならないのである。

 批判は決して悪いことではない。このことを忘れてはならない。同調圧力に屈することこそ、もっとも卑劣な態度である。

*1:立民支持層の残り半分は右翼または新自由主義者であろう。東京や大阪のような都市部では特に後者のネオリベたちが多く、彼らには立民と維新(あるいは東京なら「都民ファ□ストの会)との接近を望むかなり強い動機があるように私には思われる。「日本がアブナイ!」のブログ主やTwitterで目立つnaoko氏のような「自称中道」の連中は私の分類では明らかに「左半分」に属するが、彼らが妙に「物分かりが良い」ことが大問題なのである。