毎日新聞写真部のツイートに決定的な画像が載っている。
参院本会議を終え、首相官邸に入る途中にスマートフォンを手にする #岸田文雄首相。着信画面には「#玉木雄一郎」の文字が見えました。 pic.twitter.com/1tL1zNik3b
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) 2022年3月4日
上記リンクの毎日新聞写真部のツイートに貼られた右上の写真を拡大すると、「玉木雄一郎」の文字がはっきり確認できる。岸田文雄首相のスマホに玉木からの着信が入っていたのである。
もっとも、下記ツイートが指摘する通り、岸田による毎日記者へのリークではないかと私も思った。
見 せ た 説
— @よっしー。 NO WAR (@KidAiShu) 2022年3月4日
ですね。持ち方変だもの。
— tsuru(光は闇に負けない) (@tsurudep) 2022年3月5日
岸田は玉木をいいように弄んでいる。玉木がガソリン減税の「トリガー条項凍結解除」を岸田が受け入れてくれるとの確約を得たからと言って自公の予算案に民民を賛成に回らせると(前原誠司だけは棄権した)、この話を反故にした。それなのに玉木は顔を潰されてもなお岸田の靴を舐め続けている。
誰かを思い出させないか。
そう、一昨年頃までの岸田文雄自身の姿だ。岸田は、思想信条が異なるはずの元首相・安倍晋三の靴を舐め続けた。参院選で一の子分だった溝手顕正の首級まで挙げられる屈辱にもめげずに卑屈な態度をとり続け、昨年ついに念願を果たした。
岸田は、かつて自分が安倍晋三にやられたことを玉木に対してやっているように私には見える。人間的には岸田も玉木も私の嫌って止まないタイプだ。彼らに共通するのは権力への妄執である。玉木のような人間が野党の党首に収まっていることは日本の政治状況にとって有害無益な因子の一つだ。もっとも有害無益といえば某元号組の方がさらにたちが悪いし、それよりもさらにずっと極悪な日本維新の会及び大阪維新の会、人名を挙げれば維新OBにして今なお実質的な支配者である橋下徹というラスボス*1がいる。なお、与党の側にも岸田よりもずっと猛毒の安倍晋三というラスボスがいる。
玉木の考えていることはミエミエだ。宏池会の岸田が総理総裁になったから、自民党に入って宏池会に入れてもらいたいのだ。そうだろうなとは私もずっと思っていたが、昨日神子島慶洋氏がツイートで指摘していた。つまり先を越されてしまった。岸田政権になった途端に自民党へのアピールを活発化させた玉木の言動は「宏池会入り」という動機を考えるとすっきり説明できる。
玉木代表の与党へのすり寄りが露骨になってきたが、もしかして宏池会に入りたいのだろうか。大平正芳と縁戚関係にあるというし、後継者を自認しているのだとすれば、あり得ないことではない。それで連立入りしたとしても、かつての小沢自由党と同じ末路を辿るだけではないか。
— 神子島慶洋⊿ (@kgssazen) 2022年3月5日
私の見立ては神子島氏よりさらに厳しい。小沢自由党と同じ末路というのは玉木にとっては少々贅沢すぎる政治人生だ。少し前にも書いたが、玉木は保守新党の熊谷弘と同じ末路をたどるのではないかと私は想像している。
自公との連立を継続するために2000年に小沢自由党(旧)から分裂した保守党という政党があったが、同年の衆院選で自由党がしぶとく解散前の18議席から22議席に議席を増やしたのに対し、保守党は26議席からわずか7議席へと、のち2012年に民主党から小沢らが割って出た日本未来の党を思わせる惨敗を喫した。どういうわけか民主党をおん出てその保守党に入りたかったのが熊谷弘だった。他に悪名高いトンデモ極右の山谷えり子らが熊谷に同調して民主党を離れて保守党入りを目指した。しかし熊谷は比例復活での当選者だったために保守党に入ることはできず、熊谷を入れるために保守党はいったん解党して保守新党が結成された。しかし保守党党首だった野田毅らは分裂して自民党入りしてしまった。発足時の保守新党は国会議員の数が14人で、熊谷が党首になった。
熊谷は民主党極右派を集めた政党を作りたかったが、そういう立ち位置の政党に対するニーズなどほとんどない。それどころか2003年の衆院選で熊谷は同じ極右勢力である自民党の清和会から「ステルス刺客」とでもいうべき城内実を無所属で送り込まれ、あえなく落選してしまった。その城内は2年後に小泉純一郎によって刺客・片山さつきを送り込まれて落選したあと、反小泉のネット人士に取り入って「喜八」と名乗るブロガーらに大々的な応援を受けるという「反自民ブロガー」連の「黒歴史」があるのだが、これについては何度も書いたので省略する。
要するに、野党からやってきた野心満々の政治家など、自民党の多くの政治家にとっては邪魔者でしかないのである。だから、民主・民進から自民党入りした政治家は軒並み冷や飯を食わされている。
なお、玉木のヒントになったのは昨年の衆院選で東京15区から立候補して当選した柿沢未途だろう。柿沢は数年前から自民党宏池会入りを狙って谷垣禎一にすり寄り、自著に推薦文をもらってポスターで宣伝していた。玉木は内心「あんな元新自クの政治家の世襲野郎なんかより俺様の方がずっと宏池会入りする資格があるのに」と歯噛みしていたのではなかろうか。もっとも柿沢が首尾良く宏池会に入れたかどうか私は知らないが。
このように、玉木とは本当にくだらない奴である。そんな玉木を小沢一郎にたとえるのはあまりにも過大評価ではないか。小沢など私のもっとも嫌いな政治家の一人だが、政治家としてのスケールにおいては小沢と玉木とでは全く比較にならない。玉木はここまできたら早いとこ自民党に行って冷や飯を食えば良い。
なお、自民党が民民から受け入れる議員など岸田以外は古川元久くらいではないかとこたつぬこ(木下ちがや)氏が書いている。そんなものかもしれない。
松井孝治さんの書きっぷりだと、財務省OBの3名のうち、玉木、古川は自民党へ、岸本は知事へ、後の人たちはポイですな。
— こたつぬこ🌾野党系政治クラスタ (@sangituyama) 2022年3月5日
当該松井孝治氏のツイートは下記。
承前)ボクが40で役所辞めて、政界に飛び込んだのは、政権政党としての自覚と責任とビジョンを持つ、非自民政党を作り、政界に健全な競争をもたらし、我が国の経済社会の改革を進めるという構想に意義を感じたから。その試みは完全に一区切り。自民党体制の進化のために中から頑張って欲しいと思います https://t.co/Wb1Wzz92yW
— Koji Matsui 松井孝治 (@matsuikoji) 2022年3月4日
この松井という人も本当にろくでもない。