kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナ第7波が感染爆発/第6波の致死率は第5波の半分、第1波の33分の1(3%)だった/コロナ時代3人の宰相のコロナ対策は、菅義偉が突出してひどかった。安倍晋三と岸田文雄は菅ほど極悪ではないがともにろくでもない

 7月に入ってコロナ第7波の感染爆発が起き、プロ野球のヤクルトや読売、その少し前にはソフトバンク日本ハムもそれぞれクラスターに見舞われた。ヤクルトはそれで調子がガタ落ちとなり、7月に入ってから読売に3勝3敗と五分なのを除いてすべての対戦相手に負け越していて計5勝10敗だが(対DeNA2勝3敗、対中日2敗、対阪神、対広島各1敗)、読売はバンテリンドームでの対中日3連戦がすべて中止になるという恩恵を受けた。いささか不公平ではないかと思うが、読売球団での感染爆発はヤクルトよりももっと派手なようだから仕方ないかもしれない。第6波のさなかの4月には、読売やヤクルト、日本ハムと比較するとずっと感染者が少なかったDeNAの試合が4試合(阪神戦1試合、中日戦3試合)中止になっている。DeNAは読売よりももっと優遇されたといえるわけだから、今回ばかりは読売に八つ当たりするのはやや筋が悪いかもしれない。なおセ・リーグ最下位の中日は計6試合が相手球団のコロナの中止というとばっちりを受けた形であり、DeNAとの3試合はともかく、Bクラス確実と思われる読売との3試合はクライマックスシリーズか下手したら日本シリーズと同日に、裏番組としてひっそりと開催されることになるかもしれない。中日球団としては今回の3連戦中止は痛かったに違いない。ローテーションも左右の両エースである大野と柳が登板するはずだったから、3連戦をやっていたら中日は悪くとも勝ち越しが計算でき、うまくいけば3タテできるところだった。

 そのコロナの感染状況だが、およそ2か月半(75日)ぶりに対数グラフで確認したところ、第6波がきわめてゆっくりとしか減衰しなかったところに立ち上がったものであることがはっきり示されていた。下記グラフはNHKのデータに基づく。

 

国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2022/7, 7日間移動平均対数=NHK)

 

 グラフの傾きだけからいえば、第7波の立ち上がりは第6波ほど急峻ではない。第6波では陽性者数の増加率を表す倍加日数は、最も短い時には2.1日だったが、第7波では今までのところ最短で6.4日だ。但し今週は三連休効果のために見かけ上倍加日数が長くなっており、来週は今週との比較になるので一転して見かけ上倍加日数が短くなると思われる。それでも第6波ほど新規陽性者数の増加は激しくない。これには、変異株の感染力の強弱よりも季節要因の方が大きいかもしれない。すなわち夏は冬に比べて人体の免疫力が強い分だけ感染が抑えられる。

 第6波(BA.2)と比較しての第7波(BA.5)の毒性の強さはまだわからないが、デルタ株と比較してのオミクロン株の毒性についてはほぼ結論が出たといえる。新規陽性者数の極小は7日間移動平均値で6月22日*1(実際には6月19日頃)、死亡者数の極小は同7月6日(実際には7月3日頃)だった。このタイムラグは14日間であり、デルタ株による第5波までの約1か月と比較すると半分くらいだ。つまりそれだけ感染力が強い(その反面毒性は弱い)といえる。昨年12月1日から今年6月22日までの新規陽性者数累計を分母、今年1月1日から同7月6日までの死亡者数累計を分子にとって第6波の致死率を見積もると0.174%であり、これは第5波の致死率0.345%のおよそ半分だ。また、第1波の致死率は5.76%だったから、これと比較すると致死率は33分の1、率にしてわずか3%だった。つまり、オミクロン株による第6波及びそのさらなる変異株による現在の第7波による新型コロナウイルス感染症は、一昨年のコロナ第1波の頃とはもはや性質の異なる病気になったといえる。もちろんワクチンなどのコロナ対策を加味しての話である。蛇足だが、今でも反ワクチンの傾向がみられる×××新選組山本太郎は論外だ。

 そういえば一部に、コロナ対応は岸田文雄よりも安倍晋三の方がずっと真剣だったとして岸田を貶め、その対比として故人(安倍)を持ち上げる意見が「リベラル・左派」の間にも見られるが、その評価は間違っていると声を大にして言いたい。コロナの毒性の変化のファクターも掛け算しなければならない。このファクターを掛けた上で安倍晋三菅義偉岸田文雄の3人の総理大臣を比較すると、私なら飛び抜けてひどかったのが菅であり、安倍と岸田は同程度であると判定する。過激な新自由主義イデオロギーに取り憑かれて「経済を回す」ことにばかり血道をあげた菅義偉に対しては、今思い出しても激しい怒りが収まらない。しかし安倍も菅よりはマシだったとはいえ決してほめられたものではなかった。岸田についてはオミクロン株の特性を考慮した場合安倍と同程度だと思う。岸田はコロナ対策よりも、むしろ「保守本流」にあるまじき極右路線の方が「あれでは安倍と変わらない」と強く批判されるべき政治家だろう。安倍晋三国葬など、安倍とズブズブに癒着していた統一教会を国家公認の宗教にするのも同然の愚行であって、どんなに強く非難しても非難しすぎには当たらない。

 最後にコロナの話に戻るが、陽性者数累計が7月14日に1千万人を超え、昨日(7/22)には1100万人を超えた。また死亡者数累計は31,802人に達した。しかし、これだけ感染が拡大しても集団免疫の水準には全く達していないから、コロナ禍はまだしばらく続くだろう。

*1:昨日(7/22)で感染拡大期はちょうど1か月になった。