kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

山本太郎と鈴木エイト

 統一教会問題に関して、元号を党名に冠した例の零細政党は著しく精彩を欠く印象があるが、その理由の一端がわかった。統一教会追及の急先鋒としてメディアへの露出が多い鈴木エイト氏と山本太郎の間には、安倍晋三銃殺事件が起きる3日前に、あるやりとりがあったのだ。

 下記は今年7月5日に発信された鈴木氏のツイート。

 

 

 以下、ツイートのスレッドが延々と続くが、煩雑なのでリンクを省略して文章だけ抜き書きする。

 

質問者は手を挙げて指名されればスタッフからマイクを渡され質問内容を10秒以内にまとめて投げかけ、山本候補がそれに対して延々と持論を述べる形式。

 

――HPVワクチン・子宮頸がんワクチンに対して反対の立場を採ってきたと思うが、今のスタンスは?

 

山本太郎氏の回答の要約

 

「ワクチンにはリスクとベネフィットがあり、重篤な副反応が起こることもある」

 

「因果関係が証明されないと放置されるのは赦せない」

 

「全ての少女に打たせようとした、今度は少年にも打たせようとしている。国の意思でやろうとしたのであれば”疑い”の時点で全員を救わねばならない」

 

「裏に製薬会社とどんな利権があるかは知らないが。ワクチンを打ったためにこれまでと180度違った状態になった人には因果関係が突き詰められるまでにはとてつもない時間がかかる」

 

「私の主張は徹底的に救済する立場からHPVワクチンには反対という姿勢を示した」

 

――HPVワクチンについては名古屋スタディ等で科学的に因果関係は否定されている。

 

――また、接種の機会を逃し子宮頸がんになってしまう人たちが爆発的に増えると言われている。その中でHPVワクチンに反対してきたことについてどう思うか?

 

「申し訳ないがHPVワクチンの詳細について詳らかに喋れるだけのアップデートは行えていない。私が被害者の救済を訴えていた頃とは状況が変わってきたかもしれない」

 

「名古屋(スタディ)に関してのいくつかサンプル、それは“全て”ということになりますか?」

 

――日本だけはなく世界でもエビデンスが出ている

 

「科学的なエビデンスってどういうことになったんですか?」

 

――有用性、有効性と安全性が担保されたということです

 

「じゃあ、一方で副反応が疑われるということで、例えば突然、痙攣を起こしてしまうような人たちというのは、あれは何なんですか?詐病ですか?」

 

――名古屋スタディでは同世代の少女たち、(HPVワクチンを)打った少女たちと打っていない少女たち、同様の割合で出ている。(大規模な疫学調査において有意差はなく、低いオッズ比から薬害が否定)

 

「今、名古屋スタディに関してあなたと撃ち合える内容をここで持ち合わせてないです」

 

「HPVワクチンに関してHPは途中からアップデートされていない」

 

「この問題に関してはとにかく被害者の救済が私たちは中心」

 

――それは大事だが、その一方でしっかりとエビデンスをみるべきではないか

 

「ありがとうございます」

 

(鈴木エイト氏のツイートより)

 

 このやりとりについて、鈴木氏は下記の感想を発信している。

 

 

 鈴木氏は山本に対して批判的な結論を下している。

 山本という人は、自分に対する批判者は一切許さないというのが基本的な姿勢だ。だから鈴木エイト氏の統一教会批判には乗れない。しかし自前ではろくな材料の持ち合わせがないし、そもそも自民党を叩いたところで彼の零細政党にとっては何の利益もないので、ただ「壺、壺」と囃し立てているだけと揶揄される情けない現状になっている。

 先日のマルチ商法に関与していた宜野湾市議への対応の甘さといい、当該零細政党は多くの人たちに支持される要素を日に日に失いつつあると思われる。

 なお、マルチ商法問題については、宜野湾市議が大石晃子の大のお気に入りだったために、山本は大石の意を受けて当初処分なしにしようとしたものの、零細政党支持を止めると公言するツイートが多数発生するなど、あまりにも反発が大きかったためにやむなく市議を離党させた可能性がある。しかしそれでも大石には不満が残っているだろうから、将来山本と大石の間に亀裂が生じる可能性がある。

 私が思い出しているのは、2016年の参院選で山本が三宅洋平を支持したことに不満を募らせたはたともこが、のちに山本から離反して立憲民主党に走った経緯だ。このはたともこという人も悪名高い「反ワクチン」の戦士だが、立民はこんな人を昨年の衆院選岡山5区に公認候補として立て、当然ながら惨敗した。まあ「小沢系」のガス抜き人事といったところなのだろうが、立民もまた信用できない政党であるという一つの例になっている。とにかく小沢がらみ、山本がらみの人脈はどうしようもないということだ。