田中龍作が「王様は裸だ」と言った。そう思った。
以下、「田中龍作ジャーナル」の記事より、その後半部を引用する。
陰謀論は馬脚を現す。山本太郎が「ロシアを擁護するわけではない」などと前置きしても「NATOの東方拡大」と「ウクライナ東部の人権問題」を持ち出せば、プーチンは大喜びだ。ロシアにとっていい所取りだらけで、誰から吹き込まれたのかと勘繰りたくなるほど一方的な情報である。
これまで山本太郎に好意的だったある法曹人も「山本太郎はあそこまで陰謀論に傾斜して大丈夫か?」と深く憂慮する。
結果としてロシア擁護となるスタンスを取り続ける山本太郎に対して、根っからの支持者から失望の声が次々と私のもとに届く。中には山本太郎が衆院選に初挑戦した2012年から選挙を手伝ってきた人もいる。
「●党や●●と同じレベルの危険な政党」
「まともな政党として発展してくれることを願う」
「東西冷戦思考から脱却できていない」・・・
コアな支持層が離反する政党は危うい。
山本太郎よ。ウクライナまで行かなくていいから、北欧のバルト3国や東欧のポーランドを見て来い。そして民族の話を聞いて来い。ロシアがどんな国なのか分かるから。もっとしっかりしろ。
なお、山本陣営の選挙戦の戦術としては、下馬評で有利とみられているらしい共産党の山添拓から票を奪おうとしているとの見方が多い。下記は神子島慶洋氏のツイート。
山本太郎が露骨に共産票を奪いに行っているようだが、この人物は参院選になると必ず野党分断をやり出すような印象すら受ける。6年前の参院選では三宅洋平をバックアップし、これまた野党票の分断につながりかねなかったが、田中康夫と票の食い合いをして共倒れした。
— 神子島慶洋⊿ (@kgssazen) 2022年6月16日
今回もまだチャンスはある。山本太郎と、ウクライナ戦争に関してはOBの橋下徹や現役の鈴木宗男が暴言を発し続けている維新の海老沢由紀、それにファ□ストの会の荒木千陽の3人に全滅してもらうことだ。そのためには山添拓と松尾明弘の当選が必要だ。
鍵は2つある。1つは参院選の選挙戦でウクライナ戦争に関するスタンスを議論して有権者に注目してもらうことができるかどうか。もう1つは、立民が蓮舫の票を松尾に思い切って大量に流し、改選前と同じ2議席の確保を本気で狙いに行くかどうかだ。
残念ながら、2点ともそうはならないのではないかと思えてならないが。ことに後者には共倒れのリスクや蓮舫のプライドの問題もあろうし、圧倒的に松尾よりも蓮舫に流れるであろう無党派層の票は制御できないから、よほど極端な票の流し方をしない限り成功できないと思われる。前回の蓮舫と小川敏夫の得票差の実績を見てもほとんど期待できないというほかない。今回もおそらく泉健太は最初からそんなことをやるつもりもないだろう。