kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

元プレジデント編集長の小倉健一が「私が共産党幹部なら参院選で10万票を山本太郎に融通する」という怪文書を垂れ流した(呆)

 下記ツイートからリンクされた記事は最初の頁しか読まなかったから全然知らなかったのだが、とんでもない謀略記事だったんだな。驚き呆れた。

 

 

 共産党の斉藤目黒区議を怒らせたくだりは、同党関係者でなくてもあまりの異常さに驚くほかないものだ。怪文書の類と言っても過言ではない。

 

gendai.ismedia.jp

 

 以下に抜粋して引用するが、問題の「怪文書」の部分を赤字ボールドにした。

 

参院選 東京選挙区5人はもう当選確実!6人目で《山本太郎》《小池チルドレン》《維新》の激突

 

小倉健一 イトモス研究所所長

 

自民2、立憲1、共産、公明は確定か

 

7月10日に投開票が行われるとされる参院選挙が近づいてきた。東京選挙区では、たくさんの有力候補が出馬を表明し、混沌としてきている。そんな中、自民党が4月、5月、6月の3回にわたって実施したとされる情勢調査の内容が流出している。

 

1位 朝日健太郎(自民) 15.4%(4月 16.4%/5月 15.1%)
2位 蓮舫(立憲) 13.8%(4月 17.2%/5月 15.8%)
3位 山添拓(共産) 11.1%(4月 12.4%/5月 11.7%)
4位 生稲晃子(自民) 10.9%(4月 8.9%/5月 9.0%)
5位 竹谷とし子(公明) 9.0%(4月 9.0%/5月 8.5%)
6位 山本太郎(れいわ) 5.4%(4月 1.9%/5月 1.7%)

7位 海老沢由紀(維新) 5.1%(4月6.9%/5月5.0%)
8位 荒木千陽(都民ファ) 4.8%(4月4.5%/5月5.2%)
9位 松尾明弘(立憲) 4.0%(4月4.1%/5月3.5%)

 

5月調査の時点では6位に維新の海老沢がいたが、今回の調査で山本太郎に抜かれた。ただし6位から8位は横一線といってもいい。1位から5位まではほぼ当確とみられる所以だ。

 

(中略)

 

山本太郎が一応は有力だが

 

共産党山添拓(3位)公明党竹谷とし子(5位)は当選が確実だ。過去の参院選東京の最低当選ラインは、50万票を超えたところにある。両党の支持の有権者は、優に50万票は超えているので、何があっても盤石、大丈夫ということだ。

両党は、今頃、お隣・神奈川など、両党にとっての激戦区に全勢力を傾けていることだろう。選挙前に両党の支援者や支持母体から電話がかかってくることもあるだろうが「東京は余裕だから、私が入れなくても大丈夫だよ」と諭しておけば良いと思われる。

さて、ここまで、情勢調査をもとに朝日、生稲、蓮舫、公明、共産の5人が当選圏内にいることをお伝えした。東京選挙区のイスは全部で6席。残りはたった一つだ。その1議席に飛び込むのは一体誰なのか。

今回、台風の目となっているのが、れいわ新撰組山本太郎(6位)だ。昨年の衆院選比例東京でれいわは、約36万票しか獲得していなかった。

 

先ほども述べたが、参院東京選挙区は50万票が必要なのだ。その結果、当然下馬評も低く、無謀な挑戦に思われたが、自民党の情勢調査では、当落のボーダーにいる。5月調査から一気に数字を伸ばした。

 

もし私が共産党の幹部で、これからも政策的に共鳴し合う山本太郎の力が国会に必要だと思うなら、余裕のある10万票を山本に融通するだろう。山本を殺すも生かすも共産党にかかっているといっていい。野党共闘の真価が問われると言っていいだろう。「ボーダーラインにいる山本を当選させることができないで、何が野党共闘だ」と、真の共産党支持者こそ、立ち上がるべきなのではないのだろうか。

 

山本を追う維新と都民ファ

 

次が、維新海老沢由紀(7位)だ。維新は、これまで大阪が中心になって党勢を拡大してきたが、執行部の政調会長を音喜多駿、総務会長を柳ヶ瀬裕文と東京出身者で固めている。その二人の地元である東京で負けることは絶対に許されない。

維新の支持者は「〈大阪の改革を東京でやる〉と言っても響かない」と嘆き、選挙戦に苦慮している。維新や候補者自身をめぐるスキャンダル報道も頭が痛い。そこで東京での票の掘り起こしに期待されたのが、全国比例候補の猪瀬直樹だったのだが、過去のスキャンダルも響き、街頭演説ではいまひとつ人気がでない。

これから1ヵ月で、どう体制を立て直すかが問われている。吉村洋文大阪府知事が街頭演説すれば、東京といえども、人は多数集まる。この辺りに可能性があるかもしれない。

 

その2人に比べれば苦戦を強いられているのが都民ファ荒木千陽(8位)だろう。小池百合子の元秘書として、都民ファースト代表として満を持しての国政選挙。「減税」と「表現の自由」を掲げての選挙戦だが、知名度がないのが響いている。

しかし、陣営は「勝機はある」として昨年の都議会議員選挙を例に出し、強気の姿勢を崩さない。

「前回の都議会議員選挙でも、事前の情勢調査では都民ファーストの候補者はほぼ負けていました。しかし、投票日当日になって、候補者の名前を知らなくても小池知事を支持する人たちが多数投票し、都民ファーストは勢力を維持することになった。事前調査では、小池知事と荒木は結び付けられていない。大逆転は可能だ」

投票日まで姿を見せない「小池百合子のゴースト票」の行方が左右することになるようだ。(後略)

 

(現代ビジネスより)

 

出典:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/96218

 

 自民党の調査結果が簡単に流出しているらしいが、確度には問題があり、かつ自民等の都合に合わせたバイアスがかかっていることについては今日公開した別の記事に書いた。

 そんな自民党の調査に基づいて、「私が共産党の幹部なら票を山本太郎に融通する」と書くとは、この小倉健一なる人物は何を考えているのだろうか。

 

 上記現代ビジネスのサイトに著者の情報が載っている。

1979年生まれ。京都大学経済学部卒。国会議員秘書からプレジデント社入社。プレジデント編集長を経て2021年7月に独立。

とのことだ。リベラルや左派の人ではなく、保守人士であろうと推測される。

 このことから、共産票を山本太郎に流出させることが保守側にとってなんらかのメリットがあるのではないかと推測されるが、何の意図もないのかも知れず、そのあたりはなんともいえない。

 

 下記は最初にリンクした共産・斉藤区議のツイートへの反応。

 

 

 下記は上記への斉藤区議のさらなる反応。

 

 

 下記は斉藤区議のツイートへの他の反応。

 

 

 

 いや、服部良一の出馬表明は5月16日、山本太郎のそれは5月20日であり、記事には6月の自民党調査の結果が反映されていることが明記されている*1ので、服部良一擁立前のデータではない。記事を書いた小倉が服部を無視しただけだ。

 これについては、出馬表明もしていない段階で自民党調査の選択肢に山本が挙がっており、4月が1.9%、5月が1.7%の数字が出ていることに注目したい。山本の出馬表明後の6月には5.4%に跳ね上がったのは、山本が5月の自民党調査後に正式に出馬表明をしたからだ。

 私のような市井の人間は、山本が参院選に出馬するとは思っていなかったが、それは政界では公然の秘密だったことが、4月の段階で山本の名前が自民党調査に含まれていたことがわかる。

 このことから私の頭に浮かんだのは「茶番」という、山本太郎が日頃から愛用している言葉だ。ケッ、馬鹿馬鹿しい。

 そして、どうやら山本が当選することが保守側にメリットをもたらすという皮算用がどうやら本当にされているのではないかとの陰謀仮説にますます傾きつつある。

 それはおそらく、山本が当選すればまたぞろ野党を引っ掻き回して国民の政治不信が高まるとともに野党の力がますます殺がれることになるからではなかろうか。

 もちろん単なる陰謀仮説に過ぎないけれど。

*1:4月、5月の数字が括弧内で記されている以上、括弧の外にある数字は6月の調査結果だということになる。