kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プリゴジンが乗った自家用ジェット機が墜落して死亡か。ロシアの地対空ミサイルに撃墜された可能性が大

 昨日(8/24)はいろいろとろくでもないニュースばかりが重なった日だったが、私がもっとも注目したのは、ロシアの極悪独裁者・プーチンの汚れ役を長年務めてきた極悪人仲間にしてロシアの民間軍事会社・ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジンが乗ったとみられる自家用ジェット機がロシア軍の地対空ミサイルに撃墜されて死亡したらしいニュースだ。墜落した「飛び恥」ことプライベートジェットには、ワグネルの共同創設者ドミトリー・ウトキン*1らワグネルの中心人物たちが乗っていたとのことで、プーチンの命令によって撃墜された可能性が極めて高い。

 以下NHKニュースより。

 

www3.nhk.or.jp

 

 以下引用する。

 

プリゴジン氏が死亡か ロシアでジェット機墜落 撃墜の可能性も

2023年8月24日 18時49分

 

ロシア政府は、ロシア北西部で墜落した自家用ジェット機に搭乗していた乗客の中に民間軍事会社ワグネルの代表と同じ「エフゲニー・プリゴジン」という名前が含まれていることを明らかにし、プリゴジン氏が死亡した可能性が伝えられています。
ロシアの独立系メディアは、墜落した機体がミサイルで撃墜された可能性を指摘しています。

 

テレグラムのチャンネル「プリゴジン氏が死亡」

 

ロシア非常事態省は23日、首都モスクワからサンクトペテルブルクに向かっていた自家用ジェット機が北西部のトベリ州で墜落したと発表しました。

ロシアの航空運輸局は、乗客7人と乗員3人が搭乗していたとしたうえで、10人の氏名を公表し、この中には民間軍事会社ワグネルの代表と同じ「エフゲニー・プリゴジン」という名前やワグネルの幹部「ドミトリー・ウトキン」と同じ名前も含まれています。

プリゴジン氏に近いとみられるテレグラムのチャンネルは、日本時間の24日朝早く「プリゴジン氏が死亡した」と伝えました。

ロシアの独立系メディアは、現場で撮影されたとする映像や「2回爆発音があった」とする目撃者の情報などをもとに、墜落した機体は、対空ミサイルで撃墜されたとする可能性を指摘しているほか、上空を飛行中に内部から爆発した可能性なども伝えています。

ロシアで重大事件を扱う連邦捜査委員会は、搭乗していた10人全員が死亡した可能性があるとした上で墜落の原因を調べる方針を示しています。

 

6月にはワグネルの部隊率いて武装反乱

 

プリゴジン氏はウクライナへの軍事侵攻で東部の激戦地バフムトの前線にワグネルの戦闘員を送り込み、戦果を強調するなど存在感をアピールしましたが、国防省との確執を深め、ことし6月24日、ワグネルの部隊を率いて武装反乱を起こしました。

その後ロシアと同盟関係にある隣国のベラルーシへ移動していましたが、今月21日にはアフリカで撮影したとする動画メッセージをSNSで公開していました。

ウクライナのポドリャク大統領府顧問は、ジェット機の墜落についてSNSに「プーチン大統領は、ことし6月に彼の力をおとしめた者を決して許しはしない。ワグネルの司令部の示威的な排除は、プーチン大統領による『忠誠を示さなければ死に値する』というシグナルだろう」と投稿し、プリゴジン氏が起こした武装反乱との関連を疑う見方を示しました。

 

シンクタンク 暗殺との見方「プーチン大統領が指示 ほぼ確実」

 

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ワグネルがことし6月に武装反乱を起こして以来、ロシアの大統領府と国防省プリゴジン氏の権威の弱体化を進めてきたと指摘し、「組織としてのワグネルを排除するための最終的なステップだった可能性が高い」として、プリゴジン氏は暗殺されたという見方を示しました。

さらに、「プーチン大統領が機体の撃墜を軍に指示したことはほぼ確実だ。ショイグ国防相や、ウクライナへの軍事侵攻の総司令官を務めるゲラシモフ参謀総長が大統領の命令なしにプリゴジン氏を処刑する可能性は極めて低いだろう」と分析しています。

 

専門家「来年のロシア大統領選挙前に引き締めの思惑も」

 

ロシアの政治に詳しいカーネギー国際平和財団のタチアナ・スタノバヤ上級研究員は、SNSへの投稿で「墜落の原因が何であれ、誰もが報復と見るだろうしクレムリンもこの見方に反論しないだろう。最後まで彼の下にいた人や公然と支持していた人、全員に対する直接の脅迫でもある」と指摘しました。

その上で「プーチン大統領のいかなる潜在的な後継者にとっても教訓となるはずだ」と述べ、来年3月にロシアで大統領選挙が控えるなど、政権内で権力闘争がいっそう激しくなるとみられる中、引き締めを図る思惑もあるのではないかとしています。

また、スタノバヤ氏は「プリゴジン氏は疑いようもなく政権にとって『歩く問題』となっていた。武装反乱のあと、プーチン大統領プリゴジン氏を必要とする理由はなにも見当たらなかった。必要とされたのは武装反乱後しばらくの間だけで、ワグネルをスムーズに解体し新たな指導者のもとベラルーシに移すためだった」と指摘しています。(後略)

 

NHKニュースより)

 

URL: https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230824/k10014172301000.html

 

 上記引用文に続く部分にはプーチンは何もコメントしていないと書かれていたが、その後この独裁者は「哀悼」のコメントを発した。同じくNHKニュースより。

 

www3.nhk.or.jp

 

プーチン大統領 プリゴジン氏に哀悼の意 事実上死亡を認める

2023年8月25日 1時37分

 

ロシアのプーチン大統領は、ロシア北西部で墜落した自家用ジェット機民間軍事会社ワグネルの代表、プリゴジン氏が搭乗していたとしたうえで「才能のある人物だった」などと哀悼の意を表しました。

 

プリゴジン氏の死亡を事実上認めた形ですが、プーチン政権側がプリゴジン氏の殺害に踏み切ったとする疑いも指摘されています。

 

ロシア非常事態省は23日、首都モスクワからサンクトペテルブルクに向かっていた自家用ジェット機が北西部のトベリ州で墜落したと発表し、搭乗者のリストなどから民間軍事会社ワグネルの代表、プリゴジン氏が乗っていた可能性が指摘されていました。

これについてロシアのプーチン大統領は24日、ウクライナ東部ドネツク州の親ロシア派の代表、プシリン氏との会談のなかで「犠牲者の家族に哀悼の意を表したい。ワグネルのメンバーが搭乗していたことを示している。ウクライナのネオナチ政権と戦うという共通の大義に多大な貢献をしてくれた」と述べました。

そのうえで「プリゴジン氏のことは1990年代初めからよく知っている。複雑な運命を背負った男だ。人生で重大な過ちを犯したが、私の求めには必要な結果も達成した。才能のある人物だった。彼はきのう、アフリカから戻ったばかりでここで何人かの関係者と会っていた」などと述べ、プリゴジン氏の死亡を事実上認めました。

そして機体が墜落した原因について調査が行われているとしたうえで「時間がかかるだろう」と述べました。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」はことし6月に武装反乱を起こしたプリゴジン氏が政権側によって暗殺された可能性があるという見方を示し「組織としてのワグネルを排除するための最終的なステップだった可能性が高い」としています。

またロシアの独立系メディアは、対空ミサイルで機体が撃墜された可能性などを指摘しています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、記者団に対し「誰が関係したかは、皆がわかっていることだ」と述べ、プーチン政権側が関与したものだという見方を示しました。

 

墜落にモスクワ市民は…

 

プリゴジン氏が搭乗していたとする自家用ジェット機が墜落したことについて、ロシアの首都モスクワの市民からは、墜落の原因には政治的な背景があるのではないかとする意見が多く聞かれました。

このうち男性の1人は「事故ではない可能性は十分ある。『公式路線』に逆らったのではないか」と話していたほか、女性の1人も「プリゴジン氏は政治的な発言などもっと控えるべきだった。内部の破壊工作があったようです」と見解を述べていました。

SNSでニュースを知ったという男性は「彼が許されないのは明らかだった。モスクワに向かったことだ」と述べ、2か月前にプリゴジン氏が起こした武装反乱が背景にあるという見方を示しました。

一方、航空関係の大学を卒業したという男性は「墜落にはあらゆる選択肢がある。調査結果を待つべきだ」と指摘したうえで、ワグネルについては「活動資金がなくなれば戦えない」と述べ、資金提供者のプリゴジン氏が死亡したとすれば、ワグネルが解散に追い込まれる可能性もあると指摘しました。

 

NHKニュースより)

 

URL: https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230825/k10014173441000.html

 

 これらのニュースに接して思い出したのは、昨年7月8日に安倍晋三が銃撃死を遂げたことだった。ともに夏の暑い日の昼休みの時間に、職場でYahoo! JAPANにアクセスしたら目に飛び込んできた。安倍が殺された日は、その後取り消されたが「異例の早い梅雨明け」の暑い日だったよなあと思ってネット検索をかけたら、暑さのピークはその前の週で、8日は正午には晴れたが朝まで曇っていて東京の最高気温は31.0度だった。一方昨日は最高気温34.1度、最低気温27.2度で、クソ暑い日には違いなかったが今夏の東京で21回記録した猛暑日にはならなかった。そんな暑い日に「飛び恥」に乗っていたネオナチにして事実上の大量殺人犯人が、どうやら極悪独裁者の命令によって地対空ミサイルで撃墜死を遂げたらしいというニュースは、私には「権力悪」の極致としか思われず、心がズシンと重くなった。

 安倍の生前に、現在は芸能プロダクションに所属して民放のワイドショーに出演している元NHKの岩田明子を含む安倍政権擁護者たちが「良い独裁」論を開陳していたことを思い出して、また向っ腹を立てた。結局「良い独裁」なんてどこにもないということだ。それは他のスケールの小さな独裁者や独裁組織、それに独裁の形こそとらないものの最高権力者が自らの責任を決してとらない「ソフトな独裁」にしても同じだ。それぞれ私がどんな人間やら組織やらを想定しているかについては省略する。

 ところで、3日前の22日に公開した下記記事に、にっしー氏から斜に構えたふざけたコメントをいただいたので以下に紹介する。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 にっしー

 管理人が絶望する前に、私たち日本国民は、既に絶望しているんです。

「弱肉強食の競争社会は変えられない。そこで生きるしかない」との現実に打ちのめされ、やがて諦めて、絶望して、絶望の末に、絶望の中で癒されて、やがて優しさを得て、満面の笑顔を浮かべて……。

 富裕層を思いやり、○○会を応援するのです。

 

 にっしー氏は、お前みたいにほとんど毎日ブログを公開していられるような余裕のある人間がいまさら何言ってるんだよ、俺たちはとっくの昔に絶望してるんだよ、と言いたいのだろうが、そうやって斜に構えてイキっていられるのも今のうちだろうよ、と私は思うのだ。それは、独裁権力者や富裕層たちのやりたい放題を今まで許してきた結果であるところの気候変動に絡めて思うことだ。極端な表現をすると、今や独裁権力者や富裕層たちは人類を滅ぼそうとしていると言っても過言ではない。

 プリゴジンが「飛び恥」に乗っていたところを撃墜されたのはまことに象徴的だった。「飛び恥」といえば、今春の野球のWBC大谷翔平が使ったことを批判したあるジャーナリストが感情的な反発を食らいまくったことを少し前に書いたが、結局その大谷は右腕の靱帯断裂で今季投手としての残り試合出場が絶望となった。

 私はこれにも気候変動との関連を感じる。靱帯断裂の予兆はその前からあったに違いないが、それを決定的にしたのは先月のダブルヘッダー、それも湿度の低いアナハイムの本拠地ではなく、最高気温28度で多湿のデトロイトでのデーゲームで完封勝利を挙げたあと、ナイトゲームの第2試合で2本塁打を放ったものの、脚の痙攣で最終打席に立たなかったあの日の2試合だったのではないか。

 高温高湿の日に投手が筋肉を痙攣させたケースは先週の横浜スタジアムでもあった。DeNA阪神の3連戦で、初戦の勝利投手になったDeNAの東克樹がまず脚をつり、2戦目の勝利投手になった阪神の青柳晃洋も、箇所は不明だが異変を起こして5イニングでマウンドを降りた。先週末の首都圏は、高温もさることながら晩夏にありがちな異様な高湿の日が続いたが、高温もさることながら湿度の高さが一番こたえる。大谷がその後の試合でも2度筋肉を痙攣させたのも前記ダブルヘッダーの後遺症だろう。もっとも靱帯断裂には遅かれ早かれ襲われたに違いなく、それは野球のメカニズムの研究が進んで投手が速い球を投げられるようになったこととのトレードオフで筋肉に過負荷がかかるようになったことがおそらく原因であり、それに猛暑が拍車をかけたものだと思われるが、そう考えると野球という投手に過負荷がかかるアンバランスなスポーツの限界が気候変動とともに明らかになりつつあるのではないかと思う。慶応高校の優勝で幕を閉じた「甲子園」にしても、クーリングタイムを実施したらいきなり複数の選手が異変を起こすなど限界は明らかなのに、一昨日に閉幕した夜の報道ステーションに出演したヒロド歩美が自己満足の笑顔を浮かべているのを見て、いつまで「汗と涙の甲子園」とやらを宣伝するんだよ、とヒロド氏には悪いけれどもドッチラケてしまった。

 地球規模の問題である気候変動や、各国で猛威をふるう独裁政治の弊害などを思うにつけ、現在の権力者や富裕層たちのやりたい放題に歯止めをかけない限り、この国も人類ももう持たないのではないか。それでも問題を解決しようと思うなら絶対に諦めてはならないと強く思う今日この頃だ。

 なお、気候変動に関しては一昨年の立民代表選で泉健太を応援したことを知って以来ツイート(現X)をリンクする機会が激減した平河エリ氏の下記Xと私は同意見だ。

 

 

 上記のような認識を持ちながら、微温的な泉健太を支持できることが私には信じられないが、それは人それぞれだから仕方ない。

 そうそう、泉で思い出したが、下記上久保誠人の記事は不愉快千万だった。

 

diamond.jp

 

 2000年代前半には「人気政治ブロガー」だった著者の上久保は、この記事で泉健太小沢一郎ら「党内左派」を切り捨てて維新と組めと言い、維新に「第2自民党」を脱却するという条件つきで大きな期待をかけている。以下、さわりの部分を引用する。

 

 では、立民と維新は、現状打破のためにどうすべきか。

 

 まず立民の泉代表は、共産党との共闘を模索する小沢氏などの党内左派と決別し、党を割るべきではないか。国民民主党や維新との合流を念頭に置き、連携を進めるのも手だ。維新側も、泉代表が労組と縁を切れば、連携への障害はないはずだ。

 

 もしこの案が実現すれば、2017年10月総選挙時の「希望の党」の再現となる。17年以降動きが止まった日本政治が、ようやく動き始める時だ。泉代表は変化の潮流をつかみ、今こそ行動すべきである。

 

 一方、維新は自民党に代わる「国家像」を国民に提示すべきだ。

 

(中略)現在の日本では当たり前の「中央政府が地方を規制で縛り付け、全てが首都に集中する経済システム」に疑念を呈する活動を、もっと大々的に行ってもよいのではないか。

(中略)

 17年の総選挙で、維新の代表は松井一郎大阪府知事(当時)、希望の党の代表は小池東京都知事だった。国政政党の代表が国会議員ではなかったというのは、いささか異常な状況だが、この改革が実現すれば解消できる。そして今以上に、地方の意思を国会の決定に反映しやすくなるだろう。

 

 維新に関しては、一つ一つの政策をボトムアップ式に見直しつつ、国家のグランドデザインに丁寧に落とし込んでいけば、国民に訴えるべき政策がおのずと見えてくるはずだ。そこに、維新が政権政党に成長する道があると筆者は考える。

 

URL: https://diamond.jp/articles/-/327952?page=3https://diamond.jp/articles/-/327952?page=4

 

 呆れたことに上久保は「未来の党」の再来を本気で期待しているようだ。そんなものは 2017年の衆院選で完全否定されたというのに。

 幸い、上記コラムはほとんど注目されていない。小泉純一郎政権時代の人気政治ブロガーも、現在では完全に賞味期限切れのようだ。

 もちろん小沢一郎一派やオザシンも、もうほとんど相手にされていない。強い新自由主義志向や独裁志向にかけては、小沢も泉も維新もみな同じであるようにしか私には見えない。上久保の記事では小沢が「党内左派」扱いされているが、あんな「党内左派」があるはずがない。10年以上前には池田香代子が小沢や鳩山由紀夫民主党内の「サハッ」だ、などと書いていたが、池田氏ももうそんな発信はしていないに違いない。もっとも共産党志位和夫はそんな小沢への未練を未だに断ち切れないようだ。

 とはいえ、独裁政治権力や富裕層の暴走に歯止めをかけるとっかかりも全然つかめない混沌の時代ではある。

*1:このウトキンがワグネルの本当の創設者のようだ。犯罪者上がりのプリゴジンと対比すると、ウトキンこそは正真正銘のネオナチらしい。