kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

都知事選、蓮舫の得票数・得票率は2016年の鳥越俊太郎にも及ばなかった/都議補選は自民2勝、立民1勝のみ。強かったのは都ファと上田令子一派だった

 結局都議補選で自民は板橋区府中市の2勝だけで、あとは自民党が特に力を入れていたであろう(但し萩生田光一にとってはいい迷惑だったかもしれない)江東区山崎一輝を筆頭に、大接戦だった足立区を含めて落選した。立民はその足立区で、城東地区唯一の議席を獲得したが1勝2敗だった。共産は当選ゼロだったが、補選は定数1だから致し方ない。しかし立民と共産は現在の内向きの体質から脱却する必要があるだろう。

 また都知事選での小池百合子の得票率は42.8%で、前回の59.6%から大きく下げたが、石丸伸二が24.3%、蓮舫が18.8%であり、石丸と蓮舫の間にはかなりの差がついた。

 石丸という、相当に低質な右派ネオリベポピュリストが躍進したことは、衆院東京15区補選で超極右の飯山陽が躍進したことと合わせて今後の東京での選挙、ひいては国政選挙にも悪影響を及ぼす恐れがある。

 そして非常に遺憾ながら、やはり都ファが強かった。江東区などは、地元の古い世襲保守の最後の一角だった山崎一輝が敗れたことで、次の衆院選ではまたまた小池百合子の息のかかった人物が出てくる可能性がある。補選は相手が乙武洋匡だったから勝てたけれども、本選ではどんな嫌らしい奴が出てくるかわかったものではない。

 

 

 「江東区の無所属」というか上田令子一派の当選にはかなり頭が痛いけれども、対小池都政で反自公都ファの議員が1人増えた点のは唯一のメリットだ。但し来年の都議選補選でも三戸安弥の当選は非常に有力だから、そこは非常に厄介だ。なぜなら定数4の江東区選挙区では、他に自民と公明の1議席ずつを覚悟しなければならないからだ。仮に今後も江東区で立共共闘を続ける場合、今年と同じような衆院選と都議選のバーターを行わなければ勝ち目がない可能性が大きくなった。このあたりは両党の戦略が問われることになる。

 立民支持層右派及び中間層を見ると、希望・民民系の立民右派支持層と、野田佳彦を積極的に評価する層との関係が今後険悪さを増す可能性がある。前者の典型例である駅前は朝の七時とかいうXアカは、さっそくうれしそうなXのポストを連発している。

 

 

 私も手塚仁雄は大嫌いだけれども、この人の場合は典型的な「右からの批判」だ。

 

 

 実際に鳥越>蓮舫だった。2016年の都知事選で、鳥越は蓮舫と同じく3位だったが、130万票、得票率20%台はいずれも蓮舫を上回っている。

 この2016年には都知事選の直前に参院選があった。私は戦略的投票によって、田中康夫三宅洋平を共倒れさせるべく民進小川敏夫に投票した。選挙戦最後に三宅が伸びて田中の票を食う僥倖に恵まれて小川が辛勝したが、この選挙で私が呪ったのは同じ民進党公認で大量の得票をかっさらった蓮舫とその蓮舫に投票した人たちだったことはここに明記しておく必要があるだろう。この選挙があったから「蓮舫は浮動票をとれる候補」との印象があったが、それからもう8年が経っていて状況は大きく変わっていた。

 

 

 ここでこのアカは野田Gへの敵意をむき出しにしている。

 

 

 こういうことを平気で書くんだよ。これがこのアカの正体だ。

 

 ところで、今回の都知事選敗北で東京都連の責任を問う声が大きい。それは当然で、私も手塚仁雄は東京都連幹事長を辞任すべきだと思うが、手塚の後任が泉Gの人間であっては事態はさらに悪化することは間違いない。なにしろ立民の広島県連は、旧民民にして現在は泉Gの人間が独裁し、広島3区で千葉県からきたリベラル系の総支部長を更迭して無名の保守系人士を代わりに立てた。泉健太は半年ほど前までは「ホップ、ステップ。5年後の政権交代を目指す」と称して、党内での保守派の勢力拡張工作にいそしんでいた。

 

 

 そうそう、その広島3区だ。私は知らなかったが、安芸高田市広島3区に含まれるらしい。

 広島ということで、以下に『広島瀬戸内新聞ニュース』の都知事選論評を紹介する。前記立民広島3区の総支部長の非情な交代の件を教えてくれたのはこのブログだった。

 

hiroseto.exblog.jp

 

小池百合子さん、当選確実。しかし、得票率は5割切る見込み。そもそも現職は圧倒的に有利。

今のままの小池都政でいいという人は半分を切ったというのは大きい。

石丸伸二さんは既存政党と距離を置く姿勢が一定割合の都民、特に若者にウケたと言えるでしょう。維新の推薦も断ったのが正解です。

 

蓮舫さんは前回の宇都宮健児さんは上回る見込みだが伸び悩み。

現場労働者重視という対抗軸は良かった。ただし「若者」を強調し過ぎたか。

保育や教育など現場労働者には氷河期世代もおられれば低年金の高齢者も

おられるわけです。

 

一方で、若者をターゲットとするなら、立憲・共産両党はもっと敷居を低くすべきでしょう。

正直「茶番選挙 仁義なき候補者選考」(楾大樹著)にも出てくる立憲。

松竹伸幸さんをはじめ、党員への除名・除籍、パワハラ騒ぎが続く共産。

もっと人を大事にする体質へ改善する努力をしていただきたい。

 

また、都知事選の場合、政党色が強い衆院選補選と違い、政党を組み合わせての野党共闘(いくら、無所属で政党推薦なしとは言え実質、立憲と共産の共闘であるのは明らか)の限界はあったと思います。

 

(『広島瀬戸内新聞ニュース』2024年7月7日)

 

URL: https://hiroseto.exblog.jp/32600075/

 

 そう、立民も共産も「人を大事にする体質」を欠いていると思う。立民でのその典型例は、衆院東京4区支部長に転じた井戸まさえ氏の処遇だった。この件についても手塚仁雄の責任が問われるべきだ。

 とはいえ、2022年参院選であれほどの惨敗を喫しながら責任を取らなかった泉健太がそのままで良いということには絶対にならない。

 幸か不幸か、泉は任期満了まで立民代表をやりそうだが、就任早々「提案型野党」路線でこけて参院選に惨敗するや維新にすり寄った泉は、都知事選でその維新をも過去の遺物として退けた感がある石丸伸二の躍進を受けて、今後どのように党運営を進めるつもりなのだろうか。

 再び共産と距離をとって、かといって石丸には接近できないし、少し前に足蹴にされた維新に色目を使いつつ、連合の言う通り民民との関係修復を図るというのがもっともありそうだが、出口調査で民民支持層の投票先を見ると、蓮舫に投票した比率は維新よりもずっと低かった。現在の民民は既に極右政党の域に達しているため、この路線は有効だとは思えない。

 結局、現在の自民党がそうであるように、泉健太の立民運営も「打つ手なし」なのではないだろうか。

 それに江東区で野田Gの高野勇斗区議がやったような、立民会派の民民や右翼系勢力を含む会派からの独立のような動きは、仮に立民の東京都連が右派主導となれば認められなくなるだろう。そうなればそれは「大いなる後退」でしかない。

 このように考えると、立民がなすべきは、9月の代表選をリベラル派、中間派(その中核はおそらく野田Gであろう)、右派(中核は泉G)の三派、もちろんその他から出ても良いが、少なくともこの三派がそれぞれ候補を出して、立民代表を「選び直す」ことだろう。確か枝野幸男も「任期満了なのだから代表を選び直すべきだ」と言っていたはずだ。

 少なくとも、それさえまともにできないようでは立民に未来はないだろう。

 立民はまず、自由闊達な党内の論戦が活発に行われる気風を取り戻すことだ。