kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ラサール石井を立てて辛うじて国政政党要件を守った社民党の福島瑞穂党首は、社民主義政党とは到底いえない現状をどう立て直して次代にバトンタッチするつもりか

 宮武嶺さんのブログに毎日新聞に載った佐高信のインタビューが紹介されている。

 

raymiyatake09.hatenablog.com

 

 上記ブログ記事中からリンクされた毎日新聞記事への直接のリンクは下記。

 

mainichi.jp

 

 このインタビュー中で、佐高は

新自由主義に真正面から対峙(たいじ)できるのは社会民主主義をおいてほかにない。

と言っている。

 その言葉には私も異論はない。2010年代の一時期を除いて、国政選挙の比例代表の投票先には社民党を選ぶことが大半だ。しかし、それは「社民党」という党名に対しての一票であって、社民党の掲げる政策には感心しないことが多い。

 特に、福島瑞穂社民党主に就任した2003年以来、どれだけ社会民主主義を訴えてきたかということが問題だ。

 ほぼゼロだったというのが私の評価だ。

 社民党といえば、時々資格取得のための勉強を中断してXをポストされるまことん氏を思い出すが、氏は参院選後に下記のポストをされていた。

 

 

 

 しかし福島瑞穂が「安易な減税主義と一線を画し」たことなど一度もないのではないだろうか。

 前にも弊ブログで紹介したことがあるが、福島は神野直彦の「ファン」ではあっても社民党の政策に社民主義を盛り込んだことは一度もなかった。

 

 

 

 このようには書くけれども、現実の社民党の訴えにはまず「消費税減税」が出てくる。まことん氏のいう「安易な減税路線」そのものだ。私は福島氏を「社民趣味者」に過ぎないとみている。余談だが私は宇沢弘文ほどには神野直彦を買わないし(菅直人政権時代に見せたような妥協的なところがあるため)、井手英策に対してはむしろ批判の方が先に立つ(某地方都市を「日本のスウェーデン」に擬した件や、前原誠司とつるんだことなどによる)。

 税制については北守さん(藤崎剛人氏)のXが標準的な意見を時折ポストしている。

 

 

 福島社民党の政策はむしろアメリカ型に近いとしか思えない。まあ軍事費については明確に違うけど。

 

 

 

 

 ここらへんは納税者の側の動機づけに関する立論だけれども、あまりにも直接税ばかりに頼るとビルトインスタビライザー機能ゆえの税収の変動が大きいために税収の変動が大きくない間接税を組み合わせる必要が生じているのではないかというのが私の仮説だ。で、税収が増える時は主に好況期なのでインフレであることが多く、そこで減税だの臨時の給付だのをやったらますますインフレが加速するのではないかというのが最近よく言われることだ。だが現在は与野党ともにインフレを加速させる方向の政策ばかりを議論している。

  福島瑞穂の話は戻ると、上記北守さんの一連のXと、未だに「消費税減税」が最初に出てくる福島社民党とは距離があるよなあと思わないわけにはいかない。

 今回の参院選、福島氏が比例にラサール石井を出したこともあって、情勢調査結果からいっても得票率2%のクリアは間違いないだろうと思っていたが、結果は比例の得票率は2.06%であって、ラサールを出さなければ政党要件を失っているところだった。ここまでギリギリになろうとは正直言って思わなかった。

 だからといって、既に書いた通り「ラサールを擁立して勝ちに行った福島瑞穂は偉い!」などと持ち上げる気には私には到底なれない。

 現状の延長線で行けば、現在69歳の福島氏が引退する時が国政政党としての社民党の終焉の時であることは目に見えているからだ。

 いや、3年後に72歳を迎える福島氏が2028年参院選議席を守れるかどうかも怪しいかもしれない。

 その時、ついに社会民主党社会民主主義政党になれないまま終わってしまうのか。その事態を阻止するために福島氏は今後どう動いて次代の指導者にバトンタッチするのか。今後はそれが問われる。