kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

松原千明さん死去に「覚せい剤が影響か」 浜村淳が連呼もアシスタント訂正...MBSラジオも不適切認め配信停止(J-CASTニュース)

 浜村淳は関西に住んでいた高校生の頃から嫌いだった。浜村は極右人士でもあるが、私が浜村の番組を聴いていた70年代末には奴が政治の発言をしたのを聞いた記憶はほとんどない。しかし1978年8月末に逃避行をして芸能界を引退した木之内みどりをはげしく断罪した時の浜村の正義感気取りに違和感を持ち、以後徐々に浜村を嫌う気持ちが強まった。幸い浜村が持っていた朝日放送(ABC)ラジオの夜の番組はその1か月後に終わった*1。浜村といえば毎日放送MBS)ラジオの朝の番組が有名でもう半世紀近く続いているようだが、そちらはほとんど聴いたことがない。

 その悪の権化だかアホの権化だかの浜村がまたもやらかしたらしい。

 

www.j-cast.com

 

松原千明さん死去に「覚せい剤が影響か」 浜村淳が連呼もアシスタント訂正...MBSラジオも不適切認め配信停止

202211181903

 

 タレントの浜村淳さん(87)が20221117日、パーソナリティを務めるラジオ番組で、急死した俳優・松原千明さんの死因を「麻薬とか覚せい剤の影響があるんじゃないか」と違法薬物と結び付けて発言した。

 情報源は新聞と説明したが、J-CASTニュースで調べると該当する報道は見つからなかった。放送したMBSラジオに根拠を質すと、その後、ラジオ配信サービス「radiko(ラジコ)」から該当箇所が再生できなくなった。

 

「ひそかに噂としましては...

 

   問題とみられる発言があったのは、17日放送のラジオ番組「ありがとう浜村淳です」。1974年から続く朝の長寿番組だ。

   浜村さんは、108日に64歳で死去した松原千明さんの訃報に際し、「それまで延々と病気で養生していたんじゃなく64歳で急死ですよ。ひそかに噂としましては、危険な薬物、よう言われます麻薬とか覚せい剤の影響があるんじゃないかと」と切り出した。

 

 松原さんの死因はわかっていない。元夫の石田純一さん16日、薬を過剰摂取していたとの報道について聞かれ、「精神安定剤がだんだん強くなっていったのかもしれないです、薬自体が。ただ医学的にはわかりませんが、彼女はお酒との組み合わせがあまりよくなかったように聞いています(中略)お酒の席が好きで、(精神安定剤と酒の)両方いっちゃうと自分ではコントロールできない(のかもしれない)」と取材陣に答えている。

 

 浜村さんは続けて、石田さんの不倫騒動で松原さんがショックを受け、「危険な薬物を使ったのもその辺にきっかけがあるんじゃないかとも言われている」との見方を示した。

 

 アシスタントから「お薬とかではなかったんですか、病院とかで処方された」と問われるも、「そんなもんじゃない。いわゆる麻薬、覚せい剤の類ですね。だからそういう危険な薬物と。そういうのを使った影響があるんじゃないかと新聞が書いておりますけどね」と否定。アシスタントは「一部の報道では精神安定剤を服用されていたと(伝えられている)」と再確認するも、「それはね、石田さんが言われてるんですよ。精神安定剤を飲んでいるうちに、だんだんもっと効く薬、強い薬といってエスカレートって言いますね、英語で。こうなっていってやがてそれが危険な薬物にまで...」と頑なに主張した。

 

「出てますよハッキリ。探して読みましょうか」

 

   アシスタントは「危険な薬物は使ってらっしゃらなかったそうですけどね」「薬物の記事は出ていないそうです」と食い下がるも、浜村さんは「出てますよハッキリ。探して読みましょうか。そこを。そんなこと無駄な時間使いますので今やりませんけどハッキリそれを書いた新聞もあるんです。新聞報道も新聞によって違いますからね。一部しか読んでいないと全体がわからない。そういうことなんですよ」と歯牙にもかけなかった。

 

 しかし、J-CASTニュースが18日、新聞データベース「日経テレコン」で関連ワードを調べるも、該当するとみられる記事は発見できなかった。

 

 MBSラジオのPR担当者は取材に「生放送中にアシスタントが必要な訂正を入れているが、不十分だったところがあったかもしれません」と発言は不適切だったと認めた。取材申し込み後、ラジオ配信サービス「radiko(ラジコ)」では該当箇所の再生ができなくなり、同社は配信停止にしたと明かした。

 

 浜村さんが所属する昭和プロダクションにも見解を求めると、「MBSラジオ様と共に、この度ご依頼くださいました件につきまして、話をさせて頂き、MBSラジオのご担当者様より、ご連絡が入ったかと思います。この度の件は、番組内でのことですので、弊社としましてはMBSラジオ様に一任しております」との回答だった。

 

J-CASTニュースより)

 

出典:https://www.j-cast.com/2022/11/18450672.html?p=all

 

 記事についた「はてなブックマーク」より。

 

松原千明さん死去に「覚せい剤が影響か」 浜村淳が連呼もアシスタント訂正...MBSラジオも不適切認め配信停止

関西のラジオの知り合いが"もう誰もやめようと言えなくなってる、お隠れになるか自分で辞めると言わない限り終われない、誰が引導を渡すかモゾモゾしてるうちにモンスター番組になってしまった"と言ってた

2022/11/19 09:04

b.hatena.ne.jp

 

 「お隠れになる」か。浜村はもう87歳で、昭和天皇が死んだ時と同じ年齢だな。千の風に(以下略)

 それにしても関西の朝はこいつといい読売テレビ辛坊治郎といいろくな奴がいないようだな。維新がのさばり続けるのも道理だ。

*1:余談だが、ABCでは当時、浜村の番組が始まる少し前の9時30分から「エミ子の長いつきあい」という山野楽器提供の15分番組をやっていた。この番組に出演していた中山恵美子という人は山野楽器お抱えの売れない歌手だったが、同名の番組をTBSとHBCで持っていて、首都圏向け・北海道向け・関西向けにそれぞれ違う内容だったらしいことを最近知った。番組の長さも、ABCが15分だったのに対してTBSとHBCはそれぞれ10分番組だったようだ。その中山氏が1982年8月末に木之内みどりと同じような引退の仕方をしたらしい。山野楽器お抱えの歌手だったのに、年下のミュージシャンと結婚することが決まったために、おそらく山野楽器の社長だかの怒りを買って番組から降ろされたもののようだ。機会があればそのうち読書・音楽ブログででも取り上げたいと思っている。

共産・田村智子氏「パワハラ受けた認識なく困惑」…小池書記局長の「叱責」巡り(読売)

 これは……

 

共産党・小池晃のパワハラ問題に関するリンク集 - kojitakenの日記

これ、読売にこんな風に報道されてるところがもう重症なんだよなぁ。→共産・田村智子氏「パワハラ受けた認識なく困惑」…小池書記局長の「叱責」巡り <a href="https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221118-OYT1T50267/" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221118-OYT1T50267/

2022/11/19 14:59

b.hatena.ne.jp

 

www.yomiuri.co.jp

 

 以下に「読売」の記事を引用する。

 

共産・田村智子氏「パワハラ受けた認識なく困惑」小池書記局長の「叱責」巡り

2022/11/18 21:26

 

 共産党の田村智子政策委員長は18日の記者会見で、同党の小池書記局長が田村氏へのパワハラで党規約に基づく警告処分となったことについて、「 叱責されたとかパワハラを受けたという認識を全く持っていなかった。困惑した」と述べた。

 

 田村氏は自身が司会を務めた5日の党会合で、小池氏の発言間違いを指摘した際、小池氏から「訂正する必要ない。ちゃんと読んでる」などと叱責された。

 

出典:https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221118-OYT1T50267/

 

 下記は記事についた「はてなブックマーク」のコメント。

 

共産・田村智子氏「パワハラ受けた認識なく困惑」…小池書記局長の「叱責」巡り

DVされてる側が外部に対して加害者を庇うやつ あるいはフェミに名誉男性とか言われるやつ

2022/11/19 09:11

b.hatena.ne.jp

 

 私が連想したのは、故星野仙一の暴力を弁護した山本昌(元中日投手)だ。

 田村智子氏にせめてアロンゾ・パウエル(元中日の3年連続首位打者)並みの見識と勇気があれば良かったんだけどね。

 

tskeightkun.blog.fc2.com

 

 以下引用する。

 

現在、サンフランシスコジャイアンツで打撃コーチを務めるアロンゾ・パウエルは、リリーフ投手が病院行きになるほど激しく殴られる姿を見て、『自分がそんなに強いと思うなら、私を殴ったらどうだ? これ以上、他の選手を殴るのは止めてくれ』と星野に詰め寄ったそうです。

 

出典:http://tskeightkun.blog.fc2.com/blog-entry-4170.html

 

 パワハラをやられた側が火消しを図るようではどうしようもない。確かに重症だ。

共産党・小池晃のパワハラ問題に関するリンク集

 小池晃パワハラ問題を記事にしたのは11月14日のsmartFLASHだ。

 

smart-flash.jp

 

 上記記事には「はてなブックマーク」が1件もついていないのでつけておいた。

 

b.hatena.ne.jp

 

 あるいはYahoo! JAPANその他がFLASHから配信を受けた記事にはてブがついているのかもしれないが。

 なお、この件は宮武嶺氏のブログにも取り上げられている。こちらも11月14日の記事だから、さすがに早い。

 

blog.goo.ne.jp

 

 FLASHの記事は引用しない。最初にリンクしたFLASHの本家か、上記宮武氏のブログ記事をご覧いただきたい。

 

 ここでは渡辺輝人弁護士のツイートを2件リンクする。

 

 

 やはり日頃からそういう悪い定評のある人みたいだな。

 

 

 上記ツイートからリンクされている「昭和亭魯迅」とやらのツイートは見苦しい限り。

高津臣吾・岡田彰布・広岡達朗

 少し前の話になるが、プロ野球ヤクルトスワローズ日本シリーズ連覇を逃したのは仕方がないだろう。日本一になったオリックスバファローズとは、山本由伸が故障で第1戦を落としたあとに登板不可能になったあとでさえ大きすぎたからだ。

 日本シリーズに敗れたとはいえ高津臣吾監督の「弱者の兵法」は大したものだった。昨年の第1戦に先発した奥川恭伸を欠き、同第2戦に先発した高橋奎二もやっとこさシリーズに間に合った程度で、9月にはこの両者を欠いた戦いを強いられた。ライアン小川泰弘にもサイスニードにも、もちろん大ベテランの石川雅規にも、1イニングで大量失点したり打力の弱いチームにも打ち込まれたりするリスクがある。「エース」小川は今シーズンの最下位・中日との対戦成績が確か0勝4敗だった。サイスニード先発の広島戦でも1イニング12失点があった。9月のヤクルトは打撃戦での辛勝と大量失点の惨敗を交互に繰り返す時期があった。8月の横浜スタジアムでの3連敗で意気阻喪してしまったベイスターズにもう少し「諦めの悪さ」があればリーグ優勝争いはもつれた可能性があったが、現役時代には1998年の日本一があったとはいえ弱小時代が長かったベイスターズ監督の三浦大輔は諦めが良すぎた。それがヤクルトにとっては助かった。

 私としては、来年もそのベイスターズとスワローズの優勝争いを期待したいところだが、阪神に厄介な監督が戻ってきた。岡田彰布だ。岡田は、昨年までソフトバンクで監督をやっていた工藤公康と同様、自力のあるチームを勝たせる能力は非常に高いと思っている。私は岡田が高津臣吾中嶋聡のような「弱者の兵法」ができる監督では全くなく(おそらくこのことは工藤公康についてもいえるだろう)、監督としては高津や中嶋の方が岡田よりもずっと上だと考えているが、いかんせん現時点でのチーム力は阪神の方がスワローズやベイスターズよりも上だし、岡田の監督としての能力も少なくとも矢野燿大よりはずっと上だろうから、来年は今年以上に阪神がスワローズ(やベイスターズ)にとって厄介なライバルになると思われる。

 阪神応援で知られるデイリースポーツに、高津臣吾から見た岡田彰布について聞いたインタビュー記事が出ていたのでリンクを張っておく。

 

news.yahoo.co.jp

 

 岡田彰布高津臣吾では現役時代の経歴も対照的だ。岡田は比較的早く衰え、オリックスに移籍したが結果を残せなかった。一方、高津は岡田が成績を急落させた34歳のシーズン*1にもリリーフエースとして結果を残してMLBに挑戦し。ホワイトソックスでも結果を出した。シカゴの球場で高津が登板すると銅鑼の音が鳴り、実況のアナウンサーが「ゴーン、ゴーン、ゴーン、シンゴ・タイム」などと言っていた。

 

column.sp.baseball.findfriends.jp

 

 以下引用する。

 

 クローザーには格好いい登場曲があるが、高津の場合は銅鑼(どら)の音だった。本拠地のすぐそばには中華街があり、日本と中国を混同しているのだろうとしか思えなかった。ただ、球団史上初の日本人選手をなんとか盛り上げたいという意志が伝わり、筆者は温かく見つめていた。オジー・ギーエン監督は感性を重視した采配の指揮官で、高津は信頼感を得た。

 

出典:https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=097-20210612-10

 

 しかし、上記引用文のすぐあとに欠かれている通り、ホワイトソックス2年目の2005年には高津は結果を残せなかった。同じ年、岡田彰布阪神監督としてチームを2年ぶりのリーグ優勝に導いた。但し、そのあとの日本シリーズで例の「334」をやらかしたが。

 

 高津の現役時代で興味深いのはそのあとだ。

 2006年にヤクルトに復帰して結果を出したが、やはり2年目に結果を出せず、シーズン終了後に戦力外通告を受けた。2008年からは再渡米してカブス傘下入りもMLB昇格は果たせず韓国へ。韓国ではそれなりの成績を残したが戦力外となり三度目の渡米でSFジャイアンツ傘下へ。やはりMLB昇格は果たせず2010年には台湾へ。台湾で前期胴上げ投手となるも戦力外となり、2011年に日本に戻って独立リーグ入りした。同じ頃岡田はオリックス監督として結果を残せずにいた。

 高津の現役引退は、独立リーグ・新潟で監督を兼任した2012年だった。引退は44歳の誕生日を2か月後に控えた同年の9月だった。

 自分のやりたいことをやった、ある意味わがまま放題の現役生活であると同時に、米メジャーリーグから日本の独立リーグに至るまでさまざまな環境に身を置いた。このことが高津の強みになっているように思われる。さまざまな境遇に置かれた人の立場と気持ちがわかるからだ。もちろん高津の選択はヤクルト時代やホワイトソックス時代の蓄えがあったからこそできたのであって、それを持たない選手たちの気持ちが全部わかるというものではないだろうけれど。私が3,4年前に高津の「著書」を立ち読みした時に感心したのもそのことだった。本には、ヤクルトの二軍監督だった高津が阪神のファームと交流戦をやった時、二軍戦にも活躍した選手に景品が出され、その恩恵に対戦相手もあずかることができるために景品を獲得したヤクルトの二軍選手が喜んでいたことが書かれていたが、だからといって高津からは恵まれた環境にいる阪神に対するやっかみなど全く感じられず、恬淡とした印象だったことに好感を持った。それは、高津がアメリカのメジャーリーグから独立リーグまでのいろんな環境に身を置いた経験からではないか。

 一方、北陽高校早大阪神と進んだ岡田は、阪神が暗黒時代を迎えると根気が続かず早く衰えた。野球に関する知識や勘は抜群だが、こらえ性には疑問がある。前述の334だの2008年の大逆転負けだのは、そんな岡田の弱点を露呈したものではなかっただろうか。岡田は選手としても監督としてもオリックス「にも」在籍したけれども、オリックス時代にも阪神のことばかり考えていたような節があり、正直言ってそんな岡田に好感を持つことはできない。

 

 ところで、広岡達朗が早くも来季の阪神優勝を予想している。

 

sportiva.shueisha.co.jp

 

 しかし、上記リンクの記事本文を読むと、悪いけれども失笑を禁じ得ない。

 

 昨年、今年とそれぞれリーグ連覇を果たしたオリックスとヤクルト。今年チームを26年ぶりの日本一へと導いたオリックス中嶋聡監督と、昨年の覇者であるヤクルト・高津臣吾監督が指揮官として特筆されるのは、ともにチームのモチベーションアップのための空気づくりに余念がないことだ。選手たちが長丁場のペナントレースにベストの状態で臨めるよう、いかに環境を整えたかは、結果が物語っている。

 そんな時代と逆行するかのように、阪神は絶対君主のような岡田彰布15年ぶりに監督に据えた。関西屈指の人気球団である阪神に対して、球界のご意見番である広岡達朗は怪気炎を上げるがごとく言い放つ。

 

守りの野球こそが優勝への近道

 

「巨人が堕落している今だからこそ、セ・リーグの他球団は本気で優勝を狙っていけると思っていたが、岡田が監督になったことで来季は阪神が優勝筆頭候補だ。ヤクルトがリーグ連覇を達成したと言っても、圧倒的な力で優勝したのではなく、他球団が勝手にこけただけ。岡田率いる阪神はやるぞ」

 

 早稲田大の後輩ということを踏まえても、広岡がこれほどまでに大きな期待をかけるのは珍しい。

 

「岡田がオリックスの監督時代(201012年)、キャンプの視察中にアドバイスを送ったことがある。『おい岡田、野球はピッチャーが70パーセント勝敗を握るのに、監督がブルペンに行かなくてどうする?』って言ったら、すぐに向かったよ。あいつは言われたら素直に言うことを聞く。阪神の第一次政権時代(200408年)は、あいつ自身がまだ研究不足だったため、ピッチャーの重心を下げるにはどうやって指導していいのかを知らなかった」(後略)

 

出典:https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/npb/2022/11/18/post_286/

 

 「偉いのは俺様だけだ」という、いかにも広岡らしい独善性を感じさせる。

 「ヤクルトがリーグ連覇を達成したと言っても、圧倒的な力で優勝したのではなく、他球団が勝手にこけただけ」というのはその通りではあるが、圧倒的な力を持っていないヤクルトがなぜ前半戦で最大貯金「28」を作り得たのかを広岡は説明できない。

 あげくの果てに「岡田は早稲田の先輩である俺の言うことをよく聞く『うい奴』だ」と言わんばかりのコメント。「なんだこいつ」としか思えない。

 かつてのテレビ観戦で広岡が発したコメントとしてもっとも印象に残っているのは、1987年9月に西宮球場で行われた阪急対西武戦で広岡が西武の森監督をこき下ろしていたことだ。広岡はこの試合でも「相手が勝手にこけているだけ」と言っていた。この試合は土日に行われた首位攻防2連戦のどちらか(たぶん土曜日の試合)で関西テレビが制作していたが、私は当時横浜在住だったので関テレのネットを受けたフジテレビで見ていた。試合は西武が優勢だったので*2広岡の機嫌は悪かった。この試合での広岡の解説を聞いて、「ああ、巷間言われていた広岡と森との確執は本当だったんだな」と確信した。広岡は森をヘッドコーチにして1982年と83年に連続日本一になったが84年には阪急の独走優勝を許した。どうやらこの年の不振をめぐって広岡と森は対立したようだ。森が去った85年に広岡西武はリーグ優勝したものの日本シリーズ阪神に敗れた。広岡は上記記事で守備力の大事さを力説しており、それは確かに正しいと私も思うけれども、事実としては日本シリーズでは広岡西武はバースの3試合連続本塁打に代表される阪神の打力に粉砕された。そして、1986年から森監督によって西武の真の黄金時代が始まった。その森西武を止めたのが1993年の野村ヤクルトだった。

 「弱者の兵法」を真に得意にしたのはその野村克也だった。広岡も1977年にヤクルトを球団創設以来初の2位(同じ年、阪神は球団創設以来の最低勝率で4位)、翌1978年には初の日本一になっているし(阪神は球団創設以来初の最下位でもちろん2年連続の最低勝率更新)、最近YouTubeで見た同年の日本シリーズ第5戦の動画で、先発に梶間健一を立てる奇襲で阪急の大エース・山田久志に挑み、山田を打ち込んで継投で見事に勝って王手を掛けた試合のハイライトを見た。広岡もさすがに「弱者の兵法」に長けていたことは認めざるを得ないが、しかしながら当時のヤクルトには松岡弘がいて、大杉勝男がいた。松岡はこのシリーズで2勝2セーブであり、勝ち試合にはすべて登板した。前記の第5戦でも、松岡は前日の第4戦に続いて救援してセーブを挙げた。

 そして、いしいひさいちがいみじくも漫画に描いた通り、広岡はスワローズを日本一にした監督ではあるけれども、スワローズを最下位にした監督でもあった(1979年)。そして、広岡が辞めてしばらく経った1982年から86年までの5年間で最下位4度という暗黒時代がスワローズに訪れた。

 何より私は広岡の「管理野球」が大嫌いだった。あんなものは読売で大監督とされた川上哲治からの借り物でしかない。

 幸いなことに広岡の予想は当たらない。昨年の日本シリーズでは「1勝3敗になってもまだオリックスが有利だと思っていた」と平然と抜かしていた。あの胃の痛くなるような第6戦の大接戦をものにして日本一になれたのは、監督が高津臣吾だったからに他ならない。マクガフの2度のイニング跨ぎが成功してスワローズが日本一を決めた時、それまでマクガフをけなしてばかりいた私はぐうの音も出なかった。あんな采配は広岡にはできなかったに違いない。

 もっとも、今年の第5戦ではそのマクガフが打たれた。消化試合でプロ入り初勝利を挙げたばかりだった山下輝を先発させて9回表まで4対3と*3、高津の「弱者の兵法」が成功してヤクルトが王手を掛けるまであとアウト3つまでこぎ着けたが、ここでマクガフ得意の「やらかし」が出てしまった。負け惜しみを言わせてもらうと「だから野球は面白い」ということになろうか。

 それでも、来年では高津得意の「弱者の兵法」で、阪神や読売など盛大に蹴散らしてもらいたい。ただ「常勝球団」というのは決して好まないので、ベイスターズにも頑張ってもらいたい。広岡達朗のような「本来盟主であるべき××があのざまだから、宿命のライバルでかつ大学の後輩が監督をやる阪神がんばれ」などというふざけた態度こそ、私がもっとも激しく敵視する対象だ。

*1:岡田と高津の誕生日は同じ11月25日なので、ここではその年に35歳になったシーズン(岡田は1992年、高津は2003年)を指す。

*2:それどころか、この22回戦から最終戦まで西武は阪急に5連勝し、一時首位を明け渡していた阪急を再逆転して2年連続のリーグ優勝を果たした。阪急との対戦成績は12勝12敗2引き分けだった。つまり西武は7勝12敗2引き分けの負け越しから残り5試合の全勝で五分に持ち込んだ。

*3:8回終了時点で4対3というスコアは、奇しくも1978年の同じ第5戦で広岡が梶間先発の奇襲を仕掛けた試合の8回終了時点でのスコアと同じだった。1978年の第5戦ではヤクルトが9回表に山田久志から3点を奪ってダメ押ししたが、エースを7失点しても完投させた当時の阪急・上田利治監督の采配は現在では非難の対象だろう。山田はこの試合で150球を投じた。

泉健太も志位和夫も小池晃もひどいが、宏池会の岸田文雄や葉梨康弘のひどさは「底なし」だ

 立民の泉健太も共産の志位和夫小池晃もひどいけれども、総理大臣にして自民党総裁である岸田文雄のひどさは彼らにも増して「底なし」だ。私は岸田のみならず宏池会の病理だと考えているが、その典型例が法務大臣を首になった葉梨康弘だろう。葉梨の志の低さは想像を絶している。時間がなくてこの件が書けずにいたことが痛恨なのだが、欧州の先進国(もはや現在の日本はその範疇に入らない)では世論の反対を押し切って政治主導で死刑廃止が進められた。たとえばイギリスでは労働党政権が主導した。マーガレット・サッチャーは死刑復活を企図して死刑復活法案が二度出されたがいずれも大差で否決されたとのこと。保守党の中にも死刑反対論者が少なくなかったためだろうか。

 こういうイギリスの歴史と引き比べて、葉梨の「死刑はんこ」発言の低劣さはどうだ。岸田文雄はその葉梨の更迭に逡巡して傷口を広げ、内閣支持率はまた下がった。私はこのところ宏池会に対する嫌悪を年々強めていて、今や清和会と同じくらい大嫌いにまでなったが、葉梨と岸田の妄動はその嫌悪感をいや増した。

 共産党が零細新選組系のケムトレイル陰謀論者に相乗りしようとしている件には、東大工学部物理工学科ではそんなトンデモを是とする(あるいは「了とする」)考え方を教えていたのだろうかと志位和夫に呆れ果てたが、自民党内ではもっとも理性的であるかのような幻想が今も一部の人に持たれている宏池会に対しても似たような感想だ。志位も岸田や葉梨も、ともに知的水準の劣化がはなはだしい。だからとんでもなく非常識なことを平気でやろうとする。

 故安倍晋三がブチ上げ、岸田文雄が今やろうとしている軍事費倍増政策などその最たるものだ。

 私の少年時代の三木武夫政権時代(1974〜76年)に「防衛費の対GNP比1%枠」の議論がさんざんなされていた。当時から1%の枠をめぐる攻防が与野党でずっと行われてきて現在に至るが、安倍晋三に代表される右翼政治家たちは、これを一気に2%に持っていくことを考えた。これは人口が年々減少して国力が落ちている現在の日本にとってはあまりにも非常識な政策だとしか私には思えない。軍事費を増やした分だけ社会保障が切り詰められたり、あるいは軍事費倍増の財源として増税所得税法人税、消費税)が行われるなどのことが容易に思い浮かぶ*1

 私には軍事費倍増政策自体が「トンデモ」であって白紙撤回すべきだとしか思えないのだが、政権批判者の間にさえ軍事費増額を所与のもの、つまり解決すべき問題の前提としてしまう思考が蔓延しているようだ。たとえば下記ツイートがその一例。

 

 

 えーっ、軍事費倍額なるトンデモ政策に対する批判を「財政規律」の問題なる新自由主義的思考でしかとらえられないのかよ、と呆れた。なぜ「防衛費を増額するにしても」なる枕詞をつけてしまうのか。

 政権批判派がこんな調子だから、岸田が平然と極右にすり寄るのだろうか。宏池会というブランドだけで「ハト派」と見てくれるおめでたい人たちが少なくないことは岸田にとって幸運なのか、それとも不幸なのか。

 しかしながら、正直言って岸田政権に一日も早く潰れてほしいとまでは私は思わない。なぜなら、岸田に代わる総理大臣が過激な新自由主義者河野太郎だったり極右の高市早苗だったりしたら、「岸田の方がまだマシだった」と思うことになるのは避けられないからだ。

 現在の日本の政治状況に対しては、絶望しか感じない。

*1:故安倍を崇拝する右翼(極右)の多くは軍事費の倍増を赤字国債で賄えと言っており、軍事費倍増の財源を税に求めるのは「ザイム真理教」だと言っている。このあたりは零細新選組などの主張と鏡像関係にある。いや、新選組の中にも右翼(極右)の要素があるけれど。

志位共産党が来年の愛知県知事選で零細新選組系の(元?)「ケムトレイル陰謀論者」尾形慶子を担ぐらしい(呆)

 これはひどい。志位共産党の劣化は目を覆わんばかりだ。

 安藤直樹氏のツイートより。

 

 

 なにしろ尾形慶子は2014年の時点で「ケムトレイル陰謀論者」だったことが既に発掘されているトンデモ人士だ。もともとあの零細新選組系の人間で、それに共産党が乗っかった(呆)。

 

 

 

 これには元新選組支持者も絶句した。

 

 

 この人のアイコンには弊ブログのNGワードが掲げられているが、よく見ると既に新選組の支持を止めているらしい。このように、まともな人たちはどんどん新選組から離れて行っており、今やトンデモ人士やそれに迎合する軽蔑すべき志の低い人たちしか残っていない。

 その新選組にすり寄っているのが志位共産党だ。野党第一党の泉立民が過激な新自由主義政党である維新にすり寄っているのと同じくらい性質が悪い。

 

 

 私は志位と泉は同レベルだと考えている。両党とも信じ難い惨状を呈している。

 志位共産党の体質への批判として、共産党員の松竹伸幸氏が書いた最新のブログ記事をリンクして引用する。内容は例の小池晃パワハラ問題に関するものだが、小池の上には志位がいる。

 

ameblo.jp

 

 パワハラというのは、それを行った人の言動の中身の問題と直接の関係はない。今回の問題で言えば、小池氏の発言が正しかろうが、上の立場にあるものが相手に対して威圧的に臨むことが問題とされるわけである。

 

 今回はしかも、小池氏の発言は間違っていたというか、読み上げた議員の名前が正しくなかった。小池氏が名前を読み誤ったのではなく、紙に書かれていた名前が間違っていて、それを読み上げただけということであるが、名前を書いてもらって当選する地方議員にとっては死活問題である。

 

 ただ、ふつうの世界で起きた問題であれば、この程度の事実の誤認というのは、ただちに正されるものである。たとえどちらがが間違っていたとしても、その名前の本人がその会場にいるのだから、確かめればいいだけのことだ。ところが今回、そういうことはされなかった。

 

 さらに、私が問題だと思うのは、別のとことにある。小池氏の威嚇的な発言を受けて、田村氏がただちに、「(小池氏の発言は)間違っていませんでした」と述べたことだ。

 

 それが想起させるのは、昨年から今年にかけての田村氏の二つの発言と、その撤回をめぐる問題である。昨年の総選挙での敗退を受けて、田村氏は「野党としての共産党なら良いけれど、政権に関わったらどうなるの?という不安は、私たちの想像を超えて広がった」とツイッターに投稿したが、翌日には削除された。今年2月にウクライナ戦争がはじまり、日本が防弾チョッキを供与する問題が浮上した際、田村氏は記者会見で「反対しない」と述べたのに、翌日「間違っていた」として訂正した。

 

 この二つの撤回も、今回の問題と同じ経過を辿ったのではないか。今回の会議は公開されたものだったので、地方議員に可視化され、その抗議で覆ったが、公開されるかされないかの違いだけで、二つの発言は威圧的に撤回されたのではないか。そう想像させてしまうのである。率直に言わせてもらえば、威圧する側も問題だが、かりにも政策委員長なのだから、たとえどんなに威圧されても、やすやすと屈するようなことであってほしくない。(後略)

 

出典:https://ameblo.jp/matutake-nobuyuki/entry-12774911660.html

 

 上記を敷衍するなら、今回のパワハラ問題について、小池がパワハラを引き起こした11月5日から謝罪のツイートを出した11月13日まで、一部の共産党支持者たちが称揚する山添拓や吉良佳子は何らかの意見表明をしていたのか、それも気になるところだ。仮に事なかれ主義の態度を取っていたのであれば、彼らにもまた多くは期待できないことになる。もちろん泉健太の暴走に対する立民の議員たちに対しても同様の問いがなされる。

 しかしまあケムトレイル陰謀論者(上がり)を「科学的社会主義」を標榜する共産党が担ぐとはね。見下げ果てた政党だ。しかも愛知県知事選だから、下手をしたら河村たかし一派に塩を送る恐れがある。新選組はもともと小沢一郎系で、河村も小沢一派の人間だから、新選組大村秀章の票を削って河村に恩を売ることと自党の宣伝(売名)の一石二鳥を狙って尾形を担ぎ出そう、というのは大いにあり得る話だ。問題は易々とそれに乗ろうとする共産党の判断であって、いうまでもなくそれには志位執行部の強い意向が反映されている。こういう執行部の暴走は止めなければならない。志位執行部の暴走を止めなければ共産党の衰勢も止まらない。

自民党政治のどこをどう切り取っても「社会民主主義」など全く出てこない

 下記ツイートの人を最近ネットでよく見かける。共感するところも少なくないのだが、時折理解できないツイートがある。下記はその一例。

 

 

 理解できないのは、最後の「実は維新もまったく同じ主張をしている」というくだり。私の認識では、維新はひたすら政府収入も政府支出も減らすことしか言っていない。

 ツイート主は何を理由に維新が政府支出の増額を訴えていると思っているのだろうか。そう考えていたら、維新の政策であるベーシックインカムだの軍事費増額だのが思い浮かんだ。しかし維新は同時に、かつて橋下徹が「バサーット切る」と「ト」を片仮名にしてツイートを発信したことに示されている通り、社会保障の現物給付を極端に切り詰めることを政策の柱にしている。トータルでは政府支出は削減される。このような維新の政策はミルトン・フリードマンの経済思想をそっくりなぞったものだ。財政政策に関する維新の公約は2012年衆院選当時と今年の参院選時とでほとんど変わっていないようだから、維新とはかつても今も変わらず、ひたすら「小さな政府」を目指す過激な新自由主義政党であり続けているというのが私の認識だ。

 もし、上記の私の認識に対して、いや違う、政府支出をトータルで増やせというのが維新の政策だというのなら、そのエビデンスを誰か示していただけませんか。少なくとも私はそれを全く知らないので。

 あと、最近はTwitter未登録者による過去のツイートへのアクセスが大きく制限されているのでリンクできないのだが、同じツイートの発信者が、自民党社会民主主義政策云々と書いていたように思う。しかしそれは歴史的に見て大きな誤りだ。

 自民党は高度成長時代に社会保障費の増額を抑える経済政策をとり続けてきた。それで高度成長期という絶好のチャンスを棒に振ってしまった。特に悪質だったのは清和会と宏池会だった。1970年に赤字財政を問題視したのは大蔵官僚上がりの福田赳夫であり、1978年に総理大臣になって「小さな政府」をブチ上げたのが同じく大蔵官僚上がりの大平正芳だった。この2人とは違って、田中角栄は1973年を「福祉元年」と銘打って、社会保障費の大幅な増額を目指したが時既に遅く、まさに角栄が「福祉元年」と位置づけようとした1973年こそ高度成長時代最後の年だった。そのために日本は欧州のような福祉国家になり損ね、アメリカと同様の「小さな政府」の国になってしまった。そんな自民党は昔から今に至るまで一貫して「社会民主主義」とは対極にある政党だというのが私の認識だ。

 なお大平は1979年に一般消費税創設を衆院選の公約にしようとしたものの、批判を受けて取り下げるなど迷走した結果衆院選に敗れたが、大平は何も消費税の税収を社会保障に充てようとしたわけではない。大平から竹下登、さらには橋本龍太郎に至る消費税の政策は、直接税の減税とセットにされていた。つまり再分配を弱める方向の新自由主義政策だったことを忘れてはならない。竹下登など、総理大臣を務めた超好況期において、本来は財政を抑えなければならない時期だったのに(財政再建をやるならその時期しかなかったに違いない)、増えた税収は使わなければならないとばかりにバラマキ政策*1を行って好況をバブルにしてしまい、日本経済に取り返しのつかない大ダメージを与えた。その後不況期の緊縮路線に走ったのが橋本龍太郎であり、さらに極端にまで新自由主義を推し進めたのが小泉純一郎だった。

 以上書いた通り、自民党のどこをどう切り取っても「社会民主主義」など全く出てこない。1970年代までの日本政府の経済政策にそういう側面があったとしたら、それは野党第一党だった社会党の主張を一部政策に取り入れたからに過ぎない。現在自民党の一部から時折出る「増税」の意見も、政府支出を6兆円増やさなければ実現できない防衛費(軍事費)増額に充てるためだろう。論外である。

 妙ちきりんな自民党政治の美化は止めていただきたい。それこそ「歴史修正主義」以外の何物でもない。

*1:私はバブル期を「バラマキ」という言葉を否定的に用いても良い例外的な期間だったととらえている。その他の期間について「バラマキ」という言葉を批判的な意味に使うことを私は自分に禁じている。「バラマキ」は安倍政権の経済政策を表す片仮名6文字、現元号(漢字・仮名・ローマ字を問わない)、プロ野球・読売球団の日本語の愛称としての漢字2文字(一般名詞としては使用可)という弊ブログ3大NGワードに次ぐ「準NGワード」である。