私が菅直人政権を絶対に支持できないのは、閣僚に与謝野馨がいるからだ。与謝野馨が閣内にいる限り、私が菅政権の批判者であることをやめることは決してない。
その与謝野が、またしても暴言を吐いた。
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011032200270
与謝野馨経済財政担当相は22日の閣議後会見で、福島第1原発事故に関連し、「日本中どこの地域を探しても環太平洋火山帯の上に乗っている国だから(地震が多いという)その運命は避けようがない」と述べた。これは原発推進の立場から地震が多いことは原発を止める理由にならないとの考えを強調した発言。
同相は「将来とも原子力は日本の社会や経済を支える重要なエネルギー源であることは間違いない」と語り、あくまでも原発を続けるべきだとの考えを示した。(2011/03/22-10:20)
「震災は天罰」と言った石原慎太郎もひどいが、上記与謝野の発言は、実質的に「原発事故は運命と思って諦めろ」と言っているも同然だ。石原と同じくらいひどい発言だと私は思う。
なぜ与謝野が狂ったとしか思えないような原発擁護発言をするのか。
それは、与謝野が中曽根康弘の秘蔵っ子だったことと深く関わっている。日本で原発を始めた勢力は、保守本流ではない。保守傍流だった中曽根康弘や読売新聞の正力松太郎が始めた*1。石原慎太郎もまた、保守傍流である。どちらかというと穏健派が多い保守本流と違い、保守傍流にはタカ派が多いし、最近では新自由主義者が多い。与謝野馨は、政治思想のタカ派度はさほどでもないが、「財政再建厨」との異名をとる、極端な新自由主義者である。
与謝野といえば、読売新聞(ナベツネ)一押しの政治家でもある。但し、与謝野の菅内閣入りには、ナベツネは激しく反対したらしい。与謝野の政権入りは、与謝野自身の権力への妄執によるものと考えられる。
読売新聞の震災報道もひどい。震災にかこつけて政権にいちゃもんをつけ、怪しげな情報まで平気で垂れ流すその姿勢は、菅政権批判派の私でも認められない。読売が狙っているのは自公政権の復活であり、それが実現すると現政権よりさらに悪い政治が行われる。それとともに、読売は正力松太郎以来原発推進が社論で、1954年の第五福竜丸事件でも事件を沈静化する方向に誘導する報道を行ったことを忘れてはならない。今回も、責任をすべて菅政権にかぶせて、東京電力や自民党政権時代の原子力政策に批判を及ぼさせないための謀略報道に徹するだろう。読売の記事を読む時には、まず「虚報ではないか」と疑ってかからなければならない。
幸か不幸か、プロ野球セントラルリーグ(読売リーグ=ヨ・リーグ、ナベツネリーグ、二部リーグともいう)の開幕ゴリ押し問題でも読売は世論の批判を浴びまくっている。私は、読売新聞は必ずや潰さなければならないと考えているが、それは政治権力によってではなく、読者が読売新聞の購読をやめる、駅売りでも読売は買わない、読売ジャイアンツが出てくるプロ野球の試合は絶対に見に行かない、テレビ中継も見ない*2など、少しでも「読売を潰す」方向に向かう行動を人々が起こすことによって、読売新聞社を倒産に追い込むべきだ。
それにしても、与謝野といい読売といい大先生のブログといい、「よ」で始まるものにろくなものはない。