kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

原発停止をジェット機に喩える「頭の悪い大学教授」奈良林直が「原子力安全委員会専門委員」を務める恐怖

昨夜のNHKスペシャル原発事故に関する討論をずっと見ていたが、中部電力浜岡原発停止後の佐賀県知事古川康の動向を紹介したイントロの部分から、討論を仕切った三宅民夫の進行といい、原発維持側に世論を誘導しようとするNHKの意図がミエミエで不愉快だった。視聴者のメッセージなどを読み上げていた守本奈実アナは、NHKの若手アナの中でもっともアナウンスが上手で聞きやすい点を日頃高く評価しているが、その安定したアナウンスが原発の宣伝に使われると思うとげんなりした。

肝心の討論だが、原発推進派として登場した原子力安全委員会専門委員・奈良林直のデマゴギーが聞くに耐えなかった。奈良林の発言を聞くのが苦痛で苦痛でたまらなかった。

この人は学者らしいが、その発言には呆れることばかりだった。その最たる例が下記。


奈良林氏の「日本=ジェット機」「原発=ジェットエンジン」の例えに対する反応 - Togetter

NHKSPシリーズ原発危機第3回で原子力安全委員会の奈良林直北海道大教授が、日本(経済)をジャンボジェット機に例え、「原発という55基すべてのエンジンが止まったら、ジェット機が失速して大きなリスクに晒される」と発言。


この発言には開いた口が塞がらなかった。奈良林直って大学教授のくせにこんな馬鹿なことしか言えないのか。信じられない。


http://twitter.com/#!/bookie_jp/status/89659433906470912

奈良林というおっさんが原発停止をジェット機に例えるのは大学教授とは思えぬ頭の悪さ。 #NHK


私も同感だったが、問題はこんな男が「原子力安全委員会専門委員」を務めているという絶望的な事態だ。菅首相は、原子力安全・保安院経産省からの分離の意向を示しているが、それだけでは問題は解決しない。「内閣府の審議会等」に属する原子力安全委員会もまた原発推進勢力によって占められている。


討論は、九電の「やらせメール」事件には触れられず、「電源三法交付金」や「被曝労働」の問題等の、周辺の話題にもほとんど言及されないなど、原発推進勢力によって作られた土俵の観があったが、相手が日本に住む1億3千万人を人質に取ったハイジャック犯人のような物言いしかできない弱っちい論客だったから、飯田哲也氏と後藤政志氏は論戦において余裕の楽勝だった印象を受けた。もっとも、原発推進論者が見たら違った感想を持ったのかもしれないけれど。


奈良林のバカ丸出し発言が効いたのかどうか、あれだけ原発推進側に有利な番組作りをしていたにもかかわらず、守本アナが読み上げる視聴者の声は、番組の終わりの方では、脱原発派寄りのコメントの方が多かった。おそらく、実際には「脱原発」派のコメントがもっと圧倒的に多かったのを、NHKが意識的に原発推進派寄りのコメントを多く混ぜたのだろうが、それでも推進派寄りのコメントを多く番組で紹介することはできなかったのだ。


少しだけホッとさせられた。