- 作者: 有馬哲夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/10/17
- メディア: 単行本
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決して読みやすい本ではない。2006年の年末に買ってかなり長い間読まずに放置していたが、少し前に同じ著者の『原発・正力・CIA』(新潮新書)を買ったので、それを読む前にこの本を読んでおこうと思い、ようやく読み終えた。原発との絡みは巻末の269-270頁に少し出てくるだけ。資料に徹底的に当たって書かれた硬派の本で、「正力松太郎は『ポダム』のコードネームを持つCIAのエージェントだった」ということに食指を動かすかもしれない陰謀論者には、この本は深い失望を与えるかもしれない(笑)。正力松太郎はアメリカのいいなりになるようなちゃちな人物では決してなかった。
『原発・正力・CIA』はこれから、といっても今読んでいる何冊かの本を読み終えてから読むが、ネットで検索したら3年前に書かれたノビー(池田信夫)による書評があったので、いちおう挙げておこう。2番目と3番目の段落に、『日本テレビとCIA』の内容への言及がある。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/6f6f5ff4096f9cad3de2939095645c7d
なお、『日本テレビとCIA』は今年文庫化されている。これも東電原発事故の影響で、「原子力の父」正力松太郎への関心が高まった影響だろうか。
日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」 (宝島SUGOI文庫)
- 作者: 有馬哲夫
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/07/07
- メディア: 文庫
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それにしても、ひとたび正力松太郎に関心を持ってしまうと、ナベツネ(渡邉恒雄)など小物に思えて仕方がない。困ったものである。