橋下徹が「維新版・船中八策」でベーシックインカムを持ち出したことで、これを「バラマキ」だとして批判する人が出てくる一方、「評価に値する再分配政策」と持ち上げる向きも出ているが、どちらも間違っている。
https://twitter.com/#!/t_ishin/status/170265966062739458
ベーシックインカムは不可能な制度だと言われています。だけど研究の一考はある。これは単純なばらまきではありません。福祉国家を歩みつつある日本。複雑怪奇な補助・助成制度。これによって行政組織は肥大化。色んな中間団体が存在し、天下りもごろごろ。これをバサーット整理する。
2012年2月17日 - 6:59 ついっぷる/twippleから
要するに橋下は「お金は配るけれどもそれ以上のことは一切やらない」と言っているわけで、「バサーット整理する」というところが核心なのだ。
こう書くと、「天下り整理、大いに結構じゃないか」と反論する人もおられるかもしれないが、天下りだけ切って行政サービスは守るなどとは橋下は言っていない。一切合財を「バサーット整理する」のだ。究極の新自由主義。
え、「ベーシックインカム」って再分配政策じゃないの、と言われる方は、ミルトン・フリードマンが「負の所得税」(累進課税の一種で、低所得者には課税ではなく給付する)を提唱していたことを思い出してほしい。「それ以上政府は何もやらないよ」というところこそポイントなのだ。そりゃ河村たかしの「減税真理教」みたいな夜警国家の思想に比べれば再分配も考慮しているかもしれないが、それは河村が「究極のトンデモ」であるだけの話だ*1。