月曜日発売の『サンデー毎日』が、衆院選で自民党40議席減という記事を出していたようなので、本屋で立ち読みしようと手に取ってみると、鈴木哲夫の記事だった。それだけで真面目に読む気を全く失った。世の中には、鈴木哲夫の書いた文章を引用する「リベラル」系のブログもあるが、私にとっては鈴木哲夫の文章は『日刊ゲンダイ』の記事と同じく、全くの考慮の対象外なのである。案の定、鈴木哲夫の出した数字はなんの根拠もない感覚(というより『サンデー毎日』の読者への迎合)に基づく丼勘定で、全く無価値なものだった。
先週号の『週刊文春』、今週号の『サンデー毎日』と、自民党の議席減を予想した記事が両方とも無価値なものであることがわかって、自民党が勝つか議席数を保ち、野党の間では、野党第2党(維新の党)以下の政党が共産党を除いて没落する(小選挙区制の必然の帰結!)という結果にしかなりようがない選挙との確信をますます強めた。
今回の衆院選ほど関心が持てず、やってもらいたくない選挙もない*1。おそらく選挙戦は争点もなく全く盛り上がらず、投票率は下がる。自民党以外では、公明党と共産党、それに落ちぶれたとはいえ連合を抱える民主党が議席を増やすだろう。石原慎太郎が立候補しないらしい次世代の党は平沼赳夫ら数少ない大物が当選する程度で惨敗、みんなの党も似たような結果になる。生活の党は小沢一郎ただ一人が当選するだけなどという結果になるかもしれない。
なお、生活の党の当選者が小沢一郎ただ一人になった場合*2、生活の党は政党要件を失う。かつて渡辺喜美が揶揄された「劇団ひとり」のような状態になるが、それも当の小沢一郎が熱心に導入した小選挙区制のなせる業であるというのが歴史の皮肉といえようか。