kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

立憲民主党、参院選比例区にあの「おしどりマコ」の公認を決定(呆)

政党支持率急降下によほど焦ってでもいるのか、立憲民主党の迷走が止まらない。なんと、来年の参院選比例区にあの「おしどりマコ」を公認候補者として擁立することを発表した。

立憲、参院選候補者4人を公認 現職の川田氏ら:朝日新聞デジタル

立憲、参院選候補者4人を公認 現職の川田氏ら
2018年9月29日18時05分

 立憲民主党は29日、持ち回りの常任幹事会で、来年夏の参院選比例区に現職の川田龍平氏(42)と、原発取材を続けるジャーナリスト兼芸人で新顔のおしどりマコ氏(43)、女性支援団体共同代表で新顔の佐藤香氏(50)の公認を決めた。また、参院選埼玉選挙区(改選数4)にさいたま市議で新顔の熊谷裕人氏(56)の公認も決めた。

 枝野幸男代表は同日、東京都内で会見し、「いずれの候補も党の考えを体現する人たちだ」とした。

朝日新聞デジタルより)


おしどりマコ」はこの日記では一度しか取り上げたことがないが、強烈な悪印象が残っている。但し、同氏に忌避感を持つに至った一件の詳細ははっきり覚えてなかったので自分で書いた下記記事を読み返して、うひゃあ、やっぱり「これはひどい」なあ、と改めて思ったのだった。以下全文引用する。

福島県から札幌に避難している人に「放射線に起因する甲状腺がん」が疑われる異常が出ているとした『週刊文春』の記事が、「自由報道協会理事・おしどりマコ」と「週刊文春取材班」による虚報だったことがわかって騒然となっている。


全文表示 | 週刊文春に「言ってないこと書かれている」 「甲状腺がん疑い」記事に医師が反論 : J-CASTニュース

週刊文春に「言ってないこと書かれている」 「甲状腺がん疑い」記事に医師が反論
2012/2/24 19:47

福島県から札幌に避難している人に対して超音波(エコー)検査を行ったところ、甲状腺に異常が発見されたなどと報じた週刊文春の記事をめぐり、波紋が広がっている。検査を行った医師と弁護士が記者会見を開き、記事には「事実と違うことや、言ってはいないようなことがある」と反論したのだ。これを受け、文春側も会見を開いて改めて説明する予定だ。


「児童にはほとんどないことですが、がん細胞に近い。二次検査が必要です」

問題とされているのは、首都圏では2012年2月23日に発売された週刊文春3月1日号に、「衝撃スクープ 郡山4歳児と7歳児に『甲状腺がん』の疑い!」と題して掲載された記事。それによると、

「7歳女児(検査当時)の小さな喉にある甲状腺に、8ミリの結節(しこり)が、微細な石灰化を伴ってみられた」

といい、記事の筆者は、このように連絡を受けたという。

「4歳児で10ミリと4ミリの結節がある子がいる。郡山から来た7歳の女の子や、その他にも異常が出ている。みんな、福島からの自主避難者だ」

また、超音波の画像を見た医師は、女児の母親に対して、

「児童にはほとんどないことですが、がん細胞に近い。二次検査が必要です」

と発言したという。


エコー検査行った医師、「甲状腺がんの疑い」の根拠を否定

この記事を受け、エコー検査をした「さっぽろ厚別通内科」の杉澤憲医師と弁護士が12年2月23日夕方に会見し、記事の内容に反論した。杉澤医師によると、甲状腺の検査を受けた18歳以下の人は170人おり、そのうち「5.1ミリ以上の結節や20.1ミリ以上の嚢胞」が確認され「B判定」だとされた人が4人いたが、精密検査の結果、いずれも良性だと判定された。「甲状腺の状態等から判断して直ちに二次検査を要する」とされる「C判定」の人はいなかった。

杉澤医師が会見で配布した正誤表には、「明らかな事実誤認」6点が指摘されている。中でも、記事中の、

「札幌で甲状腺エコー検査を実施した内科医が言う。『しこりのあった7歳女児と4歳男児の2人に加え、19歳以上の「大人」9人の計11人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性1人は既に甲状腺がんが確定、切除手術を行うことも決まっています。いくら「5歳以下で5ミリ以上の結節ができることはない」と言われても、今回検査をして、これが出たことは事実です』」

という記述について、

「そのような話はしておりません」

と全否定している。「甲状腺がんの疑い」だとされる、記事中の大きな根拠が否定された形だ。

杉澤医師は、

「僕自身は良かれと思ってやったことが、このように(記事として)出されてしまったことが多くの人を不安に陥れてしまったかもしれないと思うと、少し残念でならない」

と述べる一方、小児甲状腺がんは被ばくから4〜5年で発症するとされていることから、出来るだけ多くの人について詳細に経過を観察できるようにする検査態勢づくりを訴えた。

なお、この文春の記事は、「自由報道協会理事おどしりマコと本誌取材班」とクレジットされている。自由報道協会上杉隆代表は、記事について、

「長期に亘る取材と綿密な裏取り作業があったことは証明できます」

とツイートしており、自由報道協会は2月24日夕方、おしどりマコ氏と週刊文春の編集部が2月25日19時から記者会見を開くと発表している。


杉澤医師の記者会見で配られたPDFファイルは、下記リンク先からアクセスできる*1
http://firestorage.jp/download/cdfecfce9a2803918a58788550490c54f60c425d

上杉隆(笑)のTwitterは下記。
https://twitter.com/#!/uesugitakashi/status/173360544596766720

田中龍作さん「山下一派、記者クラブの連中の陰謀だ」・・・(笑)。 http://nico.ms/lv82796320#55:42 #fpaj #nicohou

2012年2月25日 - 19:55 ニコニコ生放送から


この件で思ったのは、「バカ文春」や「自由報道協会」が「放射脳」の虚報を垂れ流すのもすべて憲法9条が原因ではないかということ(笑)。さらには、彼らこそ「脱原発」派の信用を落とすための原発推進勢力の「工作員」(笑)ではないかと、陰謀論の一つもかましたくなる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですかと言いたくなる。


これは、よく議論になる「東電原発事故で甲状腺癌が増えたかどうか」という話ではなく、虚報事件だ。「おしどりマコ」の背後(「せいご」ではない)には上杉隆や田中龍作*2がいて、それが「売り上げのためには『右』も『左』もない『文春砲』」と組んで、破廉恥な虚報をやらかしたのだ。

2012年当時、「脱原発なら何でも良い」という風潮が一部の「脱原発派」の間にあって、彼らとつるんでいたのが「小沢信者」たちだった。こうした連中は、2011年の東電原発事故以前には原発に全く関心を持たなかった人たちでもある。

とはいえ、前回「おしどりマコ」を批判する記事を書いて以来6年半以上になることもあり、この件を改めて取り上げることにはその当時及びその後の経緯を知る必要がある。特に、前記J-CASTの記事にコメントが引用されている杉澤憲医師をめぐる事実の把握が鍵を握る。そう思ったので、同医師の名前でネット検索をかけてみた。

まず、前回の記事を書いた直後に『週刊文春』が杉澤医師に反論したというBLOGOSの記事にリンクを張っておく。


同じ件は、BLOGOSより早く『田中龍作ジャーナル』が記者会見(2012年2月25日)の翌日、いち早く記事にしている。


この『田中龍作ジャーナル』の記事の末尾に、腐臭を発さんばかりの品性下劣な文章が出てきて激しい嫌悪を感じたので、その部分を以下に引用する。

 週刊文春は記事の続報も検討しているという。医師は今回の検診内容を学会で発表しようとしていたが、先に週刊誌に掲載された。これが「否定会見」を開いた背景にありそうだ。スキャンダルを載せる週刊誌だと学会では評価されないからだ。“権威ある”朝日新聞NHKの報道だったら、果たして医師は内容を否定しただろうか。
(文・中野博子/田中龍作)


一方、上記J-CASTの記事に出てくる杉澤憲医師は、特に政治的発言をするでもなく、地道に原発事故避難者の甲状腺エコー検査を続けていることを知った。

事務局 宍戸俊則です。
大変お待たせしました。

5月26日(土)27日(日)の本会総会と関連イベントについて、
詳細をお知らせします。

『全国避難者ミーティング in 札幌』
原発避難者の現在、そして未来>

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2018年5月26日(土)

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(中略)

18:00〜18:30 講演2
医療法人社団奏健会さっぽろ厚別通内科 院長 杉澤憲医師
「札幌での避難者甲状腺検査の取り組み」

2011年以来これまで、私たち原発事故避難者の甲状腺エコー検査をボランティアで、
継続、反復して実施して下さっている杉澤先生に、お話していただきます。
(後略)


杉澤憲医師と田中龍作のどちらが信頼に値するかはいうまでもあるまい。

蛇足だが、「おしどりマコ」を参院選比例区に担ごうとする立憲民主党には、2つの悪しき流れがあるように思う。1つは、かつての民主党から民進党へと続いた政治勢力の「名誉回復」を実現させたい人々と、そこにつけ入ろうとする旧来民主党民進党的な政治家たちで(具体的には福山哲郎を念頭に置いている)、もう一つは自由党的な流れだ。「おしどりマコ」の公認は後者に当たるが、少し前に日吉某の自由党への移籍が報じられた時にもそれを感じた。この件をめぐっては、自由党玉城デニーが抜けた沖縄3区に立憲民主党から候補を立てる見返りではないかと少し前に想像を書いたが、実際にそのような噂を書いた週刊誌(どこだったかは忘れた)を昨日立ち読みした。小沢一郎の年齢と自由党政党支持率を考えた場合、自由党立憲民主党に合流する構想はもう相当程度に進んでいるのではないか。

今回の「おしどりマコ」の立民からの擁立騒動は、その想像の確からしさをますます強めたのだった。

私自身は、昨年の衆院選でも立憲民主党に投票しなかったくらいだからもともと立民に懐疑を持っていたのだが、今回の一件で、来年の参院選にも立民には投票しないだろうなあと改めて思った。

*1:現在ではリンク切れになっている=2018年9月30日追記。

*2:いずれも2012年当時悪名高かった「小沢信者」系陰謀論者だった。田中龍作は今でもそうだ。上杉隆は悪質さにかけては今も当時と同じだが、小沢との関わりは今はあまり聞かれない。