kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プロ野球・阪神タイガースの藤浪晋太郎選手が新型コロナウイルスに感染

 昨日(3/26)、プロ野球阪神タイガース藤浪晋太郎選手(投手)が新型コロナウイルスの検査を受け、陽性であることが判明した。藤浪は発熱や咳などはなかったが、飲食物の匂いを感じなくなる異常を訴え、PCR検査を受けたという。

 藤浪は、阪神の前監督・金本知憲の体育会系指導とそりが合わず、2016年の広島戦で大量失点しながら160球以上を投げさせられたあたりから調子を崩していった。藤浪の長期低迷は、金本が監督を退いてからも続き、昨年はついに未勝利に終わった。それを見かねたのが、早くから藤浪を買っていた元中日投手の山本昌(本名・山本昌広)で、現役時代には阪神キラーとして鳴らした山本は、中日ファンの反発を買いつつも阪神の臨時コーチに就任して藤浪を熱心に指導し、その甲斐あってか、藤浪はようやくオープン戦でヤクルト打線を抑え込むなどして*1、復活の兆しを見せていたのだった。

 そういう経緯があっただけに、金本とそりが合わなかった神経質そうな選手だから、気にしすぎなのではないかとも思っていたのだが、本当に感染していたのだった。阪神は海外でキャンプをやったわけではないが、プロ野球のチームだからオープン戦などで移動は多い。さらに、本拠地の甲子園球場阪神間兵庫県西宮市にあり、少し前に大阪府知事・吉村洋文が阪神間の往来自粛を呼びかけたことが話題になった。この件は、大阪市長松井一郎厚労省職員の言葉を意識的にか無意識のうちにか「誤読」して兵庫県をターゲットにしたことをきっかけにしたもので、吉村もそれに乗っかったものであることが広く知られているが、いうまでもなく実際に危ないのは大阪府兵庫県全体だ。東京都についてもいえるが、今や大阪府兵庫県には、そこら中に新型コロナウイルス感染者がうようよいることはほぼ確実だろう。藤浪の感染確認はその一例だ。この国に住む人々は、よくぞ嗅覚異常だけでPCR検査を受けてくれたと、藤浪選手に感謝した方が良い。14日に藤浪と食事を共にした阪神の2選手も味覚の異常を訴えているという。

 本件の経緯をまとめた記事が、昨日の神戸新聞系のデイリースポーツに出ている。藤浪の要請が確認される前の記事だが、以下に引用する。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

阪神・藤浪と14日に食事の2選手 味覚の違和感訴え 藤浪に発熱・咳はなし

 

 阪神は26日、藤浪晋太郎投手が新型コロナウイルスのPCR検査を受けることになったと発表した。新型コロナウイルス感染時に発症する倦怠(けんたい)感、発熱、せきの症状はなかったが、嗅覚を感じられないなど身体の不調を訴えていたため検査を受診することになった。この日、谷本修球団本部長が報道陣に対応した。

 藤浪の症状についてついて谷本球団本部長は「発熱もないし、咳もない。嗅覚だけないという」と説明。検査を受けるまでの経緯は「(嗅覚や味覚がなくなる症状は)若者がウィルスを取りいれた初期症状で、そういうのがある、と」とした。

 具体的には、ワインやコーヒーの臭いを感じられず藤浪は24日に耳鼻咽喉科と内科を受診。その際は季節性のアレルギー反応と診られた。

 ただ、翌25日もコーヒーの臭いを感じ取れずチームドクターの紹介で再度、別の耳鼻咽喉科の受診。その結果、「(新型コロナウイルス感染の)可能性がある」と判断されたという。谷本球団本部長は「(症状の)軽症者は基本、自宅待機や宿泊施設待機となっている」と話し、現時点での入院の可能性はないという。

 また、14日にチームメートらと食事をしたという藤浪。その中の2選手に球団が連絡を取った際、味覚の違和感を訴えたという。

 谷本球団本部長は「『味噌汁の味を感じないかもしれません』という人が1人、昨日(25日)の夜の時点で元気にしていると言っていて今朝に『そういえば味がしない気がします』という者が1人」と説明。2選手には医療施設へ行くように連絡したという。

 これらのこと受けて球団はNPBや地域アドバイザーに相談。また、球団事務所やチーム関係者らの1週間の活動休止を決定。同時に選手らを自宅待機、鳴尾浜の寮生らを宿泊施設などで待機させる方針を固めた。

 

(デイリースポーツ 2020年3月26日 14:13)

 

出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200326-00000070-dal-base

 

 今から阪神の選手が1週間の「活動休止」をするようでは、予定されている4月24日のプロ野球開幕にも暗雲が垂れ込めてきた。

 今思えば、春の選抜高校野球など早めに中止を決めておいてよかった。仮に今後、プロ野球が開幕にこぎつけたとしても、応援団による応援歌の吹奏や、ましてや甲子園球場の「名物」だとかいう7回裏のジェット風船などもってのほかだろう。これを機に、40年ちょっと前から定着して今に至る、のべつ幕なしに騒音をがなり立てているプロ野球応援の文化を改めるべきだ。

 もっともそれ以前に、開幕にこぎつけられる見通しが全く立たなくなったといえるが。球団経営の危機に陥る球団が今後出てくるのではないか。ヤクルトなど、その筆頭候補かもしれないと思う今日この頃だ。

 

[追記](2020.3.27 8:21)

 藤浪以外の阪神の2選手も新型コロナウイルス陽性が確認されたとのこと*2

*1:ヤクルトはDeNAともども、もともと藤浪の「お得意さん」だった。

*2:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6355328