昨日（4/21）、日本国内での新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の致死率がまた上がった。NHKニュースより。
以下引用する。
国内感染確認１万1543人 (クルーズ船除く) 新型コロナ
21日は東京都で123人の感染が確認されるなど、全国で合わせて390人の感染が発表されました。
国内で感染が確認された人は、チャーター機で帰国した人などを含めて１万1543人となっています。
このほか、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせると１万2255人となります。
また亡くなった人は東京都で４人、大阪府で２人の発表があるなど、全国で合わせて20人の死亡が確認され、これまでに国内で感染した人が283人、クルーズ船の乗船者が13人の合わせて296人となりました。
（NHKニュース 2020年4月22日 0時41分）
出典：https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200421/k10012397951000.html
割り算すると致死率は0.02452、四捨五入すると2.5%だ。他の報道機関の数字を見ると、朝日新聞はNHKと全く同じ数字だが、読売新聞は陽性患者11540人に対して死者281人となっていて致死率は0.02435、四捨五入すると2.4%となる。ここでは両者の中間をとって、仮に2.44%としておく。
日本国内の死亡者数は韓国を抜いた。
新型コロナ、日本の死者数が韓国を抜く（TBS Ｎスタ） pic.twitter.com/AVHiM3zvZB
— 冨永 格（たぬちん） (@tanutinn) 2020年4月21日
もっとも日本の人口は韓国のざっと2.44倍くらいある。なぜか、また2.44という数字が出てきたが、この数字の並びは偶然の一致だ（それに片方はパーセントだから2桁違う）。
注目すべきは、韓国の死者数の曲線が上に凸であるのに対し、日本のそれは下に凸であることだろう。いずれ、人口当たりの死亡者数でも日本が韓国を抜く可能性はかなり高い、というよりほぼ不可避だろうと私は予想している。
昨日公開した下記記事にいただいたコメントより。
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患者の捕捉といえば、米ロサンゼルス郡での抗体検査の結果が昨夜の報ステ*1で報じられていた。この件に関する飯塚真紀子氏の記事にリンクを張っておく（引用は省略）。
正直言って、最大55倍（28~55倍）と言われてもさほど大きな驚きはない。過去の疫病でも、あとから検査法が確立されたら、それ以前にカウントされていた10倍の感染者がいたことがわかったという話を、どこかで見たことがある。ましてや今回の新型コロナウイルスは、軽症者や無症状者が多いことが特徴の一つだ。
だから、自分が無自覚の感染者であるかもしれないと肝に銘じて、不要不急の外出を抑え、止むなく外出する時でも人と人との間隔を開けることに常に気をつけるべきなのだ。私は、人とすれ違いそうになる時はいつも、すれ違う時の距離が至近距離にならないように進路をそらす癖をつけている。感染することも感染させることも避けるためだ。
実は私は電車通勤はしていない。2011年に続いて、またしても電車通勤をしてなくて良かったと心から思った。
もっとも、出勤する日数はずいぶん減ってしまったが。
今の日本や欧米では、「検査数を増やすことも大事だが、人の流れを止めることはもっと大事」です。ただこれも状況次第で、韓国のように周到な準備があってそのほかの条件も揃っていれば、検査を増やしてかつさほど人の流れを止めないことも可能なのでしょう。韓国のSNSでは韓国で感染を抑制できている理由は「マスク曜日制を可能にしたマイナンバー（住民番号）制度、国民皆保険制度、医療関係者の献身、怖ろしい速さの通信網、残業に慣れている公務員、使いやすい警察や軍のマンパワー」の6つだとされているそうです。
https://www.jiji.com/jc/bunshun?id=37156
無論社会の状況によるので、他の国が同じように真似できるわけではないでしょう。日本も含め他国が参照していいところを取り入れようとしていますが、ロックダウンしなくてもいいところまではなかなかいかないでしょう。
まぁ日本はもう少し他国の状況を参照した方がいいですけど。特にメディアは韓国、台湾、ニュージーランド、オーストラリア等の抑え込みに成功しつつある国についてどうしてそうなっているのか詳しく取り上げるべきではないでしょうか。
日本は最初から感染者の2割しか人には伝染さないという前提でクラスタ潰しをやっているので、多くの患者を捕捉する意図がもともとありません。他国も全て捕捉できているわけではないでしょうが、日本の取りこぼしはとりわけ大きいでしょう。今後は東京など感染者数が増えたところで検査を増やせば捕捉率が上がる可能性もありますが、今はまだそこまで検査数も伸びていません。だから日本の感染者数は国内での比較はともかく他国との比較には使えません。2割仮説が妥当ならざっくり考えても数倍程度はいるはずです。おそらく感染者数が韓国を超えたのは四月上旬くらいではないでしょうか。
しかし、残念ながら死者数も増え、これも韓国を超えました。こちらは日本や韓国ではそう見落としは大きくないでしょうから、大体間違いないところでしょう。
いずれにせよ、日本の状況としてはここでどれだけ医療を支えられるか、そして人の流れを止められるか、が勘所ですね。
韓国でマスクや防護服が足りているのは羨ましい限りです。マスク支援を検討しているそうですが、日本に対しては決めるにあたって慎重になる必要があるようです。
https://japanese.joins.com/JArticle/265035?sectcode=A10&servcode=A00
無理も無いですが。
海外の日本人の帰国について韓国に助けてもらったり、協力したりしているのももっと広く報道してほしいですね。
https://hbol.jp/217107?cx_clicks_art_mdl=1_title