大阪の話だから知らなかったのだが、大阪大・核物理研究センターの中野貴志教授が考案した「K値」なる新型コロナウイルス感染症の感染状況を示すパラメータに、大阪府の新型コロナ対応がかなり依拠していたらしい。
ところが、そのK値に基づく予測が外れた。下記ツイートが意味するところはそういうことのようだ。
吉村知事、偉大なる大阪大学中野貴志教授から新たな御託宣が放たれましたね!当たるも八卦、当たらぬも八卦と言いますが、ここまで露骨にゴールポストを動かして新たな予測を立てられる中野貴志教授のK値、吉村知事はまだ信じてらっしゃるのですか? pic.twitter.com/LaOKZGn7YS
— 赤井彗星 (@casvaledwow) 2020年7月17日
人口当たりの陽性者数の増加率では、大阪府は東京都に次いで全国で2番目に悪くなった。
モデルはあくまでも仮説だから、現実の結果によって修正していくものではあるが、大阪府の場合、仮説に過ぎないモデルを選択する際に、行政が自らにとって好都合なモデルを選択したのではないかとの疑念は拭えない。
前に書いたことを繰り返すが、大阪府は緊急事態宣言の有効性を疑い、検証すると言っていた。モデルが現実にどれだけ合っていたかの検証を行うこと自体は当然だが、モデルと現実の合致によって最近また評判を上がっているのが、北海道大学から京都大学に来月移る「8割おじさん」こと西浦博教授だ。昨日も書いたが、ジョンズ・ホプキンズ大のダッシュボードで日本の陽性者の推移を見ても、緊急事態宣言の発令によるポジティブな効果(但しどう見ても発令が遅すぎた)と早すぎた解除のネガティブな効果は一目瞭然であるように見える。