菅義偉政権が故中曽根康弘の葬儀に9千万円を出費しようとしている件について、下記ツイートがバズっているとのこと。
新自由主義の女王サッチャーが亡くなった時、論敵だったケン・ローチは言った。「彼女の葬儀は民営化しよう。競争入札にして一番安い入札者に決めよう。彼女もそれを望んだだろう」
— 長谷川羽衣子 (@uikohasegawa) 2020年9月25日
国鉄、電電公社、専売公社を民営化した中曽根氏の葬儀も、民営化と競争入札が相応しい。#中曽根の葬式に税金出すな
2013年にサッチャーが死んだ時の、"Hell is now being privatised" を思い出した。中曽根は、サッチャーによって民営化された地獄に無事たどり着けただろうか。
Hell is now being privatised - Margaret Thatcher #nowthatchersdead pic.twitter.com/5vpCm7VO67
— Dalibor Záhora (@daliborzz) 2013年4月8日
サッチャーの死亡は2013年4月8日だったんだな。第2次安倍内閣成立後3か月半しか経っていない頃だった。
中曽根の葬儀が民営化と競争入札が相応しいとはその通り。
象徴的だと思うのは、中曽根の葬儀が小泉純一郎政権(2001-06)以来の過激な新自由主義政権である菅義偉政権の発足直後に行われることだ。下記朝日新聞の記事によれば、葬儀はもともと今年3月に行われる予定が新型コロナウイルス感染症の影響で延期されていたものらしい。
以下引用する。
中曽根元首相の葬儀、10月に 9600万円支出を決定
2020年9月25日 21時25分
政府は25日、昨年11月に死去した中曽根康弘元首相の「内閣・自民党合同葬」の経費として、今年度予算の予備費から約9643万円を支出することを閣議決定した。合同葬は10月17日に東京都内のグランドプリンスホテル新高輪で営まれる。葬儀委員長は菅義偉首相(自民党総裁)が務める予定。当初は今年3月に予定していたが、新型コロナウイルス感染症が広がった影響で延期していた。
(朝日新聞デジタルより)
以下は蛇足だが、中曽根の葬儀が終わるまでは臨時国会は開かれない。23日に時事通信が自民党幹部の発言として報じたところによると、臨時国会の召集日は10月23日か26日とのことだ*1。
その時の新型コロナウイルスの感染状況にもよるが、解散総選挙は早くとも今年12月だ。もっとも昔から、衆院選が12月に行われることが多い。1969年、1972年、1976年(任期満了)、1983年、それに思い出したくないが2012年や2014年などだ。このうち、1969年、2012年、2014年の3度が自民党圧勝に終わった。今回はどうなるだろうか。