国内の新型コロナウイルス感染症に「下げ止まり」が見られるかどうかが、首都圏1都3件を除いた2府4件の緊急事態宣言が明日(2/28)解除されることが決まった現在、多くの人々の関心事だろう。それを、大雑把ではあるが週間データで見てみたい。
まず、NHKのデータ*1に基づく昨年10月以降の週間陽性者数及び死亡者数の線形グラフと、昨年3月以降の7日間平均の対数グラフを以下に示す。
グラフを見ると、いったん下げ止まったかに見えた新規陽性者数が、ここ数日再び減少の勢いを増したかに見える。ただそれが持続するかどうかはわからない。ましてや京阪神や名古屋、福岡などの都市圏で緊急事態宣言が解除される(但しその影響が出るのは少し先の話だろうが)。
また、昨年春の第1波と比較して、死亡者数が減少する速度が遅いように思われるのは懸念される。昨年は6月に入る頃から死亡者数の減少速度が目立って加速したので、3月に入ったらそれが再現されれば良いのだが。
新規陽性者数は6週連続で、死亡者数は3週連続でそれぞれ減少した。2月20日(土)から2月26日(金)までの1週間の新規陽性者数は7,140人(前週比23.0%減)、死亡者数は461人(同7.4%減)だった。前週比の新規陽性者数の減少率は先々週までずっと3割を超えていたが、先週は一気に19.8%にまで落ち込んだ。それが少し持ち直して23.0%になった。しかしまだ「前週比7割」にまでは戻っていない。ことに首都圏1都3件の「下げ止まり」がなお懸念される。
死亡者数を新規陽性者数で割った値は6.46%で、前週の5.37%より大幅に上がった。2月に入ってからの「致死率」も、以前予想した通り5%を超えている(26日までで5.22%)。月間データは明後日公開の記事に示す予定。