kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

自民党こそ新自由主義の総本山。安倍晋三こそ新自由主義のラスボス。

 先ほど公開した下記記事に、さっそくコメントをいただいた。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 suterakuso

政局・政争が三度の飯より好きな朝日は、総裁選について「タイムライン」として随時更新して報じているのですが、河野にスポットを当てた頃のタイトルがこれ↓です。

【速報中】河野氏原発再稼働の方針 森友問題再調査は「必要ない」 [政治タイムライン] [自民党総裁選2021]:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/articles/ASP994F33P98UTFK021.html

今は岸田がタイトルになっていますが、まだこれに該当する部分を読むことはできます。

これには次のブコメをつけました。

>要約。今までの私はカッコつけの方便です(拙いけど)。私は詐欺師です。そしてザ・自民党です。/"「ブロック機能」をたびたび使っていることが、市民の表現の自由の萎縮効果につながらないか" 間抜けな質問すんな。 #赤木さんを忘れない

表現の自由云々については、アメリカではトランプのブロックについて、公開討論の自由を保障する合衆国憲法違反との議論があるようですね。しかし、河野の場合には、その人の話を聞かない、議論をしない姿勢の方が問題です。そしてそれは安倍菅直系ということですね。

過激な新自由主義も、もはや自民党の論理そのものですよね。少なくとも日本の新自由主義とは、カネだけではなくコネにも物を言わせた、特別な人間たちによる立場の弱い人たちからの搾取なのですから。

 

 河野太郎の最大の問題は、人の話を聞かない、議論をしない姿勢だ。この姿勢は安倍晋三菅義偉と同じだ、ということですね。

 その通りだと思います。

 少し前の記事で私は、自民党総裁が岸田か河野に代われば野党第一党の党首(代表)である枝野幸男と議論できるようになるのではないかとのリベラルの方のツイートを引用して、岸田には当てはまるかもしれないが河野には決して当てはまらないと批判し、その証拠となるツイート(河野が記者会見で質問への回答を拒否した実例を記録したもの)を示しました。

 ところで、「少なくとも日本の新自由主義とは、カネだけではなくコネにも物を言わせた、特別な人間たちによる立場の弱い人たちからの搾取」とのことですが、この引用部分から「少なくとも日本の」の「カネだけではなくコネにも物を言わせた、」の2箇所を除いて、「新自由主義とは、特別な人間たちによる立場の弱い人たちからの搾取」とすると、それはマルクス主義系地理学者であるデヴィッド・ハーヴェイによる新自由主義の定義そのものになります。

 

sakuhinsha.com

 

 実際にはハーヴェイはもう少し持って回った書き方をしていますが、要約するとこの通りになりますし、私もこのハーヴェイ流の定義に従った意味で「新自由主義」という言葉を使っています。何も「新自由主義コール市場原理主義」などではありません。ハーヴェイ流の新自由主義の定義については、ハーヴェイの著書『新自由主義』の書評サイトから以下に引用しておきます。

 

honto.jp

 

著者のハーヴェイは、新自由主義の核心は、戦後の「埋め込まれた自由主義」と「ケインズ主義的妥協」によって抑制された資本とエリートの階級権力を、市場化や金融化などの思い切った手段によって回復して、資本蓄積危機を労働者や社会的下層の犠牲にもとに克服することにあるとみなす。

 

著者の結論から言えば、新自由主義とは「支配階級の権力回復という(成功した)プロジェクトを偽装するための(失敗した)空想的レトリック」である。

 

 以上を約(つづ)めて、新自由主義とは「支配階級が資本主義の危機を克服しようとする、権力回復のプロジェクト」と言って良いでしょう。

 2009年の政憲交代の頃、新自由主義を批判する保守の論者はよく「民主党こそ新自由主義の本家本元。一方、自民党新自由主義とはやや距離を置いた国民政党」みたいな言い方をしていました。市場原理主義的な「小さな政府」指向という意味では「民主党こそネオリベの牙城」との言い分にも一定の理はあったかもしれませんが、2009年に政権を失った自民党が「支配階級による権力回復のプロジェクト」を本格的に推し進めて2012年に政権奪回に至り、その後9年にも及ぶ「安倍菅政権」を続けた経緯を思い返す時、「自民党こそ(ハーヴェイの定義による、日本における)新自由主義の総本山」というほかありません。だからこそ河野太郎高市早苗も、あれほどまでにも過激なネオリベなのです。そしてハーヴェイ的な意味においては、安倍晋三こそ新自由主義のラスボスです。

 今回の自民党総裁選候補予定者の中で、岸田文雄が唯一「小泉改革以降の新自由主義的な政策を転換する」と言っていますが、その反面で岸田は「新自由主義のラスボス」である安倍晋三の靴を舐め続けています。

 河野太郎は確かに詐欺師ですが、まだ自らのネオリベ性を隠しません。所得税率の平準化を平然と主張する高市早苗もしかり。しかし岸田文雄は、総理大臣になれば自民党新自由主義政策を継続するどころかそれを強化することがミエミエなのにその正体を隠している狐だといえます。ですから、3人のうちもっとも「詐欺師」の色合いが強いのは、この岸田ではないでしょうか。

 私の結論はただ一つ。新自由主義の総本山である自民党から一日も早く政権を奪い取らなければならないということです。