kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナウイルス感染症「第6波」は日本でも既に立ち上がりつつある

 タイトルの通り。NHKのデータ*1をダウンロードして描いたグラフを久し振りに公開する。下記のグラフは、上が新規陽性者数と死亡者数の7日間移動平均で、下がその月間値の推移。いずれも片対数グラフ。

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2021/12, 7日間移動平均対数=NHK)

 

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日本国内のCOVID-19月間新規陽性者数及び死亡者数(2020/1-2021/12,対数=NHK

 

 下のグラフに示された今月の新規陽性者数は18日までの分だから、大晦日までの13日間を加えて先月より増えるかどうかが問題となる。18日の7日間移動平均値を13倍した値は2013だから、これを18日までの累計値である2476に加えると4489になる。しかも現在は月初と比較して新規陽性者数が増えつつあるから、非常に高い確率で今月は先月よりも新規陽性者数が増えるだろうと予測される。

 上のグラフに示された第5波と第6波の間の極小値を記録したのは12月1日であり、その3日前の11月28日が新規陽性者数の「底」だったと認定される。さらにその10日〜2週間前の11月14〜18日あたりが感染の「底」だったのだろう。それ以降、新規陽性者数は徐々に増えつつあるが、注目すべきはここ数日の間に曲線の立ち上がりが急峻になりつつあることだ。但し、これがさらに急上昇するのか、それともいったん落ち着くかはわからない。

 第5波の致死率は、今年8月以降12月18日までのの死亡者数を今年7月から11月までの新規陽性者数累計値で割った値で計算すると0.34%となる。昨年夏の第2波の致死率が0.96%だった。両者を比較するとワクチンを接種しても致死率は3分の1にしかなっていないが、第2波は弱毒株により、第5派はデルタ株という強毒株だった影響が大きいと思われる。

 第6波(と、もう言い切っても良いだろう)をもたらしているオミクロン株の毒性は比較的低い可能性が高いといわれているから、第6波と昨年冬の第3波の致死率も比較したい。第3波の致死率は1.98%だった。

 なお、第6波の立ち上がりが他の国々より遅らせたことにもっとも大きく寄与したのは前首相・菅義偉の退陣だろう。何かにつけてコロナ側に加勢していたあのふざけた総理大臣の退陣を機に、日本の新型コロナ対応の最大の阻害要因が消え去った。現在の岸田文雄政権のコロナ対応が問われる本番は今後だろうが、少なくともこれまでは菅義偉(や今春の第4波での吉村洋文)のような無茶をやらずに無難に対応しているといえる。それが衆院選での自民勝利の一因になってしまったのも確かだろうが。