社民党員・まことん氏のツイートより。
Twitter空間を覗くだけでも、立憲民主党の支持者から日本共産党との連帯の声は後退し、代わりに台頭しているのが「維新」を利用して何が悪い?という空気。政治のベクトルは変わったと、ネットの政治クラスタの様相からも痛いほど伝わります。
— まことん┃人生毎日積立 (@makotonch) 2022年11月27日
私が今一番頭にきているのもこのことだ。
彼らが言う通り「純化」がよろしくないのはその通りだけれど、「無原則」は「純化」よりもっと弊害が大きい。
政党を立ち上げた最初の段階では、できるだけ理念を大きく掲げて、その理念に賛同する人たちをコアな支持層とする必要がある。特に最初の国政選挙区で大きく躍進した政党であるならなおさらだ。
しかし枝野幸男は最初の段階から野田佳彦派で新自由主義的な傾向が強い(民進党代表時代にも小池百合子にすり寄ろうとした)蓮舫や、ブログ『日本がアブナイ!』に前原誠司の秘蔵っ子と寸評された右翼の山尾(現菅野)志桜里を入党させるなど、無原則な動きが目立った。これは危ない兆候だと思うとともに、立民からは一定の距離を置くことにした。
結局悪い予感は当たり、新立民は反動的な泉健太体制にとって代わられた。維新にすり寄る泉執行部のあり方こそ、新自由主義的な方向への「純化」ではないだろうか。
下記は最初にリンクしたツイートからのスレッド。
それだけ政権を倒すのは難しい現状と受け止めています!
— 佐恵子 (@reXTsAnsIG2B8zy) 2022年11月27日
この10年でのメディアだけでなく
世論の劣化もあるのでは?
支持されなければ政権をとれなければ変えられないし…。
私は政治には理念が大事だと思うんです。「維新」と共有できる理念って何だろうか、と考えます。政権とは理念を具現化するための手段だと私は考えます。
— まことん┃人生毎日積立 (@makotonch) 2022年11月27日
そうだ、その通りだ。強く共感する。
しかしここで異なる二通りの反応が出た。一方は下記。
私もそうもいます!
— 佐恵子 (@reXTsAnsIG2B8zy) 2022年11月27日
家を建てるのに土台や柱まで違うのはあり得ません!
壁や窓や屋根なら話し合って決めればいいと思いますが…。
これは良い。問題は下記の「もう一方」だ。
野党の生き残る道が、黒字財政に立脚する最小国家主義或いは古典的自由主義以外にあるとは思えませんけどね。
— Masaomi Nakaoka (@mn_society_tl) 2022年11月27日
上記リンクのツイート主のような新自由主義者も立民支持層には少なからずいるのだろう。彼らにとっては泉健太は願ってもない良い代表であるに違いない。
問題はどっちつかずの人たちだろう。旧立民が立ち上がった時には熱心に支持しながら、今では泉健太を弁護するような人たち。人間誰しも楽な道を選びたがるものだから、こういう人たちが多くことを批判しても仕方がない。批判のターゲットはあくまでも組織のトップである権力者に向けられるべきだ。だから私は泉を批判する。
次は最初にリンクしたツイートから発生した別のスレッド。
僕個人としては、日本共産党とは距離をとる(あくまで、選挙区調整などの、消極的協力にとどめる)。
— ロスジェネ法務博士💙💛 (@y_matsu4) 2022年11月27日
そして、維新の主張でも、「協力できるところは、協力する。」という立場ですね…。
共産との選挙区調整すら、どうなることかと、観ています。地域差はあれど、全国的には難しくなるのでは、と思うんです。
— まことん┃人生毎日積立 (@makotonch) 2022年11月27日
上記ツイートに兵庫県在住だというロスジェネ法務博士氏の反応もあったがここでは省略し、ここでは上記ツイートから枝分かれしたスレッドに属する一連のツイートをリンクする。
横からすみません、まことんさんに同感です。この状況で、何で共産党が立憲と選挙区調整をやる必要があるのか?デメリットしかないのに。以前、恩を仇で返したれいわと、やってることは同じですね
— とぶとかげズ (@doxob73) 2022年11月27日
泉の立民と山本太郎の新選組が同じような身勝手を働いているというこの指摘にはその通りだと思った。
かつての安保法制国会の下の「維新の党」ならともかく、現在の「維新」との共闘を深めつつある立憲との選挙共闘は、現場の党員が納得しないと思うんですよね。
— まことん┃人生毎日積立 (@makotonch) 2022年11月27日
実際、「庇を貸して母屋を取られた」と悲憤慷慨している地方の立民党員のツイートを見かけた。同様の例は少なくない。
上記ツイートに「維新の党」への言及があるが、かつての民進党代表・岡田克也は維新の党と選挙区調整をやっていた。しかしその岡田は2016年の参院選で共産党などと「野党共闘」をやった。堅物のイメージとは裏腹な岡田の融通無碍さに驚かされた。自らの政治理念より政局の流れを読んで最適な行動をとった岡田を見て、大昔の吉田茂や池田勇人など、本人の思想信条は保守反動に過ぎなかった政治家たちを連想した。それで、6年前の参院選より前には全く評価していなかった岡田克也という政治家を大いに見直したものだ。
今の泉健太は岡田とは全然異なる。泉は自らの思想信条や願望を優先させ、その結果比例票の激減という結果に直面しても責任をとらない。野党第一党の党首としてもっともふさわしくない資質の持ち主だとしか私には思えない。
全くです。ですから私もまことんさんが以前からご指摘されてる通り、今までの所謂「野党共闘」はもう終わったと思ってます。
— とぶとかげズ (@doxob73) 2022年11月27日
「野党共闘」の実質的な仕掛け人は小沢一郎だったから、その小沢の選挙区敗北(比例復活で当選)に見られる影響力の低下に伴って「野党共闘」が終わったのだろう。昨日の記事で、共産も社民も選挙制度の改変を呑ませられなかった件に言及したが、「野党共闘」の仕掛け人が小沢だったことの必然的帰結だったかもしれない。「野党の大きな塊を作る」というのが小沢の口癖だった。そうしなければ小選挙区制下での選挙には勝てないからだ。要するに「野党共闘」はかつての「新進党」のバリエーションに過ぎなかったわけだ。
選挙制度の再改変はどんなに叫び続けてもそのきっかけもつかめない状態だが、それにもかかわらず大きな課題であり続けている。
一つだけいえるのは、それを実現させることができるのは小沢の影響力とは無縁の政治勢力あるいは政治家だということだ。従って山本太郎や零細新選組は論外だ。
むしろ、立憲は本音では維新と選挙区調整をしたいのでは?と思ってます。泉代表は京都ですしね。
— とぶとかげズ (@doxob73) 2022年11月27日
私もそういう可能性は否定できないと考えています。
— まことん┃人生毎日積立 (@makotonch) 2022年11月27日
ですよね。泉代表のような立憲右派からすると維新との選挙協力はメリットしかない。連合も共産党よりマシと歓迎しそうだし、そうなると国民民主もすり寄ってきて、なんなら自民党もくっついて翼賛体制再びかな…とまで考えてしまいます
— とぶとかげズ (@doxob73) 2022年11月27日
立民との選挙協力なんか維新にとって何のメリットがありませんから、そんな「翼賛体制」が実現する可能性などこれっぽっちもありませんよ。なんで維新が好き好んでそんな自滅への道を選ぶ(かもしれない)と考えたがるのか不思議でなりません。敵がどういうことを考えるだろうかと想像することも必要ですよ。
なおこれと同様の思考様式は自民党支持層にも多く見られる。
むしろ、既に見られているように与野党とも無力化が一層進んで政治の空白状態が生じてしまうことが今後の日本の政治においてもっとも危惧されることではないかと思う。