kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

40歳未満の若年層では、共産党が×××新選組に支持層を大きく奪われている可能性がある

 秦正樹という元ネトウヨ・34歳の政治学者という人が書いた中公新書陰謀論』の第4章のタイトルが「『リベラル』の陰謀論」だったので、それにつられて買ってこの章だけ読んだが、中身は全然面白くなかった。

 

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 しかし一点だけ、131〜133頁の「左派政党とイデオロギーの複雑な関係」に示されたグラフ(132頁)だけは興味深かった。

 これは、著者が2022年2月に楽天インサイトのパネルモニター全国の1729人の男女を対象に実施した調査とのことだが、自らの政治的なイデオロギーを、真ん中なら「5」、最左派なら「0」、最右派なら「10」として、それと支持政党との関係を「40歳以上」と「40歳未満」に分けて相関を見たものだ。

 40歳以上については、自民支持層の平均が6.60で、以下高い順に民民5.88、公明5.62、維新5.48、無党派5.21、立民4.74、新選組4.56、共産3.26と続く。社民は支持層が少ないから割愛とのことだが、共産支持層が左に突出しており、リーズナブルな結果だと思う。

 ところが40歳未満では、自民6.20、民民5.89、無党派5.32、公明5.20、維新5.16、立民4.09、共産4.00、新選組2.00の順だ。若年層では「左」に突出しているのは新選組支持層であって、共産は立民と変わらない「中道左派」に支えられる格好になっているのだ。

 母数がどのくらいあるのかという問題はあるが、本来共産党がつかむべき支持層を×××新選組に大きく奪われているのではないかとの重大な疑念が生じる。そして現実の新選組は、党名に弊ブログのNGワードである現元号が含まれるほか、軍事費倍増政策への対応も怪しく、何より経済理論をジャパニーズMMTに大きく依存するという「鵺」的な政党だ。おそらく、今時の若年層の「左翼」はマルクスとは無縁なのだろう。

 糸が切れかかっているように見える共産党の志位執行部は、現在しきりに×××新選組にすり寄ろうとしているようにしか私には見えないが、ただでさえ若年の支持層を奪われている可能性がある新選組にすり寄るとは、共産党の自殺行為としか私には思えないのである。これは立民・泉執行部の維新へのすり寄りとともに、2022年の野党が犯した「二大錯誤」の一つといえるのではないだろうか。