kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

”「拉致は悪いが、日本の過去の植民地支配も悪い」「拉致に怒ったらネトウヨが喜ぶだけ」と、拉致事件を相殺したほとんどの左派” という言説は事実無根。共産党系は遅くとも1980年代には北朝鮮批判の急先鋒だった

 下記のツイートにはちょっと、どころか大いに引っかかる。

 

 

 上記ツイートははっきり言って「歴史の捏造」だ。

 まず、拉致問題北朝鮮金正日)が認めたのは2002年だが、それ以前から日本共産党北朝鮮を強く批判していた。拉致問題でも北朝鮮が犯行を認める前に国会で追及したのは自民党議員ではなく共産党議員だった。共産党は1987年の大韓航空機爆破事件を北朝鮮の犯行と断定して批判する立場に立っていた。拉致事件を相殺した左派がいたのは確かだが(残念ながら社会党系の一部など)、「拉致事件を相殺したほとんどの左派」と書いてあるのは事実に反する。特に共産党系に限っていえば「拉致事件を相殺する」傾向などほとんどなかったというほかない。宮本路線はソ連、中国、北朝鮮のいずれをもタブーになどしておらず、共産党北朝鮮批判の急先鋒だった。当時の共産党と比較すると自民党の方がよほど北朝鮮に対して腰が引けていたほどだ。

 また瑣末事だが、2002年にはまだ「ネトウヨ」なる言葉はなかった。

 「拉致事件を相殺した左派」は非共産党系左派の一部に見られた悪弊であるのに対し、今回の松竹氏除名は共産党系に特有の民主集中制に起因する。両者は全く別の問題だ。後者は20年前よりもっと大昔からずっとあって全然変わっていないのは事実だが、少なくとも共産党系は「拉致問題を相殺」などしていなかったのだから、批判としては極めて筋が悪い。

 

 

 だから全然「そうじゃない」んだよ。

 歴史修正主義デマゴーグに騙されちゃダメです。