kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

象徴天皇制、根源から問い直す議論を 主権者への原武史さんの訴え(朝日新聞デジタル有料記事のプレゼント, 3/13)

 今週はずっと記事を更新する余裕がなかったが、一昨日(3/15)区切りをつけてこの土日は小休止。昨日は完全休養日にした。

 その間に注目していたのは、泉健太支持者のnaoko氏がリポストしていた(Twilogで知った)こたつぬこ(木下ちがや)氏の下記Xだった。

 

 

 プレゼントの期限は既に過ぎているが、私も朝日新聞デジタルの有料読者なので(紙媒体は昔はとっていたが現在はとっていない)、石川智也記者による原武史氏のインタビュー記事は読める。

 ひとことでいえば(象徴)天皇制の存廃を問い直せという論旨だ。私は今を去ること5年前の今頃の季節に原氏の大著『皇后考』(講談社学術文庫)を読み、それまで天皇制を「必要悪」であるかのようにみていた微温的態度を改めて明確な天皇制廃止論へと考えを改めた人間だから、原氏がそのような問いかけをするのは当然だと思ったが、現在天皇制を所与のものと考えたり、あるいは積極的に天皇制の存続を支持している方にも原氏の意見をお読みいただきたいと思うので、原氏のインタビュー記事を弊ブログからも改めてプレゼントする。リンクの有効期限は3月18日の12時08分。

 

digital.asahi.com

 

 実は弊ブログはnaoko氏が天皇制を所与のものと考えていると思われることを以前批判したことがあった。下記リンクの記事だ。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 該当箇所を以下に再掲する。

 

 もっともnaoko氏も秋篠宮家の長男の誕生日を祝うXを発信した泉健太を、さすがにそのXには苦言を呈したものの支持し続けたり、一度などは天皇制に反対することを論外視するかのようなXを発信していた。

 どの政治家を支持するかは勝手だが、天皇制批判に対する論外視は大いに心外だ。なぜなら天皇制こそ女性やマイノリティその他に対する差別の根源だからだ。

 氏は原武史の『皇后考』でも読んではどうだろうか。私はあの本を読んで、それまで天皇制を「必要悪」であるかのようにとらえていた微温的な考えを改め、天皇制絶対反対の立場に転向した。2019年3月のことだ。

 

bookclub.kodansha.co.jp

 

 この本に描かれた貞明皇后の生涯は読ませる。

 

URL: https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2024/01/30/075248

 

 朝日の原氏のインタビュー記事は有料なので全文引用はむろんできないが、特に注目した部分を以下にいくつか抜き書きする。

 原氏はまず、現天皇徳仁氏と現皇后雅子氏が、前天皇・前皇后夫妻とは対照的に、長期間にわたって人々の前にほとんど姿を現さないこと、そして意外にもそのことに対する批判が国民の間からほとんど起きないことを指摘し、それを国民の関心の薄れによるのではないかと言う。

 そして(そのように国民に関心を持たれなくなった)皇室をどう存続していけば良いのかという記者の問いに、原氏はそういう問いではなく、象徴天皇制を存続させる必要があるのかを問い直すべきだと主張する。これが今回の記事の核心部だ。

 さらに原氏は、現在右派が「逆説的に」天皇制存廃の話をしているのに、左派リベラルの方が天皇制の存続を前提にした議論ばかりをしているとして批判する。私がこの記事をブログに取り上げようと思ったのはまさにこのくだりによる。

 私が1月の記事でnaoko氏を批判したのも、常日頃男女同権の観点を強く持つXのポストを多く行っている氏が、天皇制批判の視座を全く持たないばかりか、天皇制批判など論外と言わんばかりのポストをしていたからだった。そして、その記事にいただいた下記のコメントにも呆れ返ったのだった。以下引用する。

 

 楽太郎

どの政治家を支持するかは勝手だが、天皇制批判に対する論外視は大いに心外だ。なぜなら天皇制こそ女性やマイノリティその他に対する差別の根源だからだ。

>これだと世論の多数派の共感得ずに勝てないから、共産党ですら野党共闘&連立内閣中は引っ込めている/引っ込めると言うてるのに。 むしろ、どのくらい積極的反天層(ガチ左翼層)がいるのか判明させたいからココをアピールした野党共闘してほしい。 自民党の支持率落ちると無党派層が伸びるのは、左派政党の支持層や政治家の優先政策が、こういう有権者の平均から左過ぎるの以前よりも知られたからなのだから。格差是正とは言うが対立事項となった際には、ジェンダーとか外国人!とか選ぶ層なのだから。後回しにされるようになったアメリカのラストベルトの労働者が、共和党やトランプいれる率激増したのと同じ。欧州でも自国民中間底辺層よりも外国人やジェンダー優先してるのバレてから負けるようになった。

 

 まあ上記のコメントを書いたのはリベラルや左派ではなく、今やリベラル・左派以上よりももっと時代から完全に取り残されたネトウヨであることは文面から明らかだ。ところがコメント主はそのことさえ理解していないので、下記コメントの反撃を受けている。

 

 管見

また、多数派ぶりたい人が現れましたね。
大多数の人は左派など支持してないと言いたいらしい。
裏金政治家と彼らが作った不公正な社会に、多くの国民が怒っているのが実情でしょう。

 

 絶滅危惧種でしかないネトウヨへの批判は上記コメントで十分だろう。

 私が本当に問題だと思うのは「問題は天皇制の存続を前提に議論ばかりしている」リベラル・左派の方だ。

 原氏は天皇制は多様化する社会の統合や包摂を担うメカニズムにはなり得ないどころか「排除の論理」になりかねないと指摘している。私が「排除」という言葉から真っ先に連想したのは小池百合子であり、次に連想したのは昨年来「分派狩り」に明け暮れる日本共産党だった。はしなくも前記ネトウヨのコメントが「共産党ですら野党共闘&連立内閣中は引っ込めている/引っ込めると言うてるのに」と書いていたが、同党は小沢一郎らとつるんで「野党共闘」路線を走り始めた直後の2016年1月に、天皇が臨席する通常国会に初めて出席したり、『しんぶん赤旗』の1面に、その一箇所だけとはいえ西暦に年数表示に括弧付きで元号を併記したりするようになったが、それらは共産党の堕落を表すものでしかない。

 では現在の右派はどんなありさまかというと、たとえば来月の衆院東京15区補選に日本保守党の公認を受けて出馬する予定らしい飯山陽は、5ちゃんねるを参照すると下記の発言をしたらしい。

 

0395アフターコロナの名無しさん

2024/03/08(金) 21:34:02.90  ID:1le2UWdm0


時事ドットコム時事通信ニュース)
@jijicom
【速報】
宮内庁は、秋篠宮家の長男悠仁さまが4月から筑波大付属高校に進学されると発表した

飯山陽 Dr. Akari IIYAMA日本保守党東京15区支部
@IiyamaAkari
ふむふむ、ワシの後輩になるということだな。
ワシはいわゆる「高校外部」というやつで、ガチの高校受験をして筑附に入ったので、受験生の中に絶対に合格すると決まっていると思われる人が約1名いた、というのは正直、なんともいえない感じではあるな。
ってか時事通信よ。付属ではなく附属だ。

悠仁親王殿下を「約1名」呼ばわりする飯山陽。

 

URL: https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1709681587/395

 

0435アフターコロナの名無しさん

2024/03/09(土) 02:05:19.63  id:FOk2wARN0

 

飯山陽 Dr. Akari IIYAMA日本保守党東京15区支部
@IiyamaAkari
佳子さまには、日本のジェンダー指数ランクについてなぜ「とても残念」に思うのかうかがってみたい。単に順位が低いから残念だ、というのであれば、思慮深いとは言い難い。

佳子内親王殿下に説教を垂れる飯山陽。

 

URL: https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1709681587/435

 

 飯山陽だけではなく党首の百田尚樹も下記の様子らしい。

 

0476アフターコロナの名無しさん

2024/03/09(土) 12:13:57.64  id:FOk2wARN0

 

>>465 >>468
飯山陽に関しては>>395>>435を読んでみて、悠仁親王殿下と佳子内親王殿下に説教や不満を言う女だぞ。
百田尚樹上皇陛下が天皇陛下から離れる事をお言葉として出し、その件で朝生で討論があった際に百田尚樹はお言葉も「読んでない。何が悪いんじゃ」と言ってた。

 

URL: https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1709681587/476

 

 特に2件目、飯山陽は佳子氏が自分たちのように反動的な極右思想に染まっていないと文句を垂れている。

 また3件目からは百田の露骨な反明仁天皇のスタンスが読み取れるだろう。

 彼らネトウヨ安倍晋三が脚光を浴び始めた2002年くらいには既に天皇制への関心を失い、ひたすら安倍に代表される極右のリーダーを崇拝するようになっていた。

 だが、少なからぬリベラルや左派は「敵の敵は味方」の論理によって、ネトウヨに敵視される(た)前天皇らを「評価」してきたのだった。

 原氏はそんなあり方を批判し、前天皇がたびたび発した「お言葉」も「あからさまな権力の発露」だと断じている。そしてネトウヨは故安倍晋三に、「ヤマシン」は党名に元号を関する政党の独裁指導者である山本太郎に、また「共産党信者」は日本共産党執行部に絶対服従することによってひたすら権力に屈し続けている。

 そんなあり方が望ましいはずがなかろう。

 朝日新聞デジタルに載った(おそらく朝日本紙ではオピニオンに載ったであろう)原武史氏のインタビュー記事は必読だと強く思う次第だ。