週末の共同通信の世論調査で、消費税に関する世論が変わり始めたのではないかとの見方がある。
これはごく短い記事だ。
【速報】消費減税による社会保障低下に不安72%
共同通信世論調査で、消費税を減税したり廃止したりした場合に将来的に社会保障サービスが低下する不安を感じるかどうかを聞いたところ、「感じる」との回答は72.9%だった。
(共同通信 2025年05月18日 16時48分)
「減税」といえば民民と新選組だが、朝日の世論調査で民民の勢いが止まったと書かれているようだ。これは後述。
参院選の前に都議選があるが、読売が都議選の世論調査をやっていて、そちらでは自民党の不調と民民の躍進が予想されている。
以下引用する。
東京都議選挙の投票先「自民」低調18%、国民民主10%…読売情勢調査
2025/05/18 22:00
読売新聞社は、告示約1か月前となった東京都議選(6月13日告示、22日投開票)について、電話とインターネットによる調査を実施し、情勢を分析した。政党別の投票先では、自民党が最多の18%、国民民主党が10%と続いた。小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」と立憲民主党は各7%、公明党は6%で、無回答は29%だった。
2021年前回選時に実施した電話調査(5月28~30日)では、自民が30%と他党を大きくリードしたが、今回は支持を減らした。前回選の結果は、自民が33議席を獲得し都議会第1党に返り咲いた。
自民では、派閥による政治資金パーティー収入の収支報告書への不記載問題が尾を引く中、都議会会派と都議ら計26人にも総額約3500万円の不記載が発覚。自民会派は今年1月、記者会見を開いて謝罪したが、不記載が始まった経緯などについて明確な説明はない。調査では自民の説明について、79%が「納得できない」と答え、「納得できる」の6%を大きく上回った。
都議選への関心は「大いにある」「多少はある」を合わせると74%で、21年調査とほぼ同じだった。争点として重視したいテーマ(複数回答)は、「物価高や賃上げ対策」が78%で最も多く、「医療や福祉政策」(53%)、「防犯や治安対策」(50%)、「政治とカネ」「地震や風水害など防災対策」(各46%)が続いた。
調査は16~18日、都内の有権者を対象に実施。計1476人から回答を得た。
(読売新聞オンラインより)
URL: https://www.yomiuri.co.jp/election/togisen/20250518-OYT1T50129/
自民党の凋落は明らかだが、前回「健闘」した都ファが民民に票を食われまくって「投票先」でも抜かれている。「投票先」は下記のグラフの通り。

自民18%、民民10%に都ファと立民が7%で続き、以下公明6%、新選組・きょうさんがそれぞれ4%などとなる。昨年の衆院選でもそうだったが、新選組は東京では伸びていない。共産党は退潮傾向にあるが新選組と同じ程度の支持は残っている。
この傾向を江東区選挙区に当てはめる。江東区の場合は右系第三極に三戸安弥という強力な現職がいて、昨年の補選で自民党の山崎一輝との事実上の一騎打ちを制したくらいだから当選はほぼ間違いない。それに続くのが眠民公認にして「江東三国志」のひとつである木村家の世襲三世・高橋巧。次いで固定表がしっかりしている公明党の細田勇となろうか。残る1議席を都ファ・立民・共産、それに裏金問題に関与して自民党の公認が得られない見通しの山崎一輝の4人のサバイバル戦争になるというのが一番ありそうな展開だ。もっとも各種世論調査に見られる民民人気のブレーキが、民民の人気が特に高いとみられる東京にも及べば、前記4人に加えて勢いのありそうな高橋が落ちてきて5人が2議席を争うさらなる大混戦になる可能性もある。もっとも以上にはデータの根拠も何もない私の勝手な推測だ。
さて国政の方だが、朝日が民民人気のブレーキを書いている。有料記事なので、のちほど今月4件目の有料記事プレゼントのリンクを張るが、その前に無料部分を以下に引用する。
消費減税の財源「示すべきだ」72% 内閣支持33% 朝日世論調査
蔵前勝久 2025年5月18日 21時50分
朝日新聞社が17、18日に実施した全国世論調査(電話)で、政党や政治家が消費減税を訴える際、代わりの財源を示すべきか尋ねたところ、「示すべきだ」が72%で「示す必要はない」の21%を大きく上回った。石破茂内閣の支持率は33%で、4月の30%から微増。不支持率は56%だった。政党支持率や参院選の比例区での投票先をみると、昨年10月の衆院選以来、勢いがあった国民民主党に陰りが見える。
消費税率のあり方については「食料品だけ引き下げ」が最多で33%、「全品目で引き下げ」23%、「いまのまま維持」21%、「消費税廃止」20%と続いた。今夏の参院選で、消費減税を訴える政党や候補者にどの程度、投票したいか尋ねた質問では、投票したいと答えた人は「大いに」と「ある程度」を合わせて68%で、投票したくないとの回答は「あまり」と「まったく」で計28%だった。
ただ、消費減税を求める層や消費減税を訴える政党や候補者に投票したいと答えた層の6割以上、消費税廃止を求める層でも56%が、代替財源の提示を求めており、有権者は野放図な減税にクギを刺していると言える。
消費税のあり方をめぐっては…
(朝日新聞デジタルより)
URL: https://www.asahi.com/articles/AST5L2TS8T5LUZPS002M.html
民民の勢いのブレーキには、例の山尾志桜里、須藤元気、足立康史、薬師寺道代の4人の公認問題が起因すると考える向きもあると思うが、おそらく記事の見出しにもある「消費税減税または廃止の際の財源」問題の方がより大きいと思われる。
私は、連休直前の4月25日に立民代表の野田佳彦が「1年間の食料品消費税率ゼロ」に舵を切ったことによって野党間の対立構図から「消費税」が消えたため、逆に有権者の間に不安が生じたのではないかと思う。前記4人の公認から世論調査までにはほとんど間がなかったから、それさえなければ民民の勢いは落ちなかったとみることはできない。もっと構造的なものだ。
ただ、例年5月の世論調査は重要だ。黄金週間は年末年始とともに、それまでの世論の流れでできた熱が休日によって冷まされ、世論が変わりやすいからだ。私がそれを最も痛感したのは2007年だった。あの年は、3月までの自民党第1次安倍晋三内閣に対する逆風が、石原慎太郎が圧勝した4月の東京都知事選によって一時止まっていたが、連休後に「消えた年金」問題が出てくるかたわら、農水相の松岡利勝が自殺するなどして5月の世論調査で安倍内閣の支持率が急落し、そのまま参院選の自民党惨敗と安倍晋三の退陣につながった。
あの年と比較すると、都議選に関する読売の調査(つまり東京都限定の調査)では民民には勢いが十分残っているのに対し、朝日の全国世論調査では民民の勢いが止まるという、首都と全国の調査で異なる結果が出ている。
来月の都議選と再来月の参院選が違う傾向の結果になっても不思議はない。
たとえば2017年もそうだった。都議選では自民党が大惨敗したが、それは秋の衆院選にはつながらなかった。民進党代表選に勝った同党の前原誠司執行部において、幹事長及び代表代行の人事をめぐって山尾志桜里が大暴れして民進党が混乱した隙を突いた安倍晋三の衆院解散によって、安倍政権は命脈を保ったのだった。野党では小池百合子に切られた政治家が中心になった立民が躍進して野党第一党になり、敗れた希望の党の玉木雄一郎が雌伏の時代に入った。そして同じ人たちが主役になって今年も政局を演じる。
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リンクの有効期限は20日8時11分。