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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国民民主、乙武洋匡氏を自民推薦なら応援せず(毎日新聞)/「支援者に説明つかない」乙武洋匡氏推薦方針の自民内が混乱 過去は「敵側」、女性問題も(東京新聞)

 衆院東京15区補選の件で、ファ◻︎ストの会が擁立予定を発表した乙武洋匡公明党が難色を示しているという件が報じられたことについて、私はいつものように公明党が一時は何やら言っても、結局最後には組織票を供給するんだろとしか思っていなかったのだが、民民(国民民主党)が思わぬ反応を見せた。昨日まず見かけたのは下記毎日の記事だった。

 

mainichi.jp

 

 以下引用する。

 

国民民主、乙武洋匡氏を自民推薦なら応援せず 衆院東京15区補選

毎日新聞 2024/4/5 17:31(最終更新 4/5 18:47)

 

 国民民主党榛葉賀津也幹事長は5日の記者会見で、衆院東京15区補選(28日投開票)に出馬予定の作家の乙武洋匡氏について「自民党が推薦を出すような人は応援できない」と述べ、乙武氏が自民の推薦を受け入れた場合は支援を取り消す考えを示した。

 

 乙武氏は、地域政党都民ファーストの会」の特別顧問を務める小池百合子東京都知事が擁立を公表。榛葉氏は3月29日に「全面的に応援する方向だ」と語っていたが、この日は「今の自民党が応援する方を一緒に応援することは(国民民主党の)都連も望んでいないし、全国(の選挙)に影響を与える」と説明した。

 

 立憲民主党から立候補する元東京都江東区議の酒井菜摘氏の支援に変更する可能性については、「酒井氏が共産党の応援をもらうようだったら、できるわけない。それも含めてしっかりと見ていきたい」と述べるにとどめた。【田中裕之】

 

URL: https://mainichi.jp/articles/20240405/k00/00m/010/139000c

 

 この毎日のニュースは昨日Yahoo! JAPANへの配信で見たが、言を左右にする民民への批判が目立った。小池百合子からの打診なら大丈夫、と軽く見て支援を快諾したところ、思わぬ逆風にたじろいで現在大逆風を受けている自民党のせいにしているが、それがまた見苦しい。

 さらに、乙武には昨年4月の木村弥生前区長を応援していた過去があった。これを問題視しているのが、私が江東区自民党関係者の中でも特に警戒して敵意を燃やしている例の前々区長の「漢字もろくに読めない」ドラ息子・山崎一輝だ。山崎は当の区長選で木村に敗れた世襲御三家の一人だから当然の反応ではあるが、柿沢や木村ともども自民党の腐敗の象徴ともいえる御三家の世襲政治家であり、かつ柿沢や木村とは違って極右人士だからもっとも性質が悪い。仮に選挙に出て当選したら間違いなく安倍派の議員になるから、この人だけは絶対に国会議員にしてはならない。

 下記東京新聞記事にはその山崎の名前や、山崎に近い江東区自民党区議らのコメントが掲載されており、彼らの空気をよく伝えている。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

 以下引用する。

 

「支援者に説明つかない」乙武洋匡氏推薦方針の自民内が混乱 過去は「敵側」、女性問題も 衆院東京15区補選

2024年4月3日 19時10分

 
 16日に告示される衆院東京15区補欠選挙で、小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党都民ファーストの会」が母体の「ファーストの会」が擁立する乙武洋匡氏(47)を推薦する自民党の方針に対し、地元の党江東総支部や都連で反発や疑問の声が相次ぐ。昨年4月の区長選を巡る乙武氏の言動や過去の女性問題が背景にある。ただ、裏金問題を巡る逆風の中で独自候補を出せる状況になく、苦境が浮き彫りとなっている。(井上真典、三宅千智)

 

◆「木村弥生前区長側の人間には乗れない」

 

 3日、江東区役所で開かれた党江東総支部の会合。元都議の山崎一輝総支部(51)は区議ら対し、乙武氏を推薦するという党本部の方向性を伝えたという。会合後、山崎氏は取材に「推薦する方向性を伝えただけだ」と話したが、複数の区議によると、異議が続出したという。

 

 取材に応じた区議は「支援者にはどう説明するのか」とし、反発の理由に昨年4月の区長選を挙げた。乙武氏は、当時自民推薦候補の対抗馬だった前区長木村弥生被告(58)=公選法違反罪(買収など)で公判中=の応援演説に立つなど積極的に支援した「敵側」の立場だった。「木村氏側の人間には乗れない」とぼやく。

 

 「党本部が地元の話を聞いてくれないのはいつものこと」という別の区議は、2021年の衆院選での対立を振り返る。地元と都連が公認を求めた候補者が、党員でもなかった柿沢未途衆院議員(当選後に追加公認公選法違反罪で有罪確定)と並び推薦となり、「(党本部に)メンツをつぶされた」(都連関係者)。さらに別の区議は「党本部は地元を軽視している」と冷ややかに語る。

 

◆女性問題で「痛い目」にあった記憶

 

 「乙武氏を支援することは、普通の自民党員だったらありえない」。自民都連幹部も苦い表情で語る。自民が2016年の参院選乙武氏擁立を検討しながら、週刊誌に女性問題を報じられ断念に追い込まれた経緯があるからだ。

 

 小池知事は3月末の会見で、乙武氏の女性問題について「二度と過ちを犯さないということで、誠実に活動していると確認した」と沈静化に先手を打った。しかし、別の都連関係者は「そう見ていない市民もたくさんいる」と漏らす。支援を要請されている公明党の関係者も同様の懸念を示す。

 

 とはいえ裏金問題のあおりで次期衆院選でも苦戦が予想される中、一定の人気を持つ小池知事を「なるべく自民党へのアンチにしないように」という思惑から、乙武氏推薦以外に選択肢がないのが実態だ。都連自体も会長の萩生田光一衆院議員が裏金問題で処分の対象になっている。

 

 昨年末の江東区長選でも自民は、小池知事が擁立を主導した候補を推薦。推薦候補を出し苦戦した今年1月の八王子市長選でも小池知事の応援を仰いだ。都連幹部はこぼす。「一にも二にも小池さん対策。小池さんが『乙武』と言わなければ全くない話だ」

 

  ◇

 

◆選挙には8人が出馬の意向

 

 東京15区補選では、3日に立憲民主党が新人の酒井菜摘氏(37)の擁立を決定。共産党は新人小堤東氏(34)の擁立を発表しているが候補者調整が行われる可能性もある。同日には参院議員の須藤元気氏(46)も無所属で出馬する意向を表明した。

 

 このほか日本維新の会の新人金沢結衣氏(33)、参政党の新人吉川里奈氏(36)、政治団体「日本保守党」の飯山陽氏(48)、元自民衆院議員の秋元司氏(52)が出馬表明している。

 

東京新聞より)

 

URL: https://www.tokyo-np.co.jp/article/319098

 

 この記事を読むと、公明党と民民が報じられているような態度を取る理由がうすうすとわかってくるような気がする。

 公明党自民党総裁安倍晋三だろうが岸田文雄だろうがずっと連立を組んできたから、自民党乙武の推薦を止めて仮に「党江東総支部長」に就任なさったらしい山崎*1が出ることになる場合、山崎を推す可能性があることも考えて小池と自民の両睨みに出ているのだろう。

 また香川県出身で「大平正芳と同郷」という意識が強い民民の玉木雄一郎は、首相が大平と同じ宏池会岸田文雄だから特に自民党にすり寄っているのであって、過去に自らを「ニッキョーソ」呼ばわりした故安倍晋三の系列に近い山崎にはあまり乗りたくない。その一方で玉木は希望の党を自らに託してくれた小池は裏切れない。それで民民が「自民党が推薦するなら推薦できない」と言い出したものではないか。

 こうみると、自民党執行部、同江東総支部公明党、民民、小池百合子の5者の思惑が相当に交錯しているわけで、もしかしたら小池はそれを狙って、あえて去年木村弥生を推していた乙武を選んだのではないかと勘ぐりたくなる。小池にとっては、多少なりとも自民党内がガタガタしていた方が自らが権力を掌握するには有利ではないかと思われるからだ。

 問題は、与党候補がこのようにガタガタしていることに無党派層がどう反応するかであって、当初予想されたような自公民ファ4者連合の鉄板というわけにはいかなくなる可能性もかなり出てきたように思われる。いや希望的観測に過ぎないかもだが。

*1:おそらく柿沢未途の離党あるいは逮捕後に就任したものだろう。仮に乙武が補選に負けた場合、衆院選の本選にはこの山崎が出てくる可能性が相当に高いと思われる。

江東区(東京15区)の立民は2022年参院選比例区で2021年衆院選比例東京ブロックと比較して得票を38.4%も減らす記録的な大大大惨敗だった。酒井菜摘陣営はその地から挑戦する

 下記は立民と新選組衆院東京14区と22区での棲み分けに関する政治おじいちゃんお化け氏のX。

 

 

 えっ、泉健太がそんなXをポストしたのかと思ってネット検索をかけたら事実だった。

 

 

 なんとピンクに白字の元号の画像が泉のXに大々的に表示されている。これには呆れた。

 私は江東区民として前回の衆院選以来、補選に酒井菜摘氏を公認候補とするまでの2年5か月もの間、東京15区の総支部長をずっと空位にしてきたことにずっと腹を立ててきた。弊ブログで何度も(もしかしたら10回近く?)書いてきたと記憶する。

 宮武嶺さんの下記ブログ記事の画像で、酒井氏が総支部長に就任したことを知ったが、公認予定候補である以上当然のことだ。

 

blog.goo.ne.jp

 

 実は今晩帰宅して郵便受けを見たら、須藤元気のチラシが入っていたのが不快だった*1。「まんが須藤元気物語」と銘打たれている。公約には消費税減税が掲げられているが、消費税減税といえば真っ先に思い出される山本太郎新選組)は今回の選挙ではどうやら「寝る」らしい。山本は2020年の都知事選で須藤の応援を受けた恩は返さないようだが、おそらく新選組の支持者の間でも須藤寄りの人と酒井氏寄りの人とで支持が大きく割れるからだろう。なおその都知事選では立民は共産や社民とともに宇都宮健児氏を推したが山本太郎が造反して出馬し、小沢一郎と一時険悪になった(その後よりを戻したらしい)と聞いている。その時に山本を応援したのが須藤だからおそらく山本としては心情的には須藤寄りだろうと想像するのだが、組の支持者たちが補選での支持では両陣営に割れること(というより、おそらく酒井氏寄りの支持者の方がずっと多いのではないかと思うが)を考慮すれば、どちらにも肩入れできないというわけだ。こちらとしては山本が大々的に須藤を応援するのを恐れていたと同時に半分くらいは覚悟していたから、それがないだけでもよしとするほかない。そもそも、新選組が候補を出さない(とみられる)だけでも十分良いというか、今の新選組にはそれ以上は求められないだろう。

 こういう点では山本には意外とバランス感覚がある。例の「(元号)ローテーション」の件もそうで、長谷川羽衣子の強力なアプローチに応じてローテーションの実施を発表していったんは大島九州男参院議員に権柄ずくで押しつけたものの、大島議員の反発が強かったほか、組内で大島議員側につく人たちが少なくないと見るや、ローテーション制の実施を取りやめた。ネット検索をかけると、あのローテーション制は東京新聞静岡新聞に批判され(静岡新聞はなんと社説で当時のN党と新選組と同列に論じて「議席の愚弄許されない」と批判していた*2)。しかし、私もあの件では新選組(山本)が当時のN党と同じ扱いをされても仕方ないと思う。それくらい、おそらく長谷川が主謀したと見られるあのクーデター未遂劇は悪質だった。長谷川という人の異様なまでの権力志向の強さが私は大嫌いである。そもそも長谷川は2022年にXで当時のイギリスの新首相にして経済極右派のリズ・トラスを絶賛したところトラスがわずか7週間で政権の座を追われたために赤っ恥をかいたことがあり、経済政策のブレーンとしても全く信用ならない人物だと私は確信している。だからローテーション制を取り止めた山本の判断は賢明だった。このようにして踏みとどまれるあたりが、山本が今日まで政治生命を長らえているばかりか、最近では立民や共産の自滅気味にも乗じて組勢を拡大している秘訣かもしれない。山本とは、一般に思われているよりも相当したたかな人間なのではないかと思うようになった。

 立民と新選組の棲み分けに話を戻す。

 私は立民の中でも泉健太野田佳彦らが属する右半分は嫌いで、だから国政選挙の比例ブロックや比例区では原則として民主・民進系には投票していない*3。だからあまり気にならなかったのだが、東京14区の立民支持者から見たら、新選組との棲み分けで候補の出馬を他党(組)に譲ったばかりか、その組のロゴを誇示するかのように大々的に掲げた泉のXには神経を逆撫でされる思いだろう。このように、泉には人の心がわからないのではないかと思われる事例が多い。

 東京15区も、ようやく酒井菜摘氏が総支部長に就任したとはいえ、それまでの長期間、再任を求める井戸まさえ氏の要望が都連のせいだか泉執行部のせいだかしらないが黙殺され続けた理由はいったい何だったのかと、立民に対して強い不信感を持たずにはいられない。立民は枝野前執行部時代から江東区墨田区ばかりではなく東京東部の諸区に冷淡な傾向があったが、泉執行部になってからそれがエスカレートしたように思う。特に15区は今回の一件があるまでは柿沢未途が無敵だったためにどうせ勝てないから、若手女性候補の金沢結衣がかなり長く活動してきた維新に選挙区調整で譲ろうとでも考えていたのではないかと私は疑っている。

 先日、平河エリ氏が2021年の東京15区での各党の比例ブロック得票率をXで発信していた。URLをブックマークしなかったのでリンクは張れないが、公式の数字なので江東区のサイトから確認できる。

https://www.city.koto.lg.jp/610102/shuugin2021/kaihyo.html

 

 江東区での各党の得票数は下記の通り。

  • 自民 77817
  • 立民 40763
  • 維新 39729
  • 公明 29022
  • 共産 24159
  • 新選 11285
  • 民民 10296
  • N党  3964
  • 社民  2845
  • 第一  2524

 私は2845分の1だった。残念ながら絶滅危惧種だ。だからどうしても立民のリベラル派に相当程度望みを託さざるを得ない。社民党の再生はまた別の大きな課題だ。

 しかし立民にとって本当に大問題だったのは、翌2022年参院選の比例ブロックだった。平河氏は立民代表選で泉を応援したネオリベ寄りの人だから無視したのか、それとも衆院の補選だから2021年の数字を示したのか、おそらく後者だろうが、江東区でもこの一昨年の参院選での立民の得票数の激減は深刻だった。こちらも江東区のデータを下記URLから確認できる。

https://www.city.koto.lg.jp/610102/sangiin2022/documents/hireikaihyoukekka.pdf

 

 江東区での各党の得票数は下記の通り。

  • 自民 76517
  • 維新 38121
  • 公明 25411
  • 立民 25105
  • 共産 20997
  • 民民 16130
  • 新選 13373
  • N党  7839
  • 参政  7451
  • 社民  5873

 ご覧の通り、立民は衆院選で少しだけ勝っていた維新に逆転された。それも維新は全然得票を増やしていないどころかむしろ微減しているのに、立民は前年の比例東京ブロックで得た票数を38.4%も減らす超記録的な大大大惨敗だった。しかも立民は維新ばかりか、なんと公明党にも得票数で抜かれていたのである。しかしこの選挙の開票速報番組で泉が発した言葉は「なんとか踏みとどまった」だった。私が激怒したことはいうまでもない。もっとも私自身はこの選挙でも5873分の1で、社民党の政党要件継続の方がより大きな関心事ではあったのだが。

 この参院選では全国的に立民の得票減少が顕著で、これを三春充希氏は立民の一人負けと評したが、私もその通りだと思う。本来この結果だけでも泉は代表を辞任すべきだったが、立民支持層の間では「就任したばかりの代表を代えるなんてことはできない」との声が多数だった。そして泉は、翌2023年(昨年)4月の衆参補選にも4戦全敗した。さすがにこの時には岡田克也幹事長ともども辞任を考えたようだが、当時報じられたところによれば連合の芳野友子会長らの慰留を受けて辞意を撤回したという(本当は泉自身が辞めたいとは本心から思っておらず、芳野らの慰留を口実にして代表の座に居座ったのだろうと私は推測しているが)。

 この数字をベースにすると、当初は今回の補選での酒井氏の当選などまず考えられなかった。だから最初に昨年の区長選に続いてまた酒井氏擁立の話があると知った時に、弊ブログはそれに反対する記事を書いたのだ。自民党からはかなりの確率で昨年亡くなった前々区長のドラ息子・山崎一輝が出てくると思った。仮に山崎一輝と須藤元気のどちらか以外選べない選挙が行われるとするなら須藤に入れるほかない。私は裏金政党の世襲候補はさすがに真っ平であって、立民の泉支持者たちが須藤が出るなら自公候補に投票した方がましなどと書いているのを見ながら、何だ、彼らは自民党世襲政治の腐敗も知らないのかよと悪態をついていたのだった。柿沢未途が逮捕された一件もそこからきていたというのに。まあ実際には山崎対須藤の対決構図になった場合には共産党の小堤東に投票することになるんだろうなと思ってはいたけれども。

 ところがいつまで経っても自民党候補が決まる気配もない。そのうち公募にする話が出たかと思えば、ドリル優子ら党中央がそれを差し止めたという話になり、このあたりでどうやら昨年の区長選で味をしめた自民が小池百合子をあてにしているらしいことがわかってきた。しかし、私は世に噂される小池自身の出馬はあり得ないと思った。なぜならこれは任期の短い議員を選ぶ「補欠選挙」であり、そんな選挙に小池が最強のカードである自身を切る戦術など絶対にあり得ないからだ。維新の音喜多駿が、乙武の擁立が決まった後も、乙武ですんなり行かなかった場合には小池が出てくるかも、などとまだ言っているらしいが、あの「女帝」が「補欠」と名のつく選挙に出てくるはずがないではないか。第一、岸田文雄が解散のカードという、小池自身の出馬どころではない究極の切り札を切った場合には補選自体が吹っ飛んでしまうのである。「4月解散説」とはそういう話だろう。また「6月解散」の場合は、小池が都知事選の3選出馬を取り止める格好の口実になり、しかもその場合は「女帝」とやらにふさわしい「本選」になるから、そうなれば小池が自らの腹心を区長に送り込んだ東京15区からの出馬は大いにあり得る話だ。その時に自民党が小池を公認するかどうかは知らないけれども。

 とにかく、仮に乙武が転けた場合でも、小池の補選出馬だけはあり得ないとは書いておく。

 乙武が転ける可能性といえば、民民が突如態度を豹変させた一件には笑ってしまった。また自民党内でも何やら話があるようだが、記事が長くなったのでこのあたりで一旦切り上げる。時間があればこれらの件についても書きたい。

*1:少し前には参政党の吉川里奈のチラシが入っていた。

*2:https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1180280.html

*3:例外は2005年の郵政総選挙で、あの時は選挙区は共産党候補に入れ、当時住んでいた香川県を含む定数6の比例ブロックでは民主党に入れた。あの選挙では自民党に強烈な追い風が吹いたので、どうせ選挙区は私の大嫌いな平井卓也で決まりだから、政策的に一番共感できる共産党候補に入れる代わりに小川淳也は比例で救済してやろうと思ったのだった。そして実際に小川は比例復活で初当選した。なお2009年衆院選では選挙区で小川、比例ブロックは社民党に投票し、小川は選挙区で当選した。

立民、新選組が候補者調整 衆院東京14、22区(時事通信=タイトルの表記を一部変更)

 昨日(4/4)、衆院東京15区補選で、立民の酒井菜摘が出馬表明した。

 これから各党がどうするかは追って明らかにされるだろうから予想を記事に書いても仕方がない。

 昨日はそれよりも下記のニュースに注目した。

 

www.jiji.com

 

 以下引用する。

 

立民、れいわが候補者調整 衆院東京14、22区

 

2024年04月04日18時55分配信

 

 れいわ新選組は4日、次期衆院選の東京22区で擁立が決まっていた櫛渕万里衆院議員=比例代表東京ブロック=の選挙区を、東京14区に変更すると発表した。立憲民主党東京都連は「東京14区に公認候補を擁立しない」とのコメントを発表。東京22区には立民の山花郁夫衆院議員が立候補を予定しており、両党で候補者調整を図った形だ。

 

時事通信より)

 

URL: https://www.jiji.com/jc/article?k=2024040400900&g=pol

 

 櫛渕万里の国替えがあるらしいことは政治おじいちゃんお化け氏のXで知らされていた。

 

 

 東京22区では前回落選した立民の山花郁夫とバッティングするので東京14区に国替えし、従来東京14区から立候補していた木村剛司とかいう立民の旧小沢一郎&維新系右派候補は新設の東京29区に転出するという。

 確かにバッティングがなくなるという点で、山花と櫛渕という、両党にとってともに重要な政治家にメリットがある選挙協力の話なのだが、そもそも立民と新選組との間の選挙協力など、地方選では昨年12月の江東区長選にみられた通り行われてきたが、国政選挙では聞いたことがないどころか、これまでの前述の東京22区や愛知10区に典型的にみられる通り、新選組はむしろ立民からリベラル系候補が立っている選挙区を狙い撃ちしているのではないかと思いたくなるくらい嫌らしい候補者の擁立ばかりしてきた印象があり、私など新選組は自公の補完勢力かよと呆れていたので、どういう風の吹き回しかと思ったのだった。

 それに、バッティングはしないとはいえ、東京14区は江東区と隣接する墨田区が含まれる選挙区で、東京西部(23区のすぐ西)にあってリベラルが比較的強い東京22区とは対照的にリベラルが弱く、新選組も立民ともども苦手としている選挙区だ。

 この選挙区には今まで荒川区も含まれていたが、どうやら立民の右派候補・木村の地盤は荒川区らしく、それで荒川区を中心とする東京29区の新設に伴って木村が同区に転出するものらしい。私としては小沢だの維新だのの息のかかったこんな候補はどうでも良い(それをいうなら櫛渕も十分に右翼だけれども)。墨田区は「本所・深川」と一括りにされることからもわかる通り、人々の気質は江東区と似通っていると思われる。あるいは東京西部にお住まいの「リベラル(その実態は「都会保守」でしかないと私は思っているが)」たちから見れば極右がウヨウヨいる土地柄との偏見を持たれているのかもしれないが、決してそんなことはない。悪質な極右はむしろ東京東部の下町よりも東京西部の方がずっと多いのではないかと私は疑っている。

 いずれにせよ、新選組がこれまでの独自路線を改めて、ようやく「野党共闘」に向かい始めているように見えること自体は、決して悪いことではない。「野党共闘」も、それがドグマとなってしまったら問題だが、自民党が崩壊しようとしている現在のような状況では共闘は必要不可欠だ。山本太郎といえども、あのどうしようもない最低最悪の玉木雄一郎と比較すれば、風あるいは流れを読む力があるといえるかもしれないし、新選組の支持層の構成も、そのコアを長らく形成していたオザシン(小沢一郎信者)系のろくでもない人たちが占める比率が減り(その最大の理由はオザシンの高齢化であろう)、代わって現在の組織防衛思考ばかりやたらと強い立民や共産に飽き足らないリベラルたちが占める比率が増えている影響もあるのではないか。政治家は支持層の意向に反する行動はできないからである。私は山本太郎はそんな重度の陰謀論者ではなく、話せばわかる程度の人ではないかと思っているが、これまではコアな支持層に重度の陰謀論者を多数抱えていたので彼らの意向に反する行動がとれず、それで「人工地震」のXも消せずにいるに違いないと思っているが、それもこのところの政治をめぐる流れの急変で変わるかもしれない。

 また、墨田区から新選組衆院選候補を立てることは、隣接する江東区(東京15区)には当面は立てない可能性も高いわけで、それが今回の補選にどうやら勝手に立候補するらしい須藤元気に対して新選組に特に動きがないらしい理由なのかもしれない。まあそれは当方の勝手な願望に過ぎず、あるいはすぐに期待を裏切られるのかもしれないが。

 最後に、前回の衆院選で東京15区から立候補した井戸まさえ氏が、今回の補選ではなくその前回の衆院選とその後についてのXを発信した。以下に埋め込みリンクを示す。

 

 

 特に下記の末尾の部分が興味津々だ。私はXのアカウントを持っていないので、スレッドで発信された場合には読めない可能性が高いわけだが。

 

以下、随時更新

目次

東京15区編(1)「選挙区は言えない」

東京15区編(2) この人が相手候補の会計責任者?

東京15区編(3) 公認するのは「政治の世界でしか生きられない人」

東京15区編(4) 黙殺

東京15区編(5) 選挙における「哀れなるものたち」

続く・・

 

 おそらく、(1)が枝野前執行部時代の2021年衆院選直前の国替えの話、(2)が柿沢未途陣営の話、(3)以降が泉現執行部になってからの処遇の話だろう。

 これらはもろ人事の話だ。(1)の「選挙区は言えない」というのは、大田区東京4区からどの区に移るのかは政党のトップシークレットだから候補者本人にも言えないということだろうし、(3)の公認は衆院選後に総支部長再任を求めた時の立民都連の対応だろう。

 強引な人事権の行使を受けた経験は私にもある。あの痛みはやられた方でなければわからないのであって、それを思えば某泉健太支持者のように権力者を「そんな薄情な人ではないはずだ」などと妄信することは私にはできない。現在その人事権を行使しつつ醜態を晒しているのが自民党総裁岸田文雄であって、あれには安倍派や二階派ももちろん極悪人の集団だけれども、「趣味は人事」と公言して憚らない岸田文雄の醜い本性が露呈していて、本当に見るに耐えない。

 そして岸田と同じような本性は泉健太にもあると私は思うのだが、どうだろうか。

参院議員の須藤元気氏が立候補表明 28日投票の衆院東京15区補選(朝日)

 衆院東京15区補選に関して、昨日(4/3)、須藤元気が出馬を表明した。以下朝日新聞デジタルの無料記事より。

 

www.asahi.com

 

 以下引用する。

 

参院議員の須藤元気氏が立候補表明 28日投票の衆院東京15区補選

宮野拓也 2024年4月3日 13時10分

 

 公職選挙法違反の罪で有罪が確定した柿沢未途前法務副大臣=自民を離党=の辞職に伴う衆院東京15区(江東区)の補欠選挙に、参院議員の須藤元気氏(46)が3日、無所属で立候補すると発表した。

 

 同日に記者会見した。元格闘家で、2019年の参院選(比例)に立憲民主党公認で立候補し初当選した。20年の都知事選を巡って党方針と異なるとして離党を表明し、無所属になった。会見で「与党も野党も一度壊して救国政権をつくる時」などと訴えた。

 

 同補選は、共産党の小堤東氏、日本維新の会の金沢結衣氏、参政党の吉川里奈氏、諸派の飯山陽(あかり)氏の新顔4人と、同区選出の元自民議員で無所属の秋元司氏が立候補を表明している。ほかに、小池百合子東京都知事が特別顧問を務める地域政党都民ファーストの会」が乙武洋匡氏を、立憲民主党が酒井菜摘氏をそれぞれ擁立する方針。(宮野拓也)

 

朝日新聞デジタルより)

 

URL: https://www.asahi.com/articles/ASS431BQTS43OXIE00SM.html

 

 須藤は元旧立民で、元号新選組山本太郎と近いことで知られ、参政党ともパイプを持つと自ら語っていたらしい人物だが(須藤と参政党との絡みについては私はよく知らない)、参政党と近いことから容易に想像がつく通り、陰謀論系の右派ポピュリズム政治家である。立民の誰だか知らないが(おそらく手塚仁雄の首謀だろうと思うが)、どうやらこの須藤を野党統一候補に担ごうとして動いたものの共産党から難色を示されて立ち消えになったと、これは最近の朝日の有料記事にも書かれていたからほぼ事実だろうが、そんな策動をしていたことには空いた口が塞がらなかったが、須藤の擁立にはおそらく山本太郎には異論がなかっただろうから、気になるのは山本(新選組)の動向だ。

 そこで、山本太郎がらみではいつもお世話になる政治おじいちゃんお化け氏のXの最新ポストはないかと思ってネット検索をかけたら、やはりポストがあった。

 

 

 参政党は吉川里奈を公認すると発表し、もう既に街宣をがなり立てている(彼らの街宣は非常にうるさくて不快だ)から須藤を応援するはずもない。問題は山本太郎だけだが、少なくとも現時点では山本及び新選組からも須藤を支援する動きはなさそうだ。

 それにしても(おそらく)手塚仁雄らの妄動がなければ須藤の出馬表明もなかった可能性があるわけで、立民が東京15区の総支部長をずっと空位にして井戸まさえ氏を再任しなかったことなども含めて、この政党は自らの党の候補者にダメージを与えることばかりやるんだなあ、と腹が立ってならない。仮に東京15区の補選に負けるようなことがあれば、泉健太は責任をとって代表を辞任すべきだろう。なお手塚仁雄野田佳彦グループの政治家であり、野田グループのろくでもない体質が出ているともいえる。

 ところで、昨日記事を公開したあとに『日本がアブナイ!』を覗いてみたら、公明党須藤元気の推薦に難色を示しているなどと書いてあった。

 

mewrun7.exblog.jp

 

 以下引用する。

 

 乙武氏は、「五体不満足」などの著書やジャーナリストなど様々な活動で知名度が高いし、小池ファーストが訴える「ダイバーシティ(多様性)」を具現化するにも最適な候補である。

 

 ただ、乙武氏は01年に結婚し、3人の子がいながら、5人の女性と不倫をしていたことが16年の週刊誌報道で発覚し、本人も時事だと認めたことから、同年に離婚したという過去がある。

 乙武氏は、同年の参院選自民党から出馬する準備を進めていたのだが、この報道により断念することになった。<22年の参院選に無所属で出馬して落選。>

今回も公明党が、推薦を出して選挙支援することに難色を示している。^^;

 

『公明の石井啓一幹事長は2日の与党会合で、過去に女性問題が報じられた乙武氏の支援に慎重な考えを示した。公明東京都本部関係者は産経新聞の取材に乙武氏の推薦は困難だと説明。「現地は自主投票にしてほしいと言っている。都本部として推薦は難しいと党幹部に伝えた」と明かした。(産経新聞24年4月2日)』

 

 また、東京15区方面からの伝聞情報によると、自民党の支持者の中にも、乙武氏の女性問題を気にする人がいるほか、乙武氏があまり保守的な思想の持主ではないことから、日本保守党、参政党など多の超保守政党の候補に投票するという声が出ているそうで、思ったほど絶対有力という感じではない・・・とのこと。^^;

 

 下手すると、自民党は推薦や不戦敗も含め、負け越しor3敗する可能性が出て来たかもと、ひそかに期待を膨らませているmewなのだった。(@_@

 

(『日本がアブナイ』 2024年4月3日)

 

URL: https://mewrun7.exblog.jp/30879600/

 

 その「東京15区方面からの伝聞情報」とやらは、おそらくブログ主の知り合いの江東区民の誰かなのだろうが、しょせんは n=1 の情報だ。弊ブログの記事も同じではあるが。しかも後述のように、その伝聞情報とやらはかなりの問題含みなのである。

 公明党については、最後には小池や自民党に折れて、熱心に組織票を乙武に供給する動きをするのだろうが、頼みの綱は公明党支持者や創価学会の信者たちが乙武を嫌って寝てくれるなりひそかに造反したりしてくれることだ。もっとも私は、今回小池はそこまで計算して「くせ球」を投げてきたんだろうと思っている。真っ先に乙武擁立に飛びついたのは民民の玉木雄一郎だったが、あれで小池は「玉木は何をやってもついてきてくれる」とほくそ笑んだことだろう。そもそもスキャンダルまみれの乙武に一も二もなく飛びつくんだったら、少し前に彼らがおそらく「生活保護の不正受給」の疑惑を理由に切り捨てたものであろう高橋茉莉氏の一件は何だったのかということになる。この例が示す通り、玉木雄一郎も民民も心底からの軽蔑にしか値しない政治家であり、政党だ。

 乙武はそんな候補であり、また立民の内部調査では一番得票力があるのが自分だという結果が出たらしいとの伝聞をもとに、須藤元気はそれなら無所属で出ても勝てるかもしれないと思って一か八かの賭けに出たのではなかろうか。仮に山本太郎がこの人を応援するようなことがあれば、玉木同様に見下げ果てた人間だということになる。そんな愚はいくら山本でも犯さないのではないかと思いたいところだが、これも山本のことだからわからない。

 『日本がアブナイ!』に話を戻すと、このブログは昨日にもう1件、東京15区補選に関する記事を公開した。

 

mewrun7.exblog.jp

 

 立民党は、一時、須藤元気氏を出馬させるという話も出ていたのだが。結局、須藤氏は無所属で出馬することに。

 

 結局、前回の江東区長選に出馬して健闘した酒井菜摘・(37・元江東区議)を擁立することに決まりそうだ。<江東区内では、他の候補より知名度あり。区長選ではれいわ、社民、生活ネや共産党の支援も得ていた。今回もリベラル系野党の選挙協力が得られるかも。(・・)>

 

(中略)

 

 そして、前記事でも少し触れたのだが、あくまで市民レベルの伝聞情報によれば、江東区に済む若年層(20~50ぐらい?)は、安倍シンパや超保守系に興味がある人が少なからずいるとのこと。

 彼らは岸田政権が始まってから、自民党の(超)保守政策が進まなくなったことに嫌気がさしていた上、乙武氏も夫婦別姓同性婚に理解を示す発言をしていたため、支持しにくいと考えているという。

 それゆえ、もともと自民党に投票していた有権者が、改憲、軍事、LGBT反対などの超保守的な政策を主張している日本保守党や参政党、維新などの候補に共感し、票がバラける可能性があるという。(・o・)

 

 もし乙武氏の票が、思ったようには伸びず。維新、保守党、参政党も票がばらけたとしたら、安定した生活や平和主義・人権重視を求める層の票が、立民党の酒井氏に流れるかも知れず。酒井氏当選げの期待度がアップしているmewなのだ。

 

公明党の女性部の皆さんも、自主投票が決まったら是非。考え方は、ほぼ公明党の政策に近いと思いますよ~。(・・)>

 

* * *

 

 ちなみに、今は維新の音喜多政調会長は、都議時代、小池知事と組んで都民ファーストを結成した人。その音喜多氏がyoutubeでこんな話をしてたらしい。

 

『音喜多氏は「乙武さんを擁立したじゃないかと突っ込まれるが、これは一種のブラフというか、目くらましというか誘導弾で、最後は小池さんが出てくるということを考えているんじゃないか」とまだ小池氏が出馬をあきらめていない可能性を指摘する。(東スポ24年4月2日)』

 

 もし本当にこんなことが起きたら、ちょっとコワ過ぎる&政治不信になりそうだと思うmewなのだった。(@_@。

 

(『日本がアブナイ!』2024年4月3日)

 

URL: https://mewrun7.exblog.jp/30879930/

 

あくまで市民レベルの伝聞情報によれば、江東区に済む若年層(20~50ぐらい?)は、安倍シンパや超保守系に興味がある人が少なからずいるとのこと。

とのことで、ニュースソースは江東区民の誰かなのだろうが、こんないい加減なことを書いて江東区に間違った印象を与える記事を公開するなよ!と私は激怒してしまった。

 上記引用文は「少なからず」を除けば事実であって、実際に自民党の東京15区支部には極右的な傾向が強い。だから彼らは右派野党系の(みんなの党や維新の党に属していた経歴を持つ)柿沢未途を受け入れられず、衆院選では愛知県から引っ張ってきた極右の元衆院議員と2人を無所属で競わせた。また同じ衆院選では日本第一党なる零細極右政党からも桜井某が立候補した。しかしその結果はどうだったか。下記に選挙結果を示す。

 

第49回衆議院議員総選挙2021年(令和3年)10月31日 東京都第15区

時の内閣:第1次岸田内閣 解散日:2021年10月14日 公示日:2021年10月19日
当日有権者数:42万4125人 最終投票率:58.73%(前回比:増加3.14%) (全国投票率:55.93%(増加2.25%))

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧 得票数 得票率 惜敗率 推薦・支持 重複
柿沢未途 50 無所属 76,261票
 
32.00%
―― 自由民主党推薦 ×
  井戸正枝 55 立憲民主党 58,978票
 
24.75%
77.34% 社会民主党東京都連合推薦
  金澤結衣 31 日本維新の会 44,882票
 
18.83%
58.85%  
  今村洋史 59 無所属 26,628票
 
11.17%
34.92% 自由民主党推薦 ×
  猪野隆 56 無所属 17,514票
 
7.35%
22.97%   ×
  桜井誠 49 日本第一党 9,449票
 
3.96%
12.39%    
  吉田浩司 61 無所属 4,608票
 
1.93%
6.04%   ×

 

出典:東京都第15区 - Wikipedia

 

 ご覧の通り、自民党の推薦を柿沢と分け合った今村洋史、この人は安倍派で選挙中には安倍晋三が応援に駆けつけもしたが、柿沢の3分の1ほどの得票しかできず、井戸まさえばかりか維新の金沢結衣の後塵も拝して惨敗した。また日本第一党の桜井など、選挙期間中にこの人の話題を耳にしたことさえなかった。結局1万票にも満たないお話にならない得票だった。

 江東区の問題は、むしろ親父の代からのしがらみで柿沢が大量得票をしてしまったところにあるのであって、極右人士が寄り集まっている地域などでは間違ってもない。それを、おそらく東京西部に住んでいるであろう『日本がアブナイ!』はなんというふざけた記事を書くのかと怒り狂った次第。

 そういえば、柿沢に惨敗した今村の記事を昨夜見かけた。

 

www.47news.jp

 

 以下引用する。

 

裏金受領翌年、区議に現金を配布 自民安倍派・今村洋史元衆院議員

2024年04月03日 18時20分

 

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、安倍派の今村洋史元衆院議員側が販売ノルマ超過分として同派から220万円の資金提供を受けた翌年の2023年、次期衆院選で出馬予定の東京9区内で東京都練馬区の自民系区議らに対し、区議選の陣中見舞いなどの名目で現金を配布したとみられることが3日、関係者への取材で分かった。少なくとも5人が各10万円を受領。一部は取材に返金したとしている。

 

 支出元の政治団体「黎明の会」は21、22年に2年続けて政治資金収支報告書を提出しなかったため、23年6月、寄付や支出ができない「みなし解散団体」となった。

 

共同通信より)

 

URL: https://www.47news.jp/10741801.html

 

 今村は江東区(東京15区)では通用しないとみなされて東京9区に回されたが、自民党はこの選挙区を諦めているんだなあと私は思ったものだ。この選挙区から選出されているのは立民の山岸一生衆院議員だが、左うちわの選挙区で恵まれているよなあと思っていた。しかしこんなニュースが出てきたからには、今村の候補内定は取り消しになるかもしれない。

 そして、前回の衆院選でにっくき柿沢未途を当選させてしまったとはいえ、このような安倍派の裏金極右候補はしっかり「排除」できたのが東京15区の有権者だった。このことは声を大にして言いたい。

急転直下、衆院補選に乙武氏擁立へ 小池百合子都知事が動いた舞台裏 〜 朝日新聞デジタル有料記事(3/31)のプレゼント

 結局自民党は28日の衆院補選で東京15区と長崎3区での候補擁立を断念した。このうち長崎3区は本当の「不戦敗」だが、長崎はどうせ定数が1つ減るのだから、という打算が見え隠れする。また、東京15区はあからさまな「小池百合子頼み」になった。

 今日は記事にいただいたコメントの紹介から始める。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 suterakuso

乙武って、障害当時者といってもネオリベで、共生より選別、弱者支援よりシバキの側の人間なのは明白だと思いますが、社会一般的にもある程度そういうイメージを持たれているのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。特に都民は、パラリンピックで、特別な障害者のための祭典は、共生の祭典などでは微塵もなく、特別でない人たちの犠牲の上に成り立つ、特別な人間のための祭典であるということを実感したのではないかと思いますし。ですので、江東区のことなんか全然知らない人間の床屋談議で言わせていただけば、ネオリベ 対 弱者支援の構図に持ち込んで、ファと維新のネオリベ共倒れに持ち込むのがベストな戦い方だと思うのですが、どうなのでしょうか。また、連合ですが、先日、民民の極右、二瓶の暗躍が少し注目されましたが、そこから推測されるのは、東京の連合には、極右勢力が大きく食い込んでいるということではないかと思います。そして、そんな勢力に、まともな支援など、もともと期待するだけ無駄のように思います。しかし、幸い、腐っても連合の一つの大きなボリュームを占めている自治労日教組は、組合員の投票行動に対する幹部の支配力は、今やさして強くないのではないでしょうか。ですので、連合の動きはもちろん気になるところでしょうが、組織力がものを言う部分にはもともと大して期待できないと、割り切るしかないように思います。やっぱり、連合の組織力というと、まずは、原発推進の電力系、そして、ネオリベ推進の製造業系ではないのでしょうか。

山本太郎ですが、先日、山本が質疑に立つ国会中継を、ほんと、そのタイミングだけ、たまたま目にしたのですが、正直、やっぱり、こいつ、うまい部分もあるんだと思いました。岸田に対して、被災直後から現地に入って、現地の人と話をしながらボランティアを行なったからこそ知りえたことについて話をし、必要な支援を求めていました。一方、岸田は、なぜか苦虫を潰したような顔をしてたり、ふんぞり返ったような足の組み方、座り方をしてたりして、はっきり言って、ものすごく印象が悪かったです。そんな岸田に、山本は、丁寧な印象の話し方で、どうですか、首相、支援してくれますか、と語りかけ、岸田の必要な支援を検討していくという言葉に、黙って、そうですか、頼みますよ、というような表情で見つめていました。役者だな、と思いましたし、自分の一番の長所でアピールしているな、と思いました。実際、この政府の惨状では、山本の訴えは意味のあるものですし。

ま、でも、天皇直訴右翼は、結局は敵ですので、それ以上の評価はしませんが。と、念のために言っておきますが。

ところで、今日は、仕事が終わって、神戸のパンダ、タンタンが死んだニュースを知り、ちょっと、ショックでした。一匹の動物をあまり特別に扱ってよいものではありませんが、でも、やはり、震災にあった神戸に笑顔をという目的でやってきて、これまで長い間神戸で生きてきたこのパンダは、人間にとって特別な存在だったのではないかと思います。関西にまったく縁のない私でもショックなくらいですから、地元には、やはり、かなりショックを受けている人がいるのでしょうね。タンタンには、ありがとうと言いたいと思います。

 

 まず、今日の話題からいえば端役の山本太郎についてお答えしますが、最近の山本で一番ダメダメだと思うのは、彼から「再分配」の観点が後退しまくっていることです。少なくとも富裕層や大企業の取り分を庶民に再分配しようという視点がない。減税と「金を刷れ」しかありません。しかし再分配についてかじったことのある人なら誰でも知っていることだと思いますが、現金給付よりも現物給付の方が効果が大きいのです。

 山本は「(日本版)MMT」に嵌ってからダメダメになりましたね。私はあの界隈には近づかないことにしているので最近の情勢はろくに知らないのですが、日本版MMTの旗振り役だった松尾匡が癌の闘病の影響か発信が減っているせいもあるのか、議論がずいぶん下火になってるんじゃないですか? 特に最近の物価高に対して彼らが人々を納得させるに足りる議論を提示できているのか、はなはだ疑問だと思います。結局彼は河村たかしの「減税真理教」といくらも変わらないうえ、ご指摘の明仁天皇(当時)への直訴にみられる権威主義、それにむき出しのマッチョイズムなど、評価できるところなど皆無、有害無益の政治家なのではないかと考えています。それでも「信者」以外の人々に選ばれる傾向が顕著に強まっているのは、立民や共産の惨状がそれほどまでにも深刻だということだと思います。

 ところで本題に関係する乙武洋匡というと、実は私はすっかり失念していたのですが、数年前に「5股不倫」とかいうのをやらかして評判が悪く、それで2019年の参院選に自民が乙武を公認しようとしたもくろみが立ち消えとなったらしいです。だからヤフコメでも評判はさんざんでした。

 結局彼の頼みは小池百合子公明党の組織票しかありません。仮にそれに連合の票が乗っかるなら、いかにその影響力が低いといっても馬鹿にはならないと私は思います。

 小池が乙武を選んだ経緯について、どれくらいあてになるのかは知りませんが朝日新聞でデジタルに有料の政局記事が出ていました。たいした記事とは思えませんが先月はうっかりしていて2本しかプレゼント枠を使えなかったのでここで今月の1本目を使うことにします。

 

digital.asahi.com

 

 リンクの有効期限は4日午前7時45分です。

 この記事で私が注目したのは、立民の酒井菜摘氏擁立に難色を示していたのがどうやら酒井氏自身だったらしいことです。そりゃ、仮に世間の噂通り小池百合子本人なんかに出てこられたら大惨敗して多大なダメージを受けるに決まってますし、そうでなくても小池と公明党のバックアップを得る候補に勝つのは容易ではありません。それでも酒井氏が出ると決まったからには、野党側にもそれなりの根回しがあったに違いないことは容易に推測できます。

 この有料記事に書かれているように、小池はとっては常に「野党に議席は渡せない」ことが第一です(だから八王子市長選で自らを裏切った元都ファ候補を成敗するために小池は自公の候補を応援しました)。それに乗っかる民民(国民民主党)は、当然ながら野党とは全くいえません。

 問題は公明党でしょう。私はつい昨日東本高志氏のブログからリンクされた氏の下記Facebook経由で知ったばかりなのですが、公明党の評価をめぐって木下ちがや(こたつぬこ)氏と醍醐聰氏との間で議論があったようです。

 

www.facebook.com

 

 この2人の議論であれば私も東本氏と同様に(かなり一方的に)醍醐氏に与しますが、それでも

公明党が変わるとしたら世論の力で崩壊瀬戸際の自民党政権から脱出すると言う形だろう

というこたつぬこ氏の意見にも一定の理があるとは思います。それは世論の力というよりは、公明党の支持者や創価学会の信者たちがいかに権威主義を脱することができるかという方が大きいと思いますけど。

 そう、共産党の陰に隠れて私もあまり言ってきませんでしたけど、権威主義の弊害が共産党と同じくらいかおそらく共産党以上に大きいのが公明党でしょう。

 今回の東京15区も仮に公明党の組織票が乙武に乗っからなければ酒井氏が楽に当選すると思います。何しろ候補者は右派新自由主義側ばかりやたらと出ていて票が分散する上、乙武というのも「任期の短い国会議員を選ぶ補選だから、乙武でも出しておくか」くらいの思惑で小池が選んだことがミエミエの、軽量級というよりむしろ悪評紛々の候補だからです。おそらく公明票乙武に乗っからなければ右派新自由主義側で一番多くの票を得るのは維新の金沢結衣でしょうが、現実には公明票が載りますから、金沢は乙武には歯が立たないでしょう。私は短気なので「ふざけるな公明党。いつまで自民党と癒着してやがるんだよ」と腹を立てるばかりですけど、自民党はもはや公明党抜きでは政権を維持することができない政党になっていますから公明党の引き留めが第一であるわけで、そんなに簡単に離れるものではないでしょう。

 他の方のコメントを紹介する。

 

 管見

横からすみません。
私の知るところでは、日教組の組合員への支配力は強くありません。
まして、投票先のコントロールは出来ないと思います。組合に加盟してない教員に対して働きかけもしないでしょう。古株はともかく、ある年代以降は組合員でもノンポリが大半だし、下手に選挙のことを言えば嫌われるだけですから。

連合の右傾化は相当なものみたいですね。
その動きを止めるどころか、加担しているのでは
先が思いやられます。

 

 仮に連合東京が乙武を支援することになったとしても、まさか日教組の組合員が他の教員に乙武への投票を働きかけるとは私も思いませんし、日教組側も組合員に対してそんな馬鹿馬鹿しい締めつけをやるだろうとも思いません。

 それよりも私が問題にしたいのは連合の基本的なあり方そのものです。

 昨今の物価高で大企業ではかなりのベースアップや初任給の引き上げを行ったそうですが、一方で中小企業の給料は上がらず、格差の拡大が問題になっています。それは階級の分化をはっきりさせるものだといえます。

 そんなご時世で、連合が(都)ファを応援する、つまり(極右にして過激な新自由主義者である)小池百合子を「労働者の味方」と事実上認定することがどれほど恥知らずな所業であるか。私はこのことに対してきわめて強い怒りを感じています。だから、前記のこたつぬこ氏や泉健太支持者のnaoko氏らが時たま発する芳野友子会長に対する宥和的なXのポストを目にするたびに怒り狂っています(笑)。それこそ公明党ともども、早く自民党だの小池百合子だのから離れろよと思いますね。

 最後は別の記事にいただいたコメントを紹介する。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 ラヴェンダー・ホリフィール

酒井氏本人はXの更新が2月止まりなので直近の声はわかりませんが、あの三戸安弥という人は1日のXに、
「数日前から東京15区に関する問い合わせや取材が急に増えました」
「誰に投票したら良いの?という問いに私自身も答えられずストレスで頭に湿疹ができました」
ってなことを書いておられます

自分が出馬する気は(今のところ)なさそうですが、書いてることが本当なら「かなり酒井氏の擁立に刺激されてる」と私は思うんですが、どうでしょうか(笑)

この人の親分の上田令子は、「国政には関与しない」つもりなのか、「関与したいが、小池との対決は先の区長選で明白な決着がついたので諦めた」のか、どちらかなのでしょう

しかし門外漢の自分から見ると、アンチ小池にとっては先の区長選よりは今度の衆院補選のほうがややチャンスが増す、と思えるのですが、、、

その根拠はやはり「乙武」という人選です
五股不倫の乙武を「支持して下さい」と言われて戸惑わないのは、高橋茉莉氏をラウンジ云々で見限ったことをすぐに忘れる民民関係者ぐらいでしょう

江東区有権者は昨年12月で42万2000人強、東京15区の有権者は昨年9月で43万1000人強、どちらも当選者は1人

大久保朋果は自公都ファ民民で5万7000票でしたが、乙武の場合公明票がどうなるかまだわかりません

上田令子系の票が酒井氏に来るとは考えにくいですが、候補者も今回のほうがかなり増えるし酒井氏は少差の勝利か惜敗か、という射程圏内には入ってるんじゃないでしょうか

 

 三戸安弥のXの情報、どうもありがとうございます。三戸の名前でググったら表示される直近の5件のXには上記のポストは含まれていなかったので、余計に助かります。

 三戸は昨年12月の区長選で酒井氏の後塵を拝して3位だったのがよっぽど悔しかったようです。昨年4月の区議選では三戸が1位で酒井氏は3位でしたからね。三戸がかなり「酒井氏の擁立に刺激されてる」ことは間違い無いでしょう(笑)。

 区長選では相手が都議会から引っ張ってきた小池の直系だったので上田令子にはそれが我慢ならず三戸を出したのでしょうが、今回は保守党だの参政党だのの雑魚がいっぱい出ていて、ファの候補も小池の直系ではないので三戸を出すメリットよりも乙武はもちろん酒井氏にも金沢にも負けるであろうデメリットの方が明らかに大きいので、いくら本人が出たくても上田のストップによって出られないといったところでしょうか。

 酒井氏が補選に当選すれば万々歳ですが、仮に負けた場合は来年の都議選で酒井氏と三戸の再戦になるのではないかと思います。そうはならずに酒井氏に当選してもらいたいものですが、東京15区の総支部長を長期間空位にしてきた無責任な立民の泉執行部や都連のあり方を思えば、選挙は決して楽観できない、残念ながらそう思います。

次の衆院選で「政権交代のぞむ」42% 「自公政権の継続」を上回る結果に JNN世論調査/しかし立民の政党支持率は前月よりも下がった。代表・泉健太の交代論も出始めている

 昨夜、TBSのnews23を見ていたら、TBSの世論調査で次の衆院選での政権交代を求める人が42%で、自公政権継続を求める32%を上回ったことが紹介されていた。

 

newsdig.tbs.co.jp

 

【速報】次の衆院選で「政権交代のぞむ」42% 「自公政権の継続」を上回る結果に JNN世論調査

2024年3月31日(日) 22:51

 

次の衆議院選挙で、立憲民主党などによる「政権交代をのぞむ」声が42%にのぼり、「自公政権の継続をのぞむ」声を上回ったことが最新のJNN世論調査でわかりました。

 

自公政権の継続をのぞむ」と答えた人は32%でした。

 

【調査方法】

JNNではコンピュータで無作為に数字を組み合わせ、固定電話と携帯電話両方をかけて行う「RDD方式」を採用しています。

 

3月30日(土)、31日(日)に全国18歳以上の男女2190人〔固定910人、携帯1280人〕に調査を行い、そのうち47.3%にあたる1036人から有効な回答を得ました。その内訳は固定電話528人、携帯508人でした。

 

インターネットによる調査は、「その分野に関心がある人」が多く回答する傾向があるため、調査結果には偏りが生じます。より「有権者の縮図」に近づけるためにもJNNでは電話による調査を実施しています。無作為に選んだ方々に対し、機械による自動音声で調査を行うのではなく、調査員が直接聞き取りを行っています。

 

(TBS NEWS DIGより)

 

URL: https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1086269?display=1

 

 しかし、キャスターの小川彩佳らは触れなかったが、その直後にフリップで示された各党の支持率を見ると、立憲民主党(立民)は6.1%で、前月を下回っていた。某元号新選組も前月より下がっていた。その他の政党までは目に入らなかったが、政党支持率では一頃より相当下がったとはいえ自民党が相変わらず一番高い。

 これでは、任期の9月までにこのまま衆院選が行われない場合、立民代表の泉健太に交代論が強まるのは致し方ない。もちろんそれは大のアンチ泉である私にとっては都合の良いことなのだが、支持不支持を抜きにしても、せっかくの好機に自党の政党支持率をいっこうに向上させられない党首が交代を余儀なくされるのは当然だろうと思う。

 このところ急に表面化してきたかに見えるこの泉交代論に怒り心頭らしいのが、しばしば弊ブログに取り上げる泉支持者のnaoko氏だ。

 

 

 しかし泉には2022年参院選で立民の比例票を前年の衆院選と比較して3分の1も流出させた輝かしい実績がある。

 それに加えて、泉が「ホップ、ステップ、ジャンプ。5年後の政権交代」と言って叩かれたのはいつだったか。弊ブログもこの泉発言をぶっ叩いたことがあるのでブログ内検索をかけると、昨年11月8日に公開した下記記事で取り上げていた。泉の発言自体は同11月4日だった。まだ5か月しか経っていない。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 5か月前の記事の一部を以下に再掲する。

 

 現在の立民の政党支持率はやや上向いたとはいえ21年の衆院選前には遠く及ばないレベルにある。現時点で岸田が衆院を解散して衆院選になったとしたら立民の議席は減り、150議席を獲得できなかった泉健太は代表辞任に追い込まれるだろう。それは間違いない。

 しかし現在、岸田内閣支持率はものすごい勢いで落ちている。維新も大阪万博問題で支持率を落とし、今後のやらかしによっては大転落の可能性もないとはいえない。その場合、いかな泉健太であっても自民や維新に起こり得るような大転落は考えられないから、前述のように漁夫の利を得て相対的にある程度の議席を獲得し、保守勢力の綱引きが決着しない場合には少数政権を成立させないわけにはいかない局面だって起こり得る。小選挙区制とは多分にギャンブル的な選挙制度なのだ。

 泉の「ホップ、ステップ」論は、比例代表制をベースにした選挙制度下であれば筋が通っているといえるかもしれない。しかし小選挙区制下では明らかに間違った姿勢だ。小選挙区制下の野党第一党は、どんなに現有議席数が少なかろうが「次の衆院選で政権を獲得する」ことを目標に掲げなければならない。それが大原則である。

 

URL: https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2023/11/08/083147

 

 その後の5か月で、私が予想した通り(というより、この程度のことを予想できない方がおかしいと思うのだが)、自民党からは日々人心が離れていき、それは特に東京で著しい。本当か嘘か、立民の内部調査によると、仮に今衆院選が行われた場合、立民の候補の得票は、1人を除いて全員が自民公認候補を上回るとの結果が出たらしい、そんな噂がまことしやかに出回っている。

 江東区全体を選挙区とする東京15区は、都内にあっても立民が相当に弱い選挙区だが、それでも東京で一番弱い選挙区ではない。だからこの区でも、普通に各党が公認候補を立てる衆院選の本選であれば、立民候補が自民候補を上回る結果になると、その内部調査では出ていたはずだ。たとえばの話、前回衆院選に立候補した井戸まさえ氏と、昨年春の江東区長選に立候補して落選した山崎一輝との対決なら井戸氏が勝つことになる。

 その井戸氏はついに東京15区の総支部長に再任されなかった。泉のせいだか長妻昭のせいだかはたまた手塚仁雄のせいだかは知らないが、東京15区は総支部空位のまま補選では昨年12月のやり直し区長選で都ファ系の大久保朋果に完敗した酒井菜摘に再度大役が任された。37歳の酒井氏は2019年の区議選に初当選し、昨年の区議選に再選されたばかりの若手だが、立民の地盤など全くないといえる江東区では同党きっての得票力がある。私は二度の区議選では酒井氏には投票していないが(投票した候補はいずれも落選した)、昨年12月の区長選で初めて氏に投票した。今回も立民系の候補が酒井氏か井戸氏でない限り立民候補に入れないとブログで公言していたが、酒井氏にほぼ決まりになりそうなので氏に投票する。しかし選挙に臨む立民の態勢は心許ない限りだ。

 たとえば井戸氏にはまだしこりが残っているのではないか。昨年の区長選では酒井氏の擁立が決まるや、井戸氏は酒井氏を応援するXをポストしたと記憶するが、今回はまだ何も発信していない。

 そして、泉支持者のnaoko氏は沈黙を守っているのだが、昨年1月に氏が発した下記Xに込められた願いは、結局(私が予想していた通り)叶えられなかったのだった。

 

 

 上記Xは、昨年1月8日に公開した下記記事からリンクを張っていた。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 上記リンクの記事にも書いた通り、権力者は情で動くのではなく、どうやったら権力闘争に勝ち抜けるかを第一に考えて行動する。泉はその典型的なタイプだが、残念ながら風を読むというか流れを読むというかそういう能力が決定的に欠けている。

 上記記事から一部を再掲する。

 

 naoko氏と蝸牛氏の論争の言及に戻ると、人事権が枝野幸男から泉健太に移動し、泉執行部が人事権を持つ以上、枝野時代の口約束を履行するか否かの権限を持つのは泉執行部であり、井戸まさえ氏との口約束不履行の責任も泉執行部に帰すしかない。これが常識というものだ。

 引き継ぎ云々に関しては、かつて第1次安倍晋三内閣から福田康夫内閣に権力が移った時、福田が安倍から申し送りされた政策を次々と棚上げしたことを私は思い出す。あれもまた権力の行使だ。権力者をいただく組織を肯定する者は権力の行使自体を否定することはできない。残るのは道義的な問題だけだ。泉がやったことも、権力者としては普通のことでしかない。それなのに、naoko氏などは「泉さんは無慈悲なことをする人ではない」という根拠のない思い込みにとらわれているようにお見受けする。せっかく多数による同調圧力に容易に流されない長所をお持ちの方なのに、まことにもったいないことである。権力者は誰しも心を鬼にして非情な人事権の発動を含む権力行使をしなければならない。そうしなければ自分が足下をすくわれてしまうからである。これは権力者を目指す者の宿命だ。

 だから、ある権力者がいくら普段は「いい人」だからといって、それだけの理由で権力者を盲信してはならないのである。常に権力(者)を疑わなければならない。これがこの記事で私が一番言いたいことだ。それは何も泉健太に対してだけではなく、枝野幸男に対しても同じことだ。もちろん志位和夫に対しても同じである。「山本太郎を疑え」と、あの独裁者でさえ言っているではないか。もっとも山本の場合は言行不一致もいいところだが。

 

URL: https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2023/11/08/083147

 

 上記記事を公開した頃には、まだ共産党松竹伸幸氏らを除名していなかった。あの件から最近の田村智子新委員長が大山奈々子神奈川県議に対して行ったパワハラの件まで、共産党の問題が噴き出し続けている。それはまだ共産党政党支持率低下にまでは波及していないが、共産党系と見られた有力な論者が次々と「共産党離れ」しており、今やイエスマンというかイエスパーソンしか残っていないかのような惨状を呈している。しかしこの例にみられる権威主義の問題は何も共産党周りに限らないと私は力説したい。

 さて、政治家に問われるのは結果責任だから、これほどの追い風を受けながら自党の政党支持率をろくに上げることもできない党首(代表)の交代論が代表選を5か月後に控えて出てくるのも仕方ない。内部調査で東京では1人を除いて全員が自民候補に勝つという結果が出ているのに東京15区の補選で負けたら、仮に他の2選挙区で勝とうが泉の責任が問われても仕方がない、というより責任を問うべきだと私は考えている。

 こたつぬこ(木下ちがや)氏などは野田佳彦(野ダメ)の待望論を煽っているかのようだ。

 

 

 そんなとんでもない傾向を煽らないでいただきたいものだ。またTBSもいい加減にしてほしい。幸か不幸か、私はこんな時代にあってもBSが見られない環境にいるので『報道1930』は見たことがないが。

 

 

 私がXにアクセスできるのは最新のポストのいくつかだけで、Xerたちのやりとりで形成されるスレッドにはアクセスできない。だから詳細は全く知らないのだが、かつての共産党系学者の「軍師」氏がいまや立民支持層主流(もしかしたら泉の支持者たちも含む?)よりもさらに右に行ってしまったということなのだろうか。まあ二階俊博の引退を惜しむくらいの御仁らしいからそうなっても仕方ないかもしれない。

 今回は、昨日予告した都議会での立民及び共産議員に対して自公都ファが発した発言取り消し動議の件(これには自公はもちろん都ファ小池百合子の危険極まりない本質がよく示されていると思う)や、連合が「小池百合子=労働者の味方」のスタンスをとることの問題点について書くつもりだったが、またも前振りの部分が膨れ上がって時間切れになった。

 そこで一つだけ弊ブログにいただいたコメントを紹介して記事を締めたい。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 おとおと

立民は結局酒井氏の擁立で落ちついたようですね。
https://mainichi.jp/articles/20240329/k00/00m/010/239000c
酒井氏擁立によって小堤氏は取り下げの可能性が出てきたようです。須藤元気は流石に乗れなかったのか、本人に断られたのか。あるいは乙武氏(後述)が出てきて「中道」の幻想は捨てざるを得なかったのかもしれません。

都ファからまさかの乙武氏。いや政治信条的には全然まさかではないんですが、ここでタレント候補を切るのか……という感じです。
https://mainichi.jp/articles/20240329/k00/00m/010/187000c
保守派の候補が乱立してはいますが、この手の下町の選挙区というのは「保守か、リベラルか」ではなくて「自民か、非自民か」で決まると思っているので、自民・民民が相乗りするようですし、多分乙武氏で決まりなのでしょう。立民が乗ってもおかしくないな、と思ったのですが、独自候補にこだわったのか、あるいは乙武氏が自民に近いことを嫌った、自民相乗りは避けたかった、まあ色々憶測は立ちますね。
ひとまず理想的な展開に落ちつきそう、という感じでしょうか。少なくとも維新が議席を得る可能性はほぼなくなったと思うで僕は少し安心しています。まあ「代わりに乙武か……」とは思っていますが。

 

 残念ですが上記コメントを批判的に取り上げます。

 まず小堤氏については何も言えません。取り下げようが取り下げずに小堤氏が立候補しようが、私は論評する立場にはありません。

 須藤に関しては一番出たいのは須藤本人であって、新選組などはむしろ扱いに困惑しているのかもしれません。というのは昨年末の区長選では新選組は酒井氏支援に乗ったからです。今回新選組が須藤を支援するなら「共産党が乗れなかった右派候補を新選組は推すのか」というネガティブな印象を持たれてしまうので、むしろ新選組は今回は堺市を推したいのではないか、だから須藤氏には出ないでもらえないかと言っているのではないかと勝手に憶測していますが、それが正しいかどうかは全く自信がありません。

 乙武が右派新自由主義系であってファ(小池百合子)と相性が良いのはその通りです。ですが「立民が乗ってもおかしくない」ということは国政選挙ですからあり得ません。このあたりは(地方選では昔から平然と相乗りしていますから)建前と本音の使い分けの世界ではあるのですが、あくまで国政選挙ですから立民が都ファをブリッジにして自公と共闘するというのは支持層に対する背信行為そのものになり、そんなことをやっただけで泉体制は吹っ飛んでしまうでしょう。つまり、いくらこれまで自民や維新にすり寄っては失敗を繰り返し続けてきた泉健太でも、国政選挙での時効との相乗りはできないということです。ましてや泉を支える岡田克也野田佳彦ら党の長老たちにも、2016年から17年にかけて小池に煮え湯を飲まされた苦い経験があるので、絶対に小池は許せないでしょう。

 それから、

この手の下町の選挙区というのは「保守か、リベラルか」ではなくて「自民か、非自民か」で決まると思っているので、自民・民民が相乗りするようですし、多分乙武氏で決まりなのでしょう

とのことですが、2010年に私がこの区に来て以来自民党公認候補が衆院選に勝ったことは2017年の秋元司のただ一度しかありません。前回は野党系から自民に転身しようとしていた柿沢未途萩生田光一や都連の支部が推したい愛知県から引っ張ってきた極右候補で分裂して柿沢が勝ちました。柿沢は2012年にはみんなの党、2014年には維新の党と、それぞれ右派系野党ではありますが非自民で勝っています。さらにその前の2009年、つまり私が翌年にこの区に来た時の現職は公明から民主に転じて2012年に「未来の党」で惨敗した東祥三でした。つまりリベラル系の当選はただの一回もありませんでしたが自民党公認候補の当選も一回しかなかったわけで(それも2019年末に逮捕されて先日柿沢未途と相前後して有罪判決が出た秋元司)、「自民か、非自民か」で決まる、というのはとんでもない偏見だと批判するしかありません。ましてやここは2人続けて自民党籍の衆院議員が逮捕されて有罪判決を受けた選挙区です。コメント主が東京西部あるいは神奈川県にお住まいかどうかは存じませんが、これらの地域の人にありがちな、あまりにもひどい偏見だと思いました。

 最後に「少なくとも維新が議席を得る可能性がほぼなくなったことで安心して」おられるとのことですが、私は小池百合子の毒性は維新の毒性と全く変わらないと考えているので全く同意できません。小池百合子や小池を「労働者の味方」扱いして応援する連合に対する批判は明日以降の記事で続ける予定です。

 今、おそらく現実になると思われる酒井陣営に求められるのは、2021年にプロ野球ヤクルトスワローズ高津臣吾監督が発した「絶対大丈夫」という言葉だと思います。

衆院東京15区補選は事実上「(都)ファ対立民」の対決構図になる可能性が強まる。泉健太には小池百合子への拒絶反応はないだろうが、野田佳彦や岡田克也には強い拒絶反応があるに違いないことに留意されたい

 小池百合子は何歳になったのだろうかと思って調べてみると、現在71歳だった。なので今年7月の都知事選に出馬するかどうかが注目される。総理大臣を目指すなら、岸田内閣支持率が低迷を続ける今がラストチャンスと思われるからだ。

 だから今月末に行われる3つの衆院補選のうち東京15区に小池が出馬するのではないかとの憶測が流れた。しかし任期の短い議員を選ぶ今回の補選に出るメリットが小池にあるとはいくらなんでも思えなかったので、弊ブログはこの憶測を一貫して「あり得ない」と退けてきた。現に「ファ◻︎ストの会」(弊ブログでの略称は「ファ」)は東京15区の補選に乙武洋匡を立てると発表した。

 予想外に早いこの発表については、勝てる目処が立ったから発表したものではあろうが、逆に早い段階で発表しなければ勝てないとみたからともいえる。というのは、既にに下記コメントもいただいているし、私も乙武の名前を目にした時に直ちに思ったことだが、乙武という人は必ずしも強い候補ではないどころか、むしろ得票率が低い候補だからだ。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 ラヴェンダー・ホリフィール

意表を突かれましたが、この遅きに失した擁立表明も酒井氏個人にはプラスに働くような気がします

女子プロレスに例えると今迄は悪役しかリングにいない状態でしたからね(笑)

昨日の報道では共産も一本化に前向きだとか
少し小堤東氏が可哀想ですが

乙武ですが、2年前の参院選とは制度が違うので単純に比べられませんが、東京選挙区は定数6で34人が出馬し9位で落選でした(得票32万票、得票率5%)

何とこの時共産の山添拓は、蓮舫生稲晃子山本太郎乙武の4大有名人を凌いで68万票で3位当選でした

知名度が役に立たないうえに1人しか当選できない今回、乙武の武器は江東区長大久保同様「小池・都ファ印」のみですが、残念ながらそれで充分なんでしょう・・・

3補選の勝者は公示前に事実上決まってしまい、泉健太も安泰、実質3敗の岸田さえ flash の6月解散シミュレーションを見る限り党内からも辞任要求は全く出されず、結局安泰、、、

ロシアなみに「何も変えられない」という現実だけが連綿と続きそうです

 

 私も一昨年の参院選東京選挙区を直ちに思い出した。あの選挙は新選組山本太郎、維新・海老沢由紀都ファ・荒木千陽の最下位当選争いが注目し、弊ブログは「3人を全員落選に追い込みたい」と息巻いたが、結局山本が当選に滑り込みました。今なら新選組の人気が当時より高まっているので山本は5位以上で当選するだろう。不思議なことに、最近は新選組(山本)信者のネットでの噴き上がりが一頃ほど目立たなくなったが、組の政党支持率や選挙になった時の投票先がいずれも顕著な上昇傾向にある。だからといってその間に組の政策が変化したわけではない。組の「右も左もないポピュリズム」に惹かれる人たちが増えたということだろう。これはきわめて危険な傾向だが、立民や共産が内向き思考を強めている今日のあり方が招いた事態だと思う。しかし今は自民党の崩壊ぶりが立民や共産の比ではなくひどいので、衆院選になった場合の立民の予想獲得議席は、泉が発言した当時にはあり得ないと思っていた「150議席」に乗りそうな状況とのことだ。自民の凋落は特に東京で著しいらしい。

 こんな状態だから自民党小池百合子に頼らざるを得なくなっている。

 私は、少し前までは小池はもう国政復帰を諦めていたと思う。それが、昨年末の江東区長選で自公に助け舟を出したところ、立民・共産・新選組・社民の統一候補になった酒井菜摘や保守系都ファ政治勢力ホープとみられる三戸安弥を圧倒し、維新に至っては半ば戦意喪失気味で公募候補を立てたものの供託金没収の惨敗を喫した。これに気を良くした小池は、八王子市長選では自らに背いて立民・共産側になびいた元都ファの候補を成敗すべく自公候補を応援したが、萩生田光一の地元でもあるこの市長選は思わぬ接戦となって自公候補が辛勝した。

 これには江東区と八王子の違いもあるけれども、江東区長選では都ファ系の候補がいきなり出てきたことの意外性が有権者にポジティブな印象を与えたに違いないのに対し、八王子ではそのような意外性はないどころか自公主導に小池が乗っかった形だったので大きな効果はなかった。この違いが大きかったと思われる。

 それに小池百合子の影響力にも限界があることももっと知られるべきだろう。2017年衆院選を前にした「排除」発言で大コケしたのはその最大の例だが、前述の一昨年の参院選でも、荒木千陽が9位の乙武洋匡にも負ける10位で大惨敗したことも忘れてはならない。但し立民の松尾明弘も7位で、山本のほか維新の海老沢にも負けた。

 

www.nhk.or.jp

 

 以上を考えれば、ファに自公が乗っかるから補選は乙武の楽勝だろうとは必ずしも言い難い。補選には、宮内で長年活動を続けている維新の金沢結衣のほか、参政党からも、そしてもはや完全に埋没しているとしかいいようがないが日本保守党からも候補が出ているが(特に参政党の候補はうるさくてかなわない)、それに有罪判決が出たばかりの元自民党・秋元司が立候補する。いずれも新自由主義と極右の少なくとも一方(多くは両方)であって、酒井菜摘の表に与える影響は少ないとみられる一方、乙武の得票には障害になる。ただ、この補選には昨年の区長選の結果もいくぶんかの影響があると見られるから、その分だけ乙武が少しは有利だろうと思われる程度だ。

 問題は酒井陣営のやる気(本気度)だろう。共産が小堤東氏の擁立予定をどうするのかとか、須藤元気が出てば応援する可能性がある新選組がどうするのかということもあるが、泉執行部がどこまで本腰を入れるかが最大の問題だろう。

 小池百合子というのは厄介な存在で、何しろ2017年の希望の党の一件がある。民民の玉木雄一郎は小池に希望の党を託された人間だから、今回の補選でも小池の応援依頼に二つ返事でOKした。泉健太希望の党に属していたから小池への拒絶反応も全くないどころか「ちっ、向こうにいっちまいやがったか」などと舌打ちいるのではないかと私は邪推している。コメント欄には「立民も乙武に乗るのではないかと思った」と書いた人もいるけれども、地方選ではなく国政選挙なのだから、野党第一党の立民が自公と一緒に都ファに乗ることなど絶対にあり得ないのである。しかし野党第一党の縛りがない民民の玉木にならそれができる。問題は連合であり、連合がこの補選にどういう立場をとるかが補選の結果に大きな影響を与える。この点で芳野友子の連合会長再任を許してしまったことは痛恨だった。

 一方、立民党内の長老にとっては小池百合子は不快な存在だ。特に野田佳彦は小池に「排除」されたその人だから、小池が出てくるなら自グループの高野勇斗ではなく得票力は(あるいは須藤元気には及ばないかもしれないが)昨年の区議選当選組の中ではもっとも高い酒井菜摘を出すことに躊躇はなかっただろう。また岡田克也にとっても、せっかく2016年の参院選で自らの主義主張や思想信条に反する共産党との共闘を部分的に成功させてしのいだのに、その参院選の直後に行われた都知事選で民進党が推した鳥越俊太郎が小池に惨敗した責任を問う声が長島昭久らの当時の民進党内右派から出始めたのを見て早速ケツをまくった(党代表を投げ出した)一件があったから、小池に対する反感はきわめて強いと思われる。

 彼ら立民長老たちが小池百合子に対して持っているであろう強い反感もあって、立民執行部全体としては、泉のような元希望の党の人間を除いて、たとえ地方選であっても(都)ファと組む選択はあり得ないのである。ましてや国政選挙だからそれは絶対にあり得ないし、仮にそんなことをやったら立民の党勢は総崩れになるだろう。

 立民の泉体制の今後についていえば、9月までに衆院選が行われれば立民が150議席以上を獲得して泉体制が続く可能性があるが、衆院選がなければ9月の代表選で泉が退く可能性がかなり高まってきたのではないかと私は思っている。その際、後任は野田佳彦(野ダメ)になるのではないかとの観測が出ていて、私はそれに神経を尖らせている。

 今日は都議会で自公都ファが立民と共産の都議に発した発言取り消し動議について書こうと思っていたがそこまで行き着かなかった。その件で言いたかったのは、自公が都ファに依存する姿勢を明確に見せたことが鮮明に現れた一件で、それが今回の補選での対立構図に直結しているということだ。明日にでも改めて取り上げたいと思う。