kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルト5点差、広島9点差を守れずまさかの逆転負け

外出する前、横浜スタジアムでのデーゲームで、1回表にヤクルトが今季不調の山田哲人の4号2ランで2点を先制したことを確認した。先発は3連勝中のライアンこと小川泰弘で、今日勝たないと勝てる試合はないという土曜日。小川のDeNA戦はプロ入り初年度と2年目に悪かったがそれ以降は相性が良いので行けるのではないかと思った。また他球場では甲子園で広島が初回に先制点を挙げてなお無死二、三塁と攻め込み、広島のワンサイドゲームだろうなと思った。ナゴヤドームでは読売が中日の開幕投手ながら未だ勝ち星のない大野から1回表に先制し、こちらはこのまま行くだろうと思った。

ところが今さっき結果を確認すると、ヤクルトはなんと5点をリードした8回裏に小川が突如乱れ、梶谷に同点満塁本塁打を浴びたあげく、延長11回に秋吉が芝田にサヨナラ打を浴びて負けていた。5点差を守れなかった次第だが、甲子園ではなんと広島が5回表終了時9対0のリードから12失点を喫して逆転負けしていた。

同じ日にヤクルトと広島が悲惨な負け方をした例として、2010年6月7日の交流戦でヤクルトが神宮でロッテに、広島が広島市民球場オリックスに、それぞれ10打者連続安打というプロ野球記録を達成されたことがすぐに思い出される。ヤクルトは14対2、広島は21対10で負けていた。

甲子園の試合は、阪神の球団史上最大点差逆転勝利新記録で、広島の球団史上最大点差逆転負けタイ記録とのこと。広島が22年前に広島市民球場での中日戦にやはり9対0から逆転した時には、広島は2位で首位ヤクルトを猛追していたが、この年特にロードで滅茶苦茶に弱かった中日(シーズン5位だったが阪神と史上稀に見る低勝率の最下位争いをしており、普通の年なら最下位の弱さだった)を相手に迎えたホームゲームでまさか大逆転負けしてくれるとは、とびっくりしたことを覚えている。

なお阪神のこれまでの最多点差逆転勝利の記録は、1978年5月2日に横浜スタジアムで行われた大洋戦とのことだが、実はこの試合をTVKからネットを受けた神戸のサンテレビで見ていた。サンテレビは試合終了まで放送するので(当時はTVKも同じだったはず)、試合終了まで見て珍しい試合もあるもんだと印象に残った。この年は横浜スタジアムが開場した年で、この年阪神は球団創設以来初めての最下位に落ちたが、大洋戦の成績は特に悪く、ホームの甲子園では確か大洋に1勝もできなかった。大洋戦の通算成績もボロ負けだったはずだが、この試合だけは信じられない大逆転勝ちを演じたのだった*1。22年前の中日が広島市民球場で大逆転勝ちした試合と似た例といえる。一方阪神の大逆転負けといえばひところ毎年優勝を争っていたライバルの中日戦での逆転負けが定番になっていた時代があって、特に井川が先発した試合で悲惨な逆転負けを何度も演じていたはずだが、それでも7点差からの逆転負けくらいまでしかなかったのではないか。

一方、伝統的に弱いヤクルトの5点差逆転負けは実は珍しくもないと思うのだが、チームの最大点差逆転負けが何点差でどの試合かは実は知らない。最大点差逆転勝ちはおそらく1999年に大阪ドームで行われた読売戦のはずで、序盤で1対9と8点差をつけられた試合をひっくり返した。しかしこれは中盤からじわじわ追い上げていって終盤に逆転した試合だった*2。読売は同じ年のすぐ前の横浜戦でも8点差を逆転負けしていた。また、幻の9点差逆転勝ちが1990年の神宮での消化試合の読売戦であり、この試合では0対9から10点をとって逆転したものの、9回に同点にされ、延長戦の末に13対12で負けた*3。敗戦投手はギャオス内藤だったか。あの試合に勝っていればチーム新記録だったのではないか。そういえばヤクルトの大逆転負けを今思い出したのだが、やはり消化試合、ナゴヤ球場で行われた中日戦に1回表に8点を挙げたもののすぐその裏に6点を返され、早い回に逆転されるという情けない負け試合があったはずだ。何年かは覚えていないが80年代終わり頃か90年代初めの、にっくき星野仙一が中日監督の時代だったと記憶する(調べてみたら1989年10月7日の24回戦だった*4)。もしかしたらこれが球団史上最大点差からの逆転負けかもしれない。

今日のセ・リーグで順当な結果に終わったのはナゴヤドームだけで、読売が6対1で中日を一蹴した。セはどうやら4強2弱という恐れていたレース展開になりそうだ。


[追記]

肝心のヤクルトと広島の今日の試合の敗因について何も書いてなかった。Yahoo!の「スポーツナビ」でスコアを見る限り、ヤクルトも広島も疲れが見えていたに違いない先発投手を引っ張りすぎたことが敗因として挙げられるように思う。小川(ヤ)は8回途中まで121球を投げたが、今日の関東地方は梅雨時のような不快な暑さでしかもデーゲームだった(横浜は東京よりは最高気温が2度低かったようだが)。8回裏は先頭打者を一塁手・武内の失策で塁に出したあと、四球、三振、安打(1失点)、四球で一死満塁とされたあと、梶谷にグランドスラムを浴びた。昨年の日本シリーズ第6戦での広島・緒方監督の采配ミスを思い出させる継投の遅れだったのではないか。また岡田(広)は6回途中まで109球を投げたが、四球、二塁打、内野ゴロ(1失点)、三振、死球、内野安打(1失点)、四球、暴投(1失点)後の四球となって9対4とリードした二死満塁で降板したが、救援の中田が押し出し四球(岡田の1失点)のあと高山に三塁打(3失点、うち岡田の2失点)を浴びて1点差とされた。さらに代わった藪田がこの回は抑えたが、7回に3失点して逆転された。甲子園は試合開始時点では雨で、先発岡田の交代が遅れたほか、救援投手が揃って不調だったようだ。もっとも勝った阪神も3失策を記録したようだから、決して強いチームとは思えないのだが、今年のセ・リーグは例年同様というべきか、レベルがあまり高くなさそうだ。

*1:翌1979年も阪神は大洋に弱く、故小林繁が先発した横浜スタジアムの試合に21対0でボロ負けしたことがあった。

*2:http://2689web.com/1999/GS/GS2.html

*3:http://2689web.com/1990/GS/GS25.html

*4:http://2689web.com/1989/DS/DS24.html