kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「野党共闘」は選挙制度再改変を目標に掲げ、共闘が時限的であることを明確にせよ

 デマゴーグ・田中龍作について調べれば調べるほど、奴の醜悪な本性がわかってきてうんざりするが、昨夜(5/27)にはこんなツイートを見かけた。発信者は立憲民主党支持者の方のようだ。

 

 

 

 2017年9月21日というと、前原誠司小池百合子の新党とくっつく妄動を起こそうとしたことが報じられる直前だ。だから、その時点での発言をとらえて「希望への合流をしようとした前原を評価した」と書くのは、必ずしもフェアとはいえないとは思う。

 実際、検索語「田中龍作 希望の党」でネット検索をかけると、希望の党には行かないと宣言した山本太郎を田中龍作が宣伝する記事であふれ返っている。

 とはいえ、田中龍作が小沢一郎一派、その中でも特に山本太郎の宣伝役を買って出てスピーカーになってきたことは間違いない。

 その田中龍作が、2013年に比例代表制を不当に貶めるデマを発信し、それを真摯な態度で批判した人の反論を黙殺し、東京新聞週刊金曜日やTBS(サンデーモーニング)といった「リベラル」の報道を誤らせたことは、私にとっては絶対看過できない。

 なぜなら、現在の「野党共闘」を私が支持しない理由は、「野党共闘」が衆院選小選挙区制を改めるという当然掲げなければならない課題をスルーしてしまっているからだ。選挙制度の再改変を実現するまでの時限的な「野党共闘」であることを鮮明に示すのであれば、私はむしろ積極的に「野党共闘」を支持・応援する。現在の「野党共闘」にはそれができていないから支持せずに強く批判するのだ。

 なぜ「野党共闘」にそれができないかといえば、言わずとしれた小沢一郎への「忖度」だ。「野党共闘」の推進者たちが、「共闘」の事実上の首謀者である小沢一郎が「小選挙区原理主義者」であることを「配慮」して、選挙制度の議論を棚上げしてしまっている。また、立憲民主党支持者の一部にも、かつての民主党全盛期のような大勢力になれば小選挙区制が自らの有利に働くという下心があって小選挙区制を支持している人たちがいるかもしれない。しかし、そういう人たちは、現在の立憲民主党への支持がいかに限定的なもので全然広がっていないか、その事実を直視することだ。

 この日記のアクセス数は、一昨日(5/26)に6千件を超え、昨日(5/27)には7千件寸前までいった。こたつぬこ(木下ちがや)氏のツイートにリンクを張って紹介された影響と思われるが*1はてなブログに移ってからは最多だった*2

 もう今朝はずいぶん減っていつものアクセス数(1日平均2千5百件前後)に戻りつつあるが、まだ多少アクセスが残っているうちに改めて書いておく。「野党共闘」は衆院選小選挙区制をとっている以上とらざるを得ない戦法だとは思うが、本来の姿ではない。比例代表制であれば選挙での「共闘」など必要ないことは自明だ。比例代表制であれば政党本来の政策を堂々と主張できる。比例代表制だと政権交代できないではないかと反論する向きもあるが、現在のような「一強」では小選挙区制の方がよほど政権が硬直し、権力者が好き勝手に振る舞える。現に安倍晋三がそう振る舞っている。

 比例代表制であれば、政権への批判が強まれば与党は過半数を獲れず、それまでの野党を連立に組み入れなければならなくなる。新たに連立与党に入った政党も、連立に入ると同時に総理大臣に忖度ばかりしていると次の選挙で議席を大きく減らすから、自分たちの政策を取り入れさせようと、真剣に第一党と折衝する。そこには緊張関係が生まれる。

 このように、どう考えても比例代表制小選挙区制よりも民意を正確に反映する選挙制度だ。実際には小選挙区制の要素も取り入れつつ、議席配分はあくまで比例制に基づくという制度が良いと思うが、少なくとも「野党共闘」は選挙制度の再改変を大きな課題にしなければならないと私は信じる。これは高校生時代からもう40年間も変わらない信念で、だから1993年の衆院選では野党には投票したものの「政治改革」という名の選挙制度改変に消極的な自民党の善戦を期待したし(実際自民党議席は解散時とほとんど変わらず、ただ単に小沢一郎一派が抜けたために「下野」しただけだった)、2009年の民主党への政権交代を期待する声が高まっている最中にも、『きまぐれな日々』(現在は更新停止中)に小選挙区制を批判する記事を何度も公開した。4年前に過去を振り返って書いた記事にリンクを張っておく(下記記事で引き合いに出した人には申し訳ないけれど)。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 本日のまとめ。私は「野党共闘」は今は支持しないが、選挙制度小選挙区制から比例代表制中心の制度に改めるまでの時限的なものだと明確化するならば支持に転じる。しかし、私が田中龍作を容認することは絶対にない。奴は比例代表制に関するデマを拡散し、それを訂正も総括もしていないからだ。

 だから、田中龍作を徹底的に批判し続けるのだ。

*1:https://twitter.com/sangituyama/status/1132585672449990656

*2:もっとも安倍晋三が政権に返り咲いた2012年12月には1日平均1万アクセスを超えていたから、この6年半でアクセス数はずいぶん減った。