kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国内の新型コロナウイルス感染症週間新規陽性者数42,889人、死亡者数457人(2021/1/9-15)

 結論から言えば、先週土曜日(1/9)から昨日(1/15)までの1週間は、新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数と死亡者数はともに14週続けて前の週より増えたが、ともに増え方はそのさらに前の週より鈍化した。グラフでいえば、下に凸だった恐るべき曲線が上に凸に変わった。但し、新規陽性者数と死亡者数ではその原因が異なる。新規陽性者数の増加率の鈍化は、おそらく「GoTo」キャンペーンの停止と、2週間ほど前に感染が急拡大したと報じられて人々の動きが鈍った効果だろうが(緊急事態宣言の効果はまだ出ていないはずだ)、死亡者数の増加率の鈍化は、おそらく昨年11月中旬から12月初めにかけて新規陽性者数の増加率が鈍化した影響が、1か月あまり遅れて表れたものだ。つまり死亡者数のピークは新規陽性者数のピークよりも1か月あまり遅れて出てくる影響だろう。確実に予測されるのは、今月末から2月にかけて死亡者数が悲惨な数字になることだ。今月中に死亡者数が100人を超える日が現れ、2月には連日3桁の死亡者数を記録することになると思われる。

 今日は土曜日なので、NHKの報道に基づく新規陽性者数と死亡者数のデータを紹介する。下記はNHKのサイトへのリンク。

 

www3.nhk.or.jp

 

 上記サイトから、昨日(1/152359分の時点での新型コロナウイルス感染症の陽性者数と死亡者数を転記すると、陽性者数累計が317,772人、死亡者数が4,420人となっている(クルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号を除く)。その前の1週間(1/2-9)は陽性者数累計が274,883人、死亡者数が3,963人だったから、今週は陽性者数42,889人、死亡者数457人だったことになる。先週は陽性者数が35,884人、死亡者数は422人だったから、陽性者数は7,005人(19.5%)、死亡者数は35人(8.3%)、それぞれ増えた。陽性者数の増加率は前週の46.8%から急減した。死亡者の増加率も先週(18.9%)から減少した。

 週間の死亡者数を陽性者数で割った値は1.07%となり、先週の1.18%より下がった。相変わらず感染の波の初期に特徴的な数値だ。現在は引き続き「第3波」の真っ只中だといえる。

 ただ、第1波が中国由来と欧州由来の2つの波からなり、後者の方が前者よりも感染力が強かったのと同じように、第3波も11月中旬をピークとする第3-1波と、12月に入って急激に立ち上がった第3-2波に分けられそうだ。ここでは意識して、あの悪名高い京大の万年准教授・宮沢孝幸の呼び方を真似た。つまり、宮沢が言った通り、第3-1波は11月中旬に「ピークアウト」していた。そんなことはデータをとってグラフ化していた人間なら誰にでもわかったことだが、それを鬼の首をとったように大はしゃぎしたのが宮沢だった。

 宮沢が決定的に誤ったのは、第3-1波に重なって立ち上がった第3-2波の大きさは第3-1波をしのぐ規模とは認められないと断定したことだ。これは重大な誤りだった。この記事には公開しないが、グラフの形を見ると第3-1波はピークすら形成しておらず、単なる「肩」または「瘤」に過ぎない。富士山に対する宝永山にもなっていない。宝永山にはまだピークがあり、標高2,693mという数値がある。もちろん第3-2波の方がはるかに規模が巨大であり、第3-1波とは比べものにならない。

 来週以降、緊急事態宣言の効果というか影響が出始めるだろうが、劇的な効果は期待しづらいのではないか。確かにグラフに見る新規陽性者数の曲線の形は変曲点を経て上に凸に変わってはいるけれども、それは垂直に近い絶壁の傾きがやや緩やかになったに過ぎない。

 データは上記の通りなのに、戦力の逐次投入しかやろうとしない菅義偉という総理大臣は、およそ想像しうる限りもっとも無能な宰相だとしか思えない。こと新型コロナ対策に関しては、呆れたことにあの安倍晋三よりももっとひどい。