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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

泉なぜ続投

 泉健太が立民代表を「続投」するという。

 以下、朝日新聞デジタルの記事の無料部分より。

 

www.asahi.com

 

立憲・泉代表続投へ 参院選総括は執行部に一任

2022年8月5日 20時24分

 

 立憲民主党は5日、参院選後3回目となる両院議員懇談会を国会内で開き、改選前より6議席減らした選挙の総括案の扱いを泉健太代表ら党執行部に一任した。泉氏は会合で、選挙や国会で戦える幹部人事をすると約束し、代表続投が認められた形となった。

 泉氏は総括素案を3日の懇談会で示したが、野党連携のあり方などについて具体論が乏しく、集約には至らなかった。党内から「今後の党運営にかける思いが伝わらない」「党勢拡大に向けた具体策を」などとの声が上がり、素案を修正して5日に改めて示した。

 修正案では、ベテラン議員も含めた「多様な人材が文字通り『全員野球』で取り組める党風」にするための体制をつくると言及。来春の統一地方選で「現有勢力の維持は至上命題」と具体的な目標を加えた。

 この日の懇談会でも責任論が…

 

朝日新聞デジタルより)

 

出典:https://www.asahi.com/articles/ASQ856QMZQ85UTFK028.html

 

 見出しに「続投」とつけたり、立民の人間の表現を引用する形ではあるが「全員野球」と書くなど、昨夜(8/5)のスワローズの読売戦大惨敗*1を思い出させて不愉快だが、それはともかく。

 泉健太について、弊ブログは昨年の同党代表選の際に泉以外の3人の候補と泉との間に線を引いて、泉を代表にすることは容認できないと書いたが、泉は党内での工作(人脈の形成など)という「内向き」の分野には滅法強い人だったらしく、代表選に圧勝してしまった。しかし泉は党内政治には強いかもしれないけれども有権者へのアピールはさっぱりだったために、もともとの立民支持層の一部「リベラル・左派」層が寝てしまった上に無党派層の心をつかむこともできず、票を2〜4割も失って参院選に惨敗した。

 従って、私の意見は下記ツイッター政治おじいちゃん氏と同じだ。

 

 

 

 企業が大きな問題を起こしたら社長が辞任するのが筋だ。しかしそれをやらないトップが日本には多い。元をたどれば、1945年の敗戦で昭和天皇に責任を取らせなかった悪影響が今に至るまで続いている。泉の「続投」もその一例ではないか。

 万歩譲って泉の続投を認めるにしても、泉が延命するためには、かつて岡田克也がやったように自身の思想信条を棚に上げて野党共闘路線に回帰するしかないとは少し前の記事に書いた。しかしそれは一種の反語であって、泉にはそんなことはできないだろうと私はにらんでいる。

 やはり少し前の記事で批判したように、幹事長(西村智奈美)を交代させよと求めるツイートを発信した人間がいた。右の立場からの謀略的な意見だよな、と腹が立った。

 一方、泉の「続投」を強く支持しているらしいこたつぬこ(木下ちがや)氏は国対委員長馬淵澄夫)と選対委員長(大西健介)を交代させよという。馬淵は岡田克也代表時代の民進党で「野党共闘」にそっぽを向いて長島昭久細野豪志ら仲間とともに「暑気払い」をやって遊んでいた論外の極右だし、大西はその馬淵の子分格だ。

 

 

 しかし人事権を最終的に持っているのは泉だ。泉が西村を留任させて馬淵と大西を切ってくれると期待するのは虫が良すぎるのではないか。せいぜい馬淵と大西のどちらか一人を切るとともに西村も切るとか、そんなところだろうと予想する。何しろ泉の地金はブルーリボンバッジをつける右翼なのだから。

 下記は、泉が立民代表に就任した直後に書かれたブログ記事へのリンク。泉と立民のその後をみごとに言い当てている。

 

blog.livedoor.jp

 

 こたつぬこ氏は一方で、最初にリンクした朝日の記事を書いたと思われる鬼原民幸記者のツイートをリツイートしている。

 

 

 しかし鬼原記者のツイートには下記の反応があった。

 

 

 そんなことを書いているこの人自身が、(旧統一教会から献金を受けた党首が君臨している)民民と(14人の国会議員が旧統一教会と関係していた)維新に期待し、「立民は諦めた」とプロフィールに書いているからややこしい。

 前にも書いたが、民主党はかつて半年あまり代表を務めたばかりの前原誠司を下ろして代表を小沢一郎に代え、党勢を盛り返すどころか政権交代に結びつけたこともある。但し小沢は「過ぎたるは及ばざるがごとし」の見本だった(これも以前に書いた)が。

 泉はもう立民代表就任から8か月も経っている。6か月あまりで民主党代表を退いた前原よりももう2か月近くも長くやっている。泉には国政選挙で票を2〜4割(間をとると3割)も減らした重大な責任があるのだから、それを問うて再度代表選を行ってもちっともおかしくないと思う*2

 1982年に「星野なぜ続投」という大見出しを1面トップに掲げたトーチュウ東京中日スポーツ)に倣って、ここは「泉なぜ続投」を記事のタイトルにするしかないと思った。1982年は中日が読売を大逆転して優勝した年だが、トーチュウがこのタイトルをつけた試合(確か6月頃の対読売の引き分け試合だった)をきっかけに星野仙一を先発ローテーションから外した*3ことで、中日は逆転優勝への道を切り開いた。

 一方、立民は泉健太を代表から外すほかなかったと思うが、それをしなかった。立民は大きなチャンスを逃したというほかない。同党の党勢低迷、あるいはさらなる凋落はまだまだ続きそうだ。

*1:先週の阪神3連戦(甲子園)の1,2戦目も完敗だったが、ヤクルトはコロナの影響以外に、絶好長期のあとのチームにありがちな、かなり長い不調期にあると思われる。6連敗の頃にはその両方が重なった。あとしばらくは辛坊、もとい辛抱が必要だろう(辛坊はもちろん不要。そういやあいつは「阪神ファン」だったな。本物か商売上かは知らないが。読売ファンの徳光ともども有害無益だ)。

*2:たとえば保守派でありながら「野党共闘」もできる人として、2016年の参院選香川県選挙区に「野党共闘」の共産党候補を立てることに尽力した小川淳也がいる。西村智奈美(や逢坂誠二)では党の分裂への遠心力を加速させるだけだというのであれば、小川という選択肢もあり得るだろう。とにかく泉ではダメだ。

*3:当時の中日・近藤貞雄監督が星野仙一を「戦力外」と事実上判断したものといえる。星野はこの年限りで現役を引退した。