「安倍晋三殺し」事件の勃発以降、ブログで山本太郎及び×××新選組に触れる機会がほとんどなくなった。さすがに安倍晋三に対するスタンスでは山本及び新選組と私の間には大きな違いはない上、新選組の政治家たちは基本的に統一教会とはかかわりがない*1ためだが、それでも石田昌隆氏は山本太郎や大石晃子を批判している。
もともとは、毎日新聞に掲載された新選組代表・山本太郎のコメントを、大石晃子が微修正したツイートに端を発している。
>この国に生きる人々からしぼりとったおカネ、だまして奪い取ったおカネというものを、韓国側にも流されている
— 大石あきこ 衆議院議員(れいわ新選組) (@oishiakiko) 2022年8月4日
「カネは、日本と韓国の資本家側に流されている」が正しい。韓国に生きる人々も被害者。
「旧統一教会との関係、切れない政治家は退場を」山本太郎氏 | 毎日新聞 https://t.co/3lWOfpbZ5C
もともとの山本のコメントは毎日新聞には珍しい無料記事だ。毎日は山本を宣伝したいのかとややカチンときた。
以下引用する。
毎日新聞 2022/8/4 08:55(最終更新 8/4 16:04)
旧統一教会と政治の関係を巡り、れいわ新選組の山本太郎代表は3日、国会内で記者団に「ここと距離を置かない政治なんてあり得ない。これだけの多くの被害者を生み出して、この国に生きる人々からしぼりとったおカネ、かすめとったおカネ、だまして奪い取ったおカネというものを、韓国側にも流されているわけですよね。こういうことはあり得ない」と教団側を批判した。
さらに、「旧統一教会とのかかわりをいまだに切れないと言われている政治家には退場いただくしかない。おそらく、問題はカルト宗教にあるだけではなくて、この国のカルト政治にも問題があるんだろう。この苦しい状況においてもカネを搾り取ろうとする様はまさに統一教会がこれまでやってきたことと一緒ですよね」と述べた。
出典:https://mainichi.jp/articles/20220804/k00/00m/010/030000c
面白いと思ったのは、上記毎日の記事についた「はてなブックマーク」に山本に無条件で賛辞を呈するブコメが一件も見当たらないことだ。唯一下記のブコメのみが山本にやや好意的な程度だろう。
「旧統一教会との関係、切れない政治家は退場を」山本太郎氏 | 毎日新聞
まっとうなんだが、ちょっとあおりがきつくて、そこで足を掬われたりするので気をつけてほしいかな。
2022/08/04 13:09
山本の威光も地に堕ちたものだと思う。もっとも山本自身も参院選東京選挙区で滑り込みの当選を果たしたあと、これからが茨の道だと言っていたから自覚はあるに違いないが。
なお私に言わせれば、山本のコメントは「まっとう」ですらない。山本は統一教会の悪行を矮小化しているばかりか、彼のコメントからは「税金=罰金」と言わんばかりの新自由主義思想さえ読み取れる。不公平な税制*2はもちろん問題だが、税全体を悪者視する山本の言葉は、あの名古屋の極右市長・河村たかしといくらも距離がないといえる。
その山本のコメントを微修正しようとした大石晃子のツイートも、いかにも考えの浅い新左翼が発しそうな頓珍漢なものだ。大石は、山本のコメントに「嫌韓」につながりそうなニュアンスを懸念したものだと思われる。山本のコメントにはそういう問題点も確かにあるが、安倍晋三と統一教会との癒着の報道から明らかな通り、末端の政治家に流れる金ですら万単位でしかない。ましてや日本や韓国の「資本家」などほとんど無関係だろう。本件はあくまでもカルト教団の悪行を第一に撃ち、次いでそのカルト教団と日本の極右政治家との持ちつ持たれつの関係を撃つ(もちろん安倍晋三が実際にやられたような物理的な銃撃によってではない)という優先順位で批判しなければならない。資本家たちに対する批判はそれと直接関係した別件でやるべきものであって、本件でそれをやるのはノイズを混入させて問題の本質をぼやけさせる愚行でしかない。要するに大石のツイートは山本のコメントともども的外れもいいところなのだ。
その大石のツイートに対する石田氏の批判ツイートは下記。
れいわは旧統一教会関連の発言もダメだ。〈カネは、日本と韓国の資本家側に流されている〉とか、そういう抽象的な物言いではなく、様々な人が具体的に追究しているのに。 https://t.co/iOgaMHE6fs
— 石田昌隆 (@masataka_ishida) 2022年8月4日
上記ツイートに反応する形で、前参院議員・有田芳生も大石のツイートを批判した。
▼我田引水で全然事実ではありません。わからないことは語らない方がいいと思います。 https://t.co/z8nkU3PS1r
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2022年8月4日
ややわかりにくいかもしれないが、有田氏が批判している対象が石田氏ではなく、石田氏がリンクを張って引用した大石の戯言であることは明らかだろう。