kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

立民代表・泉健太は2022年11月に維新代表・馬場伸幸との会食を直接提案。12月20日に行われた会食で泉は「維新八策」を評価し、「立憲の政策とほとんど変わらない」と語ったとのこと(毎日新聞2022/12/22)

 下記記事のコメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 はんわか

>つい半年ほど前に立民代表の泉健太は「維新と立民の政策にはそんなに差がない」

訂正させていただくと、宮武氏のブログにあるように
>日本維新の会改憲政党ではあるが、実はそんなに差がないと思っている。憲法裁判所、緊急事態条項は、我々も議論はやっていいと思っている。

氏のブログでブログ内検索をかけても「維新と立民の政策にはそんなに差がない」はヒットゼロでしたので、つまりは憲法案の話です。憎さが認知に影響を与えたのだと思います。

では次に、維新の憲法改正原案の立憲のポリシーとの一致度を検討します。
検討前の前提として
・維新は憲法改正原案で本当の牙を見せなくともよい(自民との調整の過程で腹にある望む改正にすることもできる)

さて、維新の憲法改正原の柱は①「教育の無償化」②「統治機構改革(地方分権)」③「憲法裁判所の設置」④「憲法9条」⑤「緊急事態条項」です。
全部検討するのは大変なので④⑤に限定する。残りは維新のHP(https://o-ishin.jp/policy/pdf/kenpoukaisei.pdf)で確認していただきたい。

④維新の「憲法9条」改正案
( 新 設追加 )第 九 条 の 二 前 条 の 範 囲 内 で 、 法 律 の 定 め る と こ ろ に よ り 、 行 政 各 部 の 一 と し て 、 自 衛 の た め の 実 力 組 織 と し て の 自 衛 隊 を 保 持 す る 。

⑤維新の「緊急事態条項」改正案
( 新 設追加 )第 九 十 六 条 の 二 内 閣 は 、 我 が 国 に 対 す る 外 部 か ら の 武 力 攻 撃 、 内 乱 等 に よ る 社 会 秩 序 の 混 乱 、 大 規 模 な 自 然 災 害 、 感 染 症 の 大 規 模 な ま ん 延 そ の 他 こ れ ら に 匹 敵 す る 緊 急 事 態 に お い て 、 特 に 必 要 が あ る と き は 、 緊 急 事 態 の 宣 言 を 発 す る こ と が で き る 。

( 新 設追加 )緊 急 事 態 の 宣 言 は 、 法 律 の 定 め る と こ ろ に よ り 、 事 後 に 国 会 の 承 認 を 得 な け れ ば な ら な い


個人的な感想としては、見せかけ、細部の文で濫用の可能性があるのは当然としても、現段階では、自民党案よりも抑制的で、いかにも維新ではない。

最後に、このコメントが、事実に立脚して維新に対抗する一助になることを願うばかりである。

 

 宮武嶺さんの下記エブリワンブログがタイトルに借用した泉代表の発言についてはご指摘の通りです。

 

blog.goo.ne.jp

 

 このタイトルの出典として宮武さんがリンクを張っているのは、下記朝日新聞デジタルの記事です。

 

digital.asahi.com

 

立憲・泉代表「9条も必要なら憲法審で議論すればいい」

2022年10月21日 18時21分

 

立憲民主党泉健太代表(発言録)

 

 立憲民主党は(憲法審査会の開催について)極めて自然体で、あくまで必要であれば開くという立場。日本維新の会改憲(を掲げる)政党ではあるが、実はそんなに差がないと思っている。憲法裁判所、緊急事態条項は、我々も議論はやっていいと思っている。

 憲法9条(改正)も、集団的自衛権をフルで認めるのは我々はまだ問題があると思っているので、必要であれば憲法審で議論すればいい。決定的な対立ではないのかな、と感じている。(東京都内の講演で)

 

朝日新聞デジタルより)

 

URL: https://digital.asahi.com/articles/ASQBP61WDQBPUTFK01R.html

 

 この発言は確かに憲法問題に限定したものです。

 しかし、泉健太には上記以外にも、維新の政策集である「維新八策」について、「立憲の政策とほとんど変わらない」と発言したらしいことが報道されたことがあります。

 それは、毎日新聞の2022年12月22日付毎日新聞有料版に含まれています。

 

mainichi.jp

 

 私は朝日とともに毎日の有料版契約者なので全文を読めますが、ログアウトしてアクセスすると下記の無料部分が表示されました。

 

立憲と維新の代表が会食 通常国会で連携継続の方針を確認か

毎日新聞 2022/12/22 17:46(最終更新 12/22 19:09) 

 

 立憲民主党泉健太日本維新の会馬場伸幸両代表が20日昼、東京都内の中華料理店で会食した。関係者が22日明らかにした。先の臨時国会で、政策面で連携したことを踏まえ、2023年1月召集の通常国会でも連携を継続する方針を確認したとみられる。

 出席者によると、会食は泉氏が11月末、馬場氏に直接提案した…

 

URL: https://mainichi.jp/articles/20221222/k00/00m/010/162000c

 

 肝心の部分は有料になっています。

 しかし、はてなユーザーには「はてなブックマーク」という武器があり、下記のブコメ(ブックマークコメント)に記事のキモの部分が記録されています。

 

立憲と維新の代表が会食 通常国会で連携継続の方針を確認か | 毎日新聞

“会食は泉氏が11月末、馬場氏に直接提案した。泉氏は維新が先の参院選で掲げた公約「維新八策」を評価し、「立憲の政策とほとんど変わらない」と語ったという。“

2022/12/23 07:18

b.hatena.ne.jp

 

 私は記事に、泉の発言について「半年ほど前に」と書きましたが、それは昨年10月に発した改憲の件ではなく、こちらの「維新八策」を評価した件を念頭に置いていました。実は昨年12月には私はまだ毎日の有料会員ではなかったので、泉が「維新八策」を評価した発言をしたらしいことは、さる共産党支持系ツイート経由で知ったものの、その時にはソースを確認できなかったのですが、今回のネット検索でソースが毎日の有料記事だったことがわかった次第です。

 なお、「維新八策」は日本維新の会の「政策提言」で、当然ながら維新の凶悪な新自由主義経済政策が含まれています(下記リンク先参照)。

 

o-ishin.jp

 

 この毎日の報道*1については、翌23日の泉の記者会見で読売新聞の大嶽記者から質問があり、泉がそれに答えた内容が立憲民主党のサイトに記録されています。

 

cdp-japan.jp

 

 以下に当該箇所を引用します。

 

○代表動静に関する一部報道について

 

【読売新聞・大嶽記者】
 冒頭関連発言があったと思うが、日本維新の会の馬場代表との会食について伺いたい。まず報道されている事実関係についてと、その会食の場でどのようなお話があったのか、何をおっしゃったのかということについて、一点まずお願いしたい。

 

【代表】
 ごめんなさい、事実関係とは。

 

【読売新聞・大嶽記者】
 事実関係というのは、一部の報道で、20日の昼に東京都内で、泉代表や長妻政調会長、馬場代表と維新の青柳政調会長代行と会食されたという報道があり、先ほどの、維新八策を評価するとか、そういうご発言があったという報道がされていると思うが、その発言の内容や、あとは都内で会食が実際に行われたのかどうか。その辺りの事実関係もお願いしたい。

 

【代表】
 一つ一つ会食があったかなかったかというのを本来はつまびらかにするものでもないのかなと思いながら、会食はさまざまなときに行っております。

 

【読売新聞・大嶽記者】
 関連で。先ほども若干お話があったが、いろいろなお話をされていく中で、今後の通常国会に向けて維新の会との共闘関係をどのようにしていきたいかというのを、もう一度、改めてお願いしたい。

 

【代表】
 冒頭もお話ししましたが、臨時国会で、やはり国民の皆様のために、野党が合わせられる力は合わせて、与党のおかしいところを是正していく、修正していく、改善していく。これはやはり大事なことですし、そして、野党第1党・立憲民主党としても、それをできる限り野党の力を大きくしていくという役割、責任もあるのかなと思っていますので、そういったことは引き続き果たす努力をしていきたいと思います。

 

URL: https://cdp-japan.jp/news/20221223_5138

 

 泉は報じられた発言について肯定も否定もしませんでした。こういう場合、事実上発言を認めたと解釈するのが普通です。

 私はこの件について、いかにも元希望の党、元国民民主党の政治家にして民民で代表選を玉木雄一郎と争ったネオリベの政治家だな、という、それまでも泉に対して持っていた悪印象をさらに強めました。

 従って、このような政治家がいつまでも立民代表の座に居座っていてはならない、ましてや維新との共闘路線の放棄は泉自身も明言したことではないか。このように考える次第です。

*1:他の報道機関も報じていたのかもしれないが、それは確認できていない。