kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

維新よりもむしろ国民民主党のほうが、「現役世代への支援」を旗印にしながら弱者を攻撃するネット・ポピュリズムに染まっている/福祉には頼らないから減税してほしいという人は新自由主義者(藤崎剛人氏)

 岸田文雄政権が極端なといえる不人気に陥っているが、これには「増税メガネ」なる、主にネットの右派によるあだ名に岸田が過剰反応したことによる自滅ではないかと私は考えている。一番最初にそれに気づいたのは、いつだったかnews23小川彩佳が「岸田総理が『増税メガネ』というあだ名を気にしている」と言った時だ。このニュース番組の視聴率は非常に低いようだが、しばしばアーリーアダプタ的な情報発信がある。旧弊依然を感じさせる保守的な大越健介報道ステーションよりよほど良いと私は思うが、残念なのは番組作りにいま一つ「熱」が感じられないことだ。これは以前に星浩雨宮塔子がメインでやっていた頃や、そのさらに前の頃から全然変わっておらず、あれでは「報道のTBS」の名が泣くと思う。

 まずいえることは「純減税」では絶対にダメだということで(なぜなら再分配の原資が減ってしまうから。その行きつく先は赤木智弘氏が指摘する通りの「夜警国家」だ)、この点で入りには手をつけない立民の消費税還付法案がすぐれている。この点は「北守」氏こと藤崎剛人氏が指摘する通りで、下記リンクに書かれたその論拠には説得力がある。

 

note.com

 

 今回はあえて上記記事の本論の部分には触れず、導入部を引用する。というのは立民の法案を手放しで礼賛するつもりは私にはないからだ。岸田の所得税減税や新選組・共産などの消費税減税よりはマシというにすぎない。いや、この法案を認めるにしても立民の税制全般に関する考え方がはっきりしないと思う。「枝野ビジョン2023」はまあまあ良いと思うけれども、党内右派にはそれとは考え方が異なる人たちも少なからずいるだろう。

 そういう諸々が思い浮かぶので「もにょって」しまうのだが、しかしながら北守氏の記事の導入部分には全面的に共感できる。

 

立憲民主党の「消費税還付法案」を支持する

藤崎剛人

2023年11月2日 02:13 

 

最近の野党は、文字通り右も左も消費税減税を主張しています。これは考えてみれば不思議なことです。なぜなら、世論調査の結果から分かるのは、世論は消費税は上がるときは反対運動が広がるが、いざ上がってみると減税運動にはそこまで積極的にならない、というものだからです。2021年の衆議院選挙でも、消費税については特に大きな争点になっていたとは言い難いでしょう。もちろん消費税には逆進性があり、庶民の家計を圧迫する要因のひとつです。しかしながら、ほぼ全ての野党が減税にベットするような税制かと言われれば疑問です。

 

もちろん消費税が安くなることにこしたことはない。しかし全体で20兆円以上の税収となっている消費税を減税するならば、その穴埋めをどこかでしなければなりません。維新や国民民主党が狙っているのは福祉カットです。「世代間格差」というトンデモ理論を根拠に、高齢者福祉を削り、「生きるに値しない生」をつくりだそうとしています。これに関しては維新よりもむしろ国民民主党のほうが、「現役世代への支援」を旗印にしながら弱者を攻撃するネット・ポピュリズムに染まっている気がします。

 

また、私はMMT理論を支持していないので、れいわ新選組の消費税に替えて国債を増発せよという意見も支持できません。法人税所得税の累進を強化して消費税減税にあてる共産党の政策には理があると思います。ただその政策を実現するコストはかなり大きいでしょう。

 

ところで私は、ことさら減税が正しいとは思っていません。政府が人々に手厚い分配をするためには税が必要です。応能負担で税を取り、生活者の必要に応じて分配するのです。福祉には頼らないから減税してほしいという人は新自由主義者です。リベラルあるいは左翼を自認する人は、減税を主張するよりも先に、税が適切に分配されていないことを問題視するべきでしょう。

 

そうはいっても消費税は逆進性があり、応能負担の原則からは逸脱していることも事実です。ではなんとかこの逆進性を解消する方法はないのか。生鮮食料品などに対する軽減税率はひとつの手段かもしれません。しかし現在の日本では、質の良い生鮮食料品を買っているのはむしろ富裕層であり、貧困層は料理する余裕すらなく出来合いの食事をとっているのが現状です。軽減税率はあまり解決になるとはいえないようです。

 

URL: https://note.com/hokusyu/n/nb97878a34fda

 

 引用文中赤字と青字のボールドにした部分に特に共感した。色分けは批判が書かれている部分が赤色、かくあるべしとの主張が書かれている部分が青色にした。ことに民民に対する批判は痛烈かつ的を射ていると思ったので文字を大きくした。

 唐突だが時間切れになったので今日はここまで。