kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

山本太郎の元号新選組が衆院岐阜3区に公認を決めた阪口直人は、民主→維新→民進→希望→立民と渡り歩いた新自由主義者の疑惑が濃厚な人物(呆)

 某元号新選組が阪口直人という人を衆院岐阜3区候補予定者と決めたらしいことを、三春充希氏のマストドンで知った。

 

mstdn.jp

 

 見覚えのある名前だな、民主・民進系の人じゃないかと思って調べてみたら案の定だった。以下、氏の略歴をWikipediaから引用する。

 

2000年NPO法人インターバンド」の事務局長に就任。同年よりインターバンド代表である首藤信彦衆議院議員民主党)の政策担当秘書を務める。2003年第43回衆議院議員総選挙2005年第44回衆議院議員総選挙民主党公認で神奈川17区から出馬するが、自由民主党河野洋平に敗れ、落選。2007年第21回参議院議員通常選挙には和歌山県選挙区から民主党公認で出馬するも、自民党世耕弘成に敗れた。2009年第45回衆議院議員総選挙では和歌山2区に国替えして出馬し、自民党前職の石田真敏を破り、初当選した(石田も比例復活)。

2012年11月19日民主党に離党届を提出し[2][3][4]日本維新の会に入党(離党届は受理されず、11月21日付で除籍処分が下った[5])。第46回衆議院議員総選挙では、和歌山2区で前回下した自民党石田真敏に敗れたが、重複立候補していた比例近畿ブロックで復活し、再選。

2013年9月、日本維新の会国際局を立ち上げ局長就任、小沢鋭仁国対委員長を団長とする訪中団を組織して中華人民共和国を訪問[6]

2014年9月に維新と結いが合流してできた維新の党の結党に参加。国会議員団副幹事長、政策調査会国会政策部会長、党国際局長、党和歌山県支部代表[7]。同年12月の第47回衆議院議員総選挙では、和歌山2区から出馬するも落選[8]

維新の党と民主党が合併し結成された民進党三重4区支部長に就任したが、民進党は1票の格差是正と定数削減で三重県の選挙区減少のため、第48回衆議院議員総選挙の約2ヶ月前に岐阜3区へと鞍替えさせて出馬する事を決定[9]。その後民進党が事実上解党したため総選挙は希望の党公認で出馬[10]したが、選挙区では現職の武藤容治自民党)に敗れ、重複立候補していた比例東海ブロックでも復活できず、ふたたび落選[11]

2019年5月18日、立憲民主党岐阜県連は、次期衆院選岐阜3区に阪口を擁立する方針を決めた[12]

2020年9月に再編された立憲民主党にも参加し、2021年10月31日の第49回衆議院議員総選挙に武藤との一騎打ちで臨んだが、敗れて比例復活もならず落選した。

2023年12月1日、れいわ新選組は次期衆院選の岐阜3区に坂口を擁立すると発表した[13]

 

出典:阪口直人 - Wikipedia

 

 なんとも呆れた経歴だ。

 2012年には当時泥船と化していた与党・民主党から逃げ出そうとする人士が続出したが、その大半は小沢一郎を行動を共にして「日本未来の党」で沈没した。

 しかし阪口は彼らより機を見るに敏であるとともに新自由主義的な傾向が強かったらしく、未来の党にではなく野田佳彦よりもさらに経済右派色の強い日本維新の党に出て行って比例復活当選を果たすという処世術を見せた。しかし阪口の世渡りの成功もここまでで、みんなの党が分裂してできた結いの党と維新とが合同してできた維新の党で臨んだ2014年の衆院選と、希望の党で臨んだ2017年衆院選、立民入りして臨んだ2021年衆院選に3連敗した。それでも今度は現在の野党の中ではもっとも勢いがある元号新選組にもぐり込むことに成功したのだから相変わらずそれなりに世渡りには長けている。とはいえ岐阜県自民党が非常に強いから次の衆院選でも苦戦は避け難いとみられる。

 それにしても、こんな人物まで公認するとは、元号新選組もいよいよ新自由主義色を露骨にしてきたなと思わずにはいられない。それもこれも、やはり組長の山本太郎が「減税真理教」に走った結果だろう。

 

 思い出すのは一昨日の記事で引用した、前原誠司民主党代表になって早々の2005年10月初めに発した言葉だ。以下に再掲する。

 

2005/10/04

前原代表が対案路線強調、幹事長が党内日程提示 常任委員会

 

 10月4日午後、国会内で第347回常任幹事会が開催され、前原代表が総選挙の結果を踏まえた対案提示路線を強調し、鳩山幹事長が党機構改革および総選挙総括の日程を提示した。

 川端達夫常任幹事会議長の司会下に、冒頭前原誠司代表が挨拶に立った。代表は、岡田克也前代表が東海ブロック選出の常任幹事として常幹に参加することを紹介した後、明後日からの参議院神奈川補欠選挙の闘い方について次のように語った。

 第一に、総選挙における国民の審判を受け止めて、郵政の対案が出せなかったこと、および政権を担うという意識が欠けていたことを反省し、
対案路線に転じた。第二に、谷垣財務相の選挙後の発言のように水ぶくれした政府をそのままにして増税するのか、われわれのように徹底して無駄を省いて安易な増税路線をとらないのか、財政問題を争点として訴えていく。自民党マニフェストサラリーマン増税を行わないと言いながら、それをやろうとしている点も問題だ。最後に、川口前外相がどのような外相であったかについても厳しく問っていく。

URL: http://archive.dpj.or.jp/news/?num=4747

 

 上記引用文中で赤字ボールドにした部分を見れば一目瞭然だが、前原誠司民主党代表当時に小泉純一郎政権の「増税」を批判していた。

 現在も日本維新の会は政策に消費税減税を掲げており、前原はその維新に合流する目的をあらわにした新党の設立を発表した。

 現在、「左」右の野党の多くや自民党極右派の一部が減税の要求を強めているが、直近の数年に限定すれば、この流れを最初に作り出したのは山本太郎だといえるだろう。

 山本はもはや富の再分配を強く訴えることも止めているように見える。

 今回の阪口直人の公認決定は、この流れを象徴しているように私には思われる。

 なお、野党では野田佳彦に代表されるような財政再建派は、そのために政府支出を抑え込むために「緊縮派」と言われる。これは貧富の差及びその拡大を放置する方向性を持つから、新自由主義の括りに入れられる。

 一方、「減税真理教」は政府支出を行うための財源を抑制する点で、財政再建派と同じく貧富の差及びその拡大を放置する方向性を持つから、やはり新自由主義の括りに入れられる。

 山本太郎らはその矛盾を解決するために「ジャパニーズMMT」を論拠にしているとみられるが、これはあくまでも仮説に過ぎず実績はない。しかも「ジャパニーズMMT」は本家本元のMMT(現代貨幣理論)とはかけ離れたものになりつつあるとの指摘もされている。いつも書く通り、私はこの界隈には近づかないことにしている、というより人生の残り時間を、少なくとも日本版に限って信頼性が極めて怪しいと思われるガラパゴス的理論に割く必要を全く認めない。だからその理論の当否について論じることはできない。しかし、新選組の経済理論の指導者であるとみられる長谷川羽衣子が大絶賛したイギリスのリズ・トラス保守党政権が7週間で瓦解した事実を私は重視する。その結果野田佳彦のイギリス版みたいな緊縮派ではないかと私が勝手に思っている同じ保守党のリシ・スナクに取って代わられたが、スナクもまた当然ながら不人気を極めていて、イギリスでは次の総選挙で保守党から労働党への政権交代が起きることはほぼ確実だとみられている。トラスもスナクもともに保守党の政治家であることも示唆的だ。

 このあたりが日本の政局を予測する上でも大きなヒントになると思うのだがどうか。以上はもちろん素人の勘に過ぎないが。