kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

2014年12月の衆院選で田母神俊雄は得票率18.5%を記録していた

 田母神俊雄が2014年衆院選で得票率18.5%だったことなんかすっかり忘れていた。

 さっき検索語「古谷経衡」でブログ内検索をかけたら下記記事がヒットした。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 記事の引用は省略する。言いたいのは、今回の飯山の得票率14.2%は、10年前の田母神が東京12区で得た18.5%には及ばなかったということだ。

 東京でのネトウヨの比率が全国平均よりかなり高いことは周知だ。日本保守党がどうなるかは今後の推移を見るしかない。

 飯山陽は日本保守党の衆院東京15区総支部長を退任したそうだが、いうまでもなく衆院選以外の選挙に出るためだろう。「東京15区総支部長」であるからには衆院選に出なければならない。維新の金沢結衣が昨年12月の江東区長選に出馬できなかったのは、2021年12月に維新の東京15区総支部長に再任されていたためだ。

 飯山は、次は東京都知事選にでも出るのだろうか。

須藤元気が選挙戦の終盤に伸びたのは「ネットの力が強まっている」からか?

 須藤元気について。

 

 

 それはどうかな。

 選挙前の立民の内部調査で、一番票が取れるのは須藤元気だという話があったでしょう。つまり選挙の前には区長選にも出た酒井菜摘より好感度が上だったってことでしょ。

 それが正しかったってことじゃないかな。

 須藤氏が選挙戦終盤で伸びたのは事実ですが。

 まあこれは「誰が良いかわからないから地元の須藤さんにでも」という区民感情が出たというところではないかなあ。だってあまりにも以上な選挙だった一方、平均的な区民の感情はさめ切っていたわけだから。

ばら撒きか必要以上の緊縮か、二者択一しかない人には困りますね。「どうせなら、バブルの時に赤字国債対策をすれば良かったのに」と思うのは素人考えでしょうか?(管見人さんのコメントより)

 下記記事のコメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 生存ユニオン広島 (id:lifeunion)

私も税金の使い方や取り方の見直しが先だと思います。広島に落とし込むと例えば湯崎英彦知事による巨大病院構想より医療従事者の給料を上げるとか。お金を刷ることは否定しませんが、一方で使い道の議論がおろそかになってはいけない。個人的には消費税廃止は良いが、かわりにべらぼうなゼイリツノ物品税をお金持ちが買うマンションや高級車、特別地方消費税をお金持ち向けサービス飲食にかけるとかの議論もすべきと思います。

 

 管見

生存ユニオン広島さんのおっしゃる通りと思います。
ばら撒きか必要以上の緊縮か、二者択一しかない人には困りますね。

不思議なのは、バブル崩壊後に財政再建論がやかましくなったことです。
ニュース番組で、「赤字国債がヤバいから何とかすべし」という主張を聞いたのもその頃だったかな。
その頃、橋本政権が消費税率を5%に上げて景気回復の腰を折った記憶してます。
「どうせなら、バブルの時に赤字国債対策をすれば良かったのに」と思うのは素人考えでしょうか?

 

 前者の「生存ユニオン広島」さんはさとうしゅういちさん。「べらぼうな税率の物品税をお金持ちが買うマンションや高級車、特別地方消費税をお金持ち向けサービスにかけるとかの議論」がなされ、それで消費税減税ないし廃止分の税収が賄えることが示されるなら、私もおそらく消費税減税(または廃止)に賛成するでしょう。現在はそれらの議論がおろそかにされて「消費税減税(廃止)」のワンフレーズポリティクスと化しているようにしか見えないので支持できませんが。

 後者の管見人さん、こちらは弊ブログのコメント欄常連の方ですが、「待ってました」と言いたくなりました。

 私はおそらく管見人さんより年長なので、財政再建論が既に1970年代に盛んに言われていたことを覚えています。当時の言い出しっぺは福田赳夫大平正芳でした。日本の景気はといえば、1973年までは高度成長期、74年から78年までがおおむね不況期で、特にその前半は「スタグフレーション」、つまり不況下の物価高の時代でした。しかし大平内閣時代の1979年は好況期でした。佐藤内閣で福田赳夫財政再建を言い出したのが確か1970年頃、大平正芳が一般消費税創設を争点にして衆議院を解散しようとしたものの、それが不評を買うと撤回するなど元を左右にしたために衆院選に敗れたのが1979年でしたから、二人とも好況機に財政再建を目論んだ点では教科書通りでした。ただ、清和会も宏池会も基本は「小さな政府」論に立脚する財政右派である点を忘れてはならないと思います。福田も大平も大蔵官僚上がりの人でしたし。ですから弊ブログはブログ『日本がアブナイ!』などが待望する宏池会と立民の連立に強く反対します。清和会はそれに加えて極右なので論外ですが。

 で、私が「待ちに待った」と書いたのは、コメント中で赤字ボールドにした

どうせなら、バブルの時に赤字国債対策をすれば良かったのに」と思うのは素人考えでしょうか?

という部分であって、弊ブログは管見人さんのご意見と同じことをこれまでブログ記事に何度書いたかしれません。しかしこの主張にコメントをいただいたことは、私の記憶では一度もありませんでした。

 でも、財政の基本だと私が思っている事柄に忠実に考えれば、好況期にこそ引き締めをやって財政再建すべきだというのは当たり前であって、それなのに時の竹下登政権は「これだけ税収が多いなら使うのは当たり前」とばかりバラマキ政策をやったわけです。これではバブルが加熱した方が当たり前で(竹下政権は火に油を注いでいたわけです)、その事態を招いた竹下内閣は後世から厳しく批判されて当然だと思います。

 しかし、今の「積極財政派」から当時の竹下政権を批判する声はほとんど聞きません。

 一方、今の「財政再建派」から不況期に財政再建をやろうとして1998年の参院選に惨敗した橋本龍太郎政権を批判する声もほとんど聞きません。

 これでは、両派とも全く信頼に値しないとしか私には思えません。

 管見人さんが仰る

ばら撒きか必要以上の緊縮か、二者択一しかない人

ばかりであるようにしか見えないわけです。

2022年の元号新選組代表選に出馬した古谷経衡氏が「新党くにもり」と新選組は共闘するなと力説

 そうか! 古谷経衡氏は2022年に行われた元号新選組の代表選に出た人だったなと、氏のXを見ていて思い出した。

 

 

 埋め込みリンクでは文章が切れてしまっているが、古谷氏は

「消費税廃止」だけでれいわ新選組が共闘するなら、絶対に内紛になるし、双方の支持者を失うだけです。

 

悪いこと言わないから、この両者は手を組まないほうが良い。今から言っておきます。

と書いている。私が両党が対消滅すれば良い、つまりどちらも「内紛になるし、双方の支持者を失」えば良いと思っていることはいうまでもない(笑)。

 上記古谷氏のXは、チャンネル桜(新党くにもり)の下記Xへの反応だった。

 

 

 古谷氏のXに戻る。

 

 

 

 上記Xへの下記反応に注目した。

 

 

 そうか、そんなことがあったのか。

 それである時期から急に石垣氏が新選組信者界隈からボロカスに言われるようになったんだな。私はそんな経緯を知らなかったからびっくり仰天したものだ。

 

 

 確かにそんな傾向はある。もっとも立民にも共産にも同様の傾向はあるかもしれないが。でも新選組にはそれに加えて、仮説に過ぎないとしか私には思えない現代版MMT理論を金科玉条にしているかにみえる危うさがある。謙虚さがないんだよ。

 

 古谷氏のXに戻る。

 

 

 悪いが笑ってしまった。

 まあ古谷氏も十分右派の人だから、新選組が「進歩的」政党とはいえないことは確かだろう。もっとも「進歩派」という言葉自体、今や意味をほとんど持たなくなっていると思うけれども。

酒井菜摘氏が昨年12月の江東区長選に出馬する意思を仲間に表明しようとした時、支持を表明した区議は高野勇斗氏だけだった

 立民・高野勇斗江東区議のXを紹介する。

 私は江東区の立民区議の間で分裂劇があったこと自体は何かで目にしたことがあって知っていたが、詳細は知らなかったし、正直言ってあまり関心もなかった。区長選では酒井氏に投票したものの、所詮は支持政党なしの人間に過ぎないからだ。

 だから、立民区議たちの分裂がどうやら昨年12月の区長選への酒井菜摘区議(当時。元衆院議員)の立候補にあったらしいことに気づいたのはつい最近だった。そこからいろいろ、こうでもあろうかと事情を推測(憶測)したことはいうまでもない。そして下記高野区議のXを読んで、やはりそういうことだったかと思った。私の推測はほぼ正しかった。

 高野区議のXは下記。

 

 

 以下にXの前半を引用する。全文は上記にリンクしたXを直接参照されたい。

 

【「悔し涙を嬉し涙に変える」の本当の意味】本日は晴天の下、有明防災公園で皆さまとお会いでき嬉しかったです。酒井なつみも多くの人に迎えられてお祝い頂き、終始笑顔でした。この半年間は、酒井なつみと高野はやとの悔し涙を嬉し涙に変える戦いでもありました。何度見たかわからないほどの酒井なつみの涙。この「悔し涙」ですが、実は区長選に落選したことではありません。区長選に落選した時に本人は泣いてないし、次の日の朝も至って冷静でした。それは結果がわかっていたからかもしれません。もちろん2人とも汗を流し本人は命を削って一生懸命にやりました。ですが、悔し涙を流したのは、もっと前に遡ります。

 

それは、江東区議会の会派控室で酒井が、区長選への出馬を会派のメンバーに表明しようとした時です。その時の対応に対し、私も初めて声を荒げ、最後に支援を求めましたが、会派の控室内に酒井の支持をその場で表明する人は誰一人いませんでした。酒井と私だけ控室を後にしました。この瞬間こそがまさに「悔し涙」と表現しています。それから約半年後。ついに酒井なつみの嬉し涙を見ることができました。開票立会人だったので事務所におらず、動画やボスである蓮舫から送ってもらった写真で見ることになりましたが。

 

今回の補欠選挙でも、区議会において会派ごとの支援する候補は分かれました。

 

だがしかし、私はさまざまな場面や個々の政策においても、立憲民主党を応援しなかった方々とも議論して協調できるところはしていきたい。(後略)

 

URL: https://twitter.com/takano_hayato38/status/1786290838080995777

 

 私が想像した通り、酒井氏を正面切って応援したのは高野区議だけだった。

 その後、酒井氏が出馬表明した後には、高野区議以外にも酒井氏応援をXにポストした区議もいたが、その人でさえ高野区議が興した江東区議の立民会派には入らなかった。そして衆院補選では誰を応援することもなく中立を守った。

 新しいことに挑む時の周囲の態度とはこういうものだ。

 区長選出馬表明の時には応援したのに衆院補選では中立を守ったのは、前者の場合あとから都ファ系の候補(大久保朋果現区長)が出てきたのに対し、後者の場合は同日の発表とはいえ先に都ファ系の乙武洋匡が出馬表明したのに挑む形で酒井氏が出馬表明したからだろう。つまり、区長選では最初は小池百合子に弓を引くつもりはなかったであろうのに対し、衆院補選ではあからさまに小池に弓を引いたからだろうというのが私の推測(憶測)だ。現区長がほかならぬ都ファ系の人だから、衆院選都ファに挑む候補を応援する態度表明はなかなかできなかったのではないだろうか。

 私は、高野区議が蓮舫野田佳彦G)の元秘書であることを知っていたので、従来はあまり評価していなかった。昨年春の最初の区長選で木村弥生氏(元区長)を応援したのもマイナスポイントだった。

 しかし、今回の衆院補選で高野氏を大いに見直した。

 そういえば、 7月の都議補選に高野氏が出馬するとの噂があるようだが、それは本当なのだろうか。

ネット軍師は「共産と組めば中間層が離れる(維新にしろ)」と執拗に繰り返すが、酒井候補の得票で多かったのは無党派、立憲共産の方が維新より中間層支持はずっと多い。(Gl17氏)

 弊ブログの下記記事にいただいたブコメより。「より」といってもいただいたのは1件だけだが。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

日本維新の会が候補者を出せば出すほど、保守票が割れて、立憲民主党が優位になって来ます。逆に、自民党と立憲民主党の一騎討ちの方がキツイです。維新との候補者調整など一切不要です。橋下徹氏が言うことには説得力はありません。(池戸万作氏のX) - kojitakenの日記

ネット軍師は「共産と組めば中間層が離れる(維新にしろ)」と執拗に繰り返すが、酒井候補の得票で多かったのは無党派、立憲共産の方が維新より中間層支持はずっと多い。自民不支持の層と第二自民の相性はそりゃねェ。

2024/05/04 02:04

b.hatena.ne.jp

 

 記事で取り上げたNHK出口調査は、特に無党派層での酒井菜摘候補への投票率が高い結果ではあったのだけれど、他社の調査を見ても、2割強(毎日)から3割強(NHK)の範囲で、毎日の調査で須藤元気が微差でトップだったのを除いて、いずれも酒井候補(現衆院議員)が一番獲れていた。特に、維新の金沢結衣と都ファ民民の乙武洋匡に対しては大差をつけていた。

 このことから、少なくとも東京15区では「『共産と組めば中間層が離れる(維新にしろ)』と執拗に繰り返」した「ネット軍師」の主張が間違っていたことが示されたといえる。

 

 維新の脅威に日々苦しめられているであろう、兵庫県在住のぷろもはん氏も下記Xをポストしている。

 

 

 上記は、まる氏の下記Xを受けてポストされた。

 

 

 まあこれが妥当な認識だろう。

 東京は、15区に限らず小池百合子が何か言い出したら民民はひたすらそれに付き従うだけというのがパターンだったので、立民と民民とが手を組むこと自体があり得なかった。

 私はこれまで、どうやら中国地方出身で首都圏に在住らしい、さる泉健太支持の方がたまたまTwilogを使っておられるので、それを見て泉支持者の言説を把握しようとしていたが(これをやったのは、私が長くXのアカウントを持っておらず、なかなかXのポストにあくせすできなかったからだ)、その方はご自身の考え方は右派よりもリベラルに近いので、立民右派支持層のサンプルであるとはいえなかった。

 それを痛感したのが補選を受けて本当の立民右派支持層のXを目にした時であって、彼らはいかに立民と共産を引き離すかなどという議論も行っていた。そのうち酒井氏がdisられたのを目にして気分が悪くなったのでそれ以上見るのを止めたが、立民がそういう支持層も少なからず抱えていることはよくわかった。しかし、だからと言って党が割れてしまえば良いというものではない。なぜなら衆院選小選挙区制中心の選挙制度をとっているからだ。弊ブログは比例代表制をベースにした制度に変えるべきだともう20年近くも主張しているけれども、当面は現制度下で衆院選が行われるので、制度に合った戦い方が求められるのは当然のことだ。

 2012年に小沢一郎民主党を割ったが、あれも小沢が割りたくて割ったのではないと私は考えている。あの年初めに、「このままでは次の衆院選に勝てない」と考えた小沢グループの議員たちが「新党きづな」だったかを作って分裂して出て行ったが、それは小沢が民主党の代表選に勝ち抜く可能性を陣笠議員たちが自ら潰す愚挙だった。結局小沢は無能な部下によって党分裂に追い込まれたと弊ブログは断じた。そして「日本未来の党」に合流した「新党きづな」の議員は全員落選するだろうと予想し、その通りの結果になった。それどころか、きづなに加わらなかった小沢グループの議員もほぼ全員が落選し、2012年の衆院選日本未来の党が得たのはわずか9議席だったのだ。

 ところで、いつもは前記右派には含まれない泉健太支持者にもポジティブに評価される元毎日新聞の尾中香尚里氏の下記記事(弊ブログも昨日紹介した)が、今回はスルーされている。

 

president.jp

 

 そりゃそうだろうなあ。尾中氏は「『希望の党』騒動がようやく終焉を迎えた」と書いたけれども、泉健太はその「希望の党」の側についた人だからなあと思ったのだった。

 もっとも昨日も書いたが上記尾中氏の記事には難点もある。私は下記ブコメを書いた。

 

なぜ自民も、維新も、小池氏も勝てなかったのか…衆院3補選が示す「自民にすり寄る野党勢力」の終わり 次期衆院選は「政権選択選挙」になる

立民への評価がやや高すぎるのが難点だが、共感できる部分の多い良い記事。潮目は昨年夏頃には既に変わり始めていた。東京15区民としては実に感慨深い。ブログ記事を書いた。<a href="https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2024/05/03/093339" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2024/05/03/093339

2024/05/03 09:44

b.hatena.ne.jp

 

 「立民への評価が高すぎる」ことは下記ブコメも指摘している。

 

なぜ自民も、維新も、小池氏も勝てなかったのか…衆院3補選が示す「自民にすり寄る野党勢力」の終わり 次期衆院選は「政権選択選挙」になる

改めて小池百合子-希望の党騒動は酷かったと再認識する。玉木・前原の軽率さと毒饅頭を食わなかった枝野の差は明らか/しかし立民の評価が高すぎる点については同案多数。泉健太体制、特にリベラルでもないだろ…。

2024/05/03 13:00

b.hatena.ne.jp

 

 東京都知事就任後の小池百合子は国政では2017年衆院選の「希望の党」騒動、2022年参院選東京選挙区への荒木千陽氏擁立、今回の衆院東京15区補選への乙武洋匡氏擁立にすべて敗れて3連敗だが、故石原慎太郎たちあがれ日本などで勝てなかったことが思い出される。

 しかし石原は都知事選では無敵だった。小池百合子都知事選では過去二度とも圧勝であり、今回の補選の結果にもかかわらず、都知事選での小池打倒は依然として非常に難しいと私も思うが、どうなるか。

 

[追記]

 書き忘れていた。前記兵庫県在住の立民支持者・ぷろもはん氏は、維新ともども新選組とも組めないと書いていた。

 

 

 

 

 関西出身だがもう長く東京に住んでいる人間としては、維新や新選組*1に加えて、ファ及び都ファとも絶対に組んではならないと思う。

 それを今回の補選で痛感した。小池百合子の音声が録音された電話がかかってきた時には、本当にぞーーーーーっとした。都議会で都ファが自公と一体になって立民や共産の都議が発した小池批判を議事録から削除する動議を出すなどの悪行は絶対に許せない。

 だから希望の党から立民に移った人たちに対しては偏見を持ち続けるし、今も小池から頼まれれば直ちに応じてしまう民民の玉木雄一郎など全く受け入れられない。

 もっとも私は立民支持者とまではいえないから、外野は余計なことを言うなと言われるかもしれないが。

*1:新選組は支持層の半分くらいはまともな人だと思うが、ネットでは変な連中ばかりが濃縮されている。

雇用情勢が良いなかでは、赤字国債に頼る安易な道は取るべきではない。雇用がひどくなり、ほんとうに赤字国債を出さざるを得ないときのために備えるべき。(黒川滋氏のXより)

 弊ブログは消費税の話はあまり書かないことにしている。それは税制全体の議論をしないで消費税の話だけをするようなあり方は有害無益だと考えているからだが、現在山本太郎衆院補選の東京15区で最後に須藤元気が2位に滑り込んだことで調子にでも乗ったか、消費税減税を武器に論戦を仕掛けようとしている気配が見られることから(宮武嶺さんのブログ記事のコメント欄にもその手のコメントがあった。コメント主はオザシン=小沢一郎信者=系の人と思われる)、少しだけ書くことにした。

 

 

 上記Xに「(不況時においては)国債発行も主な財源」とあるが、私は不況時であればそれで良いと思う。問題は不況時でもない時の赤字国債発行にある。

 それを指摘しているのがくろかわしげる(黒川滋)氏のXだ。

 

 

 上記Xに書かれた

雇用情勢が良いなかでは、赤字国債に頼る安易な道は取るべきではない。雇用がひどくなり、ほんとうに赤字国債を出さざるを得ないときのために備えるべき。

というのが普通の考え方だと思う。

 私は日本版MMTの議論が宗教じみているが嫌なので近寄らないことにしている。だから全然知らないのだけれど、不況時であろうが好況時であろうが赤字国債をどしどし発行しまくれ、というのが日本版MMTの教義の一つなのだろうか?

 好況時には財政再建を行い、不況時には赤字国債を「出さざるを得ない」というか出すことを辞さないというのが普通の政策だと思うのだが*1、どうも新選組はそれとは違う理論に基づいていて、それを消費税減税のワンフレーズポリティクスにすり替える詐術を使って「野党共闘」のイニシアチブを取ろうとしているのではないかと疑われる。

 これが「くにもり」や日本第一党に近いという倉辻さんの指摘はその通りであって、少し前に紹介した古谷経衡氏の記事にも「くにもり」と新選組の親和性に言及があった。

 

news.yahoo.co.jp

 

 以下引用する。

 

 また2020年に設立された政治団体『新党くにもり』は、反グローバリズム反自民党を鮮明にし、日本保守党関係者と緊張状態にある。従来「くにもり」は岩盤保守の中でも少数勢力とされていたが、近年では政治的進歩派(れいわ新選組など一部の野党)の支持層の一部に食い込んでいることから、こちらも無視できる数ではなく、巨視的に言えば反百田派に分類されてよい。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2968cce475c2c18b5435e61e3ec8053da9ef3b49

 

 くにもりの安藤裕は自民党時代には安倍派の政治家だった。山本太郎は以前からこの安藤を高く評価していて、総理大臣になってほしいなどと言っていた。くにもりは日本保守党に対しては敵対しているらしいが、安藤裕が自民党安倍派出身であることから明らかなように、安倍晋三を崇め奉る側に属している。そして自民党において親安倍かつ積極財政派の政治家として、高市早苗がいる。つまり、山本太郎高市早苗との距離は、さほど遠く隔たってはいない。

 左派の間にこんな説を唱えた人がいる。

 

三宅芳夫

 

衆院補選自民全敗か、やれやれ

 

 江東区は関係者からも「ぎりぎり」と言われて少し焦ったが、得票率30%だから、一応「勝利」とは言える。

 ただし、極右候補が三人、格闘家が一人出ての、「勝利」ではあるし、投票率の異常な低さを考えると、自公や維新へのオルタナティヴが可視化された、とは言い難い。基本は相手が「勝手に転んでくれた」。

 さて、国政レベルでは岸田で総選挙ができるのか、について自民の党内闘争がさらに激化するだろう。

 一つの悪いパターンは、連合をバックに、国民・立憲右派(場合によっては全体)、維新、自民を割れた安部派の「共闘」が成立すること。実際、経済安保法案などは与党の公明、立憲全体との「共闘」が成立している。

 これは選挙前でもあるいは選挙後でもあり得るシナリオ。もし、このブロックが政権を獲るような事態になれば、いよいよ破局への最終段階は「秒読み」になる。

 対する側は維新・安倍派排除を最低条件に、短期・中期で戦略を組み立てておくべきだろう。

 しかし、今は地平社「挙兵」に合わせた衆院自民全敗は、「幸先がよいこと」(山木攻略というところか)ということにする。

 

URL: https://www.facebook.com/miyakej/posts/1487754602173820

 

 この方は、連合をブリッジにして、自民党を追われた安倍派と民民・立民右派(あるいは立民全体)・維新が「共闘」する場合を想定し、それに警戒せよと言っているようだ。

 しかし、申し訳ないがその想定はリアリティを全く欠く。懸念するとしたら、自民が分裂した時に、宏池会と民民と立民が組むことだ。この場合には安倍派と維新は連携のの埒外になる。そして、新選組は参政党などと一緒に安倍派や維新と連携する可能性がある。

 昨日遅く、ブログ記事の下書きをしながら、自民党の立場に立った場合、どうやったら東京15区で酒井菜摘を倒すことができるだろうかというケーススタディをしていた。私はもちろろん酒井氏を応援する側に立つ人間だが、敵だったらどういうことを考えるだろうかと思いを巡らせたのだった。そうしたら、今回の補選で2位に食い込んだ須藤元気を自公が担げば酒井氏に勝てることに気づいた。その場合に、新選組と参政党が自公と組む可能性が出てくる。もちろんそうなったら櫛渕万里新選組を離れて立民に加わるだろうけれども。須藤氏は特にリベラルでないばかりかむしろ保守派に近いので、自民党との相性は決して悪くないはずだ。

 宏池会と民主系との共闘については、ブログ『日本がアブナイ!』がよく待望論を書いている。民民の玉木雄一郎は同郷(香川県)の大平正芳を敬愛しているし、立民の枝野幸男も「保守本流」と言いたがる。保守本流宏池会の人たちが形成する集団を指すことは常識だ。そして立民支持層には宏池会流の財政再建志向が強すぎる人たちが多い(私はそれには批判的だ)。以上、どう考えても民主系と距離が近いのは宏池会の方だ。

 これに対して維新や新選組や参政党が近いのは安倍派の方だ。だから、三宅芳夫氏が「維新・安倍派排除を最低条件に」と仰るなら、より強く警戒すべきは民民や立民ではなく元号新選組(や参政党)だということになる。

 古谷経衡氏は新選組を「進歩派」と評しているが、山本太郎の自己認識は「保守ど真ん中」だから右翼の側面もある。党(組)に左寄りの部分が目立つのは、支持層に新左翼を多く含む左側の人士が多いからに過ぎず、山本自身の志向は2013年の天皇直訴に典型的に見られた通り、極右的な傾向すら含んでいる。政治勢力全体として見ても、新選組民族主義的なあり方は相当に危険である。また外交や安全保障政策では新選組は日本で唯一の親露・反宇の政党だが、これに至っては致命的なまでに危険なありようだ。

 最近、しんぶん赤旗新選組の経済政策を批判する記事を紙面に掲載したが、これは最近の共産党には珍しく良い傾向だと私は評価している。

 なお、私は維新や安倍派を含むあり方は最低最悪だと思うけれども、それと同時に宏池会と民民と立民の連携が生じたとしたら、それも十分すぎるくらい有害だと考えている。

*1:不況時でも国債発行をケチって財政支出を抑えようとする流儀が本来「緊縮派」として批判されるべき対象だと私は理解している。現在の山本一派による「緊縮派」のレッテルは、それとは用法が違っているとしか私には思えない。