社民党員から見た衆院選の結果と「野党共闘」について。まことん氏のツイートより。
野党共闘には様々な歴史的背景がありますが、組織力が低下した共産党と、同党の票と組織力を取り込みたい民主系の戦術的提携という面も色濃いです。そういうテクニカルな提携が有権者に見透かされた面もあると思う。山口二郎氏も共闘を投げ出しそうだし、各党が野党共闘を再検証すべきです。
— まことん🌹 社会を変えよう (@makotonch) 2021年11月2日
野党共闘のために各党、特に共産党は自党の本来の主張を抑えてきた面があります。そういう共闘ありきの政党のあり方が良いのか。野党共闘から一線を引いた国民民主、共闘に加わりながらも独自性が強いれいわが伸びた事実も踏まえ、現在の野党共闘のあり方は検証されるべきです。
— まことん🌹 社会を変えよう (@makotonch) 2021年11月2日
共産党の幹部級から野党共闘の見直し論は出ないと思います。高齢化と機関紙部数の低下など組織体力の衰えを共闘でカバーする戦略以外のビジョンが見えてないはずなので。社民党は現在の共闘が自党勢力の伸長に寄与しているのか、キレイゴト抜きで検証し、その上で他野党との提携を戦略的に考えるべき。
— まことん🌹 社会を変えよう (@makotonch) 2021年11月2日
「野党共闘により小選挙区で接戦で持ち込めた」論。確かにそうでしょうが、それで利を得るのは、ほぼ立憲。アライアンスはそれに加わる全ての組織に実利が無ければ意味がないはず。社民党には本当にメリットがあるのか。セクト主義的ですが、立憲野党総体が負けた今こそ、特に社民党は再考すべきでは。
— まことん🌹 社会を変えよう (@makotonch) 2021年11月2日
引用した最後のツイートの指摘は本当にその通りなんだよなあ。
私は今回比例票を社民に入れたのだが、それは突然「野党共闘」の候補者を大田区から持ってこられたためであって、選挙区ではその井戸まさえ(正枝)候補に投票したが、比例票は立民と共産に抗議する意味を込めて社民党に入れた。今回増えたらしい社民の票には、こういう有権者の一票もある。ちなみに私は数か月前には、民民に一時すり寄った福島瑞穂に腹を立て、社民党には入れてやらないとブログで宣言までしていたのだった。
しかし、社民党のように得票力が(今回は別として)すっかり落ちてしまった政党にとっては、まことん氏が示唆する通り「野党共闘」に参加するメリットは何もないといっても過言ではないだろう。
「共闘」はwin-winでなければ成り立たない。小選挙区制のせいで自民と立民の議席数には大差がついたが、まさにその同じ小選挙区制のせいで立民と他の野党の議席数にも大差がついた。
これをいかにwin-winにするか。その回答は、少なくとも「野党共闘」の長期目標として政治制度の再改変を掲げることしかないと考える。渡辺輝人弁護士は「選挙制度改変の議論には意味がない」と仰るが、少なくとも長期的な目標として掲げない限り、毎回こんな努力をして徒労に終わるのかということになる。
今の選挙制度の弊害を指摘し、あるべき選挙制度を語る議論は個人的には好きなのだが、現状、意味がない。次に選挙制度が変わるのは、立民が政権を取り、かつ、共産党が躍進するときですよ。政治学的にそうらしいので。そんなのは現状、絵空事だから選挙総括にはならない。
— 渡辺輝人 『新版 残業代請求の理論と実務』9/29発刊! (@nabeteru1Q78) 2021年11月1日
まあ選挙の総括にならないというのはその通りだが。
あと、特に自称中道だの民主・民進系右派だのオザシンだの、あるいは民主・民進系の「リベラル」派においてさえも選挙制度再改変の話を嫌がる向きが非常に多いが、そういう人たちには、上記一連のツイートでまことん氏が提起しているような、たとえば社民党のような得票率が落ち切った(失礼! しかし同党はこれまでの長期低落に対する総括が全くできていないと私は思う)政党に対して、どのような見返りを提供できるというのだろうか。その案を示す必要がある。それができないのなら彼らは「下駄の雪は踏みつけにしてやれば良いだけ」と思っているとみなすほかない。