kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

社民党などの小政党は衆院選を比例代表制をベースにした制度に再改変するとともに、自らの政党が得票率5%以上を固定票として確保できる力をつけることを目指すべきだ

 下記記事のコメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 suterakuso

少しずれるのですが、昨日、まことん氏のツイートに、一人、ひっそり、次のようにブコメをつけたのでした。

https://twitter.com/makotonch/status/1626115525184229376
>まことん┃働きながら吼える中年男
@makotonch
「階層分化が進む現在の日本」において、二大政党制では、民衆の多様な指向性を掬い上げないし、「政治改革」後のここ30年の歴史そのものが二大政党制を否定しています。個人的には、共産党社民党、「れいわ」などは政権入りに拘らず、独自性を維持しつつ、緩く民主系と共闘すればいい、と考えます。
>> ̄(=∵=) ̄ kunie@kunie15·2月16日
同時に、それは現在社民党が置かれた状況に至る道でもある、そのことに対する覚悟が必要となります。民主(系)は(一億総中流意識)を前提とした中産階級のための政党であり、階層分化が進む現在の日本における民意を集約し統合する政党には成り得ないという理解を出発点にする必要があると思います。 twitter.com/makotonch/stat…<<
午後4:05 · 2023年2月16日<

>だからこそ理念重視派、多様性重視派、再分配重視派は、小選挙区制の廃止で一致して訴えを広げないとね。

 

 この件に関しては、私も当該まことん氏の下記ツイートを見た時にsuterakusoさんと同じことを思いました。

 

 

まことん┃働きながら吼える中年男 on Twitter: "「階層分化が進む現在の日本」において、二大政党制では、民衆の多様な指向性を掬い上げないし、「政治改革」後のここ30年の歴史そのものが二大政党制を否定しています。個人的には、共産党や社民党、「れいわ」などは政権入りに拘らず、独自性を… https://t.co/TZPpfOoAoO"

だからこそ理念重視派、多様性重視派、再分配重視派は、小選挙区制の廃止で一致して訴えを広げないとね。

2023/02/16 21:40

b.hatena.ne.jp

 

 まあ衆院選小選挙区制を廃止して比例代表制をベースにした選挙制度に再改変すべきだというのは弊ブログの一丁目一番地の主張ですから当然ですが。よってsuterakusoさんのブコメには「はてなスター」を進呈しました。

 私は野党共闘を推進した「市民連合」の最大の誤りは、選挙制度再改変を長期的でもあっても目標に掲げることをしなかったことだと考えています。短期的には民主系政党、特に野党共闘の陰の言い出しっぺではなかったかと疑われ*1、かつ市民連合共産党野党共闘を言い始めた2015年にはまだ政界に対して強い影響力を持っていた小沢一郎に対する忖度があったんじゃないかと疑ってますけど。もう過去形で書いても良いと思いますが、小沢という人は本当に百害あって一利なしの政治家でした。私は小沢を安倍晋三と同格の政治家として極めてネガティブな評価を下しています。

 社民党についていえば、比例代表制をベースにした選挙制度だと必ず「足切り」の話が出てくるわけで、私はドイツの小選挙区比例代表弊養成に定められている5%では厳しすぎるので現行の政党要件の2%のままでも良いと思いますけど、比例代表制をベースにするからには足切り条件の厳格化の話が出てくるのは必定ですし、導入を狙う側も最低でも3%程度の足切り条件になる覚悟はしなければなりません。もちろん目標としてはドイツ式でも足切りにかからない5%を固定票として確保できる状態を目指さなければならないと思います。

 つまり社民党(に限らず小政党は)比例代表制をベースにした選挙制度への再改変とともに、ドイツ式の5%の足切り条項が導入されてもそれをクリアできるだけの大きな政党になる(というより戻る)ことを目指さなければならないと考える次第です。

 多様性重視ももちろん必要ですが、政治に限らず社会での交渉に妥協はつきものであるのは当たり前で、多様性重視派も「大きな塊」派との妥協を強いられるわけですから、好き勝手なことを言い放つだけでもダメということでしょうね。もちろん妥協の前には各自が好き勝手なことを言い放つ状態から始まるのは当然で、だから現在話題の「民主集中制」ももともとは「批判の自由と行動の統一」を掲げています。あれは「分派の禁止」などという馬鹿げたことを金科玉条にしているからおかしなことになるだけの話であって、もともとの(レーニン*2の)理念まで間違っているわけではないと考えますが、まあこれは別の話ですよね。

 昨年の参院選では私も社民党の政党要件確保を重視して秋葉忠利氏の名前で比例区に投票し、どうせ当選するのは私が全く支持しない福島瑞穂だろうがそれでも止むを得ない、社民党の政党要件維持の方が大事だと考え、実際その通りの結果になりましたけど、そんな低レベルではお話にならないわけです。

*1:例えば1990年代の「政治改革」の頃から小沢一郎山口二郎との関係は周知だ。

*2:一般論としてレーニンを批判の対象から外す(=神聖不可侵とする)こと自体には弊ブログは反対だが、民主集中制に関してはレーニンを批判の対象から外しても構わないのではないかと考えている。