kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「ガフの息子」がやられた

 オリックス対ヤクルトの日本シリーズ第1戦、ヤクルトが金星を挙げる寸前で「ガフの息子」マクガフ*1が一死もとれずに3失点して初戦を落とした。

 山本由伸と奥川恭伸の投げ合いは、6回表にヤクルトが先制して、この回までで112球を投げた山本を奥川より先に降板させたが、7回裏に奥川が中日にいたことのあるモヤに同点ホームランを浴びた。しかし直後の8回表に村上が勝ち越し2ランを放ち、その裏に清水がオリックス打線に粘られて30球以上を費やしたのを見て、あの打線を7回1失点に抑えた奥川は大したものだったんだなあと思った。そして最後にマクガフが出てきた時には嫌な予感がした。というのは、私が生中継でマクガフを見るのは実に久し振りなのだが、前回見た時には満塁で出てきて走者一掃の二塁打を浴び、石川雅規の勝ち星を消していたからだ。この投手はかなりの頻度で炎上することがあり、今年はその頻度が少なかったとはいえ、阪神スアレスや広島の栗林のような絶対のリリーフエースとはいえない。

 結局マクガフは一死も取れずに逆転サヨナラ負けした。無死一、二塁で犠打野選をやった時点で負けたと思った。というのは、2年半前の走者一掃のシーンがいやでも思い出されたからだ。あの試合は8回裏に、石川に2失点、梅野に3失点がついてマクガフは無失点だったばかりか味方打線の再逆転で勝利投手になったが、今年は9回に出てくるクローザーをやっているからそうはいかない。

 マクガフは責められない。本来なら8回を任せるセットアッパーが適任の投手だと思うが、今年は石山太稚が不調なのでクローザーを任された。ヤクルトは毎年のように救援陣が手薄といわれていたが、今年はセットアッパーの清水とクローザーのマクガフがうまく機能した。もちろん阪神や広島と比べると失敗が多かったし、前回ヤクルトが優勝した2015年のオンドルセクとバーネットのコンビの安定感とも比べものにならない。阪神との優勝争いは、阪神の守乱とヤクルトの救援陣の乱れのどちらがより多く起きるかの勝負だった。結局清水とマクガフが大方の予想以上によく踏ん張ったからリーグ優勝できたし日本シリーズにも出られた。

 しかしセ・リーグでは通用してもパ・リーグの優勝チーム相手にはやはり厳しい。8回裏に清水がずいぶん手こずっていたのを見て、9回に出てくるマクガフは大丈夫だろうかと心配したが、不安がものの見事に的中した。

 来年はマクガフに8回を任せられるような救援陣の布陣を敷けるようでなければ苦しいのではないか。

 今シリーズ? 1勝できれば良い方じゃないかな。今日喫した1試合15三振は9回で終了した試合としては過去最多を2つも上回るシリーズワースト記録だったらしい。

 第1戦は予想以上の善戦はしたけれども、負けは負けだ。実力の差は決して小さくない。オリックスの地力は、阪神や、ましてや読売とは比較にならないと思われる。

*1:Scott McGough。彼はアイルランドアメリカ人。