kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナ第6波、1/6の新規陽性者数7日間移動平均値は前週の4.33倍/「地位協定で直接に検疫法の適用が免除されているというわけでもない」(松竹伸幸氏)

 新型コロナ第6波の昨日(1/6)の国内新規陽性者数は4475人、12月31日からの7日間移動平均値は1535.9人で、12月24日から30日までの7日間移動平均値353.3人の実に4.33倍に達した。昨日記録した前週比3.00倍を大きく上回り、3日連続でワースト記録を更新した。この7日間も前の7日間も年末年始休暇の期間を含むので、誤差が大きいとはいえ影響が打ち消し合っている。聞きしに勝るオミクロン株の感染力だ。新規陽性者数の7日間移動平均値は、既に第1波に続いて第2波をも超えた。第3波及び第4波を超えるのも時間の問題だ。

 昨夏のワクチン2回接種ではもはや感染を防ぐ効果は2割ほどしかないが、重症化抑制効果は5割ほどあるという。また、大阪で医療崩壊を引き起こした第4波の原因となったアルファ株はもちろん、昨夏に東京五輪を開催して感染爆発を引き起こした第5波の原因になったデルタ株*1よりも毒性が弱い可能性はどうやら高そうだ。しかし、塵も積もれば山となる効果で医療崩壊を引き起こす可能性があるので楽観は禁物だ。

 テレビのニュース番組を見る度に思うことだが、ことに感染拡大初期においては画面に映すフリップは対数グラフにすべきだ。対数グラフを見れば、感染の波の立ち上がりは早期に波の立ち上がりを判断・確定して対策を講じることができる。テレビの報道だの吉村洋文だの一般ブログだのは今頃になって悠長に「第6波の入り口に立った」などと言っているが、第6波の立ち上がりが明確に認められたのは昨年12月中旬なのである。弊ブログは昨年12月19日に下記記事を公開した。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 第6波の立ち上がりについては、下記の文章に明記した。

 

 第6波(と、もう言い切っても良いだろう)をもたらしているオミクロン株の毒性は比較的低い可能性が高いといわれているから、第6波と昨年冬の第3波の致死率も比較したい。第3波の致死率は1.98%だった。

 なお、第6波の立ち上がりが他の国々より遅らせたことにもっとも大きく寄与したのは前首相・菅義偉の退陣だろう。(後略)

 

出典:https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2021/12/19/090826

 

 12月19日というと、今から3週間近くも前だ。弊ブログが記事を公開したのも、決して「いち早く」というわけでもなく、たまたまその日にNHKのデータを久し振りにプロットしたところ、第6波の立ち上がりが明確に認められたために記事を公開したに過ぎない。

 コロナの感染の波を抑えるのにもっとも有効なのは初動だ。感染が少ない時期にはグラフの表示は対数グラフのみにして、陽性者数の変化を敏感にキャッチできるくらいの工夫は、一般人にさえ求められると私などは思っているが、ましてや報道機関(特にテレビ)や政府、それに与野党は、その程度のことは常に意識していなければならないのではないだろうか。現状はあまりにも無能に過ぎる。

 一般人についても、立ち上がりの時期には「右」が根拠のない安心理論を撒き散らし、減衰が始まった時期には「左」が「本当は減っていない」と根拠のない危険理論を撒き散らす愚行はいい加減に止めてもらいたい。第5波の減衰期には、さる「左」(一昨年には「右」だった)のコメンテーターから、今の新規陽性者数の発表値は信用ならないからグラフをブログに公開しても意味がないという主旨のコメントをいただいたが、間違っていたのはコメンテーター氏の方だった。

 現在は第6波の立ち上がりの時期なので、「右」による愚行が幅を利かせている。何の根拠もなく「米軍は兵士の外出を禁じているはず」だとツイートした者がいたが、それは事実に反していたことが日本政府からアメリカへの申し入れによって明らかになった。一般人が何を米軍に「忖度」しているのかと呆れるほかない。

 

 下記は「沖縄の若者」を悪者にしようとする「本土保守」をおちょくったツイート。

 

 

 同じ方のツイートから。

 

 

 そう、「米軍を悪者にすることを許さないバイアス」は確かに強い。それは「保守」に限らず「リベラル」にも蔓延している。

 そんな風潮がアメリカよりも沖縄県いちゃもんをつける政府の某挙を許している。

 

 

 橋下徹に下記のようなことを言われているようでは「右も左も」どうしようもない。橋下は大嫌いなので記事の引用はしないが。

 

news.yahoo.co.jp

 

 なお、米兵への検疫の免除など日米地位協定には定められていない、と松竹伸幸氏が指摘している。

 

ameblo.jp

 

 記事の後半の部分を以下に引用する。

 

 確かに、「日本国の法令の適用から除外される」ことが書かれている。しかし、よく見ていただきたいのだが、免除されているのは「旅券及び査証」に関するもの、さらに「外国人の登録及び管理」に関するものだけである。

 

(中略)

 

 要するに、地位協定では、引用しなかった部分も含め、「検疫法」という用語は出てこない。したがって地位協定で直接に検疫法の適用が免除されているというわけでもないのだ。

 

 それなのに、米兵は入国時に日本の検疫を受けていない。それだけではなく、免除されているのは旅券とビザの取得だけなのに、基地に直接入るのをいいことにして、入国する米兵の名前や居場所もわからないのである。

 

 ところが、それが地位協定で決まっているかのように言われて、逆に、地位協定を改定しない限り、現在の問題が改善しないと思わされているのだ。ここにこそ、地位協定を理解する上で大切な問題がある。(後略)

 

(「超左翼おじさんの挑戦」2022年1月6日)

 

出典:https://ameblo.jp/matutake-nobuyuki/entry-12719737694.html

 

 橋下の言う「米軍に対して日本のルールをきちっと適用」することは現状の地位協定でも十分可能だということだろう。もちろん、日本政府がアメリカとの交渉で地位協定の破棄をカードにして揺さぶりをかけるくらいのことは、独立国家の政府であれば当然やってしかるべきことだが。

 右も左も「ソンタクズ」だらけではどうしようもない。

 

 なお「リベラル」たちが現在騒いでいる「CLP (Choose Life Project)」なんて名前すら知らなかった。この点に関してだけは「世に倦む日日」氏と同じ感想しか持てない。

 

 

 今年の参院選が思いやられますなあ。

 

*1:デルタ株の感染力はアルファ株より強いが、毒性はアルファ株ほどではないとされているようだ。