kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

参院埼玉補選の投票率、わずか20.81%。上田清司と立花孝志の対決ではそうもなるだろうよ

 参院埼玉補選の投票率は、わずか20.81%だった。立候補者が上田清司と立花孝志ではそうなっても全く不思議はない。私が埼玉県民だったとしても、この顔合わせなら私だって棄権するか白票を投じる。おそらく後者の行動をとるだろう。

 共産党とか山本元号党とかは、それぞれなぜ独自候補を立てなかったのだろうか。共産党は旧民主・民進系の政党に、山本党はN国党に、それぞれ遠慮でもあるのではないかと勘繰ってしまう。特に山本党は、このところ各種世論調査による政党支持率が大きく下がっており、1%を下回る数字が出ることが多い。もはや民心がかなり離反しているように見える。明らかに大きく失速していることに対してもっと危機感を持つべきなのではないか。同党にかなり批判的な私でさえそう思う。このままでは、一部の熱狂的な「信者」しか残らない政党に成り下がる恐れがある。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191027/k10012152651000.html

 

参院埼玉補選 前埼玉県知事の上田清司氏が当選

 

ことし7月の参議院選挙のあと初めての国政選挙となった参議院埼玉選挙区の補欠選挙は、前の埼玉県知事の上田清司氏(71)が初めての当選を果たしました。

参議院埼玉選挙区の補欠選挙の結果です。
上田清司、無所属、新。当選。106万5390票。
▽立花孝志、NHKから国民を守る党、前。16万8289票。
前の埼玉県知事の上田氏がNHKから国民を守る党の立花党首を破って初めての当選を果たしました。

上田氏は福岡県出身の71歳。旧民主党などで衆議院議員を3期務めたあと、ことし8月まで埼玉県知事を4期16年務めました。

選挙戦で上田氏は知事としての経験や実績を強調するとともに、地方を重視する政治を実現することや、行財政改革の推進、それに将来にわたって安心できる社会保障制度を確立するための議論を深めていくと訴えました。

上田氏は「埼玉県では赤字だった出資法人を黒字に転換することに成功した事例などがあり、そうしたことをふまえて国政の場で問題提起をしていきたい。私に与えられた使命をしっかり自覚して、県民のため、国家国民のために全力をつくしていきたい」と述べました。


投票率は20.81%で、7月に行われた参議院選挙を25ポイント余り下回りました。

補欠選挙を含め、これまでの国政選挙で投票率が最も低かったのは、
▼平成3年に行われた参議院埼玉選挙区の補欠選挙の17.80%です。
▼次いで、昭和62年の参議院神奈川選挙区の補欠選挙が19.40%、
▼昭和62年の参議院大阪選挙区の補欠選挙が20.70%などとなっていて、今回の補欠選挙は4番目に低い投票率となりました。

政党への所属「あるかもしれない」

上田氏は記者団から今後、政党に所属する考えがあるかどうか質問されたのに対し、「いろいろ活動する中で、選択肢はあるかもしれない。無所属で活動する中で限界やパワー不足を感じたらありうる」と述べ、含みを残しました。

民選対委員長「活発に議論を期待」

自民党の下村選挙対策委員長は「有権者の負託に応えるため、これまでの政治経験や実績を存分に発揮して、国政の舞台でますますご活躍されるよう念願している。われわれも今後、憲法をはじめとする国政上の諸課題について、活発に議論を交わしていくことを大いに期待したい」とするコメントを出しました。

国民民主代表「野党連携で戦ったことに大きな意義」

国民民主党の玉木代表は「われわれは参議院選挙後初となる国政選挙で、野党が連携して選挙を戦ったことに大きな意義があると考えている。この流れを確かなものとし、次期衆議院選挙に向けて、より一層の野党連携を構築し、政権交代に向けた選択肢を国民に示していく」とするコメントを出しました。
 
NHKニュースより)

 

 

現天皇は今生、今生、ど今生?/読売、日本シリーズでソフトバンクに4連敗

 少し前、ネトウヨが「ヒロヒト」を知らないと言って話題になったことがあったが、今度は「今上天皇」を「今生天皇」と誤記したネトウヨ(か一般人かはわからない)が大量発生したとのこと。

 

 

 この呟きの主も、元はネトウヨだったそうだ。以下プロフィールを引用。

 

政治、天文学、乗物全般あらゆる物に興味を持っており、広く浅くをモットーに日々精進をしております。 私自身以前は、在特会主権回復を目指す会の熱心な支持者であり、チャンネル桜の「二千人委員会」に参加するほどの バリバリの「ネトウヨ」でした・・ 今は贖罪を兼ねて日々生きています・・

 

 呟きの主が書いている通り、「今上」という字面だけ知っていて「こんじょう」と読まなければこんな誤記は出てこないだろう。

 でも「今生」って「今生の別れ」とか「今生の思い出」などの用法しか普通連想しないだろ。決して縁起の良い言葉ではない。ネトウヨの馬鹿さ加減には呆れるばかり。

 この件に限らず、「柏原発」や「微用工」、それに「トリエンナーレ毎年行ってる」(トリって何やねん!)などなど、ネトウヨによる珍語の発明は枚挙にいとまがない。馬鹿が群れ集まって肩で風切って歩くのが今の日本であって、その頂点にいるのが安倍晋三だ。

 

 

 

 なにやら、不穏な半世紀前の野球漫画を連想する人たちも。

 

 

sumita-m.hatenadiary.com

 

 この「今生天皇」の件は上記ブログ記事にて教えていただいた。

 

そうなんだ! ライターの今一生氏の陰謀ではないのね。
ゆくが男のど今生! と古寺多見氏*1を怒らせてみる*2
因みに、ネコ科の動物やスポーツ・ブランドに対して悪意はありません。

 

 ま、日本シリーズで読売が4連敗したことだし、勘弁してあげましょう。

 「読売が勝つ」という私の予想は大外れだったけど、こんなのは外れて良かった。しかし、あの巨大戦力を擁して2年連続でリーグ優勝できなかった球団の監督が持ち上げられるのは気に食わない。あの監督は、ちょっと守勢に回ったら意気消沈してしまうのが常で、だから3年前の日本ハムや今年の西武に大逆転優勝を許したわけだが、ヤクルトもDeNAも広島も読売も、ソフトバンクを守勢に追い込むことができなかった。いや2017年のDeNAだけはちょっと惜しくて、3連敗のあと連勝して第6戦も優勢だったけれども、救援投手の砂田が自らの拙守で余計な点をやったのが響いて、抑えの山崎康晃が打たれた9回裏のホームランが同点打になってしまった。あとの3球団は全然ダメで、中でも読売が一番ダメだったことが今回示された。丸が打線の足を引っ張って*1、最後の試合はグラシアルに決められるなんてどっかで見た記憶があるよな。そう去年の広島とソフトバンクのシリーズだ。去年は第1戦の9回裏途中から延長12回の試合終了(引き分け)までと第2戦、第6戦をテレビ観戦した。でも今年はついに生中継で床屋で数秒見ただけで、スポーツニュースでの映像も第1戦と第4戦しか見なかった。鬱陶しい見世物が早く終わってくれたのは幸いだった。

 もっとも読売は昨日(23日)の第4戦で先発した菅野が今年のポストシーズン8試合目にして初登板だったことからもわかる通り、年間通して本来のエースが不調の状態で戦っていたのであって、こんな球団をリーグ優勝と日本シリーズ出場を許したセ・リーグのレベルの低さこそ問題だろう。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 上記記事のコメント欄より。

 

id:Jiyuuniiwasate

 

ああ、あと日本シリーズについて言えば、
たしかブログ主も以前言及していたが、
どう考えても指名打者制度が圧倒的なハンデになってる。
あれを何とかしない限り、今後セパの格差はさらに広がるだろう。
個人的には、1リーグ制にして、
1ブロック4チームの3ブロック制で、
上位4チームでプレーオフをやるのが一番いいと思う。

 

 リーグ間格差がDH制の影響だというのは、檜原転石氏にコメント欄で指摘されたことでした。言われてみるとその通りで、アメリカでも昔はナショナルリーグが強くて、ヤンキースが属するアメリカンリーグは格下に見られていたものですが、アメリカンリーグのみDH制を導入してから長い月日が経って、今やすっかり両リーグの地位が逆転しているのでした。

 「1リーグ制で1ブロック4チームの3ブロック制」は、2リーグ制であることを除けばアメリカ式ですが、それが一番良いとは私も思いますし、それをこの日記に書いたこともあります。当然12球団総当たりですが、同一ブロックの対戦数を多くするという方式ですね。たとえば西地区にソフトバンク、広島、阪神オリックス、中央ブロックにヤクルト、西武、DeNA、中日、東北ブロックに日本ハム楽天、ロッテ、読売とかそんな分け方ですかね。これだと読売が中央じゃなきゃ嫌だとか言い出して横車を押し、ヤクルトは読売と交換されそうですが、まあ読売と別ブロックになれれば良いのでそれでも構いません。

 まあ2008年以降では唯一パ・リーグに二度勝っていた読売が今年惨敗したことによって、プロ野球のリーグ間格差の議論が活発になれば良いと思います。

*1:調べてみると、昨年の丸は日本シリーズで打率2割に終わった上、第3戦で4三振、第6戦で3三振を喫するなど、広島打線の足を引っ張りまくっていた。今年は第4戦の最後の打席で初安打と初打点を記録しただけで、これがなければ打率0割だった。

天皇教と日本シリーズに背を向けて

 昨日は昼前から用事があったが、それにかこつけてテレビを一度もつけなかった。私が中学生時代の一時期以来、ン十年ぶりに天皇制廃止論に転じたのは昨年で、それまでは長年「必要悪」として妥協し続けていたが、その頃でも私は天皇家の祭祀をテレビで見る気がいつも全く起きず、たとえばしんしんと雪の降る寒い日だった昭和天皇の「大喪の礼」の日には、一日中PCのゲーム「ウィザードリィ」をやっていた。前天皇の即位礼(1990年)や現天皇の結婚の儀(皇太子時代の1993年)の時に何をやっていたかは覚えていないが、テレビで生中継を見た記憶は全くない。ただニュースくらいは見たかもしれない(大喪の礼の日にはニュースも見なかった)。

 今回は夜のニュースさえ見る気が起きず、テレビをつけなかった。プロ野球の日本シリーズで読売が初戦から3連敗したのも、Twitterに「たかほー」が現れたことによって知った。今年は日本シリーズもまだ1分も見ていない。第2戦の夕方に床屋でついていたテレビの音声が3回表まで聞こえてきて、散髪代を払う時に画面が一瞬目に入ったから、数秒だけは見た*1。普段の年はレギュラーシーズンのプロ野球の試合はテレビで全くといって見なくなったが(そもそもテレビ中継をやっていない)、日本シリーズだけは見ていたものだった。しかし今年はソフトバンクと読売という嫌いな球団同士の対戦。それでもシリーズ開幕前には、少しは見てしまうのかなあと思っていたが、結局忌避の念の強さがまさって、見ようという気が全く起きなかった。ただ第1戦はスポーツニュースで少し映像を見た。今年のレギュラーシーズンで4位の千葉ロッテに歯が立たなかったパ・リーグ2位のソフトバンクの選手たちは、掛け値なしに「読売はロッテより弱い」と思っているかもしれない。

 即位礼の話に戻ると、昨日の用事ではずっと室内にいて、特に午後は地下にいたので東京の天気も知らなかったが、下記の馬鹿げたニュースに「天皇教」の信者たちがキャッキャと歓喜していたらしい。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191022/k10012143731000.html

 

即位礼正殿の儀の直前 雨上がり虹かかる

 

22日の都内は午前中、天気が崩れ、時折激しく雨が降りましたが「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」が行われる直前に雨は上がり、一時青空が見えました。

また、同じ頃スカイツリーにあるNHKのカメラは北の方角に虹がかかる映像をとらえました。

 

NHKニュースより)

 

 NHKもこんなのを「ニュース」として流すのかね。何考えてるんだ。それに虹って凶兆とされることもあるんじゃないか?

 そういえば安倍昭恵が何やら奇矯な服装をしていた件も話題になっていたようだ。

 しかし、今回の即位礼でまたぞろ安倍内閣支持率が上がるんじゃないのか。こういう馬鹿げた「国民感情」のうつろいは、もういい加減に止めてほしい。

*1:スコアは0対0だった。5回裏二死まで、両チームの先発投手がともにパーフェクトの投球だったらしいが、試合は先に継投に出た読売の救援投手陣が乱れて読売が負けた。

竹中平蔵「現代人は90歳まで働く」、安倍晋三「65歳まで働きたいと8割の人が願う」の新自由主義押しつけ発言に怒る

 竹中平蔵といえば、人身売買を生業とする「人民の敵」としかいいようのない「社会悪」そのものの人間だが、こいつがまたとんでもない妄言をかましたことで激しい非難の対象となっている。「現代人は90歳まで働くことになる」というのがそれで、事実上人々は死ぬまでこき使われ、搾取されるのだと奴は言っている。

 元記事にはリンクを張るのも汚らわしいから、記事についたはてなブックマークにリンクを張っておく。記事の評判についてはブコメを参照していただきたい。

 

b.hatena.ne.jp

 

b.hatena.ne.jp

 

 そういえば安倍晋三もこの竹中平蔵と平仄が合うような発言をしばらく前にしていた。所信表明演説で口にした「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っている」というのがそれだ。竹中平蔵の「90歳」よりはハードルが25歳低い。しかしこの安倍発言も大嘘だった。東京新聞毎日新聞が「ファクトチェック」をやり、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」も安倍発言のからくりを解説した。発表順を示せば東京新聞毎日新聞赤旗の順番だし、毎日の記事は例によって意地の悪い有料記事(無料では冒頭部分しか読めない)なので、ここでは東京新聞から引用する。だいぶ古く、10月5日の記事だ。なお記事中にこの日記でのNGワードが含まれているが、引用文なのでそのままにする。

 

https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201910/CK2019100502000158.html

 

<論戦ファクトチェック>「65歳超えても働きたい 8割」 基データは5割超 数字は誇張

 

 安倍晋三首相の四日の所信表明演説を、本紙がファクトチェック(事実確認)したところ、高齢者の就労希望について「六十五歳を超えて働きたい。八割の方がそう願っている」と説明した部分が、実際は五割超だった。八割としたのは回答者を「仕事をしている人」に限って統計を再処理した結果で、首相の説明は誇張と言える。

 政府によると、演説の基になったのは内閣府が二〇一四年度に実施した「高齢者の日常生活に関する意識調査」。全国の六十歳以上の男女約三千九百人が回答。何歳まで仕事をしたいかという設問で「働けるうちはいつまでも」は28・9%、「七十歳くらいまで」は16・6%、「七十五歳くらいまで」は7・1%、「八十歳くらいまで」は2・7%。合計すると55・3%で、八割を大きく下回る。

 この設問について内閣府は一七年版の「高齢社会白書」で、回答者約三千九百人のうち「現在仕事をしている人」の約千三百人に絞って再集計。「働けるうちはいつまでも」から「八十歳くらいまで」の四項目を合計すると79・7%になり、「約八割が高齢期にも高い就業意欲を持っている」と結論付けた。

 首相はこの結果を引用したとみられるが、「現在仕事をしている人」という前提条件を説明していないため、高齢者の八割が「六十五歳を超えて働きたい」と思っていると誤解させかねない。演説では、七十歳までの就業機会の確保を掲げており、社会保障費の支え手を確保するため、高齢者の働き手を増やしたい思惑が透けて見える。

 経済政策「アベノミクス」に関しては、雇用が改善した成果として「正社員は百三十万人増えた」と強調した。総務省労働力調査によると、正規で働く人は第二次安倍政権が誕生した一二年から一八年までに百三十一万人増えており、説明は正しい。

 だが、同じ期間中にパートやアルバイトなど非正規で働く人も三百四万人増加したことには言及せず。役員を除く雇用者全体に占める非正規の割合は一八年に37・9%へ上昇し、その多くが低賃金で生活に苦しんでいる実態には目を向けなかった。 (川田篤志

 
東京新聞より)

 

 以下に東京新聞記事と毎日新聞記事についた「はてなブックマーク」、それにしんぶん赤旗の記事へのリンクを示す。

 

b.hatena.ne.jp

 

b.hatena.ne.jp

 

www.jcp.or.jp

 

 65歳といえば、先月安倍晋三自身が65歳の誕生日を迎えた。しかし、昨今の台風などの災害に対する反応がいたって鈍い安倍の口から「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っている」と言われても説得力は皆無だ。しかも安倍自身、潰瘍性大腸炎という難病を抱えていて、現在は薬で病気を抑えているといわれるが、しばしば健康不安が取り沙汰される。そんな安倍自身が本心から発した言葉とは思えない。無論、安倍は官僚が書いた原稿を読み上げているだけなのだ。

 要するに、批判する言説を許さない「崩壊の時代」の独裁者・安倍晋三でさえ資本主義(新自由主義)のシステムにおける歯車の一つでしかないということだ。この新自由主義イデオロギー自体を無効化しなければならない。

東京五輪マラソンの札幌代替を検討できるのなら東京五輪開催自体を返上すべきでは

 東京五輪のマラソンを札幌でやるという話だが、こんなのは東京への五輪招致が決まった2013年に議論しとけよという感想しかない。2013年当時のこの日記を見返しても、招致決定直後には「TBSの『サンデーモーニング』でさえ奉祝ムード一色の報道」*1だと書き残していた。それが今日(9/20)の放送では、関口宏が「こんな話になるのは最初からわかり切っていた」みたいな言い方をしていたのだが、それなら会期が真夏に設定された時点で番組としてきっちり批判しておけよ、と思ったのは私だけではあるまい。

 それに猛暑で危険なのは何もマラソンに限らず、トラックの長距離走やサッカーの球技なども同じだろうに、それには何も対応しないのか、などなど疑問は尽きない。

 今からマラソンの札幌での代替実施を検討できるのであれば、東京五輪の開催自体を返上をすべきではないのかとも思う。

 マラソン会場を札幌に持って行かれそうになっている小池百合子は、「北方領土でやれ」などと、いかにも右翼人士らしい妄言を吐いたが、こんなジョークにならない妄言を吐く人物を選んでしまった東京都民として恥ずかしいし、こんなのを安倍晋三に対抗する人物として持ち上げたり「ワクワク」したりしていた「リベラル」たちのダメさ加減を思い出して改めて腹が立った。

ドラフト会議、奥川恭伸はヤクルト、佐々木朗希はロッテが交渉権獲得/気合いが入らないソフトバンクと読売の日本シリーズ予想

 先日のドラフト会議で、注目された佐々木朗希はパ4球団の競合の末ロッテに、奥川恭伸はセ3球団の競合の末ヤクルトにそれぞれ指名された。ヤクルトが競合で注目選手の当たりクジを引くケースはあまり記憶にないので、読売と阪神にたとえクジ引きではあれ勝ったことは、散々だった今年のプロ野球にせめてもの最後っ屁をかまして溜飲のほんの一部を下げたというところか。

 しかし12球団最弱の投手陣であることが数字にもはっきり表れているヤクルト*1だけに、来春高校卒の奥川を1年目から酷使することは避けたい。また古い話だが、故武上四郎監督がやったような、エース・尾花を救援させて荒木大輔に初白星をつけたり(1983年)、故高野光をいきなり開幕投手に起用するなどの気を衒った起用はしないでほしい。名リリーフ投手だった新監督の高津臣吾は、武上や野村克也*2のような馬鹿な真似はしないだろうとは思うが。監督が小川淳司から高津に代わったことで、奥川にとって良い目が出るのではないかと期待している。

 ところで今日から日本シリーズだが、今年くらい気合いが入らない日本シリーズも記憶にない。私は日本シリーズに読売が出る場合、普段なら読売負けろと強く念じるのだが、相手がソフトバンクでは半分どうでも良いと思ってしまう。最近は毎年のようにソフトバンクが出てくるが、このチームが出てくると私はいつもセ・リーグのチームを応援して見ているのだ。ことにヤクルトがソフトバンクの巨大戦力に歯が立たなかった2015年の日本シリーズ以降、ソフトバンクに対する忌避感はいやが上にも高まった。だから、読売には負けて欲しいけれどもその相手がソフトバンクとあってはどうしても気合いが入らないのだ。読売の相手が故星野仙一率いる楽天だった2013年も気合いが入らなかったが、あの年はまだ楽天田中将大というリーグ戦無敗の投手がいて、彼がどんな投球をするかという興味があった*3。今年はそれもなく、せいぜい読売のドスコイ(山口俊)とソフトバンク千賀滉大の投げ合いくらいであって、両者とも良い投手には違いなかろうが、突出した大エースだとまでは思えない。

 しかもホークスという球団は、過去18度も日本シリーズに出場して9勝9敗だが、こと読売戦に関しては1勝9敗であり、故杉浦忠の4連勝で唯一読売を破った1959年のシリーズからもう60年も経っている。幸か不幸か、過去半世紀の間にはホークス対読売は2年か対戦がなく、一度は1973年の読売V9の年であり、二度目が史上最悪の日本シリーズだった2000年の「ON対決」だった。あんなつまらない日本シリーズはなかった。第2期長嶋茂雄監督時代の読売は、監督采配の不要な「巨大戦力」を擁していたのだった。そして当時の読売のような巨大戦力を擁するようになったのが近年のソフトバンクであって、2011年中日、14年阪神、15年ヤクルト、17年DeNA、19年広島を次々と撃破して行った。最後に残った読売と今回対戦するというわけだ。

 しかしさしものソフトバンクの巨大戦力にもかげりが見えており、昨年と今年は2季連続のリーグ2位に終わった。それでもクライマックスシリーズでひっくり返せたのは、いつの間にか西武が重篤な「ホークス恐怖症」にかかってしまったせいであって、その象徴がプロ入りからソフトバンクにだけはなかなか勝てずに13連敗した菊池雄星だった。菊池は昨年のリーグ戦の終わり頃にようやくソフトバンクに勝ったが、クライマックスシリーズ第1戦では無惨に打ち込まれ、そこから西武の2年連続クライマックスシリーズ敗退の惨劇が始まった。その程度の投手がメジャーで活躍できるのかと疑っていたら、案の定マリナーズで打ち込まれて二桁敗戦を喫した。

 それでも、投手力は弱くとも、浅村を楽天に強奪されてもなおリーグ一の強力打線を誇る西武が日本シリーズに出た方が読売に勝つ可能性は高かったのではないか。西鉄時代を含めてライオンズは過去20度の日本シリーズに出場して13勝7敗だが、読売戦7勝3敗、他の5球団とは6勝4敗(対中日3勝、対広島2勝、対ヤクルト1勝2敗、対阪神1敗、対横浜1敗)という結果が残っている。

 蛇足だが、今世紀に入ってからの読売のリーグ戦及びポストシーズンの成績を、リーグ戦2位以下を×、リーグ戦優勝でCS敗退を△、リーグ戦優勝で日本シリーズ敗退を○、日本シリーズ優勝を◎で表記すると、×◎××××△○◎××◎○△××××となる。これは2001年以降の結果だが、2003年以降に限ると、2010年と2011年の間を対称軸とする左右対称になる。そして2002年に読売は西武を4タテして日本一になっているから、今年もこのシンメトリーが続くなら、読売がソフトバンクを破ることになる。

 こんな(今年に限っては)ジンクスもあることだし、日本シリーズは読売が勝つのではないかと恐れている。いや、こんな馬鹿げたジンクスは別にしても、ソフトバンクの戦力に見えるかげりや、ちょっと劣勢になるとシュンとしてしまうソフトバンク監督・工藤公康を、丸を広島から強奪して厚みを増した読売の打線や、今年復帰した監督の原辰徳の安定した采配と比較した時、やはり読売が勝ってしまうのではないかと恐れる今日この頃なのだ。

*1:今年のヤクルトのチーム防御率は12球団でも突出して悪い4.78で、セ・リーグチーム防御率5位のDeNAの3.93に大きく水を開けられ、パ・リーグチーム防御率最下位の西武の4.35と比較しても0.43もの差がある。

*2:野村は1年目の伊藤智仁(1993年)や3年目の岡林洋一(1992年)を酷使して潰した。

*3:もっとも田中は星野に酷使されていたせいか、第2戦で勝利投手になったもののそれほど抜群の投球ではなかったし、第6戦ではついに菅野智之に投げ負けた。しかし星野はこの試合で田中に160球以上の投球数で完投させた上、翌日の第7戦でも救援を命じるという、いかにも星野らしい投手酷使をやらかしたのだった。