今回の「東京8区騒動」は、世間一般はおろか、私の「はてなブックマーク」の「お気に入り」の方々の間でもほとんど関心を持たれていなくて、「相手が石原伸晃なら素直に山本太郎を応援する」とか、「山本太郎なら勝てるかもしれない」などといった素朴なコメントを発しておられる方が大半だ。私のように、山本太郎に対して以前(2012年頃)からずっとネガティブな意見を持っている反自公系の人間は、むしろ例外的な存在なのだ。だから、はてブの「マイページ」を見ていると、東京新聞が最初に「東京8区の野党共闘候補に山本太郎氏」と報じたこと、いや山本太郎側がリークして報じさせたことで、もののみごとに既成事実作りに成功しそうになっていることを痛感する。土日の間ほぼぶっ通しで「東京8区騒動」のブログ記事ばかり書いていた私など、例外中の例外ともいうべき酔狂な人間なのだ。
そんな中、大手メディアでは朝日新聞だけが「東京8区騒動」を積極的に取り上げていた*1。他は共同通信にせよ毎日新聞にせよ東京新聞の後追いの記事しか出していない。私はもう朝日の購読を止めて3年になり、購読を止めた後も紙面がどんどん劣化し続けているみたいだなあと思っていたが、久々に朝日を見直す気持ちになった。とにかく、トラブルが生じていることをできるだけ多くの人びとに知ってもらう必要があると私は思う。
その朝日の記事より。残念ながら朝日新聞デジタルの有料記事の無料部分なので途中までしか読めない。
www.asahi.com
「山本太郎氏に鼻をつまんで投票しない」 東京8区で街頭抗議
南彰 2021年10月10日 20時23分
れいわ新選組の山本太郎代表が次期衆院選で東京8区から立候補をすると発表したことをめぐり、選挙区である東京都杉並区内で10日、市民有志が抗議する街頭活動を行った。100人ほどが集まり、「地元の市民を無視した密室談合だ」とれいわや立憲民主党に対する批判が相次いだ。
自民党の石原伸晃・元幹事長が地盤の東京8区には、立憲、共産、れいわの3党の新顔が立候補を予定し、野党共闘を呼びかける「市民連合」の地域組織が一本化に向けた話し合いの場をつくってきた。
話し合いでは、立憲新顔の吉田晴美氏に一本化する調整が進んでいた。ところが、山本氏が8日、れいわの新顔を比例区に回して自身が立候補すると表明。「調整しないとこんなことできない」と述べ、立憲側との一本化の調整が進んでいることも明らかにした。
これに対し、「#吉田はるみ…
(朝日新聞デジタルより)
出典:https://www.asahi.com/articles/ASPBB6R87PBBUTFK11F.html
引用文中赤字ボールドの部分が、上記無料部分の中ではもっとも大きなポイントだ。つまり、某組と立民が「草の根」そっちのけのボス交をやったことに対して市民有志の人たちが怒りを爆発させている。このことは、下記東京スポーツの記事にも報じられている。
news.yahoo.co.jp
以下引用する。
山本太郎氏〝東京8区の野党統一候補〟に他党候補の支援者反発「地道な市民の運動をナメてる」
10/11(月) 5:15配信
れいわ新選組の山本太郎代表が、次期衆院選(19日公示、31日投開票)で東京8区から立候補を表明したことで混乱が続いている。山本氏が野党統一候補になることに対して、ほかの野党候補の支援者が抗議の声を上げているのだ。
「これは立憲民主党によるパワハラだ」「今回のことはあまりにも乱暴で許しがたい」――。東京8区で出馬を予定していた立憲民主党の吉田晴美候補の支援者たちは10日、JR阿佐ヶ谷駅前に集まり、抗議の声を上げた。怒りの矛先は山本氏だけではない。山本氏を野党統一候補にすることを、れいわ側と事前に調整していた立憲民主党にも向いていた。
ある支援者は「立民も山本氏もみんな評判を落としましたよ。地道に一本化に向けて地元の人たちがやってきたのに、そうした人たちが一番反発するやり方で決めようとしている。市民の運動をナメてるんじゃないのか」と憤った。
吉田氏は2017年の衆院選でも東京8区から出馬。4年以上も同区で活動を続けており、それだけに支援者たちは余計に納得がいかない。「山本氏が統一候補になっても応援しません。投票もしません」(前出の支援者)という声も出てきている。
支援者の間では立民幹部がれいわと〝取り引き〟したとのウワサが立っており、立民への不信感が広がっている。支援者は「東京8区だけの問題じゃない。しっかり対応しないと全国に波及していきますよ」と、野党共闘全体に響くと指摘した。
(東京スポーツより)
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/4bcede525851a4cf681c356421120074d8f079fd
最初に書いた通り、本件はまだある程度政治に関心が高い人の間でさえほとんど知られていない。まずはこういう重大な問題が存在することをどれだけ周知できるかが課題だろう。最初に引用した朝日新聞デジタルの記事に、私は下記の「はてなブックマーク」コメントをつけた。私は最近ほとんどはてブコメントを書かなくなっていたが、今回は一念発起した。
b.hatena.ne.jp
上記は、下記ブコメに対するコメントだ。
b.hatena.ne.jp
朝日の記事についた他のブコメを抜粋する。
b.hatena.ne.jp
b.hatena.ne.jp
とにかく今は、問題を世に知らしめることが一番大事だ。その意味で、東京スポーツに取り上げられたことは良い兆候だといえる。しかしもう時間はほとんど残されていない。衆院解散は14日、公示は19日、投開票日は31日なのだ。
ここ数日で勝負が決まる。
なお、山本太郎にもまだチャンスは残されている。それを指摘しているのが下記ツイートだ。
枝野代表「何の報告もない」と不快感…野党候補一本化、小沢氏への調整依頼に
2021/09/26 10:43
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210925-OYT1T50210/
要するに、小沢が山本と話を付けて、それを平野が了承して、枝野は蚊帳の外だったということ。
いまさら枝野がこれをひっくり返したら、
平野も小沢も仕事を放棄するだろうから、
そんなことになれば、3週間後に控える選挙を戦えるわけがない。
枝野としては、山本の8区立候補を容認せざるを得ないだろう。
そもそもが小沢とつるんでいる平野に選対を任せた枝野の人選ミスだ。