kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

もしも維新の執行部が立憲民主と友好的だったら島根長崎は候補者見送るので、東京15区は維新に譲ってくださいという候補者調整が成立していた可能性がある 新聞の見出しは立憲2勝維新1勝となり 支持率低下の維新が再上昇していたはず (グリグリ氏のXより)

 グリグリ氏のXより。

 

 

 投稿者は名指しはしなかったけれども安積明子を指すと思われる「フリーの記者」が東京15区を自民の無風区であるかのような嘘八百を書いたことを批判した方だ。とはいえ江東区民の方かどうかは存じ上げない。

 でも「東京15区は維新に譲ってくださいという候補者調整が成立していた可能性がある」とは本当に同感だ。この推測は、弊ブログは何度も何度も書いてきたのだが、他の論者が同じことを書いたのを見たのは今回が初めてだ。やっぱりそう思うのが普通だよなあ。一昨年末から昨年初めにかけて、立民代表の泉健太が「『維新八策』に大部分協調できる」とか言ってすり寄っていた時期があったが、あの頃には泉が東京15区を維新に差し出してしまうのではないかとずいぶん心配したものだ。維新には今回の補選で全国的にも有名でなったであろう金沢結衣がいるしね。それほどまでにも執行部と都連の15区の扱いはひどかった。2021年衆院選まで総支部長だった井戸まさえさんに対しても冷酷非情の極みだったけれど、15区の有権者に対しても冷淡だったと思う。もっとも私は比例の投票先は立民ではなく社民だけれども。なお立民が冷淡なのは何も東京15区だけではなく、墨田区を中心とするお隣の東京14区に対しても同じで、このあいだ元号新選組に差し出したばかりだ。維新に差し出すはずだった (?) 15区で戦わなければならなくなったから14区はいいか、とかそんな感じだったのだろうか。候補予定者が東京29区に移って空白になったら、おそらく15区補選で新選組におとなしくしてもらう狙いもあったのだろうが、あっさり差し出した。いくら選挙での得票が少ないからといって、立民執行部と都連の城東地区、特に本所深川に対する冷たさは尋常ではない。場末だと思って馬鹿にしているのだろうか。なお新選組は党(組)としては中立を守ったが、櫛渕万里が酒井菜摘を応援し、終盤になって山本太郎須藤元気を応援した。NHK出口調査で支持政党を新選組と答えた人は(四捨五入で)1%で*1、これはたぶん都内の平均より相当低く、たとえば中央線沿線などでは考えられないような数字だろう。選挙ドットコムの世論調査新選組支持層の半分くらいが投票すると答えていた酒井菜摘への投票が、出口調査では同支持層の4分の1ほどだった。差分の4分の1くらいは酒井から須藤に乗り換えた可能性がある。でも、投票した全有権者を母数とすると、山本の須藤応援による新選組支持層の酒井から須藤への移動は単純計算で0.25%、票数にして数百票にしかならないから、世論調査での5位以下から2位にのし上がったことに一部は寄与したかもしれないけれども、それが主な理由だったとは全く思われない。やはり須藤が唯一の地元出身の候補者だった影響が圧倒的に大きいだろう。

 私は山本一郎は太郎ともども大嫌いだが、今回は彼の論評に少しだけ注目した。

 

news.yahoo.co.jp

 

 以下引用する。

 

翻って、「動物園」とか「ゴミ箱」などと揶揄された今回の東京15区、江東区民としてはベストな判断をしたのではないでしょうか。

 

 「動物園」「ゴミ箱」ねえ。ふーん。でもまあベストな判断ではあったかもな。少なくとも1位だけは。

 

■ 3割は「寝ていた」東京15区の自民党支持

 

 ゼロ打ちに近い形で当選したのは立憲民主党の酒井なつみさんです。そもそも江東区長選挙に惜敗しておいて国政で金星を挙げるとは何ともラッキーなことではありますが、特に40.70%という空前の低投票率に終わった今回の選挙から学ぶべきものは多かったのではないかと思います。

 

 昨年から今年にかけて政治とカネの問題が話題になっていましたが、東京15区では依然として自民党支持者が約19%から22%程度をキープしており、次選挙になったら自民党に投票すると回答している人は27%から32%程度と、「投票に行く人」としてはまあまあの支持層を誇ります。

 

 そうした自民党からすれば、公認候補はおろか推薦を出した候補者もおりませんでしたので、出口調査の数字を信じるのであれば、自民党支持者は3割ぐらい「寝た」ことになります。

 

 で、しかも投票箱に仕方なく向かった自民党支持者、あろうことか約3割近くが投票用紙に「須藤元気」と書いて箱に入れています。どういうことなの……。

 

 「真面目にやれよ」と言いたいところですが、正直、自民党公明党も今回候補を出しておりませんので、立憲・酒井さんには入れたくない、でも、維新・金澤ゆいさんやファ国民・乙武洋匡さんにも勝たせたくないという消去法の結果、まあ地元出身だし須藤元気でいいかとなった可能性は高くあります。

 

 結果的に無風の泡沫になるかもしれないと思われていた中、立憲民主党公認で立候補を目指し、断念に追い込まれた須藤元気さんが堂々と上位入賞となったのは特筆するべきことです。よく頑張った、須藤元気

 

 で、江東区であれだけ目立って活動していたれいわ新選組、蓋を開けてみたら政党支持率が0.8%から1.3%程度しかありませんでした。「ノイジーマイノリティとは俺たちのことだ」とでも言いたいのでしょうか。また、立憲共産党とも言われた日本共産党も、3.4%程度と言われており、さほど投票箱には来ていません。

 

 さらに、公明党関係者から「今回、どうしましょうかねえ……」と言われていた乙武洋匡陣営。公明党としては、乙武洋匡陣営が惨敗するのは小池百合子さんの手前どうかと気にしていたようですが、支持母体の創価学会では乙武さんに対する支援と忌避とがきっぱりと割れ、フルパワーで支援するとはとても言えない腰の引け方であったようです。知名度の割に、想像以上の苦戦をして終わってしまったのが印象的です。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/4ed5151e4c701c5a4aad437fe26c6a58f8c91111

 

 NHK出口調査で支持政党を自民党と答えた人は24%だった。だから、「次選挙になったら自民党に投票する」と答えた人の上限である32%と比較しても25%(=1マイナス32分の24)しか寝ていないし、下限である27%と比較すると11%(=1マイナス27分の24)しか寝ていない。だから自民党支持層は3割も「寝ないで」与えられた候補者たちから誰かを選んだのではないかと私は思うがどうだろうか。

 以上は山本一郎に対する批判だが、「立民の酒井に入れたくないが、さりとて維新の金沢や「ファ国民」(この略称には笑ってしまった)の乙武にも入れたくない」という自民党支持層の心理はいえていると思う。普通はそう思う。私が自民党支持者であったとしてもそう思うに決まっている。安積明子はそれを(維新・金沢への)戦略投票に切り替えさせようと誘導するかのような記事を選挙戦中に書いて公開したが、あんなのはあからさまな謀略記事であって、まともなジャーナリストの仕事だとは到底いえない。私は安積に対して軽蔑の念しか持たない。そんな「戦略的投票」なんかをやって金沢か乙武が当選してしまったら、肝心な本選で自民党候補にとって大きな障害になってしまうではないか。××か、安積は。

 なお、NHK出口調査回答者の支持政党の比率は下記の通り。

 

ふだん支持している政党について尋ねたところ、▼自民党が24%、▼立憲民主党が11%、▼日本維新の会が8%、▼公明党が3%、▼共産党が3%、▼国民民主党が2%、▼れいわ新選組が1%、▼参政党が1%、▼地域政党都民ファーストの会が1%、▼その他の政党・団体が2%、▼特に支持している政党はない、いわゆる無党派層が43%でした。

 

URL: https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20240428a.html

 

 私は出口調査に出くわさないように朝早く投票したから上記には含まれないが、上記の問いに答えるなら「無党派層」に含まれる。但し、選挙期間中に受けた3度の電話世論調査のうち2度で、無党派層と答えてももう一度政党名を挙げて選択させられたが、その時には二度目に社民党を選んだ。だから私は社民に対しても立民リベラル派に対してもガチの支持者ではない。政党だのその中の派閥だのに帰依することなど真っ平御免である。

 上記の数字を見て、立民の11%というのは普段より高いと思った。普段は立民の政党支持率など二桁にはならないからだ。一方新選組は普段より低いんじゃないだろうか。あと都民ファ◻︎ストの会の支持者なんているのかと思った。あれほど馬鹿げた地域政党はない。単に小池百合子の意のままに動くだけだ。

 そうそう、井戸まさえ氏が、東京はその前に井戸さんがいた兵庫県と比べて地方議会に占める民進党(当時)の議席が際立って少なく、都会地域よりも井戸さんの出身地である宮城県のような地方に近いと著書に書いていた*2武蔵野市選出の五十嵐衣里都議によると、都議会では自公が都ファと一体になって、小池百合子を批判した立民や共産の都議の発言を議事録から削除する動議を出したりと、独裁者・小池のやりたい放題なのだ。区議会でも立民の区議は少なく、昨年12月の区長選に酒井菜摘氏が出馬したら、それをきっかけに立民会派が分裂した。おそらく小池系の大久保区長に対してどういうスタンスをとるかで意見が分かれたのではないかと想像するが、これらの例にみられる小池及びその手先機関である都ファの極悪ぶりは、都民にもっと知られて深刻に受け止められてしかるべきだ。極悪さにかけては大阪の維新と全く変わらないのではないか。その小池が推した乙武洋匡をKOした今回の衆院補選の意味は本当に大きかった。区長選では酒井氏の得票は大久保の6割で、これは「惜敗」ではなく「完敗」だったと思うが、今回の補選では乙武の得票は酒井氏の4割だった。これは乙武と小池の大大大惨敗だったとしかいいようがない。酒井氏側から見ると、区長選では1.67倍あった向こうの得票が、今回はこちらの40%に減ったわけで、敵の強さは4か月で4分の1以下に落ちてしまったといえる。たった4か月でここまで激変するとは驚きだが、良い方向への変化だから大いに喜びたい。なにしろ、今回の小池は候補者の人選を誤ったとはいえ巻き返しに必死だった。私の家にも小池の音声が録音されたテープを流した怪電話がかかってきたことを書いたが、昨日Yahoo! ニュースで見た現代ビジネスに舛添要一が書いた記事のヤフコメにも、江東区在住の人が自宅に小池の音声の電話がかかってきたことを書いている。

 

江東区民です。今回の選挙期間中に、留守番電話に録音ではあるが、小池から「乙武さんをよろしく」という気持ち悪いほど甘やかな声のメッセージが入っていた。ゾッとした。都民の長が、一般都民の公開していない電話にメッセージを入れると言うセンス。電話は違法ではないだろうけれど、都民の個人情報を握っている自治体の長として見識を疑う。小池はつばさの党に恐怖を感じたと言っていたけれど、私も自分の情報を握られているのではという得体の知れない恐怖を感じました。個人のプライベートな空間に選挙のお願い電話をかけてくる。その番号、どうやって手に入れたんだろう。小池のやっている事も、一種の暴力だと思う。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/profile/comments/84b3415a-d043-4119-b199-7c6543789dfa

 

 この方は「ゾッとした」「恐怖を感じました」と書いているけれども、私も同じだった。背筋が寒くなったとか凍ったとかブログ記事に書いたはずだ。もしかしたら、小池の音声の電話を受けた人で私たちと同じように恐怖を感じた人たちが少なからずいて、それが乙武の票を逆に減らしたのではないかとふと思った。

 なお前記ヤフコメは下記記事についた。

 

news.yahoo.co.jp

 

 山本一郎の記事に戻る。他の人が書いた記事に、金沢結衣が辻立ち1万5千回という割には金沢氏を見たことがない人が多いと書かれていたが、私も同じだった。27日の補選最終日の最終街宣で初めて見た。その金沢氏の敗因について山本は書いている。

 

 同じまた裂きで言うと、日本維新の会・金澤ゆいさんは経緯から見てもう少し票を取ってもいいポジションだったかと思うのですが、選挙戦がスタートして以降まったく得票傾向が改善されず、そのまま投開票日を迎えて落選してしまいました。

 

 割と前から江東区で頑張っていたようなのに、なんでこんな浸透してなかったんでしょう。どうも言われているほど運動量がなかったんじゃないかとか、確実に押さえておかなければならない維新支持票も約8割しか固められていなくて、何かあったんじゃないかとか、いろんな要因があったかもしれません。追い風が止んだのもあり、何とももったいないことになりました。

 

 特に本来、維新の会が拾うべき無党派からの得票については、無党派の一割しか金澤さんは獲得できていません。雑に言えば須藤元気さんの約半分、日本保守党の飯山陽さんよりも少ない得票割合になっています。

 

 全国的に維新への追い風が止んでいるようだというのはこの辺にもありそうで、結果的に得票の伸び悩みに直面してしまっているのではないかと思います。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/3327301fa3a6b74cf19792ffa4f35fdbd0f6c613

 

 金沢氏がどんな回り方をしてたのかということだと思う。1万5千回ってちょっと多すぎるんだよね。なぜって、27歳の時に計算したことがあるんだけど、人間は27歳の時に人生の1万日目を迎える。だから5年弱で1万5千回、なら1年弱で3千回、つまり仮に休みの日を設けて年250日辻立ちするとしたら1日12回辻立ちすることになる。ちょっと顔を見せただけですぐ次の場所に移るとかを繰り返していて、演説時間も短いから訴えがあまり伝わらず、認知度も低かったんじゃないだろうか。あとは場所の選び方かな。私は柿沢未途の街宣には何度も出くわした(但し奴が自民党に移ってからは一度も出くわさなかった)。柿沢は街宣には長けていたと思う。金沢氏はやっぱりやり方に問題があったのだろう。

 ただ、維新支持層の8割しか固められていないという書き方には違和感がある。8割も固めればずいぶん固いといえるわけで、今回の立民支持層の酒井候補投票の歩留まりも8割台前半だったし、支援した共産支持層からは7割5分くらいだった。それに昨年12月の江東区長選では公募で選んだ維新候補の得票率はわずか7.8%で、供託金没収の大大大惨敗だった。これは維新の政党支持率と同じくらいであり、維新支持層の維新候補への歩留まりも、無党派層からの支持もともに極めて少なかったはずだ。これらのことを考えると、金沢氏は維新支持層をよく固めたといえると思う。ただ党首の馬場伸幸が金沢氏の足を引っ張った効果は無視できないほど大きかった。

 しかしなんといっても維新そのものの問題が大きかった。大阪万博への異様な執着については、大阪でも賛同しない人が結構多いらしいが、東京ではほぼ反感しか買っていないだろう。今後の維新は大阪を中心としてせいぜい大阪で働く人のベッドタウンの色彩が強い阪神間を押さえる程度の政党に逆戻りしていくのではないだろうか。大阪でも現在維新の政党支持率低下が起きており、全国的には珍しく自民党の支持率が上昇しているらしい。大阪や阪神間では、維新は自民支持層と民主系支持層の両方から支持を奪って伸びてきたが、その逆流が起き始めているようだ。ただ維新は在阪のテレビ準キー局を押さえているようだから、逆流の速度は思いのほかゆっくりかもしれないが。なお東京のテレビ局も、小池百合子万歳まではやらないものの小池批判がほとんど電波に乗らないのが現状だから、間違っても健全とはいえない。特に2016年後半から「希望の党」騒動で「排除」発言を小池がやらかすまでの2017年秋にかけてはひどかったらしく、ワイドショーは小池翼賛番組ばかりだったとされる。

 

 最後は地元江東区の暇ネタ。選挙に使われた木場にある酒井菜摘氏の事務所はもとのダンススタジオだかに戻ろうとしているが、昨年12月に大久保現区長の選挙事務所に使われた江東区役所のすぐ近くの居酒屋跡に丸亀製麺の店が来月オープンするようだ。選挙前から工事をしていたから最初は乙武の選挙事務所にでもするのかと一瞬思ったが、それにしては工事が物々しいから多分違うだろうなと思ったらやっぱり違った。丸亀製麺はその名に反して兵庫県の発祥で、香川ではニセ讃岐うどんとして悪名高いチェーン店だが(香川県内には1店舗しかない*3)、香川以外ではまだ勢力を伸ばしているらしい。その近くにはこがね製麺所という讃岐うどん屋が少し前にできた。こちらは香川の善通寺市発祥らしいが江東区で2軒目(都内では3軒目)というから全国展開しているようだ。店舗案内*4を見たら、丸亀製麺が店を閉めたイオン高松に店舗を出しているから入れ違いかもしれない。それから私が住んでいた近くにも店舗を出しているようだが、そのあたりはうどん屋だらけだった。香川を離れてもう長いが、全国的なブームが一時沈静化したかに見えた讃岐うどんがまたはやり出してでもいるのだろうか。そのあたりは全然知らない。近所には何年か前からはなまるうどんがあるから、計3軒になる。

 最後はどうでも良い話で締めた。

*1:https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20240428a.html

*2:もっとも兵庫県阪神間や神戸市は現在では立民は維新に押されて議席などほとんどないのではないかと思うが。

*3:https://www.mag2.com/p/money/1150989

*4:http://www.koganeseimensyo.com/guide.html

ヤクルトが読売を敵地・東京ドームで3タテ

 プロ野球の記事を公開するのは今シーズン開幕後はたぶん初めて。

 弊ブログはヤクルトスワローズが読売を3タテした時にはそれを記録した記事を公開することが多い。しかし長らくその機会がなかった。一昨年5月の東京ドームでの3連戦以来ではないだろうか。それから丸2年になる。

 今回も東京ドーム。スワローズにとっては非常に苦手な球場だが、なぜか最近は東京ドームより本拠地・神宮球場の読売戦の方が成績が悪い。今季も鹿児島でのホームゲームの1回戦に負けたあと、1日置いて神宮での2回戦に負けた。しかし今回の敵地での3タテで対戦成績を3勝2敗にした。

 セ・リーグ阪神が独走の気配を見せているが、なんとか追いつきたい。阪神はやはり昨年の優勝が自信になっている。ヤクルトは読売戦の前が甲子園での阪神戦だったが、初戦に8対2で大勝した後に2試合続けて競り負けた。阪神は実にしぶとい。一番強いチームに去年自信をつけさせたからとんでもなく手強いのだ。だから、昨年7月頃の甲子園でのDeNAや広島の戦いには不満だった。もしスワローズが首位争いをしていたら高津監督ならやるはずがないような緩手を三浦監督や新井監督は繰り出し続けて、阪神に勢いをつけさせてしまった。あれでは阪神・岡田監督の思う壺だ。スワローズも、苦労に苦労を重ねて勝ち取った2021年の日本一の翌年、2022年は7月まで手のつけられない強さだった。そこから失速してしまい、日本シリーズ連覇を逃すと昨年は最終戦で最下位を逃れる5位にまで落ちてしまったけれど。でも、チームを強くするにはとにかく勝つしかない。プロ野球セ・リーグでは今は阪神がそれを示している。

 選挙も同じだ。とにかく勝たなければ話が始まらない。「勝ちに等しい負け」などない。今回は勝てて本当に良かった(選挙も野球も)。

この選挙区で勝てたのは"立憲民主党だったから"でも"市民と野党の共闘のおかげ"でもなく酒井なつみさんの勝利ということを何より忘れてはいけない (MNKW氏のX)

 またまた立民支持中道または中道右派系の方のXより。

 

 

 

 

 この3件のXは妥当な内容であって、やっとこさ立民中道ないし中道右派の方によるまともなXに出会えたと思って少しだけほっとした。確かに今回の当選は酒井菜摘氏個人の属性によるところが非常に大きいと私も思う。

 弊ブログは昨年12月の区長選に酒井氏が出馬表明した時に「江東立民のエース区議」だと早速指摘し、2度の区議選での得票数に言及して彼女の浸透力の強さについてこれまでに何度か書いてきた。

 しかし人間誰しも完璧ではない。酒井氏も一般人時代の過去のXをずいぶんほじくり返されている。そんな9年前だの12年前だのの一般人時代のXを見つけ出して何言ってんだよと言いたくなる。弊ブログにも過去の誤りなど山ほどある。たとえば、2010年6月の民主党代表選で強度の新自由主義者である樽床伸二を担いで正体を現す前には、小沢一郎をそれなりに評価していた時期さえあった。弊ブログよりもFC2時代のブログにその手の記事がたくさんあるに違いない。

 しかしさっき某オザシン(=小沢一郎信者、現在ではヤマシン=山本太郎信者=も兼ねている)の某ブログを見に行ったら、そんな古い酒井氏のXを何件かリンクして酒井氏への憎悪をたぎらせていた。そのブロガーは2009年の政権交代選挙の頃に私をパージした中心人物の一人だったから、「お前が言うな」と思ってしまった。人間は本当に、変わらない部分はいつまで経っても変わらない。ああいう暗い情念はなんとかならないものだろうか。

少なくとも来る衆議院総選挙での日本保守党の議席獲得は難しいであろう。参議院全国比例ならば1議席の可能性は残されているが、一筋縄にはいかないだろう。(by 古谷経衡氏)

 日本保守党についてJX通信社の米重克洋氏と評論家の古谷経衡氏の記事が出ている。

 

news.yahoo.co.jp

 

news.yahoo.co.jp

 

 前者は世論調査結果に基づくオーソドックスな分析で、信頼度が高いのはむろんこちらの方だろうが、私は昨年7月初めから先月上旬くらいまでXにほとんどアクセスできなかったこともあってネットで活発な発信が続いている極右界隈についてはほとんど何も知らず、今回の日本保守党の「躍進」に多大な衝撃を受けたような人間なので、古谷氏の分析が興味深かった。

 特に下記のくだり。

 

私が何が言いたいのかといえば、おおよそ2022年末まで岩盤保守の中心的存在であった旧虎ノ門ニュースの人々は、翌年までに「あさ8」と「帰ってきた」に分裂したということである。事実、「帰ってきた」の方には原則的に元看板コメンテーターであった百田氏や有本氏の出演はない。

 

 この分裂のまま、「あさ8」側の中心人物である百田氏、有本氏らが岸田政権におけるLGBT理解増進法を契機として2023年9月に「日本保守党」を結成する流れになる。LGBT法は表面上結党の理由ではあったが、それ以前から岩盤保守界隈では、岸田政権下による高市氏の冷遇(と彼らには見える)という状況が、「反岸田」「反岸田自民」となってふつふつと蠢(うごめ)いていたのである。

 

 実は現在、岩盤保守界隈には百田氏らが代表を務める日本保守党と、それに反目するグループが存在する。便宜上、前者を百田派、後者を反百田派とする。現在、反百田派の中心的存在とみなされているのは、経済評論家の上念司氏、政治アナリストの渡瀬裕哉氏、元早稲田大学教授の有馬哲夫氏、経済評論家の渡邉哲也氏、ほかに一部の政治系ユーチューバーなどであり、これに最近ではその発言がヘイトスピーチとされ、訴訟になっている大阪府泉南市議会議員の添田詩織氏などが加わっているとされる。さらに中堅から比較的新人の保守系言論人や文化人などの一部も反百田派に親和的な姿勢を見せており、反百田派は決して小さいグループではない。

 

 また2020年に設立された政治団体『新党くにもり』は、反グローバリズム反自民党を鮮明にし、日本保守党関係者と緊張状態にある。従来「くにもり」は岩盤保守の中でも少数勢力とされていたが、近年では政治的進歩派(れいわ新選組など一部の野党)の支持層の一部に食い込んでいることから、こちらも無視できる数ではなく、巨視的に言えば反百田派に分類されてよい。

 

 ちなみに今次の補選では参政党から吉川候補が出馬し約8,600票を獲得したが、私の過去分析にあるように、参政党は岩盤保守と一部分で重なるものの、その多くは「オーガニック推進」「反ワクチン」「スピリチュアル(精神世界)」の傾倒者で占められているので、本稿では分析の対象からは除外している。

 

 反百田派とされる彼らは日本保守党への応援を一切行っていないばかりか、それぞれのSNSや動画チャンネルなどで日本保守党への批判を繰り返しており、またそれに応酬する形で、百田派と反百田派に属するとされるネットユーザー双方による喧騒が続いているというのが現在の状態である。

 

 本稿冒頭に、「(日本保守党は)有権者の約2%と推計される、いわゆる「岩盤保守」の一部から絶大な支持を得る」と書いたが、あえて”一部”と留保したのは、日本保守党を巡ってすでに岩盤保守内部で分裂が起こっているからだ(参考として概略図を上記のとおり制作した)。

 

 つまり日本保守党は岩盤保守の全部を代表するものではない。当然岩盤保守の圧倒的大多数が日本保守党を支持しているわけでもない。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2968cce475c2c18b5435e61e3ec8053da9ef3b49

 

 こんなことは全然知らなかった。

 ただ、いわゆる「岩盤保守」(実際には単なる極右)が全有権者の2%程度、という数字だけは頭にあった。だから私は日本保守党をみくびっていたのだし、そんな彼らが14%もの得票を得たことに大きな衝撃を受けたのだった。

 下記は記事の結論の部分。

 

・日本保守党は次期衆院選挙で議席を獲得できるか?

 インターネット上やSNSで日本保守党が連日取り上げられ、トレンドに飯山氏の名前が挙がり、街頭演説ではかなりの人だかりができたことは事実だ。しかし、現実的にはその中の何人が江東区有権者であったのか疑わしい。ネットのインフルエンサー、特に特定の政治的クラスタで人気のある人物は、リアルの場になると局所的に多くの人々が集まり、まるで多数から支持を受けているように思えるが、それは錯覚に近い。

 

 当たり前だが地域の人々と密に会話し、路地裏で政策を訴え、周知を図るという地道などぶ板しか勝つ道はないのである。ネットでの盛り上がりや人気だけでは、少なくとも小選挙区において優勢を確保することは難しい、という現実が改めて浮き彫りにされた選挙であった。

 

 このような現状を考えると、今後も日本保守党が国政選挙の小選挙区において議席を確保することは極めて難しいと見るべきであろう。飯山氏は全体得票においての割合では14.2%であった。他の候補(今回で言えば乙武氏など)が立候補を取りやめ、日本保守党に一本化し、かつ自民党の公認・推薦候補が存在しなければ可能性はないわけではない。

 

 しかしこれは理論上のお話であり、自民党が存在しない小選挙区という「きわめて特殊な」選挙局面は今後、そうないと思われることから、少なくとも来る衆議院総選挙での日本保守党の議席獲得は難しいであろう。参議院全国比例ならば、かつての参政党がそうであったように1議席の可能性は残されているが、前述したような「岩盤保守分裂」の背景にあってはその道のりは一筋縄にはいかないだろう。

 

 むろん、現在百田派と反百田派に代表される岩盤保守分裂の状態が解消され、岩盤保守の基礎票をほぼすべて固めることができる統一候補が生まれるとすれば、議席獲得の可能性はないわけではない。が、私が観測するに両派の溝は相当深く、骨肉の争いは将来も継続されるとみている。

・それでも日本保守党は乙武洋匡氏には勝つ

 選挙後、日本保守党の支持者らは「無所属の乙武洋匡氏を下して4位になった」ことで飯山氏の健闘をたたえている。確かに乙武氏の得票は約19,700票であり、飯山氏を5,000票近く下回って5位に終わった。

 

 乙武氏は選挙戦終盤、元2ちゃんねる管理人の西村博之氏の応援演説を受けるなどで戦局挽回を図ったが、かなわなかった。西村氏もネットのインフルエンサーとして知られ、ネットには多くのファンがいると「されて」いる。

 

 見方を変えれば日本で一番知られているかも知れないネットインフルエンサーが応援に駆けつけてもなお、飯山氏に対し無残にも敗北した乙武氏の選挙結果は、結局、

「ネットで影響力があることと、実際に日々を生活する人々の心を動かすのは別モノ」

 という当たり前のことを我々に突き付けたのかもしれない。(了)

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2968cce475c2c18b5435e61e3ec8053da9ef3b49

 

 私は門前仲町で行われた日本保守党の最終街宣の熱気にびびりまくり、選挙結果で飯山陽が14%もの得票率を叩き出したのを見て、日本保守党の国政選挙での獲得議席についての宮武嶺さんとの賭けに「負けた」と思って白旗を掲げた。でも街宣には区外の人たちも少なくなかったらしいし、何より引用の際に赤字ボールドにした古谷氏の見立てによると「衆院選では議席を獲得できない。参院選比例区で1議席を獲得する可能性があるが微妙」とのことだから、諦めるにはまだ早かったかもしれないと思い直した次第。

なんだ、極右の百田尚樹でさえ「市民」という言葉を平気で使ってるじゃないか

 こんなXがあった。

 

 

 上記Xへの反応。

 

 

 でも私が思ったのは別のことだ。

 私は、「市民と野党との共闘」候補という酒井菜摘氏のポスターに掲げられたフレーズに含まれる「市民」という言葉が中道右派(立民支持層右派)界隈からさんざんに批判されたけど、なんだ、極右の百田尚樹でさえ平気で「市民」と言っているではないかということだ。

 なお、立民衆院議員で「市民と野党との共闘」という言葉をそのまま使っている衆院議員として山岸一生氏がいる。

 

 

 私は山岸議員に大いに好感を持った。過去に参院選に東京選挙区から立候補した時には投票したが落選した。現在は東京9区選出の衆院議員で、同区の自民党の候補予定者は、2021年衆院選で東京15区から出馬して柿沢未途、井戸まさえ、金沢結衣に敗れて4位に終わった今村洋史。はっきり言って極端なまでに弱っちい候補予定者だ。もちろん今村は極右人士である。自民党は東京9区を捨てたのかと思ってしまう。

 なお私自身にも「市民」意識は結構強いが、今回の補選で自覚したことは、10年以上この区に住んできて「区民」意識もずいぶん強くなってきたらしいことだ。だから、どれくらい区で活動してきたかが評価の基準に入ってしまう。今回の選挙戦に関して散々書きまくったブログ記事で、政治勢力としてはどれも大嫌いな維新、都ファ、保守党の3候補のうち、金沢結衣には少しだけ甘いところがあったと自分でも思うが、それは私の「区民」意識のせいだ。共産党の小堤東氏もそうだが、金沢氏も前回の衆院選前から区内でずっと活動してきた。その分のポイントが入る。なお金沢氏は神奈川県相模原市の出身である。

「君らが当選出来たのは、共産党が候補を下ろしたからだからね。そこは忘れないでね。」こんなX、誰が発信したかと思いきや‥‥

 こんなXがあった。

 

 

 投稿者は共産党支持者かと思いきや、さにあらず。発信者のプロフィールは下記の通り。

 

東京都足立区在住。人工透析中の1級身体障害の63歳です。私が生きていられるのは医療と公助のおかげです。医療従事者の皆さんに感謝してます。警備員のバイトで生活してます。新自由主義格差社会と戦争反対。何があっても心配いらない国を願うので、れいわ新選組 を応援し、自国維公(じごくいこう)を否定します。

 

 なんと、元号新選組の信者だった(呆)

 まあ、リアルの新選組支持者の中ではこんな人はごく少数派だろうとは思うが。

候補(予定)者を将棋の駒のように扱う政党の人事を娯楽として消費するのも大概にしろ

 こんな意見があるけど。

 

 

 埋め込みリンクでは途中までしか見えないので全文を引用。

 

【中北浩爾コメント】今回の衆議院補選の3選挙区、共産党が候補者を立てず、立憲民主党の支援に回ったのは同じですが、様相はかなり異なります。長崎3区と島根1区は立憲民主党と国民民主党の協力が成立し、連合が一体で支援しました。共産党は比較的目立たないようにしていました。それに対して東京15区は、立憲民主党と国民民主党分裂選挙となり、立憲民主党共産党の幹部が一緒に演説を行いました。

 

立憲民主党政権交代を目指すなら、前者のパターンが望ましいのは、自民党との直接対決を制した島根1区を見ると明らか。自公が不戦敗を選び、その他の乱戦に勝利しただけの東京15区の勝利を今後のモデルにするなら、政権交代は遠のくでしょう。

 

 東京15区民から見ると、立民の地力が非常に弱く(なんたって執行部や都連に見放されて長期間総支部長を空位にされてきた選挙区ですからね。この経緯があるから私は立民執行部と都連に強い不信感を持っています。現在の右派執行部は東京15区を維新との選挙協力で維新に明け渡すつもりでもあったんじゃないですかね)、共産も弱ってきている。だからこの選挙区では、かつてのスワローズの野村克也監督みたいな「弱者の兵法」とるしかありませんでした。今回は敵失に恵まれてやっとそれが決まった、という選挙だったんじゃないかと思います。

 そりゃ東京15区を今後のモデルにしたらダメだとは私も思いますけど、そんなことを立民がやるわけないでしょう。選挙は勝たなきゃお話にならないんだから。島根1区は自民がダメな時には保守系候補を立てれば立民に票が入る選挙区だから王道の戦いができたわけです。でも東京15区で横綱相撲をとろうとしても、そもそも地力がないからそんな戦いはできませんでした。今回の酒井氏の当選で今後どういう変化が起きるかはわかりませんけど。とにかく玉木は必ず小池百合子につくとわかり切ってるんだからどうしようもありません。少なくともこれまではそうでした。現在の東京での民民支持層は相当に右傾化あるいは極右化しているようですから(それを露骨に示したのが高橋茉莉氏の擁立取り下げ劇でした)、今後もしばらくは東京15区での立民と民民との協力に明るい展望が開けるなどとはとうてい思われません。

 私が懸念しているのは、今回の島根1区みたいな横綱相撲をとれという圧力が東京15区にもかかってくることです。そんなの絶対に無理ですよ。だって、東京には今まで「小池百合子都ファ」という脅威があって、これは大阪や阪神間における維新の脅威ほど超強烈じゃありませんけど、民民(玉木)は小池が何か言うと一も二もなくそれに追随する人でした。また乙武擁立に反発した自民は動かなかったけれど、公明執行部は明らかに小池に尻尾を振って乙武支援に動いた形跡があります(出口調査公明票の7割か4分の3くらいが乙武に行っていました。ただ寝てしまった人が多かったみたいですけど)。

 現在、連合を切れば良いという前川喜平の発言が批判されています。前川の意見には私も同意しませんけど、その前段階として、これでもう共産に候補を下ろしてもらわなくても勝てるとかいう連合の声に共産党支持者が反発したXがありました。

 私は、今後は共産党に降りてもらう必要なんかもうないとかいう連合幹部だかの発言も、連合を切れという前川の発言と同じくらい性質が悪いと思います。東京15区でそれをやったら、酒井菜摘にも小堤東にもそれぞれ単独で戦って勝てる力なんかありませんから、酒井氏は本選ではあっけなく落選しますよ。連合は何言ってるんだと腹が立ちました。今回の形態を続けるなら(維新の金沢結衣と同じように)前回の衆院前から東京15区でずっと活動を続けてきた小堤氏(千葉県生まれ、京都府育ちだそうです)の処遇をどうするかという大きな問題がありますが、人間を将棋の駒のように扱うことなく処遇することは組織にとっての大きな課題でしょう。立民でも候補予定者がひどい扱いを受けることは珍しくなく、その典型例が前回の衆院選で選挙前に突然東京4区から15区への転区を強制されてハンデのある戦いだったのに2位につけ、それでも総支部長に再任してもらえなかった井戸まさえ氏でした。これはいくらなんでも冷酷非情に過ぎると思います。小池百合子前原誠司(と小沢一郎)に振り回された2017年の「希望の党」騒動の時には、組織内外でのパワーゲームに振り回された候補者が大量に出ました。2005年の小泉純一郎郵政解散・総選挙の時の自民党もそうでしょう。

 Xを見ていると、立民支持層から立民の都連幹事長・手塚仁雄の手腕を評価する人が結構いるようですが、そんなポストを見ていると私は猛烈に腹が立ちます。人間不在もいいところではないかと。

 この例に限らず、パワーゲームに翻弄される候補(予定)者たちの痛みがわからない人があまりにも多過ぎます。政党の人事を娯楽として消費するのも大概にしろよと言いたくなります。