日本シリーズ第2戦は延長戦(10回)の末、中日が福岡ソフトバンクに2対1で勝った。昨年の千葉ロッテ対中日の第4,6,7戦、昨日の第1戦に続くテレビ観戦だったが、そのいずれもが延長戦にもつれ込んだ。そしてこの第2戦も延長戦になった。
試合はリリーフ投手陣の差が出て中日が勝ったが、杉内、吉見、ファルケンボーグ、浅尾、岩瀬ら両軍投手陣の好投が印象に残った。唯一いただけなかったのは馬原で、この投手は昨日も打たれた悪印象が強かったから、今日もどうかと思ったのだが、果たして二死無走者から安打と四球でピンチを招き、森野に決勝タイムリーを打たれた。
実はここまで昨日の記事を編集して書いた。スコアはソフトバンクが得点したイニングが違うだけで、まるで昨日のリプレイを見ているかのようだった。馬原が出てきただけで「打たれる」と思ったし、二死になってもその予感は変わらなかった。リリーフに馬原が告げられた時点で思い出したのは10年前のワールドシリーズであり、この時にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスのリリーフエース・金炳賢(キム・ビョンヒョン、現東北楽天)がヤンキースタジアムで2日続けて9回二死から同点2ランを打たれた。その2試合目の第5戦の生中継をNHK-BSでダイヤモンドバックスを応援しながら見ていたのだが、9回裏にスコット・ブローシャスの同点2ランが飛び出した時には文字通り鳥肌が立ったものだ。
古くはヤクルトが初優勝した1978年に3試合連続サヨナラ勝ちを記録しているが、これには2試合連続で当時中日の星野仙一を打ってサヨナラ勝ちを収めた試合が含まれる。
もちろん、救援に失敗した投手が翌日にリベンジを果たしたケースも少なくないが、印象としては前日打たれた投手を連投させてもまた打たれるケースの方が多いように思われる。ましてやソフトバンクはホームチームで後攻なのだから、表の守りで失点しても裏の攻撃で取り返せるチャンスもある。中日でもっとも頼りになる浅尾も8回で退いていた。意地になって昨日と同じ10回に馬原を使う必要はなかったのではないか。
ところでテレビ中継だが、今日はテレビ東京の植草朋樹が実況し、解説は阿波野秀幸、ゲスト解説が野村克也と読売の内海哲也だった。野村の解説は相変わらず嫌味だったが、それでも昨日の高木豊のように好投した両軍の先発投手に無用なケチをつけるようなみみっちい真似はしなかった。実況を担当したアナウンサーの植草朋樹は元朝日放送アナウンサー・植草貞夫の息子だが、かつてはRKB毎日放送に在籍していたから福岡の試合の実況担当としては問題ない。どうしようもなくひどかった昨日のフジテレビアナウンサーとは実況のスキルは雲泥の差だった(もちろんフジテレビアナウンサー氏が「泥」)。
ネット検索をして思い出したのだが、かつてフジテレビは王貞治監督(当時)を侮辱する番組を作ったかどで福岡ドームの日本シリーズ中継から締め出されたことがあった。今回、どういういきさつか知らないけれども第1戦を中継したが、呆れ返るばかりにレベルの低い実況だったから、もうフジテレビは日本シリーズ中継全体から締め出した方が良いのではないかと思った。